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朝也の胸の中
しおりを挟む「キャー今日営業の成田さん来てるじゃん!!」
「綺麗すぎ!」「彼女いんのかな?」「今日マジついてる!」
彼女達、女性スタッフの目線の先には愛しい恋人の姿があった。
今日は明日から始まるクリスマスコフレイベントの準備に営業の碧も応援に来てくれているのだ。
うちの担当エリアではない碧は滅多に会う事がないので女性スタッフが色めき立っている。
そして遠目にいる碧はいつみてもとても綺麗だった。
(あー、そんな笑顔俺以外に見せないでよ。)
恋人になって結構経ったのに、魅力的な碧にいつも目が離せない。
そして、なにより碧は何度も肌を重ねているのに穢れを知らないかのような純粋で無垢なままなのだ。
「ちょっと話しかけてみたりしちゃおうかな?」
「連絡先渡してみちゃう?」などと彼女達は話している。
(だめに決まってる。)
彼が靡く事はないとわかっているのに。
「君達、喋ってないでちゃんと手を動かして仕事してね。明日から忙しいんだから。」
と正当な理由をつけて彼女達の意識から碧を遠ざける。
(俺、ほんと余裕ないな。碧に関してだけは。)
そして碧の方を見ると碧もこちらを見ていた。
はにかんだ顔で小さく手を振ってくれる。
(て、天使…。)
かわいくてたまらない。ただ最近、朝也の胸の中に湧いてきた気持ちがある。
あの、純粋で無垢な碧を縛って泣かせて快がらせたい。
綺麗な碧に俺の精子を……______。
だめ、だめだ。
官能的な碧の痴態を思い浮かべて首を横に振る。
そんな欲を押し殺し仕事に集中する。
_________________________________
準備も終わり碧と一緒に帰る。
「朝也さん、明日から大忙しですね。無理だけはしないようにしてくださいね。」
「ありがとう。」
心配してくれている碧にそう返す。
「……。イベント終わったらご褒美にクリスマス朝也さんの好きなことなんでもします!!」
両手でぐっと手を握りかわいい顔でそんな事を言う。碧のなんでもは性的な意味は含まれてないだろう。
(も~それは反則だよ。碧。ただでさえ悪い事考えてるのに。)ぐっと堪え聞いてくれそうなお願いを考える。
「なんでも~?じゃあまたエロい下着着てくれる?」
「~…。も~朝也さんっ!」真っ赤な顔でバシッと叩かれる。
「はは、ごめんごめん。じゃあ碧の美味しい手料理が食べたいな。」
「それなら任せてください!!」
ご機嫌な碧は朝也にとびっきりの笑顔を返す。
(あぁ。どうか俺の悪い望みに気づかないで。)
いつか来る日を夢見て碧に笑顔を返すのであった。
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