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もふもふいっぱい?
171.お役立ちアイテムだよ
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投網(川用)を使うと、面白いくらい次々に疑似魚と長靴が獲れた。
もれなく疑似魚とのバトルもあるんだけど、サクサクと倒して琥珀をたくさんゲットできたよ。
スラリンとピアを召喚して協力してもらったし、楽ちん。
たまに近くの採集ポイントで種鎌を使って種を採ってたら、【特殊採集】スキルも習得できたんだ! これで農地での収穫とかバトルフィールドの採集でも交換用アイテムが手に入る!
「るんるんるん~♪」
つい鼻歌を歌っちゃう。
琥珀でたくさんアクセサリーを作るんだ~。長靴でゴムゴムトラップを作ったら効率的に交換用アイテムを手に入れるんだ~。
「きゅい」
「スラリンありがとー」
「もふ」
「ピアも……楽しく遊んでるとこ見れて和んだよ」
召喚可能時間が終わって、消えていくスラリンとピアを見送る。
僕も素材集めはもう終わりにしようかな。
ホームに戻って、錬金作業をすることに決めた。転移スキルを使って一瞬で到着、と――おお?
「モモ、ようやく帰ってきたな。俺の連絡無視してるだろ」
リビングでルトが仁王立ちしてた。ソファのところではリリがにこにこと微笑みながら「おかえり」と手を振ってる。
「ただいま~。そういえば、たくさん通知来てたね!」
えへへ、と笑ってみるけど、ルトは誤魔化されてくれなかった。
送った情報について詳しく話せ、と頬をグリグリされながら問い詰められたので説明する。文字で返すのが面倒くさかっただけで、秘密にするつもりはなかったんだよー。
ちょっと空腹度が減ってるから、ご飯食べながらの説明でもいいよね?
今日のご飯は、サクの川で獲った清鮎の塩焼きだよー。皮目がパリパリ、中ふっくらジューシーで最高!
塩ははじまりの街で売ってた高級海塩を使ってみた。塩なのに上品な甘みがあって、うまうま。
作ってアイテムボックスに入れていた味茸の炊き込みご飯とあわせて食べたら、ちょっぴりリッチな食事をした気分。きのこも、うまー。
味わいながら説明終了!
「――って感じだよ。ゴムゴムトラップはたくさん作れそうだから、商品としてちょっと売るつもり。買取品に【ゴム製品】を加えて、たくさん集まったら販売量を増やすよ。木属性対応アクセサリーも三種類売るつもり!」
ちょうど食べ終わって、消えていく皿を見送り、もふっと手を合わせる。ごちそうさまでした。
「私もゴムゴムトラップほしいなー! お金は払うよ!」
「オッケー。リリとルトの分は商品とは別で確保しとくね」
グッと拳を上げたら、リリもイェーイと手を上げた。……僕の手のグーって、なかなか伝わらないよね。
もふっとした手を見下ろして、握ったり開いたりしながら頷く。この手で物を掴めてるのが不思議です。さすがゲーム。
「……ありがとな。んじゃ、情報は載っけとくから。店で騒ぎが起きねぇように、販売予定時期教えてくれ」
ルトがため息をついてから言う。
「んー。ゴムゴムトラップは、ゴム製品をたくさん買い取りに持ってきてもらったら、自動作成できると思うし――少数販売は明日からで、販売量を増やすのは状況次第かな。アクセサリーも明日からにするよ。一人一個限定で売り切れ次第終了」
「りょーかい」
早速掲示板に向かって作業を始めたルトを横目で見ながら、リリに話しかける。
「弟子入りはどんな感じ?」
「結構楽しいよ。裁縫士のスキルを覚えやすいし」
リリがにこにこと笑う。「たくさんスキル覚えたら、モモに今まで以上に良い衣装を作るからね!」と言われて、「ありがとー」と返しておく。
第三回ファン集会で衣装が活躍しそう。
「イベントに取り組む時間あるの?」
「うん。弟子入りミッションは、急いでしなくてもいいからね。サブリングをゲットするのが優先! でも、時間は有限だから、お助けアイテムもらえるのは、ほんと助かるよー」
「役に立つなら僕も嬉しいよ」
ふざけた感じで拝まれたので、「いえいえー」と手を振る。
そろそろアイテム作成に取り掛かろうかな。
「――僕、工房行くね」
「がんばってね。私たち、これからシーズンモンスター探してくる。あとで情報渡すよ」
「ありがとー」
というわけで工房に向かう。リビングでも作業できるけど、工房は生産活動に補正効果があって、作ったアイテムの質が上がるんだよねー。
工房で大量の長靴を使って、次々にゴムゴムトラップを作成する。
ゴムゴムトラップは使った後に回収すれば、最大五回使用できるらしい。モンスターの強さによって、回数は変わるって説明が書いてあったけど。
レナードさんにあげる分を除いた長靴を全部ゴムゴムトラップにした後は、木属性対応アクセサリーの作成。
宝石強化スキルは、やっぱり使う度に緊張しちゃう。失敗のトラウマがまだ残ってるんだよ……。
「――ん! 完成!」
たくさん作れました。
明日販売するから、店に並べるのは後でいいね。
ゴムゴムトラップの効果は早めに確かめてみたいなー。どこのバトルフィールドに行こう?
北の森林は厄介そうだし……東の牧草地が安全かな。
念の為、シーズンモンスター情報スレを確認。
「あー、みんな同じこと考えるよねぇ」
東の牧草地に現れるシーズンモンスターの情報が多い。あまりバトルが得意じゃなくても、フィールドの推奨レベルになってたら倒せるくらいの強さなんだって。
でも、その情報が出回ってるから、プレイヤーが殺到してて混雑状態になってるみたいだ。
「うーん、他だと、南の密林とか? ノース・サウス街道でもいいかなー」
いろいろ考えた末に、南の密林に向かうことにした。
シーズンモンスターの情報はまだあんまり出てないみたいだけど、まぁ大丈夫でしょ。いざとなったらピアもいるし。
というわけで、レッツゴー!
もれなく疑似魚とのバトルもあるんだけど、サクサクと倒して琥珀をたくさんゲットできたよ。
スラリンとピアを召喚して協力してもらったし、楽ちん。
たまに近くの採集ポイントで種鎌を使って種を採ってたら、【特殊採集】スキルも習得できたんだ! これで農地での収穫とかバトルフィールドの採集でも交換用アイテムが手に入る!
「るんるんるん~♪」
つい鼻歌を歌っちゃう。
琥珀でたくさんアクセサリーを作るんだ~。長靴でゴムゴムトラップを作ったら効率的に交換用アイテムを手に入れるんだ~。
「きゅい」
「スラリンありがとー」
「もふ」
「ピアも……楽しく遊んでるとこ見れて和んだよ」
召喚可能時間が終わって、消えていくスラリンとピアを見送る。
僕も素材集めはもう終わりにしようかな。
ホームに戻って、錬金作業をすることに決めた。転移スキルを使って一瞬で到着、と――おお?
「モモ、ようやく帰ってきたな。俺の連絡無視してるだろ」
リビングでルトが仁王立ちしてた。ソファのところではリリがにこにこと微笑みながら「おかえり」と手を振ってる。
「ただいま~。そういえば、たくさん通知来てたね!」
えへへ、と笑ってみるけど、ルトは誤魔化されてくれなかった。
送った情報について詳しく話せ、と頬をグリグリされながら問い詰められたので説明する。文字で返すのが面倒くさかっただけで、秘密にするつもりはなかったんだよー。
ちょっと空腹度が減ってるから、ご飯食べながらの説明でもいいよね?
今日のご飯は、サクの川で獲った清鮎の塩焼きだよー。皮目がパリパリ、中ふっくらジューシーで最高!
塩ははじまりの街で売ってた高級海塩を使ってみた。塩なのに上品な甘みがあって、うまうま。
作ってアイテムボックスに入れていた味茸の炊き込みご飯とあわせて食べたら、ちょっぴりリッチな食事をした気分。きのこも、うまー。
味わいながら説明終了!
