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 久々に人と話すと、というかウィルスに感染して初めて話した人たちが去って、旅の様子をSNSで観察する。

 私はやっぱり時々お父さんの様子を見に行くが、季節がいくら変わっても、移動することなく『箱』の中にいるようだった。

 以前と違う所は、お父さんのアカウントに、ダウナーさん経由だと思われる生存者からの連絡が入るようになったこと。

 私も集めた情報を彼らにシェアする。

 そして、ダウナーさんたちの旅の投稿に触発されて、私はお父さんとの写真を撮るようになった。

 遠くから自撮り風って奴で、どこまで近づけるかはその日のゾンビ模様で変わるけれど。
 お父さんが私の写真をSNSにのせてた時は、ほとんど顔が映ってなかった。

 だから二人で顔がはっきり映る写真ってほとんどなかったんだよね。

 例えゾンビになってもお父さんはお父さんだし――治った時にこの写真を見てやっぱり「うちの子が一番かわいい!」って言ってくれるかな。

 お父さんなら成長した私を見て、きっと前みたいに可愛いって言ってくれる。
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