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もふもふいっぱい?
156.第三の街を観光中だよ
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第三の街は、メインストリートの中央に川があって、すごく景観が良かった。川岸には木が並んでて、その横には小道。道沿いに建物が並んでる。
岡山県の倉敷川みたいな感じだ。川では小舟が行き交ってて、人を乗せたり物を運んだりしてる。
「和風な感じで、なんかホッとするー」
「わかるー。国内観光してる気分だよねー」
僕と同じくらい、リリの口調ものんびりした感じになってた。ルトは会話に入ってこなかったけど、表情は緩んでるし楽しんでるんだろうな。
「お、兄さんたち、この街初めてかい?」
川の方から声を掛けられる。小舟に乗ったおじさんが手を振ってた。
「そうだよー」
「おや、あんた天兎じゃないか。人の言葉を話してるとは……ああ、異世界から来た旅人ってやつだな」
「おじさん、天兎を知ってるの?」
僕の種族名を言い当てられたのは初めてだ。きょとんと目を見張ったら、おじさんが「おうよ!」と元気に答えた。
「この街を出て北の方に進むと、霊峰と呼ばれてる山があるんだよ。天兎はそこに生息してて、訪れた者の祈りに応じて病を癒してくれるんだって、有名だぞ」
「野生の天兎がいるんだ!?」
びっくりしすぎて飛んじゃった。
リリとルトの周囲をくるくると飛んで、「わーい!」と喜ぶ。他の天兎に会ってみたかったんだよねぇ。おじさんの口振りだと、敵っぽくないモンスターみたいだし、戦わずに済みそう。
「それ、俺も会ってみたいな」
「私もー。モモと似てるのかな? アイドルになりたがる?」
「アイドルになりたがんのはモモだけだろ」
リリとルトが楽しそうに話してる。
天兎に会いに行くときは一緒に行こうねー。街を出るってことは、天兎に出会うまでにバトルをしなきゃいけないんだろうし、パーティーで行動した方が安全!
「この街の周辺は、比較的人に敵意を持たないモンスターが多いぞ。だから、テイマーを目指す人が最初に訓練する場所として有名だ。……まぁ、人に敵意を持ってて強いモンスターも多いんだが」
苦々しい口調で言葉を付け加えた後、おじさんがあっさりと話題を変える。
「――そんなことより。この街初心者なら俺の舟で観光しないか? 一人千リョウでいいぞ」
ニヤッと笑ったおじさんは、僕たちをお客さんとみなして声を掛けてきたらしい。
ルトたちと「どうする?」と相談してみる。
「NPCから情報を得るのも大切だろうし、必要経費ってことにするか」
「単純に楽しそうだしねぇ。私、こういう観光してみたかったの!」
「僕も、こういう舟乗るの初めて!」
あっさりとおじさんの舟に乗り込むことになった。舟は七人乗りらしくて、ゆったりと寛げる。
「川の壁に、たくさん階段があるんだね?」
「おう。この街は、キーリ川を使ってよく物や人を運ぶから、どこからでも出入りしやすくなってんだよ」
おじさんが長い棒を使って舟を漕ぎ始める。水はあまり深くないらしい。石積みの壁が苔むしてたり、雑草が生えてたりするのがよく見える。水の流れはゆっくりで、なんだか風流な感じだなぁ。
「うーん……風が気持ちいー!」
ぐいっと体を伸ばす。ボス戦の疲れが少し癒やされた気がするよ~。
「だろ? これからも舟を利用してくれよ」
「そうだねー」
愛想よく答えておいた。でも、僕なら飛ぶのも気持ち良い気がするし、あんまり使わないかもなぁ。
「この街、なんか名産はあるのか?」
「あー、交易品だとコーヒー豆やカカオが有名だな。ほら、あれもそうだ」
ルトの問いに、おじさんが通り過ぎた舟を指した。舟に積まれていた麻袋の中に、コーヒー豆やカカオが入ってるらしい。僕は交易所で度々手に入れて味わってるけど、美味しいんだよねぇ。
「――街を訪れる目的と言ったら、『国一番のテイマー』とか『ストルツ鍛冶場の鍛冶士』なんかの専門士への弟子入りが多いんじゃないか」
「テイマー!」
「鍛冶士……!」
僕とルトが同じタイミングで違う言葉に反応する。おじさんがきょとんと目を丸くした後、「あっはっはっ!」と大きく笑った。
「なんだ、あんたらもそれが目的か?」
「私は裁縫士に弟子入りできたらいいなーって思ってるんですけど」
「それなら『リュクリュー裁縫場』だな。有名な裁縫士がいるぞ」
どうやら第三の街は弟子を受け入れる場所が多いみたいだ。
僕ははじまりの街で錬金術士のレナードさんに弟子入りしたけど、この街に来て初めて弟子入りする人が多くなるのかな。
「あれがストルツ鍛冶場だぞ」
「へぇ、あそこが……」
おじさんが川沿いにある建物を指す。中からカンカンと金属を叩くような音が聞こえてきた。
「弟子入りすんなら『ロウ』の紹介でって言ってみな。あそこの坊っちゃんとは長い付き合いだから、断られないだろうよ」
「マジか。助かります。ありがとうございます!」
ルトが目に見えて喜んだ様子で頭を下げた。こういう出会いで、弟子入りしやすくなることがあるんだね。
「テイマーさんは?」
「あー、そっちは関わりねぇな。確かはじまりの街サクの出身で、長く王都で過ごしてた人らしいが」
「そっかぁ。地道に仲良くなるしかないねぇ」
第三の街に住むテイマーさんの情報は、はじまりの街で釣りを教えてくれたおじいさんから聞いた。テイマーさんは、おじいさんの息子でモンハって名前だったはず。
モンハさんの家の住所は聞いてるから、後で訪ねてみよう。仲違いしてるっぽいおじいさんとの関係を少しでも良くできたらいいなーとも思ってる。
「リュクリュー裁縫場はそこで――」
おじさんが次々に街中を紹介してくれる。マップ情報がどんどん詳細になっていくぞー? もしかして、舟に乗って案内されるのってすごく役に立つのかな?
