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みんなで帰ろう
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3年前…孤児院のあった場所に着く。
「久しぶりだ。なぁ?お前から来るなんて思ってなかったぜ。なぁ?何年前か忘れたが次会ったら殺すっつったの忘れたか餓鬼。なぁ?俺はなぁ。この右腕の傷を見る度に…お前を…思い出して…今すぐ殺してやりてぇと!思ってたんだよ!なぁ!」
爆炎が爆ぜる。凄まじい熱気。息が苦しくなる。
「3年だ。お前こそ忘れたか?お前は殺すって言ったのを。もう…お前には奪わせない。」
真っ直ぐ睨む。獄炎のイフリートを。
「3年か…足りねぇ。なぁ?俺を殺すには足りねぇんじゃねぇか?なぁ?舐めてんじゃねぇぞ!なぁ!」
見下すような笑い方。
「うるせぇ。黙って見てろ」
直後リクを中心に光の柱が出現。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
渾身の力を込めて叫ぶ。そして…
「神器解放っ」
雷鳴の轟と共に黄色の刀が右手に姿を現した。
「懐かしいなぁ…それ。なぁ?」
突如姿を現した刀。リクの放つ威光に対し3年前を思い出す。
「雷刀。この3年…死ぬ気で…護る為に手に入れた力だ。さっさと終わらせるぞ」
刀を構える。
「おい、他の4本はどうした?なぁ?舐めてんじゃねぇぞ?なぁ?早く解放しろよ。なぁ?」
「他の4本?」
心当たりすらない。
「お前…まだ使えないんだろ。なぁ?足りねぇなぁ!3年じゃやっぱり足りねぇなぁ!まぁいい…やろうぜ!殺し合いを!なぁ!」
直後辺り一帯を炎が囲む。
直後。
「飛雷」
リクの先制攻撃。全力を込めてイフリートに斬りかかる。
「早ぇ!?」
躱そうとするが躱せない。スピードが圧倒的に違う。
「なら…これは…どうだ!」
イフリートの周囲を炎が包む。が。
雷のスピードで斬りかかる斬撃に風圧が乗り
炎を掻き消す。
「なん…だと…」
早い。早すぎる。
七獄。イフリートを圧倒する。
「次だ。次で決める」
イフリートから視線を逸らさない。一切油断はしない。していないはずだった。
踏み込んだ瞬間。
「飛…」
「この…餓鬼がぁぁぁぁ!」
「え…?」
辺り一帯を吹き飛ばす程の爆炎。爆風。
飲み込まれる。
「ぐはぁ…」
防げない。直撃。
忘れていた。炎系統の攻撃は広範囲を抉り取る攻撃。相手の間合い、相手のタイミングに合わせて戦わなければいけないということを。
今リクは自分の間合い自分のタイミングで戦っていた。
地面に転がる。立ち上がれない。
「調子に乗るなよ…餓鬼!なぁ!」
右手をリクに向け。
「業火っっっっ!」
イフリートの放つ炎がリクを飲み込む。
この攻撃は死に直結する攻撃。本能が躱せと叫んでいる。
全力で躱す。が間に合わない。死を覚悟した。
その瞬間。
「水龍の一閃…」
リクの背後から飛んできた凄まじい勢いの青い一閃と炎が衝突し、地形を変える程の衝撃が起きた。
「え…?」
生きている。一瞬死を覚悟したが生きていた。
青い一閃が飛んできた方向に目を向ける。
「俺はもう…何も失わない」
聞き覚えのある声。しかし数時間前に話した時とは明らかに違う。
「邪魔すんじゃねぇよ!なぁ!テメェ…なんなんだよ!なぁ!」
まだ視認出来ないでいる。
「俺は…」
この名を語っていいものか。葛藤はあった。
しかし。
「俺は国護兵団。七心紺碧担当のカイ。イフリート。もう何も奪わせない。」
七心を名乗る自信はない。
「はぁ?紺碧だ?さっき殺してやっただろ?なぁ?」
攻撃をしてきた人物を睨む。
「俺は。託されたんだ。蒼水さんから…七心。紺碧担当を」
自信はないが。託された。
「お前…あぁ…仲間見捨てて逃げた餓鬼か。」
カイを視認し蔑む表情。
「カイ…」
心の底から漏れ出すように声が出た。
「間に合ってよかった…まだ立てるか?」
右手を差し出す。
「当たり前だ!」
その手を握り返し立ち上がる。
カイの左手には弓の形をした神器が握られていた。
