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第五章 ヴェステ王国編

おまけ4 フレイリアルの小さな悩み 7

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プラーデラの一行がエリミアから去った翌日の早朝、ブルグドレフは青の間に呼び出される。だが、目の前にはフレイリアルのみがであり…少しだけ違和感を感じる。

「お呼びでしょうか?」

「忙しいのにゴメンネ! リーシェがちょっと遠出しちゃって…皆も帰っちゃって…寂しかったんだ」

そう言いながら…長椅子に寝転んでいたフレイリアルは立ち上がり、リーシェライルにいつも駆け寄る様に…パタパタとブルグドレフに近付く。まだ着替えも済んでおらず、普段見かけることのない薄物を着ていて…目のやり場に困る状態。
いつも通り人懐っこい笑顔のフレイリアルなのだが、寂しげなせいか…普段は持たぬ陰影を持つ。其れは…しっとりとした妖艶さとなり、ブルグドレフの心を妙にざわつかせる。
其れなのに予想外の要求を言い渡された。

「だからね…あのね…リーシェの代わりに寄りかかるクッションになって!」

「はぁあ? えぇぇえ??」

少しドギマギするような状態であり、予想外過ぎて戸惑い隠せぬブルグドレフ。
思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。
だが…フレイリアルは構わずにグイっと近づくとブルグドレフの手を引き、有無を言わさず長椅子に座らせ…宣言通り背もたれにする。
いきなりの零距離での接触…。
普段ブルグドレフが目にしてきた…リーシェライルとフレイリアルの間にあった光景…其れが自分自身との間に繰り広げられている。
ゆったりと座らされたブルグドレフの胸…と言うか腹の辺りにフレイリアルがもたれかかり、いつもはリーシェライルがこなす執務の書類を読み始めた。
リーシェライルが居る時には絶対にあり得ない状況。

今、ブルグドレフは…身動ぎひとつ叶わぬ、顔を向ける方向さえ自由に出来ない。
正面下方を向いてしまえば、書類をめくるたびに揺れる魅了魔力放つかの様な双峰が控え、ブルグドレフの忍耐力を試し苦しめる。手を少し動かしただけで触れてしまうような距離、生殺し状態であり…煩悩断つための修行のよう。
ブルグドレフは、自分自身が今どんな表情をしているかさえ考えられないし…頭が回らなくなる。

「ドルぅ、この部分がちょっと分かりにくいよ。今はリーシェとの繋がりも何か遠くて聞けないし…ドルが教えて!」

そう言いながらブルグドレフの方に振り返る。
其れはまるで抱き合うかのような状況。思わずブルグドレフは仰け反ってしまうが、そうすると…今度はまるでブルグドレフが押し倒されている様な状態になる。迫りくる豊かな双峰を回避したつもりが、余計にしっかりと密着する形となり、大きく柔らかな感触が伝わり…頭の芯を麻痺させ…何も考えられなくなる。
上に寝ころび乗っているような状態のフレイリアルが、心配そうに腕を伸ばしやさすうブルグドレフの頬に触れる。

「ごめんね…重かったから倒れちゃった?」

無邪気に…心配そうに声を掛けるフレイリアル。
その声と姿と動きに…ブルグドレフの思考は完全に停止し…本能に支配される。
次の瞬間、態勢が逆転していた。
押し倒されていたブルグドレフが上になりフレイリアルを組み敷くような形になっていた。理性が取り払われ…思うがままに行動するブルグドレフは、隠されていた思いを表面に出す。
逆上せた表情でフレイリアルを見つめ、囁くように呟く。

「私は…仮とは言え婚約者…と言う立場持つ者です。近い距離…でいるのは当たり前…なのかもしれませんが、それは…私…からも同じ距離が取れる…と言う事になりますが宜しいですか?」

本能優位な癖に妙に礼儀正しいブルグドレフ。
その問いに、されるがままに組み敷かれていたフレイリアルが言葉返す。

「それは、いただけない距離感かな…」

その瞬間、フレイリアルだった者の大地の髪色は金色へと変化し…華奢だった身体は、細いけれど逞しい…筋肉のしっかり付いた身体へと変化し…性別も変わっていた。

「…なっ!!!……」

言葉なくし…驚きで飛退こうとするブルグドレフだったが…願い叶わず、しかも再度…下敷きにされる。

「前から言ってただろ? ドルはムッツリスケベなんだって…」

青の間中央に人の気配が感じられる。
其処に現れたのはフレイリアルであり…ブルグドレフの上に乗るフレイリアルの姿だったモノが、楽しそうに報告する訳の分からない状況。
組敷かれたままのブルグドレフは、あんまりな出来事に…思考乱され言葉が出ない。
そんなブルグドレフを放置し、会話は続いていく。

「リーシェが誘惑したからでしょ?」

「フレイに見た目も…感触も…寸分たがわず魔力で偽装してたんだよ! つまり雰囲気だけで十分に大人っぽく誘惑出来るってことが実証されたよね!」

「納得はしたけど…何か別の意味で納得できない…」

本人よりも余程…妖艶に鮮やかに誘惑するリーシェライルの姿を見て、フレイリアルは若干…自尊心を傷つけられる。
今の今まで青春展開なドキドキだったのに、今や冷や汗滲むドキドキ…に支配されるブルグドレフ。
リーシェライル入るグレイシャムの器に組み敷かれたまま、茫然とした間抜けな表情を晒し沈黙する。
いまだ何で此の状況に陥ってるのか、把握しきれない感じだった。

「うーん、報復と言う名のお仕置きは、十分効果発揮したかな?」

上に乗るリーシェライルに尋ねられ、少しずつ…理解する。

「ある意味真面目だから、十分な効果はあったみたいかな…」

今やブルグドレフの上に在ったフレイリアルが、リーシェライルが変化してたのは理解していた。だが…其の納得と裏腹に、心の底から愉しそうなリーシェラリルに…魅入られる。
冷酷さ加えた艶やかな微笑みに彩られる…リーシェライルが入る妖美なグレイシャムの姿から、ブルグドレフは目を離せなくなっていた。

「じゃあ、最後に止めを刺してあげる…ね…」

今までの状況を振り返り、告げられた言葉通り…冷酷無比な処分が事が実行されるのであろう…とブルグドレフは覚悟する。
刹那…馬乗りになるグレイシャムの器から表情が消え、ブルグドレフに完全に覆いかぶさり…口付けていた。

「?!?!?!」

その光景を見てフレイリアルは大いに驚く。
其の瞬間、自身の内側…意識下より…リーシェライルが普通に話しかけてきた。

『あのね…グレイシャムの器を、少ーし本能優位な設定にして貸し出してあげることにしたんだ』

意識下で本来の姿取り戻したリーシェライルが、灰簾魔石色の薄青紫の瞳を楽しそうに輝かせながら…楽しげに其処に在る。

『やっぱりさぁ、妙齢の男子が欲求不満を溜め込むのは良くないと思うんだ。だから…暫く…青の間を貸し切りにしてあげようかと思うんだ』

リーシェライルの勝手な理論で、めちゃくちゃな親切心振りかざし…物事を処理する。

『1~2つ時程、僕とフレイは魔石でも探しに荒地の散歩にでも行ってようか!』

「えっ? でも…」

ちらりと長椅子の方を見たフレイは、其処に何やら赤面してしまうような…濃厚な光景が繰り広げられている事に気づく。
フレイリアルは疑問に思う。

「ドルはミーティと違って女の子の方が好みだと思うんだけど…」

端から見たら、独り言に見えるであろう呟き。
目の前で広がる光景を照れながらも引き続きチラ見し…しかもミーティへの勘違い抱いたままの言葉は、論点のズレに…思わず突っ込みを入れたくなる。
だがリーシェライルはサラリと流す。

『良いの…良いの! ドルに時間をあげようよ。相手が女だろうが男だろうが、スッキリすれば落ち着くはずだからさ』

フレイリアルの内…あっけらかんと状況断じるリーシェライルの表情は輝き、美しさ極まる…小意地悪な笑みを浮かべていた。
フレイリアルは好奇心で後ろ髪引かれつつも…リーシェライルに促され、足早に青の間を後にする。
その後ブルグドレフが、どの程度踏み込んだ制裁受け何処まで至ったのかは…本人のみぞ知る極秘事項となった。


もう一人の罪人…フレイリアルに年齢の壁を感じさせ面倒事の切っ掛けを作ったのは、今回の諸悪の根元とも言えるミーティ。
勿論、罪は裁かれ罰は執行される。
だが、其処で受ける制裁が…軽いか…重いか…は考えあぐねる所。

ミーティは一度プラーデラに戻っていたが、エリミアを来訪していた者たちが帰国するにあたり…再度エリミアへ使節団の帰路迎える者として遣ってきた。
プラーデラ王国の将軍補佐として自国要人を迎える責任者…としての来訪なのだが、半分以上が…モーイに早く会いたいがためであったと思われる。
フレイリアルを愚弄した時と同じぐらい、周囲の苛立ち煽るようなデレっぷりであり…腹立たしいぐらいに浮かれている。

「リーシェ、やっぱり時には報復って必要なのかもしれない。人が悩むような酷い事を口にした癖に、アノ非常識なぐらい能天気な姿を見ていると超絶イラついちゃう…」

「フレイをイラつかせるなんて罪深いね。ヤッパリ諸々…断っちゃうか」

グレイシャムの器使い、大賢者の補佐として…フレイリアルの横にリーシェライルは立つ。
フレイリアルの呟きへの答え、籠る冷気が尋常じゃない。
このまま放置したらミーティの心の繋がりや生活を、じんわり断ち切り追い詰め…根本から断絶してしまいそうである。

