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アナザーストーリー ハル編
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『人類最後の日』
燃え盛る炎の中。
ある人を探していた。
産まれたばかりの息子。
悪魔3体の襲撃により離れ離れになってしまった。
火の手は更に強まりこのままでは自分の命も危ない。
探した。
周りの声も聞こえない程必死に。
自分の命を顧みず必死に探した。
しかし。
見つからなかった。
周りの人達に引きづられる形で私だけ避難してしまった。
------------------ーー
翌日
2人を探していた。
その2人はすぐに見つかった。
赤子の泣き声が聞こえたのだ。
ここいると言ってくれてるような気がした。
探していた2人を見つけ涙を流す。
ある男の腕に抱かれ息子は奇跡的に無傷。
「ソラさん…お疲れ様でした…」
言葉を発する毎に涙が溢れてくる。
「自らの使命を…全うされたのですね…」
傷だらけの男をただ抱きしめる。涙が止まらない。
国王が倒れていた。
息子を抱きながら。
国王の命の灯火は既に消えていた。
「私がこの子を護ります」
国王…否、夫との約束。
周りを見渡すと2人の遺体に抱かれ生きている赤子がいた。
傷だらけの状態。このままでは…
「ソラさんが命を掛けて護った命。1つでも多く救いたい」
国王を周りの人に預け、自分の為すべきことを優先。
ただ泣いていたかった。
ただ一緒にいたかった。
だだずっと抱きしめていたかった。
しかし
赤子を2人を抱えその場を後にした。
------------------ーー
息子の名前はリクにした。
空の王と陸の王がいれば国は安心だと思ったから。
あとは海の王がいればもっともっと安心出来ると思った。
連れ帰ったもう1人の赤子はカイと名付けた。
------------------ーー
王都から遠く離れた山の麓に孤児院を作った。
王都から離れたのは、もう大切な人を失いたくなかったから。
周りはきっとリクが国王の唯一の息子だと分かれば戦場に駆り出すだろうと思ったから。
リクには全てを隠した。
自分の出生を知れば自ら戦場に行ってしまう。正義感の強い父親に似ているはず。
そう思ったから。
全て自分の我儘なのは分かっていた。
分かっていたが…それ程までに失いたくなかった…
あれから色々あり、子供達は元気に成長した。
リクとカイは12歳になっていた。
孤児院には0歳~12歳の8人で暮らしていた。
皆んなで協力し合い貧しくも充実した日々を送っていた。
この日は朝から嫌な予感がしていた。
気のせいだと言い聞かせたが胸がざわついていた。
胸のざわつきが一層強くなるのを感じた。
リクとカイが喧嘩を始めたので宥める。
お手伝いと言ったが本当は野菜も水も必要なかった。
理由をつけ一時的に避難させたかったのだ。
そして平穏な日々が突如終わりを迎える。
悪魔が孤児院を襲った。孤児院を爆炎が焼く。
予感が当たってしまった。
私が早く判断しみんなで逃げればよかった。
私の判断で子供達を殺してしまった。
私自身も下半身が潰れてしまい動けない。
そこへ
「マ…マ…」
リクが泣きながらこちらへ来る。
生きていてくれてよかった。
本当によかった。
必死に瓦礫を退けようとしてくれている。
声を出したいが出ない。
絞り出す。
「リク…生きて…愛してるわ…」
どの位の時間が過ぎたかはわからない。
この時私の命は間違いなく消えていた。
突如純白の光が私を包む。
消えていた命の灯火が息を吹き返す。
潰れていた下半身が癒える。
そして…
------------------ーー
目を開くと知らない天井があった。
ベットで横になっていた。
起き上がり周りを確認するが誰もいない。
扉の奥からいい香りがしてくる。
扉を開けると。
「おはようさん!」
恰幅のいい50代くらいの女性に声をかけられた。
「…」
理解出来ずに黙っていると。
「おはようと言われたら、おはようでしょ?」
笑いながら顔を覗き込まれる。
「お…おはようございます…」
動揺が止まらない。ここは何処なのだ。
「はい!おはようさん!」
とても明るい人だった。
「お腹減ってるでしょ?こっちに来てスープでも飲みな!」
机にはコーンスープとパンが用意してあった。
急に空腹が襲い椅子に腰掛ける。
「冷めないうちにお飲み!」
スープに口をつける。甘くて美味しい。そして…温かい。
「あなたお名前は?」
女性が対面に座る。
「名前…」
思い出せない。
「すみません…思い出せないです…」
名前どころか全ての記憶が思い出せない。
「そうかい…大変だったんだね」
なにか知っているような口調。
「なら今日からあなたはソラだ!亡くなった国王の名前だけど勇敢で優しい人だった!
