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「碧くん!こっちだよ!」
駅の改札から出たところに朝也が待っていた。
いつも見慣れているフォーマルな制服とは違い白のプリントTシャツに黒のカーゴパンツ、白のスニーカーとラフな格好をしている。
(どんな格好も様になっていてかっこいいな)
朝也に駆け寄り「こんにちは、お仕事お疲れ様です。」と返す。
「私服初めてみたけどかっこいいね。なんか新鮮。」
優しい瞳に微笑まれて思わず照れる。
碧はオーバーサイズの白シャツを黒のタックパンツにインした格好をしていた。
「あ、ありがとうございます。」
「この近くに美味しいイタリアンがあるんだ。そこでもいいかな?」
碧は頷き2人で他愛もない話をしながらお店に向かう。
着いた先はおしゃれなお店で少し薄暗がりのジャズが流れているお店だった。
「すごく雰囲気いいですね。」
「俺もたまたま前に見つけて以来1人で来たりするんだよね。」
2人でワインを頼み食事をする
仕事の話などで盛り上がり話題は尽きない。
(ほんと、朝也さん話しやすい…楽しい)
「夏限定コフレの発売ももうすぐだからまた忙しくなるね。」
「今回のコフレとても素敵ですよね。特にアイシャドウのラメが綺麗で…」
少し興奮して話してると朝也が愛おしそうに見てくる。
思わずドキッとする。
そんなふうに見られるのに慣れてないので変な気分だ。
「碧くんさ、うちの商品好きだよね。本当。営業さんもちろんうちの商品特にスキンケアとか好きな人多いけど、碧くんはトレーニングの時とかよくアイシャドウとかリップとかワクワクした顔で見てたりつけたりしてたからさ。」
(そんなとこ見られてたんだ。恥ずかしい…)
バレていた事にびっくりしてしまう。
「実は、昔はメイクアップアーティストになりたかったんです。昔は男の子なのに変って言われてからなんとなく触れなくて。今は化粧品メーカーに勤めることができて心置きなく触ったり見れたりするのが嬉しいんだと思います。」
素直な気持ちが溢れる。
「そっか。小さい時は確かにメイクなんて変とか思われたりするよね。今は男性用とかも増えて考え方も変わったし好きなものに関われるっていいよね。」
確かにいい時代になったと思う。男性用メイクの復旧で百貨店の化粧品フロアにも若い男性だけでなく中年の男性も訪れるようになった。
「もっとうちの商品を男性の方からも興味持ってもらえるようなにかできたらと思ってるんです。」
「そうだね。俺もその為に現場スタッフとして頑張るよ」
そう言って微笑んでくれる。
(あぁこの人の優しさは心地いいな。)
碧の中で確実に何かが変わっていっている感じがする。
駅の改札から出たところに朝也が待っていた。
いつも見慣れているフォーマルな制服とは違い白のプリントTシャツに黒のカーゴパンツ、白のスニーカーとラフな格好をしている。
(どんな格好も様になっていてかっこいいな)
朝也に駆け寄り「こんにちは、お仕事お疲れ様です。」と返す。
「私服初めてみたけどかっこいいね。なんか新鮮。」
優しい瞳に微笑まれて思わず照れる。
碧はオーバーサイズの白シャツを黒のタックパンツにインした格好をしていた。
「あ、ありがとうございます。」
「この近くに美味しいイタリアンがあるんだ。そこでもいいかな?」
碧は頷き2人で他愛もない話をしながらお店に向かう。
着いた先はおしゃれなお店で少し薄暗がりのジャズが流れているお店だった。
「すごく雰囲気いいですね。」
「俺もたまたま前に見つけて以来1人で来たりするんだよね。」
2人でワインを頼み食事をする
仕事の話などで盛り上がり話題は尽きない。
(ほんと、朝也さん話しやすい…楽しい)
「夏限定コフレの発売ももうすぐだからまた忙しくなるね。」
「今回のコフレとても素敵ですよね。特にアイシャドウのラメが綺麗で…」
少し興奮して話してると朝也が愛おしそうに見てくる。
思わずドキッとする。
そんなふうに見られるのに慣れてないので変な気分だ。
「碧くんさ、うちの商品好きだよね。本当。営業さんもちろんうちの商品特にスキンケアとか好きな人多いけど、碧くんはトレーニングの時とかよくアイシャドウとかリップとかワクワクした顔で見てたりつけたりしてたからさ。」
(そんなとこ見られてたんだ。恥ずかしい…)
バレていた事にびっくりしてしまう。
「実は、昔はメイクアップアーティストになりたかったんです。昔は男の子なのに変って言われてからなんとなく触れなくて。今は化粧品メーカーに勤めることができて心置きなく触ったり見れたりするのが嬉しいんだと思います。」
素直な気持ちが溢れる。
「そっか。小さい時は確かにメイクなんて変とか思われたりするよね。今は男性用とかも増えて考え方も変わったし好きなものに関われるっていいよね。」
確かにいい時代になったと思う。男性用メイクの復旧で百貨店の化粧品フロアにも若い男性だけでなく中年の男性も訪れるようになった。
「もっとうちの商品を男性の方からも興味持ってもらえるようなにかできたらと思ってるんです。」
「そうだね。俺もその為に現場スタッフとして頑張るよ」
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