361 / 378
『第三部 因果と果報』 救いの代償
26ll宮 7:五里霧中
しおりを挟む
「兄様、代わって」
瑠既のことは変わらずきちんと『兄』と呼び──いつの間にか対面に座っていて、冷やしていた氷を瑠既の手から奪った。
瑠既の頭の中はグチャグチャだ。
まとまるわけがない。
沙稀は家を出てから、恭良の誕生日をすっぽかした。それを境に、沙稀は家族の行事に一切参加していない。
盆も正月も、自分たちの誕生日も──沙稀はまったく姿を現さなかった。
そういえば、瑠既が沙稀の家に行くようになって、半年くらい経ったころだったか。違和感を覚えた日があった。
沙稀が持つには珍しい物が目についた。まさかと思いつつも嫌な予感がし、
「ほどほどにしておけよ」
と忠告をしたが──思い返せば、このときにはもう手遅れだったのだ。
手遅れではないのはいつだったのか。
浮かぶのは、沙稀が家を出る前。あの子──琉倚が訪ねて来たことがあった。
瑠既は何となく見てしまっていたが、沙稀が琉倚を連れて一目散に階段を上って行った。
──別れたって言ってたけど、復縁したのか。
なんて暢気に見ていたら、恭良と鉢合わせしている。一度、沙稀は立ち止まったが、すぐさま自室へと進む。
その様を、瑠既はそそくさと通り過ぎたと感じた。加えて、『琉倚にやましい気持ちがあるのか』と沙稀のことを勝手に思った。
けれど、琉倚は沙稀の微妙な変化に気づいていたのだろう。
「ごめんね。帰るから」
途端に琉倚は、沙稀の手を離して走り出す。
琉倚が走り出したのに、沙稀は追って行かず──恭良が沙稀に駆け出していた。
「お付き合いって……両想いな人たちだよね? 沙稀兄様、あの人が好きだったんだ」
「前の話だから」
沙稀が恭良に背を向け、琉倚を追った──ように瑠既には見えていた。
あのときの瑠既は、沙稀が琉倚に振られたと思っていたのだ。
けれど、根底がまったく違っていたら、瑠既の想像はひっくり返る。
あのとき、琉倚を追ったというより、恭良から逃げたのだとしたら?
──あのときから恭良のことを?
けれど、違和感はもっと前からあったような気がした。違和感を瑠既は辿る。
そうして、更に一年前にあったことを思い出す。
──もしかして、バレンタインのとき?
その年は恭良が初めて母と一緒に、バレンタインデーのチョコを楽しそうに作っていた。
瑠既はもらわなかったが、沙稀にはあげていた。瑠既はどのみち要らないと、沙稀を横目で見たが──沙稀は、妙に幸せそうな表情をしていた気がする。
当時はかわいがっている妹からもらったら、そんなにうれしいものかと思っていたが。
こんな事態となった今では、当時が違和感でしかない。
──いや、あのとき俺たちは十三歳だった。恭良はまだ……。
二月なら、恭良はまだ六歳だ。考えれば考えるほど、頭が痛くなる。
もし、この仮説が正しいなら、様々なモヤモヤしか浮かばない。
ただ、人をいつから好きだったかなんて曖昧なものだとも瑠既は思う。沙稀に『いつから』と聞いたところで、沙稀自身も明確な答えを言えないかもしれない。
グルグルと頭の中を様々なことが駆け巡っている。
