もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

文字の大きさ
267 / 581
7章 世界が広がっていくよ

267.海でのんびり

しおりを挟む
 ざぶーん、と波が押し寄せる砂浜。そこで僕は砂遊びをしていた。
 さっきまで【破壊のツルハシ】の作成をして、お店に並べるのがんばってたんだ。だから、少しのんびりしてもいいよね。

「ルル、ルルンルー、ルン♪ ——できた!」
「きゅーきゅい?(なぁに、これ)」
「僕の像だよ~」

 横から覗き込んできたナッティに教える。説明しないとわからない? ここが耳で、顔があって、胴体があって……。

「くるる(雪だるまかと思ったー)」
「そんなにずんぐりむっくりじゃないもん!」

 ペタの言葉にしょんぼり。でも、確かにちょっと丸っこすぎたかも?

「きゅぷ(お魚いくよー)」
「あ、どーぞ!」

 海で漁をしてたスラリンが帰ってきて、たくさんの魚介類を吐き出した。ユキマルも一緒に出してるから、砂浜があっという間に魚介類だらけになる。

 すぐさま回収しながらニコニコと笑った。この魚でなにを作るか考えたら自然と気分が上がるんだ。美味しいもの食べちゃうぞ。

「今日もすごいねー」
「ぴぅ(漁、上手くなった!)」

 ユキマルがはしゃいでる。ダンジョンの疲れが吹っ飛んだみたいで良かった。

「キュオ(モモは釣りしないの?)」
「今日はいいや。いろいろあって疲れたし」
「きゅーきゅい(確かに疲れたわ)」

 ナッティと顔を合わせて頷く。オギンが『大変だったのねぇ』と不思議そうにしてた。
 今度ボス戦があったら、絶対にオギンを喚ぶ! オギンも体験したらいいんだ。

「くるる(泳いでくるー)」
「オッケー。攻撃されないようにね」

 ペタが海へ。スラリンとユキマルも再び漁をするつもりらしい。意気揚々と向かう三体を、手を振って見送る。
 ……しばらくは魚介類を追加しに海に来る必要はなさそう。

 寝そべったオギンに寄りかかりながら、再び砂遊び。

 今はたくさんのプレイヤーが東の鉱山ダンジョンに向かってるらしく、この辺りはひと気がない。だから、僕もみんなとのんびりできる。
 可愛がってもらえるのは嬉しいけど、騒がれないで休みたい時もあるんだよ。

「これがナッティ」

 お絵かきをした。なかなか上手く描けた気がする。

「きゅーきゅい(え……)」
「ダメなの? 可愛いと思うんだけど」
「キュオ(私もモモを描いたわよ)」
「うまっ!?」

 オギンが爪先で描いた絵は、僕の特徴をよく捉えてて可愛い。
 もしかしてモンスターAIの美的感覚って、これが基準なの? それならナッティが僕の絵を微妙そうにしたの納得できるかも。レベル高すぎぃ!

 ちょっと悔しくなりながら、砂の絵を消してゴロンと横になった。空が青く澄んでる。夜までまだ時間があるなぁ。

「きゅーきゅい(今日はもう冒険を終わらせるの?)」
「うーん、はじまりの街に来たし、イグニスさんのところに行ってもいいんだけど」

 ラファイエットさんに、創世神の情報を頼まれてるし。早めにシークレットミッションクリアしちゃおうかな?

「きゅーきゅい(イグニス……古竜エンシェントドラゴンだったわよね?)」
「そうだよー。ナッティも会ってみる?」
「きゅーきゅい(そうね。モモの友だちなら会いたいわ)」
「じゃあ、一緒に行こっか」

 イグニスさんは小さい子に優しい(?)ので、ナッティを襲うことはないはず。
 会うならお土産持っていこうかな。情報もらう立場だし、レイドイベントでは随分と助けてもらったし。

古竜エンシェントドラゴンってなにが好きなのかなぁ」

 前回は適当に僕が好きなお菓子を渡したけど、どうせなら喜んでもらえるものを渡したい。
 むむ、と考え込みながら、料理スレを覗く。最近、凝った料理開発をしてる人がいて、見てるだけで楽しいんだよね。作る気にはならないくらい工程が多いけど。

「——辛辛唐揚げ、美味しそう」

 ふと視界に入ったレシピを改めて読み直す。これは工程少なくて作りやすそう。イグニスさんもお肉は好きかも? 見た目は肉食だし。辛いものも好きそう。僕は辛さ控えめのが好き。

「辛さレベルを変えて作ってみよー」

 ということで、青空の下で料理開始です!

「キュオ(あら、やる気が出たのね?)」
「うん、料理楽しいから」

 緩やかに尻尾を振るオギンに答えて、調理器具を取り出す。
 まずはお肉を切ります!

「一口大? イグニスさんは大きいままの方が食べやすいかも」

 鳥型の魔物のお肉を切る。僕たち用は一口サイズに。イグニスさんのは僕の顔くらいのサイズに。
 まぁ、切ると言っても、スキルでするんだけど。

 お肉があっという間にイメージした通りのサイズに変わる。

「これを味付けしまして~」

 レシピ通りのスパイスを振って、衣をつける。あとはこれを揚げるだけ。

「鍋に入れまして——【揚げる】!」

 ピカッと光って、辛辛唐揚げ完成です! 匂いがもう美味しい。
 錬金術スキルと料理スキルがお手軽すぎる~。

〈【錬金術二級】スキルから派生スキル【加工】を習得しました。料理スキルがレベル5になり、【製麺】【型抜き】【炭火焼き】を習得しました〉

——————
【加工】
 錬金術二級スキルから派生した特殊スキル。素材をイメージ通りに加工(切る・潰す・乾燥)できる。

【製麺】
 麺を即座に作る。

【型抜き】
 イメージした形に素材の形を変える。

【炭火焼き】
 素材を炭火焼きする。
——————

 お、久しぶりに生産系のアナウンスを聞いた気がする。しかも、結構良いスキルをゲットできたかも。

 加工スキルを使えば、錬金玉と錬金布を使わなくても、食材を加工できるようになるかな。

 それと、製麺かぁ。……ラーメン食べちゃう? でも、ラーメンはスープが難しいかも。僕、トンコツが好き。味噌もいいよね。
 ……ラーメン修行はまたいつか。

 型抜きは、これまで金属の型を使ってたけど、これからはスキルで作れるの便利! まぁ、うさぎ型はなぜかわざわざ作らなくてもできてることあったけどね?

 炭火焼きもいいよねー。お肉かなぁ。でも、僕はうなぎの蒲焼きがいい——

「あっ、うなぎ釣りたい」
「キュオ(今日は釣りしないんじゃなかったの?)」
「うん、今日じゃなくてもいいんだけど」

 そろそろ最初の目的のものを釣れてもいいと思うんだよねぇ。狙うならサクの川かな。

「きゅぃ(うなぎって、これ?)」
「え……っ」

 漁から帰ってきたスラリンがきゅぷっと獲物を吐いた。その中にニョロッとしたモンスターがいる。
 まさか……

——————
海蛇シースネ
 水属性モンスター。海中で巻き付いて攻撃してくる。淡白な身で、好んで食べる人もいる。
——————

「これはうなぎじゃないー!」

 期待しちゃったじゃん。
 うなぎはまだお預けみたいだ……しょんぼり。

しおりを挟む
感想 2,645

あなたにおすすめの小説

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜

るあか
ファンタジー
 僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。  でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。  どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。  そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。  家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。

美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ 

さら
恋愛
 会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。  ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。  けれど、測定された“能力値”は最低。  「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。  そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。  優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。  彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。  人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。  やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。  不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。

【完結】妹は庶子、文句があるか? 常識なんてぶっ飛ばせ!

