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第1章 幼少時代
お風呂の中で将来を
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第一次魔力暴走の熱が完全に治り――こう言うとデッカい戦争や災害が起こったかのように聞こえるが、実際はひたすら自分との孤独な闘いである――私漸く“ベッドの住人”という称号を返還することに成功した。
私がベッドから出てまず最初にしたことは、お風呂である!
熱が粗方下がってからも、微熱がある間は入浴の許可がです、私専属のメイドさんがそれはもう丁寧に、心地いい温度で用意された濡れタオルで汗を拭ってくれていたのだが、大量の汗をかいた頭はペットリとしていたので、早くお風呂に入りたかったのだ。
むしろお風呂に入りたいが為に、全力で治すことに励んだ。
「お湯加減はいかがですか、お嬢様?」
「…………うん、きもちいいよ。ありがとう、アレット」
いやね?うん。
あ、まず紹介をしておこう。
現在美容師のお姉さんさえも唸らせるに違いない高等テクニックで私の頭を洗ってくれているのは、“アレット=ナ=モデュイ”。
私の専属メイドで、ベッドの住人だった私を甲斐甲斐しくお世話してくれていた15歳の可愛い子だ。
前世の記憶を思い出した私は、20年分生きた心地がしているので、今世では普通に年上のアレットに「お姉さん」とは中々言いづらいのだが、追々こっちの感覚に慣らしていこうと思う。
――さぁ、話を戻そう!!
ベッドから出てもいいと診断された私は、かねてからお願いしていたお風呂に向かったのだ。
鼻唄を機嫌よくフンフン歌いながら、屋敷内の大浴場の方に軽い足取りで向かう私の後ろから、アレットが静々とついて来てるのは分かっていた。
……うん。今まで――あ、私は今3歳です――散々お世話してきてもらったのをスコーンッと忘れて、私一人で入る気満々だったのね。
それが…、脱衣所に入って、あっと言う間にバンザーイして病人服脱がされて、ヨイショ~と赤ちゃん抱っこされて、気づいた時にはシャンプーなうだった。
照れる暇もなかった。
20年間の『私』の一般市民としての感覚は、ベテランベビーシッターの前では風前の塵の如く見事に消散した。
女同士で、しかも自分はキューピーボディーな3歳児なので恥ずかしがることはないのだが、私の予想だと、貴族のご令嬢であるところの私は成長しても、毎日――私の前世は風呂好き日本人だ。絶対毎日入る。――アレットの手で洗ってもらうことになる。
いや何なら全身マッサージとやらで、風呂係が増える可能性が大だ。
――…どうしよ?
全身マッサージは魅力的だが、私はそういう貴族令嬢っぽい生活を望んでいるのだろうか?
私がベッドから出てまず最初にしたことは、お風呂である!
熱が粗方下がってからも、微熱がある間は入浴の許可がです、私専属のメイドさんがそれはもう丁寧に、心地いい温度で用意された濡れタオルで汗を拭ってくれていたのだが、大量の汗をかいた頭はペットリとしていたので、早くお風呂に入りたかったのだ。
むしろお風呂に入りたいが為に、全力で治すことに励んだ。
「お湯加減はいかがですか、お嬢様?」
「…………うん、きもちいいよ。ありがとう、アレット」
いやね?うん。
あ、まず紹介をしておこう。
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――さぁ、話を戻そう!!
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鼻唄を機嫌よくフンフン歌いながら、屋敷内の大浴場の方に軽い足取りで向かう私の後ろから、アレットが静々とついて来てるのは分かっていた。
……うん。今まで――あ、私は今3歳です――散々お世話してきてもらったのをスコーンッと忘れて、私一人で入る気満々だったのね。
それが…、脱衣所に入って、あっと言う間にバンザーイして病人服脱がされて、ヨイショ~と赤ちゃん抱っこされて、気づいた時にはシャンプーなうだった。
照れる暇もなかった。
20年間の『私』の一般市民としての感覚は、ベテランベビーシッターの前では風前の塵の如く見事に消散した。
女同士で、しかも自分はキューピーボディーな3歳児なので恥ずかしがることはないのだが、私の予想だと、貴族のご令嬢であるところの私は成長しても、毎日――私の前世は風呂好き日本人だ。絶対毎日入る。――アレットの手で洗ってもらうことになる。
いや何なら全身マッサージとやらで、風呂係が増える可能性が大だ。
――…どうしよ?
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