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思考が綺麗すぎて逆に嫌なんだよ
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「ちょうど3時か」
通路を歩きながら私は懐中時計を取り出し、時間を確認した。
そういえば、あの少年にウィルのことを聞けばよかった。ムカッときたせいで忘れていた。私たちはホールを出た後、一度探した場所を何回も探し回っている。カーテンの裏、手洗い場、屋根裏など居そうにない場所も徹底的に見た。
しかし、やっぱり見つからない。
おかしい。これだけ探したのになぜ見つからないんだ。公演が終わり、客がほとんどいなくなった劇場内は見通しがはっきりしている。こんな数十分も歩き回るほどこの建物は高層でもなければ、ホールも多いわけでもない。
なんで見つからないんだよ。かくれんぼしているわけでもないのに。私はいくら探しても見つからない不毛さに苛立ちながらも考えを巡らせた。もしかして、私たちが動き回っているのと同じくウィルも移動しているのか。
「向こうも私たちを探し回っていたりして」
いや、それはないか。
ウィルには探知能力に近いノアがある。ノアを発動していたらとっくに私達と合流しているはずだ。
もしかして、まだあの子は自分が迷子になっているって自覚していないのではないか。
「もしかして、どっかで寝てたりして」
ありえる。私ほどではないにしろ、よくウトウトしているところを見かけることが多い。歩き回るのに疲れていつのまにか眠ってしまっているのかもしれない。
「まだ、探していないところとなると関係以外立ち入り禁止の控え室、物置部屋、劇場の裏口……ってまだ探してないとこけっこうあるな、あんたはどう思う?」
斜め後ろについてきているであろうリーゼロッテに話しかけた。
しかし、返事がない。
「?ねぇ、リーゼロッ―」
「怜」
リーゼロッテの代わりにうさぎが応答した。
「後ろ」
うさぎの視線を辿るとリーゼロッテは立ち止まっていた。
しかも遠い。つまり、私はずいぶん前からいない相手にずっと話しかけていたということだ。
私はむっとした表情で顔を伏せているリーゼロッテを見据えた。
なんで、立ち止まっているんだよ。
しかし、ここからだとリーゼロッテの顔がよく見えない。私は文句を言うため歩いてきた通路を戻った。
「ちょっと、なんで立ち止まってんだ。私、付いてきていると思って話しかけていたのにアホみたいじゃないか」
怒気を含ませながらリーゼロッテに近寄る。しかし、私の言葉が届いているはずなのに彼女は顔を上げなかった。
「………のせいだ」
やっと発した言葉は震えていた。
「私のせいだ。ウィルくんがいなくなったのはわたしのせいだ。私がもっとちゃんと見ていればよかったんだ」
ゆっくりと顔を上げたリーゼロッテは思いつめた表情をしている。今にも込みあがってきそうな涙を必死で押さえ込むため、拳を強く握り締めていた。
「ウィルくんに何かあったらアルになんて言えばいいの?もし、このまま見つからなかったら」
リーゼロッテは今にも自責の念に押し潰れそうだった。人間、緊急時に一度悪い方向に考えてしまったらその考えに引きずられてしまうことが多い。
こりゃ、ドツボにはまちゃってるな。
うっわ、めんどくさっ。
「私の、私のせいで」
「そうだな、あんたのせいだな」
私は淡々とした口調で吐き捨てた。
「あんたがもっとちゃんとしていればウィルは居なくならずに済んだんだ。私もすぐに家に帰ることができたし。元凶は全部あんただ」
「………っ」
「私、何もしないでウジウジ突っ立ってるだけの人間の面倒なんか見るつもりなんてないから」
今すぐ家に帰りたい。寝たい。グータラしたい。
でも、それができない。そうしたいのに帰れない。
「あんたはここで突っ立ってるだけ?もう探す気ないの?時間がもったいたとは思わないの?」
「………!」
だからこそ、早くウィルを見つけなきゃいけないんだ。だから自責の思考よりもウィルを見つけ出す方法に考えを巡らせ、足を動かしてほしい。
「探す気がないんだったら目障り。いますぐ帰れ」
「………帰らない」
リーゼロッテをそのまま置いてこうとしたとき、後ろから声が聞こえた。その声はさきほどのような悲痛な声ではなかった。落ち着きながらもはっきりとした芯が通った声だ。振り返るとリーゼロッテは真剣な面持ちで私を見据えてた。私の暴言とも取れる言い方に腹を立てたのか無言で私から視線を外そうとしない。
そしてゆっくりと息を吐き、両手を頬に当て思いっきり自分の両頬を叩いた。
ばちん。
乾いた音が私の耳にも届く。通路には私たちしかいないため、余計に音が響いた。
「ごめんなさい、立ち止まって。行こう」
それはは己を奮い立たせ、気持ちを切り替えるための行動だったのだろう。
リーゼロッテはドツボにはまる前の姿に戻った。
自分の頬を思いっきり叩いたリーゼロッテに呆気に囚われている私を通りすぎ、ずんずん前に進んでいった。
「怜、あの子のためだったとしても言い方」
いつものようにうさぎが余計な口をまた出してきた。
「うるせ」
リーゼロッテのためでもウィルのためでもない。結果的にはリーゼロッテを奮い立たせることにはなったが、挑発的な物言いをしたのは自分のためだ。ウジウジしている人間を「私」が見たくなかったから。「私」が相手にしたくなかったから。
目障りだったからだ。それに私にとっての最優先事項はウィルを見つけ出すというよりも「私」が早く家に帰ることだ。
「一旦、二手に分かれよう」
一階ロビーの階段付近でリーゼロッテを呼び止めた。一緒になって探すよりもそっちのほうが見つかる可能性が高い。少し考えればそちらのほうが効率の良いはずなのに今の今までその考えに至らなかった。
(これって自分が思っている以上に焦ってるってことなのか?)
「そうだね」
「私は一階探すから、2階探して」
リーゼロッテはさきほどのような思いつめた表情をしていなかった。もちろんウィルはまだ見つかっていないので気は抜けない状況ではあるが、落ち着きを取り戻したほうが視野も広げ、好転するきっかけにもなる。さっきの重たい空気よりはマシだろう。
「ええ、わかった」
私の提案にリーゼロッテは力強く頷いた。
「………ねぇ、ちょっと」
私は階段を駆け上がろうとするリーゼロッテを呼び止める。別にさきほどの発言に対しての弁明も謝罪もするつもりはない。しかし、胸の中で少しつっかかっている部分がある。
「言い返さないの?」
「え?」
「さっき『ウィルがいなくなったのはあんたのせいだ』って私が言ったとき『そっちだってちゃんと見ていなかった』って思わないの?自分のことを棚に上げるなって言い返せばいいじゃん」
私はウィルのことはリーゼロッテにすべてまかせていた。それだけではなく、気にも留めようとさえも思っていなかった。そんな私にだって非は明らかにある。苛立っていたとはいえ、さきほどの発言はリーゼロッテにすべての責任を押し付けるような言い方だった。
私に怒鳴っても別によかったんだ。言い返すけど。
「わざわざ、それを言いに引き止めたの?」
「一応」
「たしかにそんな言い方ってないんじゃないかって思ったけど、そんな風には考えなかったかな。レイのおかげでこうして自分を奮い立たせることができたから」
リーゼロッテはくすっと笑って見せた。
マジか。お人よしにもほどがあるだろ。
「それにしてもレイって」
「何?」
「ううん、なんでもない。じゃあ、私は2階を探すから」
そう言ってリーゼロッテは2階に上がって行った。
「あれは言い合いの喧嘩じゃ負けるタイプだな」
リーゼロッテのような乙女ゲームの王道タイプの主人公は基本相手を侮辱するような言葉は吐かない。たとえ攻略キャラクターからそれに近い罵倒か侮辱の言葉を浴びせられても同じような言葉を吐くことはなく、飲み込んでしまうことが多い。終盤やルートによって変化がある場合もあるが、序盤あたりではほとんどいっていいほど皆無だ。
「怜ってリーゼロッテみたいなヒロインって嫌い?」
うさぎが言っているヒロインとはおそらく乙女ゲームの中でのことだろう。
「好きか嫌いかで言ったら嫌い。だって自己投影まったくできないから」
私だったら理不尽に怒鳴られたり罵倒されたりしたら普通にぶん殴りたいって思う。
ていうか絶対ぶん殴る。例え、相手に何かしらの事情があったからって理不尽な扱いをされていい理由にはならないはずだ。でも、リーゼロッテみたいな典型的な王道ヒロインは理不尽な立場に置かれても最終的に許し、寄り添うことを選んでしまうことが多い。乙女ゲームでプレイしていて画面越しに何回「そこで許すなよ」と苛立ったかわからない。
「思考が綺麗すぎて逆に嫌なんだよ」
私は階段を見上げながら吐き捨てた。
「とりあえず、一回外出てみるか。いるかもしれないから」
私はウィルがいることを願いながら外に移動を開始した。
通路を歩きながら私は懐中時計を取り出し、時間を確認した。
そういえば、あの少年にウィルのことを聞けばよかった。ムカッときたせいで忘れていた。私たちはホールを出た後、一度探した場所を何回も探し回っている。カーテンの裏、手洗い場、屋根裏など居そうにない場所も徹底的に見た。
しかし、やっぱり見つからない。
おかしい。これだけ探したのになぜ見つからないんだ。公演が終わり、客がほとんどいなくなった劇場内は見通しがはっきりしている。こんな数十分も歩き回るほどこの建物は高層でもなければ、ホールも多いわけでもない。
なんで見つからないんだよ。かくれんぼしているわけでもないのに。私はいくら探しても見つからない不毛さに苛立ちながらも考えを巡らせた。もしかして、私たちが動き回っているのと同じくウィルも移動しているのか。
「向こうも私たちを探し回っていたりして」
いや、それはないか。
ウィルには探知能力に近いノアがある。ノアを発動していたらとっくに私達と合流しているはずだ。
もしかして、まだあの子は自分が迷子になっているって自覚していないのではないか。
「もしかして、どっかで寝てたりして」
ありえる。私ほどではないにしろ、よくウトウトしているところを見かけることが多い。歩き回るのに疲れていつのまにか眠ってしまっているのかもしれない。
「まだ、探していないところとなると関係以外立ち入り禁止の控え室、物置部屋、劇場の裏口……ってまだ探してないとこけっこうあるな、あんたはどう思う?」
斜め後ろについてきているであろうリーゼロッテに話しかけた。
しかし、返事がない。
「?ねぇ、リーゼロッ―」
「怜」
リーゼロッテの代わりにうさぎが応答した。
「後ろ」
うさぎの視線を辿るとリーゼロッテは立ち止まっていた。
しかも遠い。つまり、私はずいぶん前からいない相手にずっと話しかけていたということだ。
私はむっとした表情で顔を伏せているリーゼロッテを見据えた。
なんで、立ち止まっているんだよ。
しかし、ここからだとリーゼロッテの顔がよく見えない。私は文句を言うため歩いてきた通路を戻った。
「ちょっと、なんで立ち止まってんだ。私、付いてきていると思って話しかけていたのにアホみたいじゃないか」
怒気を含ませながらリーゼロッテに近寄る。しかし、私の言葉が届いているはずなのに彼女は顔を上げなかった。
「………のせいだ」
やっと発した言葉は震えていた。
「私のせいだ。ウィルくんがいなくなったのはわたしのせいだ。私がもっとちゃんと見ていればよかったんだ」
ゆっくりと顔を上げたリーゼロッテは思いつめた表情をしている。今にも込みあがってきそうな涙を必死で押さえ込むため、拳を強く握り締めていた。
「ウィルくんに何かあったらアルになんて言えばいいの?もし、このまま見つからなかったら」
リーゼロッテは今にも自責の念に押し潰れそうだった。人間、緊急時に一度悪い方向に考えてしまったらその考えに引きずられてしまうことが多い。
こりゃ、ドツボにはまちゃってるな。
うっわ、めんどくさっ。
「私の、私のせいで」
「そうだな、あんたのせいだな」
私は淡々とした口調で吐き捨てた。
「あんたがもっとちゃんとしていればウィルは居なくならずに済んだんだ。私もすぐに家に帰ることができたし。元凶は全部あんただ」
「………っ」
「私、何もしないでウジウジ突っ立ってるだけの人間の面倒なんか見るつもりなんてないから」
今すぐ家に帰りたい。寝たい。グータラしたい。
でも、それができない。そうしたいのに帰れない。
「あんたはここで突っ立ってるだけ?もう探す気ないの?時間がもったいたとは思わないの?」
「………!」
だからこそ、早くウィルを見つけなきゃいけないんだ。だから自責の思考よりもウィルを見つけ出す方法に考えを巡らせ、足を動かしてほしい。
「探す気がないんだったら目障り。いますぐ帰れ」
「………帰らない」
リーゼロッテをそのまま置いてこうとしたとき、後ろから声が聞こえた。その声はさきほどのような悲痛な声ではなかった。落ち着きながらもはっきりとした芯が通った声だ。振り返るとリーゼロッテは真剣な面持ちで私を見据えてた。私の暴言とも取れる言い方に腹を立てたのか無言で私から視線を外そうとしない。
そしてゆっくりと息を吐き、両手を頬に当て思いっきり自分の両頬を叩いた。
ばちん。
乾いた音が私の耳にも届く。通路には私たちしかいないため、余計に音が響いた。
「ごめんなさい、立ち止まって。行こう」
それはは己を奮い立たせ、気持ちを切り替えるための行動だったのだろう。
リーゼロッテはドツボにはまる前の姿に戻った。
自分の頬を思いっきり叩いたリーゼロッテに呆気に囚われている私を通りすぎ、ずんずん前に進んでいった。
「怜、あの子のためだったとしても言い方」
いつものようにうさぎが余計な口をまた出してきた。
「うるせ」
リーゼロッテのためでもウィルのためでもない。結果的にはリーゼロッテを奮い立たせることにはなったが、挑発的な物言いをしたのは自分のためだ。ウジウジしている人間を「私」が見たくなかったから。「私」が相手にしたくなかったから。
目障りだったからだ。それに私にとっての最優先事項はウィルを見つけ出すというよりも「私」が早く家に帰ることだ。
「一旦、二手に分かれよう」
一階ロビーの階段付近でリーゼロッテを呼び止めた。一緒になって探すよりもそっちのほうが見つかる可能性が高い。少し考えればそちらのほうが効率の良いはずなのに今の今までその考えに至らなかった。
(これって自分が思っている以上に焦ってるってことなのか?)
「そうだね」
「私は一階探すから、2階探して」
リーゼロッテはさきほどのような思いつめた表情をしていなかった。もちろんウィルはまだ見つかっていないので気は抜けない状況ではあるが、落ち着きを取り戻したほうが視野も広げ、好転するきっかけにもなる。さっきの重たい空気よりはマシだろう。
「ええ、わかった」
私の提案にリーゼロッテは力強く頷いた。
「………ねぇ、ちょっと」
私は階段を駆け上がろうとするリーゼロッテを呼び止める。別にさきほどの発言に対しての弁明も謝罪もするつもりはない。しかし、胸の中で少しつっかかっている部分がある。
「言い返さないの?」
「え?」
「さっき『ウィルがいなくなったのはあんたのせいだ』って私が言ったとき『そっちだってちゃんと見ていなかった』って思わないの?自分のことを棚に上げるなって言い返せばいいじゃん」
私はウィルのことはリーゼロッテにすべてまかせていた。それだけではなく、気にも留めようとさえも思っていなかった。そんな私にだって非は明らかにある。苛立っていたとはいえ、さきほどの発言はリーゼロッテにすべての責任を押し付けるような言い方だった。
私に怒鳴っても別によかったんだ。言い返すけど。
「わざわざ、それを言いに引き止めたの?」
「一応」
「たしかにそんな言い方ってないんじゃないかって思ったけど、そんな風には考えなかったかな。レイのおかげでこうして自分を奮い立たせることができたから」
リーゼロッテはくすっと笑って見せた。
マジか。お人よしにもほどがあるだろ。
「それにしてもレイって」
「何?」
「ううん、なんでもない。じゃあ、私は2階を探すから」
そう言ってリーゼロッテは2階に上がって行った。
「あれは言い合いの喧嘩じゃ負けるタイプだな」
リーゼロッテのような乙女ゲームの王道タイプの主人公は基本相手を侮辱するような言葉は吐かない。たとえ攻略キャラクターからそれに近い罵倒か侮辱の言葉を浴びせられても同じような言葉を吐くことはなく、飲み込んでしまうことが多い。終盤やルートによって変化がある場合もあるが、序盤あたりではほとんどいっていいほど皆無だ。
「怜ってリーゼロッテみたいなヒロインって嫌い?」
うさぎが言っているヒロインとはおそらく乙女ゲームの中でのことだろう。
「好きか嫌いかで言ったら嫌い。だって自己投影まったくできないから」
私だったら理不尽に怒鳴られたり罵倒されたりしたら普通にぶん殴りたいって思う。
ていうか絶対ぶん殴る。例え、相手に何かしらの事情があったからって理不尽な扱いをされていい理由にはならないはずだ。でも、リーゼロッテみたいな典型的な王道ヒロインは理不尽な立場に置かれても最終的に許し、寄り添うことを選んでしまうことが多い。乙女ゲームでプレイしていて画面越しに何回「そこで許すなよ」と苛立ったかわからない。
「思考が綺麗すぎて逆に嫌なんだよ」
私は階段を見上げながら吐き捨てた。
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