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14謁見
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近衛兵の先導によって、謁見が行われる部屋へ通されたが、部屋にはまだ誰もいなかった。
エマとアルベルトはお互いの肩の力がホッと抜けたのが分かった。
入り口から真っ直ぐ正面に向かって敷かれた天鵞絨の赤い絨毯。
部屋の広さはテニスコートほどだろうか。
エマはゆっくりと進んだ。
見回さないようにしながらも、でも物珍しさには抗えない。それとなくあちこちに視線を走らせる。
高い天井には優美な天空画が隙間なく描かれ、壁面の白漆喰の華麗な装飾には金箔がふんだんに使われている。
先日の舞踏会でエマが目にしたのは城のほんの一角だったのだろう。庶民への褒美のための部屋がこの広さと壮麗さなのだから、正式な謁見の間とはどれほど広く豪華なのだろうかと城の広大さを想像し感嘆した。
天鵞絨の絨毯の上を進むと、正面には三段の浅い階段の上に奥行きのある壇が設けられ、金で装飾された豪華な椅子が一脚置かれてあった。
その真上の天井からは金糸で蔦草の模様が刺繍された緞帳がたっぷりとドレープをとられ房飾りとともに垂らされている。
階下から三メートルほど離れた場所までくるとアルベルトは黙って絨毯の脇へ寄った。かなり緊張しているようだ。一言も発さず直立不動で立っている。
アルベルトの緊張がうつったようにエマもドキドキとしてきた。
(あの豪華な椅子にこの国の王子様が座るのかな。
どんな人だろう。
あ~私も緊張してきた。
とにかく、いまのうちに礼の仕方を思い出さないと。
確かお婆ちゃんが教えてくれたマナーの色々に、「一番深い礼」っていうのがあったよね。
王族への最敬礼なんて知らないけど、あれでいいのかな。
まさか実際にする事になるとは思わなかった。
本当に私が何にも知らなかったら、アルベルト様はどうするつもりだったんだろ。
よし、もしダメだったら「この人が教えてくれませんでした」ってアルベルト様を指さしてやるっ)
俯き加減に目を閉じて思い出していると、横の扉がゆっくりと開き誰かが壇上にたった。
そして、
「ルイス王子がお越しになる」
と、声をかけられた。
低くてとても落ち着いた男性の声。
エマは思わず顔を上げてその男を見上げた。
瞬く間に全身に緊張が走り、息を小さく飲む。
長身で、どこから見ても確かに男性なのだが一目みて綺麗という言葉が頭にうかんだ。
蒼みがかった銀色の癖のある長い髪に、長めの前髪から覗く切れ長の怜悧な目元、アイスブルーの瞳がとても落ち着いた、というよりも冷たい眼差しをより効果的にしている美しい男性だった。
纏う雰囲気はそこに佇むだけで、この男性がただの人ではないとわかった。
エマは本当に高貴な人とはこのような雰囲気を纏うのだろうな、と思った。
少しでも心にやましいことがあれば、この男性の一睨みで膝が震えて崩れ落ちてしまうだろうと想像し背筋をゾクリとさせた。
男性が壇上から冷たくこちらを見下ろしていることに気づくとエマは慌てて視線を外し、無遠慮に見てしまったと身を固くする。
また男性の声がかかる。
「お出ましだ、礼を」
緊張で手足が震えそうになったが、さっきまで思い出していた所作をゆっくりとやってみる。
(まず両踵をくっ付けてから、右足を後ろに大きく引いて左足は膝をしっかり曲げる。
ああ、太ももとふくらはぎへの負荷がすごいっ。
ええとそれから、手は左右にドレスのスカートの幅ぐらいに開く、手のひらは相手に向けて「武器は持っていません」アピール。
上体は腰から折るように頭を下げる。
こんなのだったはずっ!)