嫌じゃないかい?」
「はい…とても素敵な名前ですね」
何故か暖かさを感じた。
「思い出したら…本当の名前教えておくれよ?」
笑いながら優しく語りかけてくれる。
「はい…」
「ところであなたは?」
目を合わせる。
「まぁ…ここではあんたの母さんだ!母さんと呼んでおくれ!」
何故か心強かった。
------------------ーー
暫くこの村での生活が続いていた。
私がこの村に来てからは悪魔被害が全くなくなったという。
いつもと同じ日常を過ごしていると1人の青年が訪ねてきた。
青い頭髪に青い瞳の青年。
目を合わせいきなり
「ママ…」
大粒の涙を流しながら飛び込んできた。
誰だかわからない。
しかし懐かしく感じた。
「あなたは…?」
確認する。
「覚えてないの…?」
ショックの表情隠し切れていなかった。
そこへ
「この人のこと知ってるのかい?記憶を無くしちまってるんだ…」
母さんが間に入った。
「記憶を…」
明らかに動揺していた。
「失礼しました。私は…国護兵団七心紺碧担当。カイです」
今までと違いはっきりした口調。自分の立場に誇りを持っているのだろう。
「この方は…私の…育ての親です…」
衝撃だった。私に子供がいたとは。
「育ての親っていうのはどういうこと…?」
疑問。
「あなたは…孤児院で私と他にも7人の子供達の母親でした。
5年前。七獄イフリートの襲撃にあい…」
言葉に詰まっていた。
「七心さんに来て頂いて悪いけどまた来ておくれ!」
母さんが追い返す。
私も理解が追いついてなかった。
「はい…また来ます」
俯きながら男は帰っていった。
------------------ーー
その男は合間を縫って村に来るようになった。
他愛のない雑談ばかりだが、私もその話しが楽しかった。いや、何故だか嬉しかった。
ある日2人で行きたいところがあると言い出した。
馬車を走らせ目的地に到着した。
暫くの沈黙のあと。
「ママ…ここ覚えてる?」
覚えてはいない。が懐かしい。
「俺達が過ごした場所。俺達が離れ離れになった場所」
言葉が詰まる。
「そして…離れ離れにした…七獄イフリートをリクと討伐した場所…」
カイは孤児院の跡地に連れてきていた。
リクの名前を聞いた途端…
「私は…」
涙が溢れる。
「カイ…大きく…なったわね…」
カイを抱きしめる。
思い出した。全てを。
「ママ…ただいま…」
カイもまた涙を流した。
互いに涙が止まらない。
------------------ーー
村に戻り、カイには本当のことを全て話した。
「だからリクは国王と同じ特徴だったのか」
驚くと思ったが納得していた。
「何故この村に来たの?」
疑問に思っていた。
七心がわざわざこんな村に来るとは、なにがあるのだろうと。
「この村には悪魔を寄せ付けない結界が張られている。
その術師に会いに来たんだけど…まさかその術師がママだったとはね」
笑って語りかけてくるが、理解が出来ない。
以前からそう言った類のものは何も出来なかったのだ。
「私は何もしてないと思うんだけど…」
正直に話した。
「ママは白い頭髪だから陽属性が使える。陽属性は身体強化だけじゃなく回復や攻撃を遮断する結界を作ることもできる。」
「だからきっと…無意識に村のみんなを護ろうとしてたんだよ」
それには納得した。以前から悪魔の被害が絶えないと母さんが言っていたから。
「近いうちにきっと…人類最後の戦いが始まる。その時ママには近くにいて欲しい。俺のではなく…リクのそばに」
いてあげたい。リクとカイの側に。
「でも…私がこの村を離れたら」
心配だった。良くしてくれた村のみんなが。
「なぁに心配してるの!」
女性の声。母さんだ。扉を開けこちらへ来る。
「全部聞いたよ!」
