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商業ギルドと教会

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「これで僕達は番になれたよ」
「嬉しい」
「次はミクの身分証を作る事にしましょう、確か商業ギルドに登録すると言ってましたね、物はありますか?」
「物がないと、登録出来ない時がある」
 アベルは番になった事に喜び、ミクも一緒に喜んだ。ルネはミクが商業ギルドに登録する事を覚えてた様だ。
「料理屋をしようと思ってたんだけど作らないとダメ?」
「料理関係なら大丈夫だですよ」
「よかった」
「あ、レシピとか独自のがあるなら登録しておいた方がいいよ」
 登録出来るか聞いたらルネが出来ると答えたのを聞いてミクは安堵し、アベルが言ったレシピの事を聞いて頷いておいた。
「あ、でも、何か用事あったんじゃ?」
「胸が騒めいてたのでそれを突き止める為に外に出てミクを見つけて胸の騒めきが収まったので」
「用事があった訳じゃないから大丈夫だよ」
「気にするな」
 ミクは三人がそう言うならと納得した様だ。
「そういえば、商業ギルドもだけどお父様に教会に行くように言われてた」
「まだ時間はありますから商業ギルドに行った後教会に行きましょう」
 あれから四人は商業ギルドに来ている。アベル達は少し離れた所でミクを待っている。
「こんにちは。本日はどの様なご用件でしょうか?」
 受付嬢がミクを笑顔で出迎える。
「えっと登録したいのですが……」
「登録ですね。商売するにあたって、どの様な品物を売ったりしますか? また、露店か自分のお店で商売しますか?」
「料理屋をしたいと思って。レシピも考えてるので明日改めてレシピの登録をさせてください」
「分かりました。店舗はいかがしますか?」
「明日レシピの登録がすんだら、物件を見せていただけますか?」
「分かりました、その様に引き継ぎさせていただきますので明日来てください。さて、登録をしても大丈夫そうですので、登録をしてしまいましょう」
「お願いします」
「こちらの紙に名前、店名を書いてください。……はい、問題ございません。後、年会費を一年以内のどの日でもいいので一〇〇〇〇ビデの支払い義務があります」
「じゃあ、今払います。後々忘れそうなんで」
 ミクはそう言って一〇〇〇〇ビデ支払った。
「わ、分かりました。……はい、確かに一〇〇〇〇ビデ頂戴しました。こちらがミク様のギルドカードです。なくされたりした場合一〇〇〇〇ビデで再発行していただきます。これで登録は終わりです、お疲れ様でした」
 ギルドカードを受け取り直ぐにインベントリ内に入れ、軽く目礼してアベル達の所に戻る。
「無事に終わったみたいだね」
「次は教会ですね」
「……行こう」
 商業ギルドを出て教会に行った。中に入ると修道士が話かけてきた。
「今日はどういったご用件でしょう……っ!? あなた様はミク様で間違いないでしょうか!?」
 修道士がミクを見た途端驚いた顔になるが直ぐに戻りミクの名前を出した。
「えぇ、私はミクですが……なぜそれを?」
「お触れにてミク様の名前と容姿がお分かりになったのでございます。」
「……確か父様の手紙にお触れをだすとか書いてたな……」
「一度応接室で待っていてくださいませんか?」
 ミクはその言葉にアベル達の顔をみる、頷かれたので応接室に行く事にした。
 応接室で十分くらい待っていると扉が開き初老の人が入って来た。
「お初にお目にかかります。教皇の名を名乗らせていただいていますレギヌスといいます。それとこちらは第三騎士団の総隊長をしているレリズといいます」
「はじめまして、ミクです。それと左から夫達のアベル、ルネ、ジルといいます」
 レギヌスは入ってきて早々にソファーに座り、レリズはレギヌスの後ろに立った、レギヌスは自己紹介をした。その後、ミクは左側に座ってるアベルを手の平で差した後、ミクの右側に座ってるルネ、ジルを手の平で差して、自分も含め自己紹介をした。
「失礼なのは承知ですが一応ステータスを見せていただけないでしょうか? 本物の神の子だと言う証拠を見せてください。お願いいたします」
「ええ、いいですよ」
 レギヌスは申し訳なさそうに言葉を紡いだ。ミクはそれに了承してステータスを見れる様にした。
「……これは確かに本物ですね。大変失礼いたしました」
 ステータスを見た後、軽く頭を下げるレギヌスをミクは慌てて止め、顔をあげた所に疑問に思ってたお触れとはどんなものか聞いた。
・同じ色を持った我の子はカリーノ王都付近に降り立つ
・自ら教会へ赴くまで待て
・我の子の扱いは相応しく全てにおいて困る事のない様に
・我の子を煩わせる事のない様に
・何人たりとも我の子のする事に否を唱える事のない様に
 簡単に纏めるとこんな感じだろうか。ミクは顔に出ない様にちょっとベグジョルマに対して怒っていた。
 一通り心の中で怒った後、もう一つの疑問を口にする。
「えっと、後ろの彼は?」
「あぁ、彼はミク様の護衛をさせる為に居ます」
 ミクは護衛はいらないという顔をして、ルネ達を見ると、みんなの顔が分かりやすく歪んでる。
「えっと、護衛とかいいです、いらないです!」
「ですが、何か困った事があるやもしれないのですが……」
「困った時に手を貸してもらうだけでいいです!」
「そ、そうですか、ではその様に」
 その後に、勝手に護衛されない様にも口止めした。
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