〈マップ情報が三分の一更新されました。シークレットエリア【役場】に入れるようになりました〉
「は?」
「おー、アナウンスが来たー!」
「すごーい、こんなに簡単にシークレットエリアを見つけられるの初めてかも」
ぽかんと口を開けたルトの横で、リリと喜びを分かち合う。やったね! この街の役場ってどんな感じかなー。また領主さんがいるお城と繋がってたりする?
「……モモがいると、なんだか展開がイージーモードになる気がする」
「僕が原因じゃなくない?」
「いや、お前は幸運の象徴みたいな感じだし」
「そう言われるのは、悪い気はしないけど」
褒め称えてくれていいんだよー? とルトに絡んだら、「うざ」と返された。クールだなぁ。
「あ、そこはこの街一番の温泉旅館だぞ」
僕たちのやり取りを聞き流して、おじさんが建物を指した。
「温泉!?」
「すごい! 温泉があるんだー?」
「へぇ、マジで観光地って感じだな」
最初に反応したリリが、温泉旅館をじっと凝視してる。今日の宿泊場所が決定したっぽい?
ルトに視線を向けたら、肩をすくめてた。ルトはリリに反対することはそうそうないもんね。僕も一緒に泊まっちゃおうかな!
岡山県の倉敷川みたいな感じだ。川では小舟が行き交ってて、人を乗せたり物を運んだりしてる。
「和風な感じで、なんかホッとするー」
「わかるー。国内観光してる気分だよねー」
僕と同じくらい、リリの口調ものんびりした感じになってた。ルトは会話に入ってこなかったけど、表情は緩んでるし楽しんでるんだろうな。
「お、兄さんたち、この街初めてかい?」
川の方から声を掛けられる。小舟に乗ったおじさんが手を振ってた。
「そうだよー」
「おや、あんた天兎じゃないか。人の言葉を話してるとは……ああ、異世界から来た旅人ってやつだな」
「おじさん、天兎を知ってるの?」
僕の種族名を言い当てられたのは初めてだ。きょとんと目を見張ったら、おじさんが「おうよ!」と元気に答えた。
「この街を出て北の方に進むと、霊峰と呼ばれてる山があるんだよ。天兎はそこに生息してて、訪れた者の祈りに応じて病を癒してくれるんだって、有名だぞ」
「野生の天兎がいるんだ!?」
びっくりしすぎて飛んじゃった。
リリとルトの周囲をくるくると飛んで、「わーい!」と喜ぶ。他の天兎に会ってみたかったんだよねぇ。おじさんの口振りだと、敵っぽくないモンスターみたいだし、戦わずに済みそう。
「それ、俺も会ってみたいな」
「私もー。モモと似てるのかな? アイドルになりたがる?」
「アイドルになりたがんのはモモだけだろ」
リリとルトが楽しそうに話してる。
天兎に会いに行くときは一緒に行こうねー。街を出るってことは、天兎に出会うまでにバトルをしなきゃいけないんだろうし、パーティーで行動した方が安全!
「この街の周辺は、比較的人に敵意を持たないモンスターが多いぞ。だから、テイマーを目指す人が最初に訓練する場所として有名だ。……まぁ、人に敵意を持ってて強いモンスターも多いんだが」
苦々しい口調で言葉を付け加えた後、おじさんがあっさりと話題を変える。
「――そんなことより。この街初心者なら俺の舟で観光しないか? 一人千リョウでいいぞ」
ニヤッと笑ったおじさんは、僕たちをお客さんとみなして声を掛けてきたらしい。
ルトたちと「どうする?」と相談してみる。
「NPCから情報を得るのも大切だろうし、必要経費ってことにするか」
「単純に楽しそうだしねぇ。私、こういう観光してみたかったの!」
「僕も、こういう舟乗るの初めて!」
あっさりとおじさんの舟に乗り込むことになった。舟は七人乗りらしくて、ゆったりと寛げる。
「川の壁に、たくさん階段があるんだね?」
「おう。この街は、キーリ川を使ってよく物や人を運ぶから、どこからでも出入りしやすくなってんだよ」
おじさんが長い棒を使って舟を漕ぎ始める。水はあまり深くないらしい。石積みの壁が苔むしてたり、雑草が生えてたりするのがよく見える。水の流れはゆっくりで、なんだか風流な感じだなぁ。
「うーん……風が気持ちいー!」
ぐいっと体を伸ばす。ボス戦の疲れが少し癒やされた気がするよ~。
「だろ? これからも舟を利用してくれよ」
「そうだねー」
愛想よく答えておいた。でも、僕なら飛ぶのも気持ち良い気がするし、あんまり使わないかもなぁ。
「この街、なんか名産はあるのか?」
「あー、交易品だとコーヒー豆やカカオが有名だな。ほら、あれもそうだ」
ルトの問いに、おじさんが通り過ぎた舟を指した。舟に積まれていた麻袋の中に、コーヒー豆やカカオが入ってるらしい。僕は交易所で度々手に入れて味わってるけど、美味しいんだよねぇ。
「――街を訪れる目的と言ったら、『国一番のテイマー』とか『ストルツ鍛冶場の鍛冶士』なんかの専門士への弟子入りが多いんじゃないか」
「テイマー!」
「鍛冶士……!」
僕とルトが同じタイミングで違う言葉に反応する。おじさんがきょとんと目を丸くした後、「あっはっはっ!」と大きく笑った。
「なんだ、あんたらもそれが目的か?」
「私は裁縫士に弟子入りできたらいいなーって思ってるんですけど」
「それなら『リュクリュー裁縫場』だな。有名な裁縫士がいるぞ」
どうやら第三の街は弟子を受け入れる場所が多いみたいだ。
僕ははじまりの街で錬金術士のレナードさんに弟子入りしたけど、この街に来て初めて弟子入りする人が多くなるのかな。
「あれがストルツ鍛冶場だぞ」
「へぇ、あそこが……」
おじさんが川沿いにある建物を指す。中からカンカンと金属を叩くような音が聞こえてきた。
「弟子入りすんなら『ロウ』の紹介でって言ってみな。あそこの坊っちゃんとは長い付き合いだから、断られないだろうよ」
「マジか。助かります。ありがとうございます!」
ルトが目に見えて喜んだ様子で頭を下げた。こういう出会いで、弟子入りしやすくなることがあるんだね。
「テイマーさんは?」
「あー、そっちは関わりねぇな。確かはじまりの街サクの出身で、長く王都で過ごしてた人らしいが」
「そっかぁ。地道に仲良くなるしかないねぇ」
第三の街に住むテイマーさんの情報は、はじまりの街で釣りを教えてくれたおじいさんから聞いた。テイマーさんは、おじいさんの息子でモンハって名前だったはず。
モンハさんの家の住所は聞いてるから、後で訪ねてみよう。仲違いしてるっぽいおじいさんとの関係を少しでも良くできたらいいなーとも思ってる。
「リュクリュー裁縫場はそこで――」
おじさんが次々に街中を紹介してくれる。マップ情報がどんどん詳細になっていくぞー? もしかして、舟に乗って案内されるのってすごく役に立つのかな?
〈マップ情報が三分の一更新されました。シークレットエリア【役場】に入れるようになりました〉
「は?」
「おー、アナウンスが来たー!」
「すごーい、こんなに簡単にシークレットエリアを見つけられるの初めてかも」
ぽかんと口を開けたルトの横で、リリと喜びを分かち合う。やったね! この街の役場ってどんな感じかなー。また領主さんがいるお城と繋がってたりする?
「……モモがいると、なんだか展開がイージーモードになる気がする」
「僕が原因じゃなくない?」
「いや、お前は幸運の象徴みたいな感じだし」
「そう言われるのは、悪い気はしないけど」
褒め称えてくれていいんだよー? とルトに絡んだら、「うざ」と返された。クールだなぁ。
「あ、そこはこの街一番の温泉旅館だぞ」
僕たちのやり取りを聞き流して、おじさんが建物を指した。
「温泉!?」
「すごい! 温泉があるんだー?」
「へぇ、マジで観光地って感じだな」
最初に反応したリリが、温泉旅館をじっと凝視してる。今日の宿泊場所が決定したっぽい?
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