「こっちは大丈夫!悪魔が来たって私がやっつけてやるよ!」
「それより…」
言葉に詰まる。
「自分の気持ちを…大切にしな」
笑っていた。いつもの笑顔で笑っていた。
「ありがとう…母さん。全部思い出したの…」
涙が溢れる。
「私の本当の名前はハル。ソラの…国王の妻です」
しっかりと母さんを見つめる。
「そうかい…ハル…いい名前じゃないか…」
抱きしめる。涙を流していた。
「子供達に母さんの強いところ見せてきな!」
「ありがとう…あなたは…」
涙で言葉が出ない。
「私の本当の母親だわ…」
強く強く抱きしめる。
カイが一歩踏み出し。
「村のことは安心してください。俺の配下をこの辺りの警備にまわします」
2人に視線を向ける。
「余計なことするんじゃないよ!さっ!早く行きな!」
涙を拭き笑いながらカイとハルの背中を押す。
来るべき日の為に王都に向け2人が歩きだした。
アナザーストーリー ハル編 完
--------------------
見て頂きありがとうございました!
本編は完結したんですけど…
どうしても何故ママが王都にいたのか
などなどを書きたくなってしまって…
アナザーストーリー カイ編も作りたいので
よかったらまた見てください!
燃え盛る炎の中。
ある人を探していた。
産まれたばかりの息子。
悪魔3体の襲撃により離れ離れになってしまった。
火の手は更に強まりこのままでは自分の命も危ない。
探した。
周りの声も聞こえない程必死に。
自分の命を顧みず必死に探した。
しかし。
見つからなかった。
周りの人達に引きづられる形で私だけ避難してしまった。
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翌日
2人を探していた。
その2人はすぐに見つかった。
赤子の泣き声が聞こえたのだ。
ここいると言ってくれてるような気がした。
探していた2人を見つけ涙を流す。
ある男の腕に抱かれ息子は奇跡的に無傷。
「ソラさん…お疲れ様でした…」
言葉を発する毎に涙が溢れてくる。
「自らの使命を…全うされたのですね…」
傷だらけの男をただ抱きしめる。涙が止まらない。
国王が倒れていた。
息子を抱きながら。
国王の命の灯火は既に消えていた。
「私がこの子を護ります」
国王…否、夫との約束。
周りを見渡すと2人の遺体に抱かれ生きている赤子がいた。
傷だらけの状態。このままでは…
「ソラさんが命を掛けて護った命。1つでも多く救いたい」
国王を周りの人に預け、自分の為すべきことを優先。
ただ泣いていたかった。
ただ一緒にいたかった。
だだずっと抱きしめていたかった。
しかし
赤子を2人を抱えその場を後にした。
------------------ーー
息子の名前はリクにした。
空の王と陸の王がいれば国は安心だと思ったから。
あとは海の王がいればもっともっと安心出来ると思った。
連れ帰ったもう1人の赤子はカイと名付けた。
------------------ーー
王都から遠く離れた山の麓に孤児院を作った。
王都から離れたのは、もう大切な人を失いたくなかったから。
周りはきっとリクが国王の唯一の息子だと分かれば戦場に駆り出すだろうと思ったから。
リクには全てを隠した。
自分の出生を知れば自ら戦場に行ってしまう。正義感の強い父親に似ているはず。
そう思ったから。
全て自分の我儘なのは分かっていた。
分かっていたが…それ程までに失いたくなかった…
あれから色々あり、子供達は元気に成長した。
リクとカイは12歳になっていた。
孤児院には0歳~12歳の8人で暮らしていた。
皆んなで協力し合い貧しくも充実した日々を送っていた。
この日は朝から嫌な予感がしていた。