「反撃といこう…と言いたいところだが、多分俺はあいつに致命傷を与えられる攻撃は一回しか出来ない。」
傷が癒えてはいたが応急処置程度。当然だ。
「奇遇だな!俺もだ!」
笑いながら応える。
「なら…」
「次の一撃で決めよう」
攻撃の方向性決定。持てる力を全て使い一撃で決着をつける。
「なにゴチャゴチャやってんだ?なぁ?」
明らかに見下した表情。
「カイ。恐らくイフリートは相当ダメージが残っている。蒼水さんがそこまで深手を負わせていたんだ。」
「そうか…なら…俺が広範囲・高威力の攻撃でイフリートの動きを止める。その間に…できるか?」
「あぁ!それに…水と雷は相性いいからな」
「そうだな…もしかして蒼水さんは…」
こうなることが分かっていて、リクを迅雷に任せたのか。
「気合い入れて行くぞっ」
お互い右の拳を突き出しタッチする。
リク・カイを中心に威光が巻き上げられる。
とてつもない質量。
思い返す。
「蒼水さんが最後に教えてくれた技…今まで一度も出来たことはなかった。さっきも…でも…今は…蒼水さん…力を貸してください。」
「水龍のうねり…」
矢を地面に突き刺し、地割れが発生。
裂け目から尋常ではない水が溢れ出てくる。
その水が高い壁となり津波の様な形を形成。
そのままイフリートに襲いかかる。
思い返す。
「これを使うと君は一定時間、超常的な攻撃力・防御力・スピードを得られる。でも強力な分反動が大きくて…暫く動けなくなるんだ。だからこの技は使わない方がいいんだけど…もし使うなら2つ条件があります!1つは絶対に敵を仕留め切れるとき!もう1つは…」
「信頼出来る仲間がいるから大丈夫だ」
カイの方を見る。
そして
「迅雷っっっっ!」
師匠の名を冠した技。
直後、轟音と共に落雷がリクを直撃。
全身が輝き雷を帯びている。
「うぉぉぉぉぉ!」
「はぁぁぁぁぁ!」
リクが水の壁の中心に飛び込み、水が雷を帯びる。
「そんな攻撃で…やれると思うなぁ!死ね!餓鬼共!なぁ!」
絶叫。
「獄炎!!!」
イフリートが両手を上げ上空に巨大な炎球が出現。
直後辺り一帯が爆ぜる。
巨大な炎球を水の壁に向け振り下ろす。
互いに持てる最大威力の技。
炎球と水の壁が激しく衝突。
そして…
力は互角。共に消滅。消滅こそしたがイフリートに雷を帯びた水壁が届いた。
イフリートが一瞬硬直。
そこに…
「いけぇぇぇぇぇ!リクぅぅぅぅぅ!!!」
リクが水の壁からイフリートの眼前に出現。
「俺達は!託されたんだぁぁぁぁ!!!」
まさに雷の速さ。雷の威力。
躱せない。
「なに!?」
直後、イフリートの首が飛ぶ。
「ば…かな…なぁ?」
リク。カイ。七獄、獄炎のイフリート討伐。
リク。迅雷の反動により動けず地面に横たわる。
カイ。力を使い果たし歩けない。が地面を這いながらリクの横に並ぶ。
「カイ。ありがとな」
目は合わせない。
「バカ言うな…また…助けられたな…3年前と同じ場所で」
3年前。この場所で起きたことを思い出す。
「いや、今回助けられたのは俺だ。カイが来てなかったら…死んでた。だからカイ。ありがとだ」
「……あぁ…」
涙を浮かべながら返事をする
リクが続ける。
「俺達少しは強くなれたかな?」
「まだまだだろ…」
そう言うと2人共目を瞑った。
ー------------------ー
2人の少年と討伐されたイフリートを遠目から視認した。
「リク君…カイ君…」
慌てて駆け寄る。
「ねぇ…2人とも起きてよ…あなた達まで死んだら…私は…私は…」
涙が溢れてくる。
「がぁ…がぁ…」
「え…?いびき?」
自分の早とちりが恥ずかしくなる。が
「生きてる…のね…」
涙は止まらない。
「あんまりお姉さんを心配させないでよ…勝手にいなくなってー…でもよかった…よく…頑張ったね…!みんなで帰ろうか!」
この日を後に
『反撃の狼煙』と呼ぶ様になる。
みんなで帰ろう 完
------------------ーー
2話連続で更新しました!というか
本当は前回と今回続ける予定だったんですが
長くなってしまったので。
次回はリクにまた試練が襲いかかる?