瑠既は違和感として初めて認識した場面へ戻る。あれは、沙稀が珍しい物を持っていると、瑠既が何気なく手に取った日。
裏返したら、雪の結晶のちいさなシールが貼ってあった。
ブルルと手の中の物が震えた。
物珍しくまたひっくり返せば、小型犬を模したそれに文字が表示されていた。
魚の絵文字と、『にあいたい』。
突如、自宅でも同じ物を見たと、映像がフラッシュバックした。──そのときも瑠既は、流行り物が家にあるなんてと物珍しさで手に取った。
裏には、ちいさな魚のシールが貼ってあった。自身の物でなければ、両親の物でもないだろう。そうなれば、持ち主はひとりしかいない。
だから、『恭良って海好きだっけ?』と思い、何だか腑に落ちなかった。
ガッと手元に衝撃が走り、フラッシュバックから戻ると、沙稀が慌てて瑠既の手の物を取っていた──と、同時。腑に落ちなかったものが合致して、違和感になった。
「妹に、そこまで許してるんだ」
沙稀は否定しない。
ザワザワと嫌な予感が瑠既の胸を占領していく。
「ほどほどにしておけよ」
忠告をしたが、顔は見られなかった。『そんなはずはない』、『沙稀には別に彼女がいるはずだ』──そんな都合のいい思い込みを、思い込みだと気づきたくなかった。
いつから沙稀と恭良がそういう関係だったか、瑠既には検討がつかない。
ただ、沙稀の言動を思い返してみれば、沙稀は必死に恭良を遠ざけようとしていたのではないか。
家を出てから、沙稀は恭良にもう来るなと言ったことがあった。
沙稀が抱えた想いを隠せなくなっていたのだとしたら、恭良を守る手立てだったのかもしれない。
ぎゅうっと胸が張り裂けそうになる。
目の前では憎らしい者が、懸命に変わり果てた片割れを慈しんでいる。
「ゆ……きづ……」
片割れが、どうやら意識を取り戻したらしい。
「沙稀、ここにいるよ」
求めるように動いた手を、ちいさな手が握っている。そのまだ幼い手が、どれだけ沙稀の命の灯火を強いものにするかと瑠既は感じ、いてもたってもいられなくなった。
瑠既には憎らしくて堪らないのだ。沙稀を壊した張本人なのだから。
憎しみに支配されそうになる。父が沙稀にしたように、瑠既も手を出したい衝動に駆られる。
だが、それは沙稀が最も望まないことだ。
瑠既は無言で立ち上がり、二階へと向かう。場を去る以外、感情を抑える手段がない。
──しばらく、沙稀は家にいる。
話す機会を急ぐ必要はない。明日でも、明後日でもいい。一先ず、沙稀が生きる延びることが最優先だ。
母がこれから医師を呼ぶだろう。
原因は沙稀が適当に答えるだろうから、父は席を外すかもしれない。
恭良は──考えない方が自身のためかと、瑠既は思考を強制的に遮断した。
夕飯になり一階に降りると、瑠既が想像した通り医師が来たようだった。沙稀はスヤスヤと眠っている。
恭良が多少ソワソワしている程度で、日頃と大きくは変わらない。それなのに、瑠既は苛立ちが募る。
沙稀があんなに大けがをしているのに、恭良は喜びで落ち着きがないのだ。沙稀がいると、それは好意のある異性が近くにいたら、うれしいのだろう。けれど──。
──大事な人が自分のせいであんな状態になったら、普通は悲しいものじゃないのか?
チラリと見ても、悲しみの『か』の字も感じられない。
医師が診て、今は眠っていて、大丈夫とはわかる。けれど、瑠既は食事が思うように喉を通っていかない。
そうこうしているうちに恭良は食べ終わったようで、
「ご馳走様でした」
と食器を下げるなり、沙稀へと一直線だ。
事態をどう聞いたのやらと、瑠既は呆れてしまう。
すると、しばらくして──沙稀の声が聞こえたと思ったら、
「こうしていると、少しは元気になるかと思って」
と、弾むような恭良の声が聞こえた。
「確かに、ね……」
ちいさな声でも、何てうれしそうな声を沙稀は出すのかと、瑠既はむしゃくしゃする。
「ご馳走様」
半分も食べられていない食事を瑠既は下げる。こんな場面を一秒でも聞いていたくない。
恭良が沙稀から離れるなら、風呂のときだろう。瑠既はその機会を待つことにした。
瑠既のことは変わらずきちんと『兄』と呼び──いつの間にか対面に座っていて、冷やしていた氷を瑠既の手から奪った。
瑠既の頭の中はグチャグチャだ。
まとまるわけがない。
沙稀は家を出てから、恭良の誕生日をすっぽかした。それを境に、沙稀は家族の行事に一切参加していない。
盆も正月も、自分たちの誕生日も──沙稀はまったく姿を現さなかった。
そういえば、瑠既が沙稀の家に行くようになって、半年くらい経ったころだったか。違和感を覚えた日があった。
沙稀が持つには珍しい物が目についた。まさかと思いつつも嫌な予感がし、
「ほどほどにしておけよ」
と忠告をしたが──思い返せば、このときにはもう手遅れだったのだ。
手遅れではないのはいつだったのか。
浮かぶのは、沙稀が家を出る前。あの子──琉倚が訪ねて来たことがあった。
瑠既は何となく見てしまっていたが、沙稀が琉倚を連れて一目散に階段を上って行った。
──別れたって言ってたけど、復縁したのか。
なんて暢気に見ていたら、恭良と鉢合わせしている。一度、沙稀は立ち止まったが、すぐさま自室へと進む。
その様を、瑠既はそそくさと通り過ぎたと感じた。加えて、『琉倚にやましい気持ちがあるのか』と沙稀のことを勝手に思った。
けれど、琉倚は沙稀の微妙な変化に気づいていたのだろう。
「ごめんね。帰るから」
途端に琉倚は、沙稀の手を離して走り出す。
琉倚が走り出したのに、沙稀は追って行かず──恭良が沙稀に駆け出していた。
「お付き合いって……両想いな人たちだよね? 沙稀兄様、あの人が好きだったんだ」
「前の話だから」
沙稀が恭良に背を向け、琉倚を追った──ように瑠既には見えていた。
あのときの瑠既は、沙稀が琉倚に振られたと思っていたのだ。
けれど、根底がまったく違っていたら、瑠既の想像はひっくり返る。
あのとき、琉倚を追ったというより、恭良から逃げたのだとしたら?
──あのときから恭良のことを?
けれど、違和感はもっと前からあったような気がした。違和感を瑠既は辿る。
そうして、更に一年前にあったことを思い出す。
──もしかして、バレンタインのとき?
その年は恭良が初めて母と一緒に、バレンタインデーのチョコを楽しそうに作っていた。
瑠既はもらわなかったが、沙稀にはあげていた。瑠既はどのみち要らないと、沙稀を横目で見たが──沙稀は、妙に幸せそうな表情をしていた気がする。
当時はかわいがっている妹からもらったら、そんなにうれしいものかと思っていたが。
こんな事態となった今では、当時が違和感でしかない。
──いや、あのとき俺たちは十三歳だった。恭良はまだ……。
二月なら、恭良はまだ六歳だ。考えれば考えるほど、頭が痛くなる。
もし、この仮説が正しいなら、様々なモヤモヤしか浮かばない。
ただ、人をいつから好きだったかなんて曖昧なものだとも瑠既は思う。沙稀に『いつから』と聞いたところで、沙稀自身も明確な答えを言えないかもしれない。
グルグルと頭の中を様々なことが駆け巡っている。
瑠既は違和感として初めて認識した場面へ戻る。あれは、沙稀が珍しい物を持っていると、瑠既が何気なく手に取った日。
裏返したら、雪の結晶のちいさなシールが貼ってあった。