気のせいだと言い聞かせたが胸がざわついていた。
胸のざわつきが一層強くなるのを感じた。
リクとカイが喧嘩を始めたので宥める。
お手伝いと言ったが本当は野菜も水も必要なかった。
理由をつけ一時的に避難させたかったのだ。
そして平穏な日々が突如終わりを迎える。
悪魔が孤児院を襲った。孤児院を爆炎が焼く。
予感が当たってしまった。
私が早く判断しみんなで逃げればよかった。
私の判断で子供達を殺してしまった。
私自身も下半身が潰れてしまい動けない。
そこへ
「マ…マ…」
リクが泣きながらこちらへ来る。
生きていてくれてよかった。
本当によかった。
必死に瓦礫を退けようとしてくれている。
声を出したいが出ない。
絞り出す。
「リク…生きて…愛してるわ…」
どの位の時間が過ぎたかはわからない。
この時私の命は間違いなく消えていた。
突如純白の光が私を包む。
消えていた命の灯火が息を吹き返す。
潰れていた下半身が癒える。
そして…
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目を開くと知らない天井があった。
ベットで横になっていた。
起き上がり周りを確認するが誰もいない。
扉の奥からいい香りがしてくる。
扉を開けると。
「おはようさん!」
恰幅のいい50代くらいの女性に声をかけられた。
「…」
理解出来ずに黙っていると。
「おはようと言われたら、おはようでしょ?」
笑いながら顔を覗き込まれる。
「お…おはようございます…」
動揺が止まらない。ここは何処なのだ。
「はい!おはようさん!」
とても明るい人だった。
「お腹減ってるでしょ?こっちに来てスープでも飲みな!」
机にはコーンスープとパンが用意してあった。
急に空腹が襲い椅子に腰掛ける。
「冷めないうちにお飲み!」
スープに口をつける。甘くて美味しい。そして…温かい。
「あなたお名前は?」
女性が対面に座る。
「名前…」
思い出せない。
「すみません…思い出せないです…」
名前どころか全ての記憶が思い出せない。
「そうかい…大変だったんだね」
なにか知っているような口調。
「なら今日からあなたはソラだ!亡くなった国王の名前だけど勇敢で優しい人だった!
嫌じゃないかい?」
「はい…とても素敵な名前ですね」
何故か暖かさを感じた。
「思い出したら…本当の名前教えておくれよ?」
笑いながら優しく語りかけてくれる。
「はい…」
「ところであなたは?」
目を合わせる。
「まぁ…ここではあんたの母さんだ!母さんと呼んでおくれ!」
何故か心強かった。
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暫くこの村での生活が続いていた。
私がこの村に来てからは悪魔被害が全くなくなったという。
いつもと同じ日常を過ごしていると1人の青年が訪ねてきた。
青い頭髪に青い瞳の青年。
目を合わせいきなり
「ママ…」
大粒の涙を流しながら飛び込んできた。
誰だかわからない。
しかし懐かしく感じた。
「あなたは…?」
確認する。
「覚えてないの…?」
ショックの表情隠し切れていなかった。
そこへ
「この人のこと知ってるのかい?記憶を無くしちまってるんだ…」
母さんが間に入った。
「記憶を…」
明らかに動揺していた。
「失礼しました。私は…国護兵団七心紺碧担当。カイです」
今までと違いはっきりした口調。自分の立場に誇りを持っているのだろう。
「この方は…私の…育ての親です…」
衝撃だった。私に子供がいたとは。
「育ての親っていうのはどういうこと…?」
疑問。
「あなたは…孤児院で私と他にも7人の子供達の母親でした。
5年前。七獄イフリートの襲撃にあい…」
言葉に詰まっていた。