また見てください!
「久しぶりだ。なぁ?お前から来るなんて思ってなかったぜ。なぁ?何年前か忘れたが次会ったら殺すっつったの忘れたか餓鬼。なぁ?俺はなぁ。この右腕の傷を見る度に…お前を…思い出して…今すぐ殺してやりてぇと!思ってたんだよ!なぁ!」
爆炎が爆ぜる。凄まじい熱気。息が苦しくなる。
「3年だ。お前こそ忘れたか?お前は殺すって言ったのを。もう…お前には奪わせない。」
真っ直ぐ睨む。獄炎のイフリートを。
「3年か…足りねぇ。なぁ?俺を殺すには足りねぇんじゃねぇか?なぁ?舐めてんじゃねぇぞ!なぁ!」
見下すような笑い方。
「うるせぇ。黙って見てろ」
直後リクを中心に光の柱が出現。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
渾身の力を込めて叫ぶ。そして…
「神器解放っ」
雷鳴の轟と共に黄色の刀が右手に姿を現した。
「懐かしいなぁ…それ。なぁ?」
突如姿を現した刀。リクの放つ威光に対し3年前を思い出す。
「雷刀。この3年…死ぬ気で…護る為に手に入れた力だ。さっさと終わらせるぞ」
刀を構える。
「おい、他の4本はどうした?なぁ?舐めてんじゃねぇぞ?なぁ?早く解放しろよ。なぁ?」
「他の4本?」
心当たりすらない。
「お前…まだ使えないんだろ。なぁ?足りねぇなぁ!3年じゃやっぱり足りねぇなぁ!まぁいい…やろうぜ!殺し合いを!なぁ!」
直後辺り一帯を炎が囲む。
直後。
「飛雷」
リクの先制攻撃。全力を込めてイフリートに斬りかかる。
「早ぇ!?」
躱そうとするが躱せない。スピードが圧倒的に違う。
「なら…これは…どうだ!」
イフリートの周囲を炎が包む。が。
雷のスピードで斬りかかる斬撃に風圧が乗り
炎を掻き消す。
「なん…だと…」
早い。早すぎる。
七獄。イフリートを圧倒する。
「次だ。次で決める」
イフリートから視線を逸らさない。一切油断はしない。していないはずだった。
踏み込んだ瞬間。
「飛…」
「この…餓鬼がぁぁぁぁ!」
「え…?」
辺り一帯を吹き飛ばす程の爆炎。爆風。
飲み込まれる。
「ぐはぁ…」
防げない。直撃。
忘れていた。炎系統の攻撃は広範囲を抉り取る攻撃。相手の間合い、相手のタイミングに合わせて戦わなければいけないということを。
今リクは自分の間合い自分のタイミングで戦っていた。
地面に転がる。立ち上がれない。
「調子に乗るなよ…餓鬼!なぁ!」
右手をリクに向け。
「業火っっっっ!」
イフリートの放つ炎がリクを飲み込む。
この攻撃は死に直結する攻撃。本能が躱せと叫んでいる。
全力で躱す。が間に合わない。死を覚悟した。
その瞬間。
「水龍の一閃…」
リクの背後から飛んできた凄まじい勢いの青い一閃と炎が衝突し、地形を変える程の衝撃が起きた。
「え…?」
生きている。一瞬死を覚悟したが生きていた。
青い一閃が飛んできた方向に目を向ける。
「俺はもう…何も失わない」
聞き覚えのある声。しかし数時間前に話した時とは明らかに違う。
「邪魔すんじゃねぇよ!なぁ!テメェ…なんなんだよ!なぁ!」
まだ視認出来ないでいる。
「俺は…」
この名を語っていいものか。葛藤はあった。
しかし。
「俺は国護兵団。七心紺碧担当のカイ。イフリート。もう何も奪わせない。」
七心を名乗る自信はない。
「はぁ?紺碧だ?さっき殺してやっただろ?なぁ?」
攻撃をしてきた人物を睨む。
「俺は。託されたんだ。蒼水さんから…七心。紺碧担当を」
自信はないが。託された。
「お前…あぁ…仲間見捨てて逃げた餓鬼か。」
カイを視認し蔑む表情。
「カイ…」
心の底から漏れ出すように声が出た。
「間に合ってよかった…まだ立てるか?」
右手を差し出す。
「当たり前だ!」
その手を握り返し立ち上がる。
カイの左手には弓の形をした神器が握られていた。
「反撃といこう…と言いたいところだが、多分俺はあいつに致命傷を与えられる攻撃は一回しか出来ない。」
傷が癒えてはいたが応急処置程度。当然だ。
「奇遇だな!俺もだ!」
笑いながら応える。
「なら…」
「次の一撃で決めよう」
攻撃の方向性決定。持てる力を全て使い一撃で決着をつける。
「なにゴチャゴチャやってんだ?なぁ?」
明らかに見下した表情。
「カイ。恐らくイフリートは相当ダメージが残っている。蒼水さんがそこまで深手を負わせていたんだ。」
「そうか…なら…俺が広範囲・高威力の攻撃でイフリートの動きを止める。その間に…できるか?」
「あぁ!それに…水と雷は相性いいからな」
「そうだな…もしかして蒼水さんは…」
こうなることが分かっていて、リクを迅雷に任せたのか。
「気合い入れて行くぞっ」
お互い右の拳を突き出しタッチする。
リク・カイを中心に威光が巻き上げられる。
とてつもない質量。
思い返す。
「蒼水さんが最後に教えてくれた技…今まで一度も出来たことはなかった。さっきも…でも…今は…蒼水さん…力を貸してください。」
「水龍のうねり…」
矢を地面に突き刺し、地割れが発生。
裂け目から尋常ではない水が溢れ出てくる。
その水が高い壁となり津波の様な形を形成。
そのままイフリートに襲いかかる。
思い返す。
「これを使うと君は一定時間、超常的な攻撃力・防御力・スピードを得られる。でも強力な分反動が大きくて…暫く動けなくなるんだ。だからこの技は使わない方がいいんだけど…もし使うなら2つ条件があります!1つは絶対に敵を仕留め切れるとき!もう1つは…」
「信頼出来る仲間がいるから大丈夫だ」
カイの方を見る。
そして
「迅雷っっっっ!」
師匠の名を冠した技。
直後、轟音と共に落雷がリクを直撃。
全身が輝き雷を帯びている。
「うぉぉぉぉぉ!」
「はぁぁぁぁぁ!」
リクが水の壁の中心に飛び込み、水が雷を帯びる。
「そんな攻撃で…やれると思うなぁ!死ね!餓鬼共!なぁ!」
絶叫。
「獄炎!!!」
イフリートが両手を上げ上空に巨大な炎球が出現。
直後辺り一帯が爆ぜる。
巨大な炎球を水の壁に向け振り下ろす。
互いに持てる最大威力の技。
炎球と水の壁が激しく衝突。
そして…
力は互角。共に消滅。消滅こそしたがイフリートに雷を帯びた水壁が届いた。
イフリートが一瞬硬直。
そこに…
「いけぇぇぇぇぇ!リクぅぅぅぅぅ!!!」
リクが水の壁からイフリートの眼前に出現。
「俺達は!託されたんだぁぁぁぁ!!!」
まさに雷の速さ。雷の威力。
躱せない。
「なに!?」
直後、イフリートの首が飛ぶ。
「ば…かな…なぁ?」
リク。カイ。七獄、獄炎のイフリート討伐。
リク。迅雷の反動により動けず地面に横たわる。
カイ。力を使い果たし歩けない。が地面を這いながらリクの横に並ぶ。
「カイ。ありがとな」
目は合わせない。
「バカ言うな…また…助けられたな…3年前と同じ場所で」
3年前。この場所で起きたことを思い出す。
「いや、今回助けられたのは俺だ。カイが来てなかったら…死んでた。だからカイ。ありがとだ」
「……あぁ…」
涙を浮かべながら返事をする
リクが続ける。
「俺達少しは強くなれたかな?」
「まだまだだろ…」
そう言うと2人共目を瞑った。
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2人の少年と討伐されたイフリートを遠目から視認した。
「リク君…カイ君…」
慌てて駆け寄る。
「ねぇ…2人とも起きてよ…あなた達まで死んだら…私は…私は…」
涙が溢れてくる。
「がぁ…がぁ…」
「え…?いびき?」
自分の早とちりが恥ずかしくなる。が
「生きてる…のね…」
涙は止まらない。
「あんまりお姉さんを心配させないでよ…勝手にいなくなってー…でもよかった…よく…頑張ったね…!みんなで帰ろうか!」
この日を後に
『反撃の狼煙』と呼ぶ様になる。
みんなで帰ろう 完
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長くなってしまったので。
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