青空一夏
ファンタジー
(ざまぁ×癒し×溺愛) 庶子として公爵家に引き取られたアメリアは、 王立学園で冷たい視線に晒されながらも、ほんの少しの希望を胸に通っていた。 ――だが、彼女はまだ知らなかった。 「庶子」の立場が、どれほど理不尽な扱いを受けるものかを。 心が折れかけたそのとき。 彼女を迎えに現れたのは、兄――オルディアーク公爵、レオニルだった。 「大丈夫。……次は、俺が一緒に通うから」 妹を守るためなら、学園にだって入る! 冷酷なはずの公爵閣下は、妹にだけとことん甘くて最強です。 ※兄が妹を溺愛するお話しです。 ※ざまぁはありますが、それがメインではありません。 ※某サイトコンテスト用なので、いつもと少し雰囲気が違いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。

我が家と異世界がつながり、獣耳幼女たちのお世話をすることになった件【書籍化決定!】

木ノ花
ファンタジー
【第13回ネット小説大賞、小説部門・入賞!】 マッグガーデン様より、書籍化決定です! 異世界との貿易で資金を稼ぎつつ、孤児の獣耳幼女たちをお世話して幸せに! 非日常ほのぼのライフの開幕! パワハラに耐えかねて会社を辞め、独り身の気楽な無職生活を満喫していた伊海朔太郎。 だが、凪のような日常は驚きとともに終わりを告げた。 ある日、買い物から帰宅すると――頭に猫耳を生やした幼女が、リビングにぽつんと佇んでいた。 その後、猫耳幼女の小さな手に引かれるまま、朔太郎は自宅に現れた謎の地下通路へと足を踏み入れる。そして通路を抜けた先に待ち受けていたのは、古い時代の西洋を彷彿させる『異世界』の光景だった。 さらに、たどり着いた場所にも獣耳を生やした別の二人の幼女がいて、誰かの助けを必要としていた。朔太郎は迷わず、大人としての責任を果たすと決意する――それをキッカケに、日本と異世界を行き来する不思議な生活がスタートする。 最初に出会った三人の獣耳幼女たちとのお世話生活を中心に、異世界貿易を足掛かりに富を築く。様々な出会いと経験を重ねた朔太郎たちは、いつしか両世界で一目置かれる存在へと成り上がっていくのだった。 ※まったり進行です。

追放された悪役令嬢、規格外魔力でもふもふ聖獣を手懐け隣国の王子に溺愛される

黒崎隼人
ファンタジー
「ようやく、この息苦しい生活から解放される!」 無実の罪で婚約破棄され、国外追放を言い渡された公爵令嬢エレオノーラ。しかし彼女は、悲しむどころか心の中で歓喜の声をあげていた。完璧な淑女の仮面の下に隠していたのは、国一番と謳われた祖母譲りの規格外な魔力。追放先の「魔の森」で力を解放した彼女の周りには、伝説の聖獣グリフォンをはじめ、可愛いもふもふ達が次々と集まってきて……!? 自由気ままなスローライフを満喫する元悪役令嬢と、彼女のありのままの姿に惹かれた「氷の王子」。二人の出会いが、やがて二つの国の運命を大きく動かすことになる。 窮屈な世界から解き放たれた少女が、本当の自分と最高の幸せを見つける、溺愛と逆転の異世界ファンタジー、ここに開幕!

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

追放された悪役令嬢、農業チートと“もふもふ”で国を救い、いつの間にか騎士団長と宰相に溺愛されていました

黒崎隼人
ファンタジー
公爵令嬢のエリナは、婚約者である第一王子から「とんでもない悪役令嬢だ!」と罵られ、婚約破棄されてしまう。しかも、見知らぬ辺境の地に追放されることに。 絶望の淵に立たされたエリナだったが、彼女には誰にも知られていない秘密のスキルがあった。それは、植物を育て、その成長を何倍にも加速させる規格外の「農業チート」! 畑を耕し、作物を育て始めたエリナの周りには、なぜか不思議な生き物たちが集まってきて……。もふもふな魔物たちに囲まれ、マイペースに農業に勤しむエリナ。 はじめは彼女を蔑んでいた辺境の人々も、彼女が作る美味しくて不思議な作物に魅了されていく。そして、彼女を追放したはずの元婚約者や、彼女の力を狙う者たちも現れて……。 これは、追放された悪役令嬢が、農業の力と少しのもふもふに助けられ、世界の常識をひっくり返していく、痛快でハートフルな成り上がりストーリー!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。