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28 過去の傷
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丘を登っていると、途中でキセノに手を取られた。
「セレン、こっちは人が多いから、もう少し向こうに行かないか? 穴場があるんだ」
「穴場?」
キセノに連れられた先は、木に囲まれていて星がやや見辛かったものの、たくさんの星光花が輝いていた。
「すごい…こんな群生、初めて見た……」
「去年、ネオジムと見つけたんだ。今年はセレンに見せたくてさ」
「ありがとう! そっか、ネオジムさんと…」
ん? ネオジムさんと二人で、このロマンチックな場所へ? …そういえば、二人はよく一緒にいるわよね。え、待って、まさか……。
「おい、セレン。何か変なこと考えてないか?」
「ぅえっ!? いえいえいえ!? その、ネオジムさんと、仲、いいのね~って思って…」
「あいつ、去年調子に乗って食い過ぎてさ。丘まで登ったはいいものの、途中で気持ち悪くなって休みたいとか言い出して、人混みから離れるうちにここに来たんだよ」
な、なるほど、そうだったのね。…いけないわ、私。テルルと怪しい噂を立てられたからって、他の人まで怪しいフィルターで見てしまうなんて。
「なぁ…さっき、タンタルと何を話してたんだ?」
「え?」
「……石段で、二人きりになってただろ」
いきなりタンタルの話が出て、私は面食らった。何でここでタンタルの話題なんだろう?
よく分からないけど、キセノが真剣な顔で聞いてくるので素直に答えた。
「どういう心境の変化なのか、突然私に謝ってきたのよ。今まで傷つけて悪かったって。まあ誠実に頭を下げてきたから、今までのことは水に流そうと思って」
「……それだけか?」
「それだけよ?」
キセノが不思議そうにしているけど、そんなことを聞いてくるキセノの方が不思議だ。
「キセノの方こそ、急にタンタル様と親密になってない? 呼び方も変わってるし。今日一日でそんなに仲良くなるなんて思わなかったわ」
「いや、それは俺も予想してなかったけど…」
ポリポリとキセノが頬を掻く。少し迷うように視線を逸らしたキセノが、やがてゆっくりと私を見つめてきた。
「俺、今までタンタルって嫌なヤツだと思ってた。お前に暴言ばかり吐くし。だけど、あいつは…ちょっと、感情表現が苦手なだけだったんじゃないかって…。あ! だからってセレンを傷つけたことは許しがたいけどな! ただ、その……」
「――キセノ。私はもうタンタル様のことは許してるわよ。あの人も、最初から私と険悪だったわけじゃないしね」
まさかキセノがタンタルを擁護するとは思わなかったけど、今思い返せばあの人が私に暴言を吐いた後は、いつも自分が傷ついたような顔をしていた。
感情表現が苦手とキセノは言ったが、何か訴えたいことがあったのかもしれない。
ああ、もしかしたら……。
「…謝ろうとして失敗するのを繰り返してたのかしら……」
「謝る? 最初は仲悪くなかったんだろ?」
「そうなんだけどね、初めてテルルをあの人に紹介した時に、ちょっとした事件が起こって…」
「…詳しく聞いてもいいか?」
「もう、10年近く前のことよ」
初めて母に連れられて侯爵家のお茶会に参加した日。年の近い子供たちの顔合わせだったのだが、その時に私はタンタルと仲良くなった。
「セレンはニコニコしてて可愛いな。大きくなったら、私の婚約者にしてやってもいいぞ!」
今となっては驚きだが、当時のタンタルはそんなことを言う程度には私のことを気に入っていたようだった。まぁ子供時代って幼馴染とこういう約束することあるわよね。
そんな感じで、その頃はそれなりに仲良く過ごしていたのだが、あの日、初めてテルルを連れて侯爵家を訪れた時にその関係は壊れた。
「はじめまして。テルル・オキシーともうします」
にこっと笑顔で挨拶をしたテルルを見たタンタルは、衝撃を受けたように固まった。
きっと人生で初めてとんでもない美少女を見て、脳みそがパンクしていたのかもしれない。あの時彼がもう少し冷静だったら、きっとあんなことにはならなかっただろう。
「う、嘘だろ!? セレンの妹!? 全然似てないじゃないか! セレンよりも断然可愛い!! セレンじゃなくてテルルを婚約者にする!!」
…今なら子供の戯言だと笑えるが、その言葉は私を深く傷つけた。
親しくない人に言われたなら受け流せたかもしれないけれど、あの頃の私はタンタルにほのかな好意を持っていたから。
私は涙をこらえてその場を去ろうとしたのだが、テルルの顔をみて身をこわばらせた。
……天使のような妹の顔が、悪魔のごとく変貌していたから。
大きな愛らしい瞳はキリキリと吊り上がり、ぷっくりとした唇が大きく歪む。
美しいからこそ、その変化は凄まじかった。
「…こんやくしゃ? じょうだんではありませんわ。はなしたこともない人をかおだけでこんやくしゃにえらぶなんて、あなたどうぶつですの? わたくしよりうつくしい人があらわれたら、すぐにわたくしのこともすてるのでしょうね、あねのように」
「ひっ…、い、いや、私はそんなことっ…」
「にんげんとしてのちせいがない人なんて、おことわりですわ。あなたのこんやくしゃになるくらいなら、カエルのこんやくしゃにでもなったほうがすうせんばいマシです。あなたもどうぶつをこんやくしゃにしてはどうですか? ちせいもりせいもひんせいもないあなたにはおにあいですわよ」
「ひっひどい…!」
とうとうタンタルは泣き出してしまった。
ごめん、本当にごめんと思い出すたびに謝りたくなる。
美少女が悪魔に変身して、ここまで人格を貶められたらトラウマになるよね…。
この後、公爵夫妻が謝罪してくれた。でも、正直テルルがタンタルに与えたダメージの方が大きかった気がするので、ものすごく気まずかった。
タンタル、あの後ご両親からもこっぴどく怒られたらしい。
そして我が家にはタンタルから謝罪の手紙が来たらしいのだが…話を聞いて激怒した兄が全て燃やしてしまったので、実は私は読んでいない。
兄は、セレンにあんなことを言っておいて厚かましい!と何通もくる手紙をポイポイ暖炉に捨てていた。何が書いてあったのか少し気にはなったが、私はもうタンタルのことがどうでもよくなっていたので、あえて聞かなかった。
――その後、タンタルは私に突っかかってくるようになり、テルルを見ると逃げ出すようになったのだった。
「セレン、こっちは人が多いから、もう少し向こうに行かないか? 穴場があるんだ」
「穴場?」
キセノに連れられた先は、木に囲まれていて星がやや見辛かったものの、たくさんの星光花が輝いていた。
「すごい…こんな群生、初めて見た……」
「去年、ネオジムと見つけたんだ。今年はセレンに見せたくてさ」
「ありがとう! そっか、ネオジムさんと…」
ん? ネオジムさんと二人で、このロマンチックな場所へ? …そういえば、二人はよく一緒にいるわよね。え、待って、まさか……。
「おい、セレン。何か変なこと考えてないか?」
「ぅえっ!? いえいえいえ!? その、ネオジムさんと、仲、いいのね~って思って…」
「あいつ、去年調子に乗って食い過ぎてさ。丘まで登ったはいいものの、途中で気持ち悪くなって休みたいとか言い出して、人混みから離れるうちにここに来たんだよ」
な、なるほど、そうだったのね。…いけないわ、私。テルルと怪しい噂を立てられたからって、他の人まで怪しいフィルターで見てしまうなんて。
「なぁ…さっき、タンタルと何を話してたんだ?」
「え?」
「……石段で、二人きりになってただろ」
いきなりタンタルの話が出て、私は面食らった。何でここでタンタルの話題なんだろう?
よく分からないけど、キセノが真剣な顔で聞いてくるので素直に答えた。
「どういう心境の変化なのか、突然私に謝ってきたのよ。今まで傷つけて悪かったって。まあ誠実に頭を下げてきたから、今までのことは水に流そうと思って」
「……それだけか?」
「それだけよ?」
キセノが不思議そうにしているけど、そんなことを聞いてくるキセノの方が不思議だ。
「キセノの方こそ、急にタンタル様と親密になってない? 呼び方も変わってるし。今日一日でそんなに仲良くなるなんて思わなかったわ」
「いや、それは俺も予想してなかったけど…」
ポリポリとキセノが頬を掻く。少し迷うように視線を逸らしたキセノが、やがてゆっくりと私を見つめてきた。
「俺、今までタンタルって嫌なヤツだと思ってた。お前に暴言ばかり吐くし。だけど、あいつは…ちょっと、感情表現が苦手なだけだったんじゃないかって…。あ! だからってセレンを傷つけたことは許しがたいけどな! ただ、その……」
「――キセノ。私はもうタンタル様のことは許してるわよ。あの人も、最初から私と険悪だったわけじゃないしね」
まさかキセノがタンタルを擁護するとは思わなかったけど、今思い返せばあの人が私に暴言を吐いた後は、いつも自分が傷ついたような顔をしていた。
感情表現が苦手とキセノは言ったが、何か訴えたいことがあったのかもしれない。
ああ、もしかしたら……。
「…謝ろうとして失敗するのを繰り返してたのかしら……」
「謝る? 最初は仲悪くなかったんだろ?」
「そうなんだけどね、初めてテルルをあの人に紹介した時に、ちょっとした事件が起こって…」
「…詳しく聞いてもいいか?」
「もう、10年近く前のことよ」
初めて母に連れられて侯爵家のお茶会に参加した日。年の近い子供たちの顔合わせだったのだが、その時に私はタンタルと仲良くなった。
「セレンはニコニコしてて可愛いな。大きくなったら、私の婚約者にしてやってもいいぞ!」
今となっては驚きだが、当時のタンタルはそんなことを言う程度には私のことを気に入っていたようだった。まぁ子供時代って幼馴染とこういう約束することあるわよね。
そんな感じで、その頃はそれなりに仲良く過ごしていたのだが、あの日、初めてテルルを連れて侯爵家を訪れた時にその関係は壊れた。
「はじめまして。テルル・オキシーともうします」
にこっと笑顔で挨拶をしたテルルを見たタンタルは、衝撃を受けたように固まった。
きっと人生で初めてとんでもない美少女を見て、脳みそがパンクしていたのかもしれない。あの時彼がもう少し冷静だったら、きっとあんなことにはならなかっただろう。
「う、嘘だろ!? セレンの妹!? 全然似てないじゃないか! セレンよりも断然可愛い!! セレンじゃなくてテルルを婚約者にする!!」
…今なら子供の戯言だと笑えるが、その言葉は私を深く傷つけた。
親しくない人に言われたなら受け流せたかもしれないけれど、あの頃の私はタンタルにほのかな好意を持っていたから。
私は涙をこらえてその場を去ろうとしたのだが、テルルの顔をみて身をこわばらせた。
……天使のような妹の顔が、悪魔のごとく変貌していたから。
大きな愛らしい瞳はキリキリと吊り上がり、ぷっくりとした唇が大きく歪む。
美しいからこそ、その変化は凄まじかった。
「…こんやくしゃ? じょうだんではありませんわ。はなしたこともない人をかおだけでこんやくしゃにえらぶなんて、あなたどうぶつですの? わたくしよりうつくしい人があらわれたら、すぐにわたくしのこともすてるのでしょうね、あねのように」
「ひっ…、い、いや、私はそんなことっ…」
「にんげんとしてのちせいがない人なんて、おことわりですわ。あなたのこんやくしゃになるくらいなら、カエルのこんやくしゃにでもなったほうがすうせんばいマシです。あなたもどうぶつをこんやくしゃにしてはどうですか? ちせいもりせいもひんせいもないあなたにはおにあいですわよ」
「ひっひどい…!」
とうとうタンタルは泣き出してしまった。
ごめん、本当にごめんと思い出すたびに謝りたくなる。
美少女が悪魔に変身して、ここまで人格を貶められたらトラウマになるよね…。
この後、公爵夫妻が謝罪してくれた。でも、正直テルルがタンタルに与えたダメージの方が大きかった気がするので、ものすごく気まずかった。
タンタル、あの後ご両親からもこっぴどく怒られたらしい。
そして我が家にはタンタルから謝罪の手紙が来たらしいのだが…話を聞いて激怒した兄が全て燃やしてしまったので、実は私は読んでいない。
兄は、セレンにあんなことを言っておいて厚かましい!と何通もくる手紙をポイポイ暖炉に捨てていた。何が書いてあったのか少し気にはなったが、私はもうタンタルのことがどうでもよくなっていたので、あえて聞かなかった。
――その後、タンタルは私に突っかかってくるようになり、テルルを見ると逃げ出すようになったのだった。
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