「――って感じだよ。ゴムゴムトラップはたくさん作れそうだから、商品としてちょっと売るつもり。買取品に【ゴム製品】を加えて、たくさん集まったら販売量を増やすよ。木属性対応アクセサリーも三種類売るつもり!」
ちょうど食べ終わって、消えていく皿を見送り、もふっと手を合わせる。ごちそうさまでした。
「私もゴムゴムトラップほしいなー! お金は払うよ!」
「オッケー。リリとルトの分は商品とは別で確保しとくね」
グッと拳を上げたら、リリもイェーイと手を上げた。……僕の手のグーって、なかなか伝わらないよね。
もふっとした手を見下ろして、握ったり開いたりしながら頷く。この手で物を掴めてるのが不思議です。さすがゲーム。
「……ありがとな。んじゃ、情報は載っけとくから。店で騒ぎが起きねぇように、販売予定時期教えてくれ」
ルトがため息をついてから言う。
「んー。ゴムゴムトラップは、ゴム製品をたくさん買い取りに持ってきてもらったら、自動作成できると思うし――少数販売は明日からで、販売量を増やすのは状況次第かな。アクセサリーも明日からにするよ。一人一個限定で売り切れ次第終了」
「りょーかい」
早速掲示板に向かって作業を始めたルトを横目で見ながら、リリに話しかける。
「弟子入りはどんな感じ?」
「結構楽しいよ。裁縫士のスキルを覚えやすいし」
リリがにこにこと笑う。「たくさんスキル覚えたら、モモに今まで以上に良い衣装を作るからね!」と言われて、「ありがとー」と返しておく。
第三回ファン集会で衣装が活躍しそう。
「イベントに取り組む時間あるの?」
「うん。弟子入りミッションは、急いでしなくてもいいからね。サブリングをゲットするのが優先! でも、時間は有限だから、お助けアイテムもらえるのは、ほんと助かるよー」
「役に立つなら僕も嬉しいよ」
ふざけた感じで拝まれたので、「いえいえー」と手を振る。
そろそろアイテム作成に取り掛かろうかな。
「――僕、工房行くね」
「がんばってね。私たち、これからシーズンモンスター探してくる。あとで情報渡すよ」
「ありがとー」
というわけで工房に向かう。リビングでも作業できるけど、工房は生産活動に補正効果があって、作ったアイテムの質が上がるんだよねー。
工房で大量の長靴を使って、次々にゴムゴムトラップを作成する。
ゴムゴムトラップは使った後に回収すれば、最大五回使用できるらしい。モンスターの強さによって、回数は変わるって説明が書いてあったけど。
レナードさんにあげる分を除いた長靴を全部ゴムゴムトラップにした後は、木属性対応アクセサリーの作成。
宝石強化スキルは、やっぱり使う度に緊張しちゃう。失敗のトラウマがまだ残ってるんだよ……。
「――ん! 完成!」
たくさん作れました。
明日販売するから、店に並べるのは後でいいね。
ゴムゴムトラップの効果は早めに確かめてみたいなー。どこのバトルフィールドに行こう?
北の森林は厄介そうだし……東の牧草地が安全かな。
念の為、シーズンモンスター情報スレを確認。
「あー、みんな同じこと考えるよねぇ」
東の牧草地に現れるシーズンモンスターの情報が多い。あまりバトルが得意じゃなくても、フィールドの推奨レベルになってたら倒せるくらいの強さなんだって。
でも、その情報が出回ってるから、プレイヤーが殺到してて混雑状態になってるみたいだ。
「うーん、他だと、南の密林とか? ノース・サウス街道でもいいかなー」
いろいろ考えた末に、南の密林に向かうことにした。
シーズンモンスターの情報はまだあんまり出てないみたいだけど、まぁ大丈夫でしょ。いざとなったらピアもいるし。
というわけで、レッツゴー!
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