40 / 54
死体を触る
しおりを挟む
「調べると言ってもどうすればいいんだ。身体は昨日、清められたんだろ?」
「藍の目から何か気づいたところとかある?時間が経ってわかることもあると思うし」
「そうだなぁ」
藍はじっと雫の横たわった死体を頭からつま先まで見入る。
しかし、視認だけではわかりづらい。
「触ってもいいか?」
「大丈夫?死体触れる?」
「触らなきゃわからないだろ」
藍は恐る恐る確かめるように服越しでに触り始めた。まずは足元から徐々に頭まで調べようと思い、両足のズボンをめくる。
「変なところはないよな」
「うん、見た感じ。玖月くんはどう思う?」
「足ですね、ただの」
二人に確認させた後、ズボンをもとに戻した。次に死体の左手と右手を交互に触り、見比べる。
「あれ?」
藍は何かに気づいたらしく声を出す。
「どうしたの?」
「左の掌を見てくれ」
藍は二人に見えるように両手の掌を上向きにしながら左手を持ち上げる。
「何かを握っているみたいに見えないか」
「確かに」
藍の言う通りだった。左手は何か直径3センチくらいのものを握った形で固まっている。その握っていた何かは落としたのか、誰かに抜き取られたのかわからないが筋肉の硬直具合から握ったまま事切れたことが理解できる。
「昨日、見たときは気づかなかった」
雫は右手と左手を交互に何度も見る。やはり、手の形が明らかに違う。右手は何かを掴んだ様子のない、力の入っていない掌。それに比べて左手はすべての指が何かを掴むように曲がっている。
「おそらく、昨日は掌が下向きになっていたから気づけなかったと思いますよ」
玖月も両手を交互に見る。一見、手の甲だけでは指の形に気づくのは難しかっただろう。今こうして、藍が手を持ち上げてくれたから、気づくことができた。
「………何かを持ちながらか。携帯………じゃないよね、この指の形は。なんだろう、これ。なんか覚えがある持ち方のような気が………」
雫は左手を見ながら唸る。
「何か思い出したりは?」
「まったく」
「でしょうね」
予想通りの返しに玖月はため息交じりに吐き捨てる。
「それにしても今日、これ見つけられてよかったよ。しばらくしたら、この違いがわからなくなるはずだから」
「どういう意味だ?」
藍はゆっくりと持ち上げていた左手を元の位置に戻した。
「硬直が解けるってこと。死後硬直ってわかる?死後早くて1~2時間で筋肉が硬直する現象のことだよ。40時間以上経たないと硬直は解けないんだけど外気温が高い、夏とかだと30時間で解け始める。だから、もう少ししたらこの曲がった指の形が解けてたと思う。改めて早め早めの行動って大事なんだなって思ったよ」
「よく知っているな」
藍は斜め上にある雫の顔を見る。
「前にテレビで言ってたのを思い出しただけだよ」
雫は笑いながら答えた。
「じゃあ、他を調べるぞ」
次に藍はお腹回りを調べようとTシャツに手をかける。お腹辺りが見えるまでめくった時、ピタッと手を止めた。
「あ、だめだ」
「どうしたの?」
「私、胸元までめくろうとしていた」
「それが?」
「それがって、だめだろ」
藍はちらりと玖月を見た。その視線に雫はああ、と何を言わんとしているのか察する。
「私、気にしないから続けていいよ」
「いや、気にしろよ。少しは恥じらいを持てって」
「死体だからいいって別に」
雫はへらっとした軽い態度を取る。
「………いや、やっぱりだめだ」
藍は首を振りながら、めくったTシャツを下ろす。
「別にいいのになぁ」
「雫さん、僕は後ろを向いてますので終わったら声をかけてください」
やりとりを眺めていた玖月は2、3歩後ろに下がった。
「私は別におっぱい見られても気にしないんだけどね。減るもんじゃないし」
「僕は別にどっちでもいいですけど………いえ、正直、見たくないですね」
感情の籠っていない口調で淡々と述べた。
「それはそれでちょっとひどいな」
玖月は無言で素早く、二人に背を向けた。
◇◇◇
「玖月くん、もういいよ」
名前を呼ばれ振り向くと、藍はすでに死体の服を整えていた。
「何かありました?」
「わざわざ背中を向けてもらったけど、何もなかったよ」
「………何もってわけじゃないだろ」
服を元に戻しながら、藍がぼそりと低い声で呟く。
「え、何もなかったじゃん」
「私の目からは無数の傷があったように見えたんだが」
徐々に藍の眉根が寄っていった。藍は雫の胸がすべて露わになるほどTシャツをめくり上げたときから、ずっと無言だった。