するとカチャカチャとした金属音とともに数人の足音が聞こえた。帯剣した近衛兵たちだろう。
そして、ゆっくりとした足取りで正面の豪華な椅子に人が座る気配がした。
「へえ。なかなか様にはなっているじゃないか。
顔を上げてごらん」
気さくで明るい声。
高貴なオーラの第二波の衝撃を覚悟して、ゆっくりと上体だけを起こす。
エマは今までの人生の中で『王子様』という人を直接見たことはなかった。今日が初めてだ。
豪華な椅子に座っている王子様は、『ザ・王子様』だった。
襟元まである見事な金髪はゆるく後ろへ流され、瞳は真っ青なサファイアブルー、美しく整った顔のパーツに、口元に自然な笑みをのせた自信に満ちた明るい雰囲気。
豪華な椅子の片方の肘掛に体重をかけ、軽く頬杖をつき、長い足を組んでいるが品が損なわれずだらしなく見えない。
だが、エマは王子の隣に立つ男性ほどのインパクトは感じなかった。
英国人の母方の従兄妹達がみんな王子と同じ金髪に真っ青な瞳だからだ。
相手は『王子様』なのだが、エマはむしろ親近感さえ感じた。
「きみ、名前は?」
「エマ・ハーストと申します」
名前どころか城へ呼ぶ時点でどこの誰かは全て調べ済みのはずだが、一応形式みたいなものだろう。
「よくきたね。先日の舞踏会で男爵の婚約者を助けたときは驚いたよ。
おかげで彼女は元気にしているよ。なにか治療の経験があるの?」
(あの時のお嬢様は元気なんだ。よかった。)
再び頭を下げながら恐れながらと、多分聞かれると思い用意してきた説明をする。
「男爵様のご婚約者様がお元気と伺い安心いたしました。
微力ながらお手伝い出来、光栄にございます。
あの方法は、以前私の住んでいた村で若い娘が同じようなことになったことがございました。
その時共に住んでおりました私の大叔母が娘を落ち着かせたのです。
お嬢様のときはもう夢中でそれを真似ただけでございます」
ルイス王子は、一拍おいて「…なるほどね」と頷いた。
とりあえず納得してくれたことにエマは心中でホッと小さく息をつく。
「あの場できみの方法を観察していた医師たちが言っていた。
あのように急にパニックになる若い娘がたまにいるらしい。
君の方法はなかなか的確だったと」
あの場に医師が来ていたのなら見ていないでさっさと手を貸して欲しかったとエマは思う。
「とにかく、よくやった。今後も良き国民として国に尽くしてくれ」
「もったいないお言葉、ありがとうございます」
王子からの労いの言葉にエマが礼を言うと、
「大儀」
と言って、ルイス王子が椅子から立ち上がった。
(……え?まさか……これだけ?
褒美って、王子様のお言葉だけ?!)
品物が欲しい訳ではないが、この盛大に肩をスカされた感覚。
そして、落胆から一気に押し寄せた疲れと空腹感。
エマはそれらと戦いながら表情筋と太ももとふくらはぎへの半端ない負担に耐えた。
ルイス王子が退出するのをじっと待つ。
だが、ルイス王子は「ああ、そうだ」と言って立ち止まると、
「もう昼だね。きみ、昼食に招待してあげるよ」
と、いいことを思いついたようにそう言った。
エマが不敬も忘れて、えっ?!と顔を上げるとルイス王子はエマにっこり微笑んだ。
だが、それを聞いて直立不動で脇に控えていたアルベルトが声にならない声をあげて動揺をみせる。気づいたルイス王子が「ハビ家の者だね。何?言ってごらん」と許可を与えるとアルベルトは慌てて膝をついた。
「おそれながら、この者は田舎者で、昼食会のマナーなど心得があるはずもございません。お目汚しになりますっ」
(田舎者のお目汚しって……
庇ってくれてるんだろうけど、ずいぶんなけなされ方。
でも、慌てるのも仕方ないか。アルベルトさまが私を連れてお城へ上がるってことは、きっとハビ家が私の行動の責任を持つってことよね。
最敬礼は教え忘れてたけどねっ!
それにしても…昼食会?!)
「心配するな。褒美のついでだ。
まさか、手で食べるわけではないだろ?
あはははははっ」
アルベルトの進言は王子様の大らかな笑いにスルーされてしまったのだった。
そして、ルイス王子の傍に控える男性の眼差しは変わらず冷たいままだった。
エマとアルベルトはお互いの肩の力がホッと抜けたのが分かった。
入り口から真っ直ぐ正面に向かって敷かれた天鵞絨の赤い絨毯。
部屋の広さはテニスコートほどだろうか。
エマはゆっくりと進んだ。
見回さないようにしながらも、でも物珍しさには抗えない。それとなくあちこちに視線を走らせる。
高い天井には優美な天空画が隙間なく描かれ、壁面の白漆喰の華麗な装飾には金箔がふんだんに使われている。
先日の舞踏会でエマが目にしたのは城のほんの一角だったのだろう。庶民への褒美のための部屋がこの広さと壮麗さなのだから、正式な謁見の間とはどれほど広く豪華なのだろうかと城の広大さを想像し感嘆した。
天鵞絨の絨毯の上を進むと、正面には三段の浅い階段の上に奥行きのある壇が設けられ、金で装飾された豪華な椅子が一脚置かれてあった。
その真上の天井からは金糸で蔦草の模様が刺繍された緞帳がたっぷりとドレープをとられ房飾りとともに垂らされている。
階下から三メートルほど離れた場所までくるとアルベルトは黙って絨毯の脇へ寄った。かなり緊張しているようだ。一言も発さず直立不動で立っている。
アルベルトの緊張がうつったようにエマもドキドキとしてきた。
(あの豪華な椅子にこの国の王子様が座るのかな。
どんな人だろう。
あ~私も緊張してきた。
とにかく、いまのうちに礼の仕方を思い出さないと。
確かお婆ちゃんが教えてくれたマナーの色々に、「一番深い礼」っていうのがあったよね。
王族への最敬礼なんて知らないけど、あれでいいのかな。
まさか実際にする事になるとは思わなかった。
本当に私が何にも知らなかったら、アルベルト様はどうするつもりだったんだろ。
よし、もしダメだったら「この人が教えてくれませんでした」ってアルベルト様を指さしてやるっ)
俯き加減に目を閉じて思い出していると、横の扉がゆっくりと開き誰かが壇上にたった。
そして、
「ルイス王子がお越しになる」
と、声をかけられた。
低くてとても落ち着いた男性の声。
エマは思わず顔を上げてその男を見上げた。
瞬く間に全身に緊張が走り、息を小さく飲む。
長身で、どこから見ても確かに男性なのだが一目みて綺麗という言葉が頭にうかんだ。
蒼みがかった銀色の癖のある長い髪に、長めの前髪から覗く切れ長の怜悧な目元、アイスブルーの瞳がとても落ち着いた、というよりも冷たい眼差しをより効果的にしている美しい男性だった。
纏う雰囲気はそこに佇むだけで、この男性がただの人ではないとわかった。
エマは本当に高貴な人とはこのような雰囲気を纏うのだろうな、と思った。
少しでも心にやましいことがあれば、この男性の一睨みで膝が震えて崩れ落ちてしまうだろうと想像し背筋をゾクリとさせた。
男性が壇上から冷たくこちらを見下ろしていることに気づくとエマは慌てて視線を外し、無遠慮に見てしまったと身を固くする。
また男性の声がかかる。
「お出ましだ、礼を」
緊張で手足が震えそうになったが、さっきまで思い出していた所作をゆっくりとやってみる。
(まず両踵をくっ付けてから、右足を後ろに大きく引いて左足は膝をしっかり曲げる。
ああ、太ももとふくらはぎへの負荷がすごいっ。
ええとそれから、手は左右にドレスのスカートの幅ぐらいに開く、手のひらは相手に向けて「武器は持っていません」アピール。
上体は腰から折るように頭を下げる。
こんなのだったはずっ!)
するとカチャカチャとした金属音とともに数人の足音が聞こえた。帯剣した近衛兵たちだろう。
そして、ゆっくりとした足取りで正面の豪華な椅子に人が座る気配がした。
「へえ。なかなか様にはなっているじゃないか。
顔を上げてごらん」
気さくで明るい声。
高貴なオーラの第二波の衝撃を覚悟して、ゆっくりと上体だけを起こす。
エマは今までの人生の中で『王子様』という人を直接見たことはなかった。今日が初めてだ。
豪華な椅子に座っている王子様は、『ザ・王子様』だった。
襟元まである見事な金髪はゆるく後ろへ流され、瞳は真っ青なサファイアブルー、美しく整った顔のパーツに、口元に自然な笑みをのせた自信に満ちた明るい雰囲気。
豪華な椅子の片方の肘掛に体重をかけ、軽く頬杖をつき、長い足を組んでいるが品が損なわれずだらしなく見えない。
だが、エマは王子の隣に立つ男性ほどのインパクトは感じなかった。
英国人の母方の従兄妹達がみんな王子と同じ金髪に真っ青な瞳だからだ。
相手は『王子様』なのだが、エマはむしろ親近感さえ感じた。
「きみ、名前は?」
「エマ・ハーストと申します」
名前どころか城へ呼ぶ時点でどこの誰かは全て調べ済みのはずだが、一応形式みたいなものだろう。
「よくきたね。先日の舞踏会で男爵の婚約者を助けたときは驚いたよ。
おかげで彼女は元気にしているよ。なにか治療の経験があるの?」
(あの時のお嬢様は元気なんだ。よかった。)
再び頭を下げながら恐れながらと、多分聞かれると思い用意してきた説明をする。
「男爵様のご婚約者様がお元気と伺い安心いたしました。
微力ながらお手伝い出来、光栄にございます。
あの方法は、以前私の住んでいた村で若い娘が同じようなことになったことがございました。
その時共に住んでおりました私の大叔母が娘を落ち着かせたのです。
お嬢様のときはもう夢中でそれを真似ただけでございます」
ルイス王子は、一拍おいて「…なるほどね」と頷いた。
とりあえず納得してくれたことにエマは心中でホッと小さく息をつく。
「あの場できみの方法を観察していた医師たちが言っていた。
あのように急にパニックになる若い娘がたまにいるらしい。
君の方法はなかなか的確だったと」
あの場に医師が来ていたのなら見ていないでさっさと手を貸して欲しかったとエマは思う。
「とにかく、よくやった。今後も良き国民として国に尽くしてくれ」
「もったいないお言葉、ありがとうございます」
王子からの労いの言葉にエマが礼を言うと、
「大儀」
と言って、ルイス王子が椅子から立ち上がった。
(……え?まさか……これだけ?
褒美って、王子様のお言葉だけ?!)
品物が欲しい訳ではないが、この盛大に肩をスカされた感覚。
そして、落胆から一気に押し寄せた疲れと空腹感。
エマはそれらと戦いながら表情筋と太ももとふくらはぎへの半端ない負担に耐えた。
ルイス王子が退出するのをじっと待つ。
だが、ルイス王子は「ああ、そうだ」と言って立ち止まると、
「もう昼だね。きみ、昼食に招待してあげるよ」
と、いいことを思いついたようにそう言った。
エマが不敬も忘れて、えっ?!と顔を上げるとルイス王子はエマにっこり微笑んだ。
だが、それを聞いて直立不動で脇に控えていたアルベルトが声にならない声をあげて動揺をみせる。気づいたルイス王子が「ハビ家の者だね。何?言ってごらん」と許可を与えるとアルベルトは慌てて膝をついた。
「おそれながら、この者は田舎者で、昼食会のマナーなど心得があるはずもございません。お目汚しになりますっ」
(田舎者のお目汚しって……
庇ってくれてるんだろうけど、ずいぶんなけなされ方。
でも、慌てるのも仕方ないか。アルベルトさまが私を連れてお城へ上がるってことは、きっとハビ家が私の行動の責任を持つってことよね。
最敬礼は教え忘れてたけどねっ!
それにしても…昼食会?!)
「心配するな。褒美のついでだ。
まさか、手で食べるわけではないだろ?
あはははははっ」
アルベルトの進言は王子様の大らかな笑いにスルーされてしまったのだった。
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