「其処までは望まないから、軽く笑えるぐらいで!」

「じゃぁ、フレイ好みに遣っちゃおうか。効果的だけど命には関わらないように、少しだけミーティで遊んでみよう」

そう言ってリーシェライルが用意したのは小さな魔法陣。

「コレをミーティの背中側の何処かに刻むと面白いかな…って思うんだ」

掌の上に乗るほどの大きさだが、複雑に色々と組み込まれているよう。
ショボい割には影響ありそうで、フレイリアルは吹き出してしまいそうになる。

「ウーン…どうやってくっ付ければよいかなぁ」

「アタシが遣るよ! それに上手くいったら報告もする!」

未だミーティに怒りを覚えるモーイは、ミーティに過剰な仕事を押し付け抜け出し…単独でフレイリアル達の前に現れた。
そして協力を申し出る。

数日ぶりに会ったミーティは、相変わらずだった。
だがモーイに押し付けられた仕事に関しては、ミーティの癖に手早く完璧に片付け…そして再びモーイの下に駆け付け辺り構わず抱きしめるに至る。
先程までは完全に拒絶されていたので、余計に感慨深いのか…周囲への一切の警戒が消えている。
今なら刺されても気付かないかもしれない。
そしてモーイはミーティの背中側…首の後ろに、予め構築してあった魔法陣を約束通り刻んだ。

その魔力は内包魔石と共鳴するように…同じ魔石の粉を混ぜ使い陣を刻んだので、一度起動させれば発動し続ける。
しかも施術者が解除しない限り、永遠に消えない。
だが魔法陣の効果は極単純なものである。
ただ文字や文章が一定の条件で背後に浮かぶだけであるが、浮かんだ文字を目にした物に…若干思うところを作る内容。

  ───────────────────────────
  │  この男、見境いなき淫らな心持つ危険人物なり  │
  │  幼女に男子と幅広き趣味趣向を過去に示す者   │
  │  組み敷き接吻求めることもあるので十分ご用心  │
  ───────────────────────────

文章の内容はミーティの行動への警告装う冗談交じりの告発文。
地味に…だが確実に…じんわりとだが、十分な効果を発揮する。
ミーティに近付き其の文章を目にしたものは、通常…自然と表情険しくし…顔をしかめる。
そして、或る者は苦笑し…或る者は嘲笑し…或る者は狙い…或る者は楽しむ。
一見爽やかな好青年に見えるミーティの評価は、ガタ落ちとなった。
同時にミーティ自身が決して求めないような方面、ミーティ以上に逞しき輩からの猛烈な誘惑を受ける機会を得る。

モーイからその後の状態の報告を受け…少し笑えてスッキリしたフレイリアルだが、此の悪戯のような報復仕掛けるに当たってモーイにもしっかり確認した。

「ミーティをある意味貶めるような悪戯だけど良いの?」

「調子に乗りすぎるミーティには丁度良い制約になるし、制裁としても望ましい程度だと思う。それに浮かび上がる内容も軽めだし、全く問題は無い」

以外とノリノリだった。
この魔法陣が発動する一定条件 "それはミーティに好感抱いた者の接触" と言うものだった。
一寸した軽い好感なら幻滅するであろうし、本気ならばものともしない内容。

「アタシにとっても結構都合が良いかな…。それに、楽しい。もっと凄い文章刻みたくなっちゃうよ」

意味深に答えるモーイの笑顔が、華やかで晴れやかで…とても綺麗であり印象的だった。
モーイからの報告には、いつも呑気なミーティではあるが…周囲からの嫌悪と嘲笑と望まぬ誘いへの対処に少し悩まし気である…という内容も入っていたので十分満足した。

「こんな軽い罰で良かったのい?」

グレイシャムの華やかな陽光の如き金の色合いで飾られたリーシェライルが、本来の持つ宵闇の妖しさ持つ艶麗な笑みを浮かべ…フレイリアルを抱き締めながら尋ねる。

「うんっ、凄く効果的で最高だったよ! 小さな嫌な気分…悩みがが吹き飛んだ」

「フレイが満足出来る内容で良かった…」

「うんっ、リーシェありがとう」

フレイリアルが、心からの笑顔で感謝を伝える。
其の僅かな満足と感謝の言葉を聞いただけで、リーシェライルの心読めぬ美麗な面に…初々しき少年のような少し恥じらう…真の喜び含む笑みが浮かぶ。

「フレイは…自分自身の容貌に満足してないのかもしれないけど、僕にとってはフレイがフレイであることが最高に嬉しい事なんだ…。だから…いつでも…どんな時…どんな状態でも大好きな気持ちは変わらないよ…」

そう言いながら…後ろから抱きしめてくれるリーシェライルの思いが、今までで一番…小さな悩みを吹き飛ばすのだった。

「私こそ…欲しい時に望む言葉を送り、労わりつつ愛情注いでくれるリーシェに感謝しているんだ」

嬉しそうにフレイリアルが答える。

「…いつだって何処にいても…どんな存在であっても…ずっと一番大好きだよ」

その思いと言葉は、リーシェライルの渇きを少しだけ癒す。

お互いに自分に足りないモノを手に入れるべく…切実な願い抱いたまま、日常の小さな出来事の中で思い繋げ…穴埋めして充足感を得る。
たとえ其れが一時の癒しであっても。

互いに互いを満たせる存在であると再度確認し、切望するのである。

『『このモノしか要らない』』

そのお互いだけに向かう強い思いが、至高の場所を指し示すのか…奈落の底への道標となるか…未来は未だ不確定要素を多く孕むのだった。
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