無言にもなるはずだ。思わず言葉を失ってしまうほど無数の傷跡があったからだった。視認で判断するだけで銃跡が4つほど残っておりその中には至近距離で撃たれたかのような銃跡の大きいものやヘソの上から斜め右に向かってナイフで抉られた痛々しい跡が見受けられた。他にも複数の打撲や擦り傷の跡が背中を含めて数十箇所もあった。傷を綺麗に縫い合わせたものもあれば即席の荒療治で直したものもあり、くっきりと目立っていた。
藍は雫の身体を見た途端目を見開き、表情を暗くした。傷跡を一つ一つ確認すればするほど眉根を寄せていき、時折傷跡の痛々しさに目を背けていた。
「もしかして虐待にあったとか思ってる?」
「………違うのか?」
雫は思わず、吹き出しそうになり口を手で押さえる。
雫の傷跡の正体は訓練、戦闘、襲撃、返り討ちの跡。正しい治療法がされていないように見えたのはミッションのため「正しい治療」ができない環境にいたから。しかしながら、主に体に残った傷跡は殺しに不慣れでまだ、プロとは言えない児童期が多い。最近、体に負ったものはごく微々たるものだった。
「そんなわけないでしょ。よく見て見なよ。目立ってはいるけど現在進行形でできたものなんてなかったでしょ」
「言われてみれば」
藍は服の上から傷を負っていた雫の身体を凝視する。
「じゃあ、一体どうしたんだ。事故………じゃないよな。銃弾の跡みたいなのもあったから」
藍に恐る恐るといった様子で問われた雫は一呼吸置いた後、口を開いた。
「あれは小学校の頃だったかな。夏休みに皆でアメリカに旅行に行った時のことだった。私たちは真昼間のカフェテリアでお茶をしていた………まさか、あんな事件に巻き込まれるなんて思ってなかった」
「事件?」
藍は固唾を飲んで神妙な面持ちで話を聞く態勢に入る。
雫は饒舌に語りだした。
「突然だった。仰々しく武装した何人かの男たちが突然町全体に乱射し始めたんだ。私たちがいたカフェリアも例外なくね。後から聞いたんだけど、男たちの正体はどこかの宗教団体の過激派グループだったんだって。そいつらは何分も何時間も銃を撃ち続けた。弾がなくなったとおもったら今度は手榴弾をあちこちに投げ入れたんだ。私は偶然ドアの一番近くにいて家族の中で一番酷く負傷した。警察とのテロリストの攻防が沈静化した頃に救出されたんだけど、銃弾やらガラスの破片やら体に突き刺さって数時間も経過していたからかなり危なかったみたいで。しかも、負傷者が数百人も出たから応急処理の薬や包帯がどうしても全体的に回らなかったから、正しい手順の方法で治療がされなかったんだ。状況が状況だったからしかたないんだけど、だからこんな傷跡がはっきり残る体になっちゃったんだ。でもあの時はほんと、九死に一生を得たって感じだったよ」
語りを終えた雫は藍の反応を待つ。
途中、突かれるような玖月の視線があったが、それをあえて無視した。
(さすがに無理があったかな)
土壇場で思いついた言い訳だったため、少し不自然に感じさせたかもしれない。
「………………そんなことがあったんだな。ごめん、嫌なことを思い出させたな」
藍は申し訳なさそうに声を震わせた。
徐々に青ざめていく様子から雫の話を完全に鵜呑みにしてしまったらしい。
「いやいや、いいよ。ほらほら、しんみりしている場合じゃないよ」
「ああ、わかった。切り替える」
藍はポンポンと死体を服越しで優しく慰めるように撫でた後、罪悪感を振り切るように手を動かそうとする。
「………単純」
玖月はぽろりと零した。そんな玖月を雫は肘で軽く突いた。
「藍の目から何か気づいたところとかある?時間が経ってわかることもあると思うし」
「そうだなぁ」
藍はじっと雫の横たわった死体を頭からつま先まで見入る。
しかし、視認だけではわかりづらい。
「触ってもいいか?」
「大丈夫?死体触れる?」
「触らなきゃわからないだろ」
藍は恐る恐る確かめるように服越しでに触り始めた。まずは足元から徐々に頭まで調べようと思い、両足のズボンをめくる。
「変なところはないよな」
「うん、見た感じ。玖月くんはどう思う?」
「足ですね、ただの」
二人に確認させた後、ズボンをもとに戻した。次に死体の左手と右手を交互に触り、見比べる。
「あれ?」
藍は何かに気づいたらしく声を出す。
「どうしたの?」
「左の掌を見てくれ」
藍は二人に見えるように両手の掌を上向きにしながら左手を持ち上げる。
「何かを握っているみたいに見えないか」
「確かに」
藍の言う通りだった。左手は何か直径3センチくらいのものを握った形で固まっている。その握っていた何かは落としたのか、誰かに抜き取られたのかわからないが筋肉の硬直具合から握ったまま事切れたことが理解できる。
「昨日、見たときは気づかなかった」
雫は右手と左手を交互に何度も見る。やはり、手の形が明らかに違う。右手は何かを掴んだ様子のない、力の入っていない掌。それに比べて左手はすべての指が何かを掴むように曲がっている。
「おそらく、昨日は掌が下向きになっていたから気づけなかったと思いますよ」
玖月も両手を交互に見る。一見、手の甲だけでは指の形に気づくのは難しかっただろう。今こうして、藍が手を持ち上げてくれたから、気づくことができた。
「………何かを持ちながらか。携帯………じゃないよね、この指の形は。なんだろう、これ。なんか覚えがある持ち方のような気が………」
雫は左手を見ながら唸る。
「何か思い出したりは?」
「まったく」
「でしょうね」
予想通りの返しに玖月はため息交じりに吐き捨てる。
「それにしても今日、これ見つけられてよかったよ。しばらくしたら、この違いがわからなくなるはずだから」
「どういう意味だ?」
藍はゆっくりと持ち上げていた左手を元の位置に戻した。
「硬直が解けるってこと。死後硬直ってわかる?死後早くて1~2時間で筋肉が硬直する現象のことだよ。40時間以上経たないと硬直は解けないんだけど外気温が高い、夏とかだと30時間で解け始める。だから、もう少ししたらこの曲がった指の形が解けてたと思う。改めて早め早めの行動って大事なんだなって思ったよ」
「よく知っているな」
藍は斜め上にある雫の顔を見る。
「前にテレビで言ってたのを思い出しただけだよ」
雫は笑いながら答えた。
「じゃあ、他を調べるぞ」
次に藍はお腹回りを調べようとTシャツに手をかける。お腹辺りが見えるまでめくった時、ピタッと手を止めた。
「あ、だめだ」
「どうしたの?」
「私、胸元までめくろうとしていた」
「それが?」
「それがって、だめだろ」
藍はちらりと玖月を見た。その視線に雫はああ、と何を言わんとしているのか察する。
「私、気にしないから続けていいよ」
「いや、気にしろよ。少しは恥じらいを持てって」
「死体だからいいって別に」
雫はへらっとした軽い態度を取る。
「………いや、やっぱりだめだ」
藍は首を振りながら、めくったTシャツを下ろす。
「別にいいのになぁ」
「雫さん、僕は後ろを向いてますので終わったら声をかけてください」
やりとりを眺めていた玖月は2、3歩後ろに下がった。
「私は別におっぱい見られても気にしないんだけどね。減るもんじゃないし」
「僕は別にどっちでもいいですけど………いえ、正直、見たくないですね」
感情の籠っていない口調で淡々と述べた。
「それはそれでちょっとひどいな」
玖月は無言で素早く、二人に背を向けた。
◇◇◇
「玖月くん、もういいよ」
名前を呼ばれ振り向くと、藍はすでに死体の服を整えていた。
「何かありました?」
「わざわざ背中を向けてもらったけど、何もなかったよ」
「………何もってわけじゃないだろ」
服を元に戻しながら、藍がぼそりと低い声で呟く。
「え、何もなかったじゃん」
「私の目からは無数の傷があったように見えたんだが」
徐々に藍の眉根が寄っていった。藍は雫の胸がすべて露わになるほどTシャツをめくり上げたときから、ずっと無言だった。
無言にもなるはずだ。思わず言葉を失ってしまうほど無数の傷跡があったからだった。視認で判断するだけで銃跡が4つほど残っておりその中には至近距離で撃たれたかのような銃跡の大きいものやヘソの上から斜め右に向かってナイフで抉られた痛々しい跡が見受けられた。他にも複数の打撲や擦り傷の跡が背中を含めて数十箇所もあった。傷を綺麗に縫い合わせたものもあれば即席の荒療治で直したものもあり、くっきりと目立っていた。
藍は雫の身体を見た途端目を見開き、表情を暗くした。傷跡を一つ一つ確認すればするほど眉根を寄せていき、時折傷跡の痛々しさに目を背けていた。
「もしかして虐待にあったとか思ってる?」
「………違うのか?」
雫は思わず、吹き出しそうになり口を手で押さえる。
雫の傷跡の正体は訓練、戦闘、襲撃、返り討ちの跡。正しい治療法がされていないように見えたのはミッションのため「正しい治療」ができない環境にいたから。しかしながら、主に体に残った傷跡は殺しに不慣れでまだ、プロとは言えない児童期が多い。最近、体に負ったものはごく微々たるものだった。
「そんなわけないでしょ。よく見て見なよ。目立ってはいるけど現在進行形でできたものなんてなかったでしょ」
「言われてみれば」
藍は服の上から傷を負っていた雫の身体を凝視する。
「じゃあ、一体どうしたんだ。事故………じゃないよな。銃弾の跡みたいなのもあったから」
藍に恐る恐るといった様子で問われた雫は一呼吸置いた後、口を開いた。
「あれは小学校の頃だったかな。夏休みに皆でアメリカに旅行に行った時のことだった。私たちは真昼間のカフェテリアでお茶をしていた………まさか、あんな事件に巻き込まれるなんて思ってなかった」
「事件?」
藍は固唾を飲んで神妙な面持ちで話を聞く態勢に入る。
雫は饒舌に語りだした。
「突然だった。仰々しく武装した何人かの男たちが突然町全体に乱射し始めたんだ。私たちがいたカフェリアも例外なくね。後から聞いたんだけど、男たちの正体はどこかの宗教団体の過激派グループだったんだって。そいつらは何分も何時間も銃を撃ち続けた。弾がなくなったとおもったら今度は手榴弾をあちこちに投げ入れたんだ。私は偶然ドアの一番近くにいて家族の中で一番酷く負傷した。警察とのテロリストの攻防が沈静化した頃に救出されたんだけど、銃弾やらガラスの破片やら体に突き刺さって数時間も経過していたからかなり危なかったみたいで。しかも、負傷者が数百人も出たから応急処理の薬や包帯がどうしても全体的に回らなかったから、正しい手順の方法で治療がされなかったんだ。状況が状況だったからしかたないんだけど、だからこんな傷跡がはっきり残る体になっちゃったんだ。でもあの時はほんと、九死に一生を得たって感じだったよ」
語りを終えた雫は藍の反応を待つ。
途中、突かれるような玖月の視線があったが、それをあえて無視した。
(さすがに無理があったかな)
土壇場で思いついた言い訳だったため、少し不自然に感じさせたかもしれない。
「………………そんなことがあったんだな。ごめん、嫌なことを思い出させたな」
藍は申し訳なさそうに声を震わせた。
徐々に青ざめていく様子から雫の話を完全に鵜呑みにしてしまったらしい。
「いやいや、いいよ。ほらほら、しんみりしている場合じゃないよ」
「ああ、わかった。切り替える」
藍はポンポンと死体を服越しで優しく慰めるように撫でた後、罪悪感を振り切るように手を動かそうとする。
「………単純」
玖月はぽろりと零した。そんな玖月を雫は肘で軽く突いた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どぶさらいのロジック
ちみあくた
ミステリー
13年前の大地震で放射能に汚染されてしまった或る原子力発電所の第三建屋。
生物には致命的なその場所へ、犬型の多機能ロボットが迫っていく。
公的な大規模調査が行われる数日前、何故か、若きロボット工学の天才・三矢公平が招かれ、深夜の先行調査が行われたのだ。
現場に不慣れな三矢の為、原発古参の従業員・常田充が付き添う事となる。
世代も性格も大きく異なり、いがみ合いながら続く作業の果て、常田は公平が胸に秘める闇とロボットに託された計画を垣間見るのだが……
エブリスタ、小説家になろう、ノベルアップ+、にも投稿しております。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
若月骨董店若旦那の事件簿~水晶盤の宵~
七瀬京
ミステリー
秋。若月骨董店に、骨董鑑定の仕事が舞い込んできた。持ち込まれた品を見て、骨董屋の息子である春宵(しゅんゆう)は驚愕する。
依頼人はその依頼の品を『鬼の剥製』だという。
依頼人は高浜祥子。そして持ち主は、高浜祥子の遠縁に当たるという橿原京香(かしはらみやこ)という女だった。
橿原家は、水産業を営みそれなりの財産もあるという家だった。しかし、水産業で繁盛していると言うだけではなく、橿原京香が嫁いできてから、ろくな事がおきた事が無いという事でも、有名な家だった。
そして、春宵は、『鬼の剥製』を一目見たときから、ある事実に気が付いていた。この『鬼の剥製』が、本物の人間を使っているという事実だった………。
秋を舞台にした『鬼の剥製』と一人の女の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる