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一章
・ほのおのかおり
しおりを挟むほのおが香った、
瞬間縮めた体にシーツが絡む。
時間は薄いカーテンに遮られ、この部屋には入ってこない。
いつか、遠い昔、また昨日、飲み込んだ棘が未だ腹のはしで疼いている。
自分の不注意だったのか、不慮の事故だったのか、もう思い出せない。
うまく、自分の中身が折りたためない。
からまっている。ぐちゃぐちゃに。
あるいは、破れてたぐまっている。
沈む?
沈む。
深。
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