「七心さんに来て頂いて悪いけどまた来ておくれ!」
母さんが追い返す。
私も理解が追いついてなかった。
「はい…また来ます」
俯きながら男は帰っていった。
------------------ーー
その男は合間を縫って村に来るようになった。
他愛のない雑談ばかりだが、私もその話しが楽しかった。いや、何故だか嬉しかった。
ある日2人で行きたいところがあると言い出した。
馬車を走らせ目的地に到着した。
暫くの沈黙のあと。
「ママ…ここ覚えてる?」
覚えてはいない。が懐かしい。
「俺達が過ごした場所。俺達が離れ離れになった場所」
言葉が詰まる。
「そして…離れ離れにした…七獄イフリートをリクと討伐した場所…」
カイは孤児院の跡地に連れてきていた。
リクの名前を聞いた途端…
「私は…」
涙が溢れる。
「カイ…大きく…なったわね…」
カイを抱きしめる。
思い出した。全てを。
「ママ…ただいま…」
カイもまた涙を流した。
互いに涙が止まらない。
------------------ーー
村に戻り、カイには本当のことを全て話した。
「だからリクは国王と同じ特徴だったのか」
驚くと思ったが納得していた。
「何故この村に来たの?」
疑問に思っていた。
七心がわざわざこんな村に来るとは、なにがあるのだろうと。
「この村には悪魔を寄せ付けない結界が張られている。
その術師に会いに来たんだけど…まさかその術師がママだったとはね」
笑って語りかけてくるが、理解が出来ない。
以前からそう言った類のものは何も出来なかったのだ。
「私は何もしてないと思うんだけど…」
正直に話した。
「ママは白い頭髪だから陽属性が使える。陽属性は身体強化だけじゃなく回復や攻撃を遮断する結界を作ることもできる。」
「だからきっと…無意識に村のみんなを護ろうとしてたんだよ」
それには納得した。以前から悪魔の被害が絶えないと母さんが言っていたから。
「近いうちにきっと…人類最後の戦いが始まる。その時ママには近くにいて欲しい。俺のではなく…リクのそばに」
いてあげたい。リクとカイの側に。
「でも…私がこの村を離れたら」
心配だった。良くしてくれた村のみんなが。
「なぁに心配してるの!」
女性の声。母さんだ。扉を開けこちらへ来る。
「全部聞いたよ!」
「こっちは大丈夫!悪魔が来たって私がやっつけてやるよ!」
「それより…」
言葉に詰まる。
「自分の気持ちを…大切にしな」
笑っていた。いつもの笑顔で笑っていた。
「ありがとう…母さん。全部思い出したの…」
涙が溢れる。
「私の本当の名前はハル。ソラの…国王の妻です」
しっかりと母さんを見つめる。
「そうかい…ハル…いい名前じゃないか…」
抱きしめる。涙を流していた。
「子供達に母さんの強いところ見せてきな!」
「ありがとう…あなたは…」
涙で言葉が出ない。
「私の本当の母親だわ…」
強く強く抱きしめる。
カイが一歩踏み出し。
「村のことは安心してください。俺の配下をこの辺りの警備にまわします」
2人に視線を向ける。
「余計なことするんじゃないよ!さっ!早く行きな!」
涙を拭き笑いながらカイとハルの背中を押す。
来るべき日の為に王都に向け2人が歩きだした。
アナザーストーリー ハル編 完
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見て頂きありがとうございました!
本編は完結したんですけど…
どうしても何故ママが王都にいたのか
などなどを書きたくなってしまって…
アナザーストーリー カイ編も作りたいので
よかったらまた見てください!
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