ブルルと手の中の物が震えた。
物珍しくまたひっくり返せば、小型犬を模したそれに文字が表示されていた。
魚の絵文字と、『にあいたい』。
突如、自宅でも同じ物を見たと、映像がフラッシュバックした。──そのときも瑠既は、流行り物が家にあるなんてと物珍しさで手に取った。
裏には、ちいさな魚のシールが貼ってあった。自身の物でなければ、両親の物でもないだろう。そうなれば、持ち主はひとりしかいない。
だから、『恭良って海好きだっけ?』と思い、何だか腑に落ちなかった。
ガッと手元に衝撃が走り、フラッシュバックから戻ると、沙稀が慌てて瑠既の手の物を取っていた──と、同時。腑に落ちなかったものが合致して、違和感になった。
「妹に、そこまで許してるんだ」
沙稀は否定しない。
ザワザワと嫌な予感が瑠既の胸を占領していく。
「ほどほどにしておけよ」
忠告をしたが、顔は見られなかった。『そんなはずはない』、『沙稀には別に彼女がいるはずだ』──そんな都合のいい思い込みを、思い込みだと気づきたくなかった。
いつから沙稀と恭良がそういう関係だったか、瑠既には検討がつかない。
ただ、沙稀の言動を思い返してみれば、沙稀は必死に恭良を遠ざけようとしていたのではないか。
家を出てから、沙稀は恭良にもう来るなと言ったことがあった。
沙稀が抱えた想いを隠せなくなっていたのだとしたら、恭良を守る手立てだったのかもしれない。
ぎゅうっと胸が張り裂けそうになる。
目の前では憎らしい者が、懸命に変わり果てた片割れを慈しんでいる。
「ゆ……きづ……」
片割れが、どうやら意識を取り戻したらしい。
「沙稀、ここにいるよ」
求めるように動いた手を、ちいさな手が握っている。そのまだ幼い手が、どれだけ沙稀の命の灯火を強いものにするかと瑠既は感じ、いてもたってもいられなくなった。
瑠既には憎らしくて堪らないのだ。沙稀を壊した張本人なのだから。
憎しみに支配されそうになる。父が沙稀にしたように、瑠既も手を出したい衝動に駆られる。
だが、それは沙稀が最も望まないことだ。
瑠既は無言で立ち上がり、二階へと向かう。場を去る以外、感情を抑える手段がない。
──しばらく、沙稀は家にいる。
話す機会を急ぐ必要はない。明日でも、明後日でもいい。一先ず、沙稀が生きる延びることが最優先だ。
母がこれから医師を呼ぶだろう。
原因は沙稀が適当に答えるだろうから、父は席を外すかもしれない。
恭良は──考えない方が自身のためかと、瑠既は思考を強制的に遮断した。
夕飯になり一階に降りると、瑠既が想像した通り医師が来たようだった。沙稀はスヤスヤと眠っている。
恭良が多少ソワソワしている程度で、日頃と大きくは変わらない。それなのに、瑠既は苛立ちが募る。
沙稀があんなに大けがをしているのに、恭良は喜びで落ち着きがないのだ。沙稀がいると、それは好意のある異性が近くにいたら、うれしいのだろう。けれど──。
──大事な人が自分のせいであんな状態になったら、普通は悲しいものじゃないのか?
チラリと見ても、悲しみの『か』の字も感じられない。
医師が診て、今は眠っていて、大丈夫とはわかる。けれど、瑠既は食事が思うように喉を通っていかない。
そうこうしているうちに恭良は食べ終わったようで、
「ご馳走様でした」
と食器を下げるなり、沙稀へと一直線だ。
事態をどう聞いたのやらと、瑠既は呆れてしまう。
すると、しばらくして──沙稀の声が聞こえたと思ったら、
「こうしていると、少しは元気になるかと思って」
と、弾むような恭良の声が聞こえた。
「確かに、ね……」
ちいさな声でも、何てうれしそうな声を沙稀は出すのかと、瑠既はむしゃくしゃする。
「ご馳走様」
半分も食べられていない食事を瑠既は下げる。こんな場面を一秒でも聞いていたくない。
恭良が沙稀から離れるなら、風呂のときだろう。瑠既はその機会を待つことにした。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる