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美味を求めて
59.運営さんって……変?
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タマモと一緒に第二の街に帰還した。行きより断然楽な道のりだったよ。
「十分強いじゃん!」
「え、そうですか? でも、モモさんの援護があってこそ、なので」
ほんのりと頬を染めながら謙虚に言うタマモ。でも、戦いっぷりは『こんなお淑やかさは嘘だったのでは?』って思うくらいすごかった。
獣人は物理攻撃力が優れてるらしいし、体術系のスキルを入手しやすいって聞くけど、タマモはたぶんそれだけじゃないと思う。
「もしかして、現実でも体鍛えてる?」
「パルクールとか薙刀とか、いろいろしてますよ。体を動かすのが好きなんです」
ふふ、と微笑むタマモを「ほえ~」と声を漏らして見上げた。
運動苦手な僕とは真反対のタイプだ。
「装備が整ってなくても、もともとの能力でなんとかできちゃうのか……」
「ある程度現実の能力が反映されるのはありがたいですね~。でも、今回で結構アイテムを入手できたので、これを売って装備を買ってきます! よりモモさんのお力になれるように……!」
控えめに拳を握って宣言するタマモをほのぼのと見守る。
なんとなくタマモとの付き合い方が分かってきた。よほど変な方向に突っ走ってない限り、好きにさせたらいいんだ。だって、タマモはそれを楽しんでるんだから。
タマモの行動の原動力になってるのが僕っていうのが、ちょっとくすぐったい感じがするけどね。
「じゃあ、次回のスケジュールは連絡するね」
「はい。あ、モモさんとの写真撮影会もまだ予定調整中ですので、後ほどご連絡します」
「りょうかーい。タマモ、これからもよろしくねー」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
人通りの多いところまで来たところでお別れ。
まだログアウトする時間まで余裕があるから、農地でも行こうかな。
◇◆◇
「う~ん……そろそろ本格的に幻桃を育てることについて考えないと」
農地に着いて、実っている作物をシステムメニューを使って収穫しながら考える。
タマモのおかげで、幻桃を採集できる見込みができた。それで、先のことへ思考が向いたんだけど……幻桃を育てるには【上級栽培】スキル以上が必須だったのを思い出したんだ。
「いらないスキル集めを本格化させよう……!」
拳を握って、改めて決意。
これまでもちょっとずつ無駄な感じの行動をしてスキル取得を目指してたんだ。でも、なかなか難しいんだよねぇ。
今のところ、集められたスキルは【草取り】と【鼻歌】、【毛繕い】のみ。
草取りスキルは、農地の空いたところに生えてきた雑草を手で引っこ抜く作業を繰り返して入手できた。このスキルは『雑草を入手できる』という効果のみだから、確実にいらない。
鼻歌スキルは作業中に「ふんふんふ~ん」と鼻歌してたら、ゲットしてた。【歌唱】スキルと違ってバトルで使える感じじゃなくて、『なんだか良い気分になる』って効果だった。……鼻歌を歌ってる時点で、良い気分なんじゃないかな?
「【毛繕い】スキルはいらなくないし……」
時間がある時、せっせと毛並みを整えてたら入手したスキルは、僕を可愛く保つのに必須! 使うと一時間くらいもっふもふになるんだよ~。可愛さ倍増!
「う~ん……ちょっといろいろと試そうかな……」
農地の作業が終わってもまだ時間があったから、るんるんる~んとスキップしてみる。時々ダッシュしてみたり、垂直跳びしてみたり、くるくる回ってみたり。
なんかスキルを入手できたらいいな~。
〈行動蓄積により、スキル【自由曲芸】を覚えました〉
「ほわっつ?!」
予想外のスキル名が聞こえたぞ? とりあえず説明を見てみよう。
――――――
【自由曲芸】
様々な動きを滑らかに行える。パッシブスキル。
――――――
「……なるほど?」
またスキップしたり、ダッシュしてみたりして検証したら、なんとなく動きの切り替えがスムーズになってるような気がする。
だからなんだって感じだけど。そして、これを『曲芸』と言われるのはちょっと嫌。
「――僕は、サーカス団員じゃないよ……!」
見た目がマスコットキャラクターっぽいのは承知してるけどね。
即座にいらないスキルに分類してから、次の行動を考える。いらないスキルをみつけるのって難しい……。
「曲芸技、いろいろ探ってみる?」
ふとアイディアが浮かんだので、錬金玉と錬金布を取り出した。錬金術で作ったのは、【ボール】と【輪っか】、【大玉】だ。
まずはボールを投げてみる。お手玉のようにぽんぽんとするイメージだったのに、全然できない。くっ、僕が不器用なせいで……!
「――できるまでするもん!」
なんか変なところに火がついてしまった気がするけど、突き進むぞ。
ボールを投げ、キャッチしようとしたところで弾いてしまって、転がるボールを追いかけ拾う。それを何度も繰り返してたら、ようやく初めてのキャッチができた。
「やったぁ!」
喜んで跳ねたら、待ちに待ったアナウンスもやってくる。
〈行動蓄積により、スキル【セルフ『とってこーい』】を覚えました〉
「なんっでやねんっ!」
思わずボールをぶん投げちゃったよ。関西人じゃないのに関西弁が出たのもしかたない。
このスキル、誰が考えたの? 運営さん、疲れてたんじゃない? 『とってこーい』ってあれでしょ。ワンコが飼い主さんと絆を深める遊び。
それをセルフでやる行動を、スキルとして設定する意味あった?
というか一番主張したいのは、僕は『とってこーい』なんてしてないってこと! ボールに振り回されてたのは不本意だよ!
「……一応効果は確認しとこう」
ムスッとしながら説明に目を通す。
――――――
【セルフ『とってこーい』】
なにかを投げると、無性に追いかけたい気分になる。パッシブスキル(効果をオフにすることも可能)。動体視力が上がる……?
――――――
「本気でいらないスキルじゃん……」
投げたボールが向かった方から目を逸らし難い気分になってる理由がわかったよ。
効果をオフにして、忘れることにする。
「次!」
気分を切り替えて、今度は輪っかを使う。立てて設置して、ジャンプしながらくぐり抜ける。
僕はウサギ系モンスター種族なだけあって、なんだかこれは上手だと思う。
「――楽しくなってきた……!」
ジャンプして、振り返って、またジャンプ。
運動が苦手だったからこそ、ここまでスムーズに動けると、テンション上がる。これ、【自由曲芸】スキルの効果が発揮されてる気がするなぁ。
〈行動蓄積により、スキル【跳び芸】を覚えました〉
「……うん」
コメントはしない。説明を確認する。
――――――
【跳び芸】
ジャンプをすると、見ている人が楽しい気分になる。パッシブスキル。
――――――
「――これ、スキルにする意味ある?」
誰かを楽しくさせるのは素晴らしいことだけど、スキルじゃなくてもいいよね? 運営さんの感覚がわからん……。
いらないスキルに分類して、大玉に飛び乗る。お次は玉乗りなのだ。サーカス団員になりたいわけじゃないけど、いらないスキルが得られる可能性があるのならがんばるよ。
「おっと……ふぎゃ、あぶなっ……とっと、っと」
大玉ってバランス保つの難しい。
飛翔でズルをしてるから、なんとか大玉から落ちずにいられるようなものだ。
それでもがんばってたら、再びアナウンスがあった。
〈行動蓄積により、スキル【玉乗り】を覚えました〉
今日までなかなかスキルを入手できなかったのに、やけに簡単だ。もしかして、運営さんの中にこういう芸を推してる人がいるの……? 大道芸人になってほしいのかな?
――――――
【玉乗り】
不安定な玉の上でも、これがあれば安心! バランス感覚が上がった気分になる。パッシブスキル。
――――――
「そっか……」
もはやなにも言うまい。
いらないスキルを集めるのが目的だったんだから、純粋に喜ぶべきなのだ。
〈芸事スキルを三つ集めたため、称号【芸の道を行く者】を入手しました〉
「えっ!?」
称号を入手できるのは予想してなかった。ちょっと嬉しい。称号の効果は『誰かを喜ばせようと芸をすると、素晴らしい感動を与えられるかもしれない』という、微妙すぎるものだったけど。
「似た系統のスキルを集めると、称号をもらえるのかな?」
ふと疑問を抱く。答えを見つけようと思っても、他の似た系統スキルが思い浮かばないんだけど。単純に魔術系とか体術系とかで集めてももらえるわけじゃなさそうだし。
「う~ん……まぁ、いっか。称号はおまけって考えよう」
サクッと疑問を忘れ、次なるスキル取得を目指して、思考を巡らせた。
この調子でたくさんのいらないスキルを集めるぞ!
******
◯NEWスキル
【草取り】
雑草を入手できる。
【鼻歌】
なんだか良い気分になる。
【毛繕い】
毛並みを整える。効果は一時間続く。
【自由曲芸】
様々な動きを滑らかに行える。パッシブスキル。
【セルフ『とってこーい』】
なにかを投げると、無性に追いかけたい気分になる。パッシブスキル(効果をオフにすることも可能)。動体視力が上がる……?
【跳び芸】
ジャンプをすると、見ている人が楽しい気分になる。
【玉乗り】
不安定な玉の上でも、これがあれば安心! バランス感覚が上がった気分になる。パッシブスキル。
◯NEW称号
【芸の道を行く者】
誰かを喜ばせようと芸をすると、素晴らしい感動を与えられるかもしれない。
******
「十分強いじゃん!」
「え、そうですか? でも、モモさんの援護があってこそ、なので」
ほんのりと頬を染めながら謙虚に言うタマモ。でも、戦いっぷりは『こんなお淑やかさは嘘だったのでは?』って思うくらいすごかった。
獣人は物理攻撃力が優れてるらしいし、体術系のスキルを入手しやすいって聞くけど、タマモはたぶんそれだけじゃないと思う。
「もしかして、現実でも体鍛えてる?」
「パルクールとか薙刀とか、いろいろしてますよ。体を動かすのが好きなんです」
ふふ、と微笑むタマモを「ほえ~」と声を漏らして見上げた。
運動苦手な僕とは真反対のタイプだ。
「装備が整ってなくても、もともとの能力でなんとかできちゃうのか……」
「ある程度現実の能力が反映されるのはありがたいですね~。でも、今回で結構アイテムを入手できたので、これを売って装備を買ってきます! よりモモさんのお力になれるように……!」
控えめに拳を握って宣言するタマモをほのぼのと見守る。
なんとなくタマモとの付き合い方が分かってきた。よほど変な方向に突っ走ってない限り、好きにさせたらいいんだ。だって、タマモはそれを楽しんでるんだから。
タマモの行動の原動力になってるのが僕っていうのが、ちょっとくすぐったい感じがするけどね。
「じゃあ、次回のスケジュールは連絡するね」
「はい。あ、モモさんとの写真撮影会もまだ予定調整中ですので、後ほどご連絡します」
「りょうかーい。タマモ、これからもよろしくねー」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
人通りの多いところまで来たところでお別れ。
まだログアウトする時間まで余裕があるから、農地でも行こうかな。
◇◆◇
「う~ん……そろそろ本格的に幻桃を育てることについて考えないと」
農地に着いて、実っている作物をシステムメニューを使って収穫しながら考える。
タマモのおかげで、幻桃を採集できる見込みができた。それで、先のことへ思考が向いたんだけど……幻桃を育てるには【上級栽培】スキル以上が必須だったのを思い出したんだ。
「いらないスキル集めを本格化させよう……!」
拳を握って、改めて決意。
これまでもちょっとずつ無駄な感じの行動をしてスキル取得を目指してたんだ。でも、なかなか難しいんだよねぇ。
今のところ、集められたスキルは【草取り】と【鼻歌】、【毛繕い】のみ。
草取りスキルは、農地の空いたところに生えてきた雑草を手で引っこ抜く作業を繰り返して入手できた。このスキルは『雑草を入手できる』という効果のみだから、確実にいらない。
鼻歌スキルは作業中に「ふんふんふ~ん」と鼻歌してたら、ゲットしてた。【歌唱】スキルと違ってバトルで使える感じじゃなくて、『なんだか良い気分になる』って効果だった。……鼻歌を歌ってる時点で、良い気分なんじゃないかな?
「【毛繕い】スキルはいらなくないし……」
時間がある時、せっせと毛並みを整えてたら入手したスキルは、僕を可愛く保つのに必須! 使うと一時間くらいもっふもふになるんだよ~。可愛さ倍増!
「う~ん……ちょっといろいろと試そうかな……」
農地の作業が終わってもまだ時間があったから、るんるんる~んとスキップしてみる。時々ダッシュしてみたり、垂直跳びしてみたり、くるくる回ってみたり。
なんかスキルを入手できたらいいな~。
〈行動蓄積により、スキル【自由曲芸】を覚えました〉
「ほわっつ?!」
予想外のスキル名が聞こえたぞ? とりあえず説明を見てみよう。
――――――
【自由曲芸】
様々な動きを滑らかに行える。パッシブスキル。
――――――
「……なるほど?」
またスキップしたり、ダッシュしてみたりして検証したら、なんとなく動きの切り替えがスムーズになってるような気がする。
だからなんだって感じだけど。そして、これを『曲芸』と言われるのはちょっと嫌。
「――僕は、サーカス団員じゃないよ……!」
見た目がマスコットキャラクターっぽいのは承知してるけどね。
即座にいらないスキルに分類してから、次の行動を考える。いらないスキルをみつけるのって難しい……。
「曲芸技、いろいろ探ってみる?」
ふとアイディアが浮かんだので、錬金玉と錬金布を取り出した。錬金術で作ったのは、【ボール】と【輪っか】、【大玉】だ。
まずはボールを投げてみる。お手玉のようにぽんぽんとするイメージだったのに、全然できない。くっ、僕が不器用なせいで……!
「――できるまでするもん!」
なんか変なところに火がついてしまった気がするけど、突き進むぞ。
ボールを投げ、キャッチしようとしたところで弾いてしまって、転がるボールを追いかけ拾う。それを何度も繰り返してたら、ようやく初めてのキャッチができた。
「やったぁ!」
喜んで跳ねたら、待ちに待ったアナウンスもやってくる。
〈行動蓄積により、スキル【セルフ『とってこーい』】を覚えました〉
「なんっでやねんっ!」
思わずボールをぶん投げちゃったよ。関西人じゃないのに関西弁が出たのもしかたない。
このスキル、誰が考えたの? 運営さん、疲れてたんじゃない? 『とってこーい』ってあれでしょ。ワンコが飼い主さんと絆を深める遊び。
それをセルフでやる行動を、スキルとして設定する意味あった?
というか一番主張したいのは、僕は『とってこーい』なんてしてないってこと! ボールに振り回されてたのは不本意だよ!
「……一応効果は確認しとこう」
ムスッとしながら説明に目を通す。
――――――
【セルフ『とってこーい』】
なにかを投げると、無性に追いかけたい気分になる。パッシブスキル(効果をオフにすることも可能)。動体視力が上がる……?
――――――
「本気でいらないスキルじゃん……」
投げたボールが向かった方から目を逸らし難い気分になってる理由がわかったよ。
効果をオフにして、忘れることにする。
「次!」
気分を切り替えて、今度は輪っかを使う。立てて設置して、ジャンプしながらくぐり抜ける。
僕はウサギ系モンスター種族なだけあって、なんだかこれは上手だと思う。
「――楽しくなってきた……!」
ジャンプして、振り返って、またジャンプ。
運動が苦手だったからこそ、ここまでスムーズに動けると、テンション上がる。これ、【自由曲芸】スキルの効果が発揮されてる気がするなぁ。
〈行動蓄積により、スキル【跳び芸】を覚えました〉
「……うん」
コメントはしない。説明を確認する。
――――――
【跳び芸】
ジャンプをすると、見ている人が楽しい気分になる。パッシブスキル。
――――――
「――これ、スキルにする意味ある?」
誰かを楽しくさせるのは素晴らしいことだけど、スキルじゃなくてもいいよね? 運営さんの感覚がわからん……。
いらないスキルに分類して、大玉に飛び乗る。お次は玉乗りなのだ。サーカス団員になりたいわけじゃないけど、いらないスキルが得られる可能性があるのならがんばるよ。
「おっと……ふぎゃ、あぶなっ……とっと、っと」
大玉ってバランス保つの難しい。
飛翔でズルをしてるから、なんとか大玉から落ちずにいられるようなものだ。
それでもがんばってたら、再びアナウンスがあった。
〈行動蓄積により、スキル【玉乗り】を覚えました〉
今日までなかなかスキルを入手できなかったのに、やけに簡単だ。もしかして、運営さんの中にこういう芸を推してる人がいるの……? 大道芸人になってほしいのかな?
――――――
【玉乗り】
不安定な玉の上でも、これがあれば安心! バランス感覚が上がった気分になる。パッシブスキル。
――――――
「そっか……」
もはやなにも言うまい。
いらないスキルを集めるのが目的だったんだから、純粋に喜ぶべきなのだ。
〈芸事スキルを三つ集めたため、称号【芸の道を行く者】を入手しました〉
「えっ!?」
称号を入手できるのは予想してなかった。ちょっと嬉しい。称号の効果は『誰かを喜ばせようと芸をすると、素晴らしい感動を与えられるかもしれない』という、微妙すぎるものだったけど。
「似た系統のスキルを集めると、称号をもらえるのかな?」
ふと疑問を抱く。答えを見つけようと思っても、他の似た系統スキルが思い浮かばないんだけど。単純に魔術系とか体術系とかで集めてももらえるわけじゃなさそうだし。
「う~ん……まぁ、いっか。称号はおまけって考えよう」
サクッと疑問を忘れ、次なるスキル取得を目指して、思考を巡らせた。
この調子でたくさんのいらないスキルを集めるぞ!
******
◯NEWスキル
【草取り】
雑草を入手できる。
【鼻歌】
なんだか良い気分になる。
【毛繕い】
毛並みを整える。効果は一時間続く。
【自由曲芸】
様々な動きを滑らかに行える。パッシブスキル。
【セルフ『とってこーい』】
なにかを投げると、無性に追いかけたい気分になる。パッシブスキル(効果をオフにすることも可能)。動体視力が上がる……?
【跳び芸】
ジャンプをすると、見ている人が楽しい気分になる。
【玉乗り】
不安定な玉の上でも、これがあれば安心! バランス感覚が上がった気分になる。パッシブスキル。
◯NEW称号
【芸の道を行く者】
誰かを喜ばせようと芸をすると、素晴らしい感動を与えられるかもしれない。
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