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18 生きている意味
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舞踏会が終わったその日の夜。
私は一人自室のベッドに突っ伏していた。
いつもならまだ執務室で仕事をしている時間だが、今はとても執務が出来るような状態ではなかった。
とりあえず、何にもしたくなかった。
(ああ……フランチェスカ……)
彼女のことを考えるだけで自然と涙が溢れてくる。
瞳からとめどなく流れる涙が真っ白なシーツを濡らした。
(君は……こんな男を……ずっと待っていたのか……?)
フランチェスカが王妃になってからもあの場所でお茶をしていただなんて知らなかった。
いや、侍従は知っていたのだからただ単に私が気付かなかっただけか。
私は一体いつから彼女を見ていなかったのだろうか。
彼女はあれだけ酷いことをされても私を信じていたのだ。
それに比べて私は愛していないと決めつけ、彼女の心の内を見ようともしなかった。
王宮の庭園で寂しげな表情で一人お茶をしているフランチェスカを想像すると涙が止まらなくなった。
彼女は一体どんな気持ちでそこにいたのだろうか。
きっと辛くて苦しくてどうしようもなかったはずだ。
私はそんな彼女の想いに気付かず、追い詰め、最後は絶望のまま死なせてしまった。
(……フランチェスカ……本当にすまなかった……今さらこんなこと言っても遅いのは分かっている……)
私は心の中でフランチェスカに謝罪した。
彼女がこれを聞いたらふざけるなと思うかもしれない。
しかし、そうせずにはいられなかった。
恨まれてもいい。
罵倒されてもいい。
どう思われたってかまわない。
だから、どうか――
(……どうか君が……天国で幸せに暮らしていますように……)
フランチェスカの幸せを願いながら私はゆっくりと目を閉じた。
辛いことが続いていて疲れ切っていたせいか、今日もすぐに眠りにつくことが出来た。
◇◆◇◆◇◆
目を開けると、懐かしい場所にいた。
よく晴れた夏の日。
いつものようにフランチェスカと二人で一緒に王宮の庭園でお茶をしていた。
私の目の前に座るフランチェスカは私が最後に見たフランチェスカよりも少し若い。
十五歳くらいだろうか。
(……なら今は、私とフランチェスカが結婚する五年前か)
彼女はお茶を飲みながら満面の笑みで私に話しかける。
『レオ!このお菓子とっても美味しいよ!レオも食べてみたらどうかな?』
テーブルの上にはクッキーなどのお茶菓子がたくさん並んでいる。
フランチェスカは甘い物が大好きだった。
(………あぁ、そうだな。なら、一つもらおうか)
不思議だった。
普段は甘い物なんてほとんど食べないのに、彼女にそう言われたら手が勝手に動いていた。
『実はね、レオに早く会いたくて廊下を走ってたら王妃様に叱られちゃったの。私、立派な王妃になれるかな』
彼女はそう言いながらえへへと照れたように笑う。
(何だ、そんなことがあったのか?)
フランチェスカのこんな姿は久しぶりに見る。
一般的に、貴族の令嬢が感情を顔に出すのはあまり良くないことだとされている。
もちろん次期王妃であるフランチェスカもそれほど感情を顔に出す人間ではなかった。
しかし私は、自分と一緒にいるときにだけクルクルと変わる彼女のその表情が好きだった。
(そういえばフランチェスカは昔お転婆だったな)
その頃のフランチェスカを思い出して自然と笑顔になった。
貴族たちの言葉は何も耳に入って来ないのに、彼女の何気ない話は聞いているだけで心が物凄く穏やかになる。
夢ならば覚めないでほしい。
この時間が永遠に続けばいいのにと思う。
『このドレスどうかな?レオの瞳の色と同じにしてみたんだけど……』
(………………綺麗だな)
フランチェスカにそのことを伝えたかったのに、何故か口は動かなかった。
彼女はよく私の目の色と同じ青いドレスを好んで着用していた。
青が好きなのかと尋ねると彼女は決まってレオの瞳の色が好きなのだと言った。
私の夢に登場するフランチェスカはいつだって笑っている。
私は昔から彼女のこの笑顔が大好きだった。
しかし彼女が王妃になってからはほとんど見ることが無くなってしまった。
彼女の笑顔を奪ったのは紛れもなく私なのだが。
このままずっと彼女を見ていたいのに、私の視界は少しずつぼやけていき、最終的に真っ白になった。
(……これでは、フランチェスカの顔が見えないではないか)
しばらくして、また少しずつクリアになっていく。
『陛下……』
そのとき、目の前にいたのは悲しそうな表情を浮かべたフランチェスカだった。
真っ暗な空間で、彼女がこちらを見つめている。
(……何故だ?何故君はそんな顔をするんだ?先ほどまではあんなに楽しそうに話していたではないか)
『陛下……私は……』
視界が段々と鮮明になっていく。
(これは……大人になったフランチェスカ?)
ティアラを着けているから王妃になった後の彼女だろうか。
着ているドレスも青色ではない。
『………………お別れの時間が来たみたいです』
彼女はそう言って悲しげに笑った。
(……もう行ってしまうのか?もう少しくらい一緒に……)
そうは思ったものの、私の願いも虚しく彼女は背を向けて私から離れていく。
すぐにでも彼女を追いかけたいのに体は言うことを聞いてくれない。
そしていつものように暗闇が私を取り囲む。
真っ暗な世界。
フランチェスカのいない世界。
突如襲ってくる強い孤独感。
もう何度も経験しているはずなのに、これだけは耐えられそうになかった。
暗闇の中で呆然としている私に、一切の容赦なく心無い言葉が浴びせられる。
『陛下が殺したんですよ』
『最低』
『人殺し』
『王としても無能だし、もういっそ』
『『『『死ねばいいのに』』』』
「……………………ッ!!!!」
私はそこで目覚めた。
夢から覚めるのはいつも彼女がいなくなった後だった。
「ハァ……ハァ……」
胸が苦しい。
息が上手に出来ない。
やらなければならないことがたくさんあるというのに、私の頭の中の大半を占めるのはいつだってフランチェスカだった。
(フランチェスカ……)
――君のいない世界は、私にとって残酷だ。
(…………今は何時だ?)
私はベッドの横に置いてあった時計に目をやった。
時計の針は深夜の三時を指していた。
まだ起きるには早い時間だ。
この時間だと、侍女や侍従たちも寝ている頃だろう。
しかし、あんな夢を見てしまった私はもう眠れそうになかった。
(……起きよう)
そう思い、私はベッドからゆっくりと起き上がった。
身体が重い。
今日も朝から執務があるからそれまでにこの不調をどうにかしなければならない。
私は国王だ。
ただでさえ執務が溜まっているのに休むことなど許されない。
(……大丈夫だ、動ける)
私は自分にそう言い聞かせながら着替えを始めた。
本当は全然大丈夫じゃない。
いつもより疲れが溜まっているようで目の下にはクマが出来ている。
鏡の中で見た自分は酷い顔をしていた。
私は着替えながら先ほどの夢の内容を思い出していた。
(……死ねばいいのに、か)
酷い暴言を吐かれたというのに、そこまで傷付いていないことに驚いた。
どうやら私は自分の死に対して何とも思っていないらしい。
フランチェスカが亡くなってから時々思うことがある。
自分は何のために生きているのか。
執務をして、食事を摂って、また執務をして。
彼女がいなくなってからはそんな代り映えのしない日々を過ごしていた。
毎日毎日同じことの繰り返しだ。
自分の人生がこんなにもつまらないと思ったことは初めてだった。
(――今の私に、生きている意味などあるのだろうか)
私はこのとき、いくら考えても自分が生きている意味を見出すことが出来なかった。
私は一人自室のベッドに突っ伏していた。
いつもならまだ執務室で仕事をしている時間だが、今はとても執務が出来るような状態ではなかった。
とりあえず、何にもしたくなかった。
(ああ……フランチェスカ……)
彼女のことを考えるだけで自然と涙が溢れてくる。
瞳からとめどなく流れる涙が真っ白なシーツを濡らした。
(君は……こんな男を……ずっと待っていたのか……?)
フランチェスカが王妃になってからもあの場所でお茶をしていただなんて知らなかった。
いや、侍従は知っていたのだからただ単に私が気付かなかっただけか。
私は一体いつから彼女を見ていなかったのだろうか。
彼女はあれだけ酷いことをされても私を信じていたのだ。
それに比べて私は愛していないと決めつけ、彼女の心の内を見ようともしなかった。
王宮の庭園で寂しげな表情で一人お茶をしているフランチェスカを想像すると涙が止まらなくなった。
彼女は一体どんな気持ちでそこにいたのだろうか。
きっと辛くて苦しくてどうしようもなかったはずだ。
私はそんな彼女の想いに気付かず、追い詰め、最後は絶望のまま死なせてしまった。
(……フランチェスカ……本当にすまなかった……今さらこんなこと言っても遅いのは分かっている……)
私は心の中でフランチェスカに謝罪した。
彼女がこれを聞いたらふざけるなと思うかもしれない。
しかし、そうせずにはいられなかった。
恨まれてもいい。
罵倒されてもいい。
どう思われたってかまわない。
だから、どうか――
(……どうか君が……天国で幸せに暮らしていますように……)
フランチェスカの幸せを願いながら私はゆっくりと目を閉じた。
辛いことが続いていて疲れ切っていたせいか、今日もすぐに眠りにつくことが出来た。
◇◆◇◆◇◆
目を開けると、懐かしい場所にいた。
よく晴れた夏の日。
いつものようにフランチェスカと二人で一緒に王宮の庭園でお茶をしていた。
私の目の前に座るフランチェスカは私が最後に見たフランチェスカよりも少し若い。
十五歳くらいだろうか。
(……なら今は、私とフランチェスカが結婚する五年前か)
彼女はお茶を飲みながら満面の笑みで私に話しかける。
『レオ!このお菓子とっても美味しいよ!レオも食べてみたらどうかな?』
テーブルの上にはクッキーなどのお茶菓子がたくさん並んでいる。
フランチェスカは甘い物が大好きだった。
(………あぁ、そうだな。なら、一つもらおうか)
不思議だった。
普段は甘い物なんてほとんど食べないのに、彼女にそう言われたら手が勝手に動いていた。
『実はね、レオに早く会いたくて廊下を走ってたら王妃様に叱られちゃったの。私、立派な王妃になれるかな』
彼女はそう言いながらえへへと照れたように笑う。
(何だ、そんなことがあったのか?)
フランチェスカのこんな姿は久しぶりに見る。
一般的に、貴族の令嬢が感情を顔に出すのはあまり良くないことだとされている。
もちろん次期王妃であるフランチェスカもそれほど感情を顔に出す人間ではなかった。
しかし私は、自分と一緒にいるときにだけクルクルと変わる彼女のその表情が好きだった。
(そういえばフランチェスカは昔お転婆だったな)
その頃のフランチェスカを思い出して自然と笑顔になった。
貴族たちの言葉は何も耳に入って来ないのに、彼女の何気ない話は聞いているだけで心が物凄く穏やかになる。
夢ならば覚めないでほしい。
この時間が永遠に続けばいいのにと思う。
『このドレスどうかな?レオの瞳の色と同じにしてみたんだけど……』
(………………綺麗だな)
フランチェスカにそのことを伝えたかったのに、何故か口は動かなかった。
彼女はよく私の目の色と同じ青いドレスを好んで着用していた。
青が好きなのかと尋ねると彼女は決まってレオの瞳の色が好きなのだと言った。
私の夢に登場するフランチェスカはいつだって笑っている。
私は昔から彼女のこの笑顔が大好きだった。
しかし彼女が王妃になってからはほとんど見ることが無くなってしまった。
彼女の笑顔を奪ったのは紛れもなく私なのだが。
このままずっと彼女を見ていたいのに、私の視界は少しずつぼやけていき、最終的に真っ白になった。
(……これでは、フランチェスカの顔が見えないではないか)
しばらくして、また少しずつクリアになっていく。
『陛下……』
そのとき、目の前にいたのは悲しそうな表情を浮かべたフランチェスカだった。
真っ暗な空間で、彼女がこちらを見つめている。
(……何故だ?何故君はそんな顔をするんだ?先ほどまではあんなに楽しそうに話していたではないか)
『陛下……私は……』
視界が段々と鮮明になっていく。
(これは……大人になったフランチェスカ?)
ティアラを着けているから王妃になった後の彼女だろうか。
着ているドレスも青色ではない。
『………………お別れの時間が来たみたいです』
彼女はそう言って悲しげに笑った。
(……もう行ってしまうのか?もう少しくらい一緒に……)
そうは思ったものの、私の願いも虚しく彼女は背を向けて私から離れていく。
すぐにでも彼女を追いかけたいのに体は言うことを聞いてくれない。
そしていつものように暗闇が私を取り囲む。
真っ暗な世界。
フランチェスカのいない世界。
突如襲ってくる強い孤独感。
もう何度も経験しているはずなのに、これだけは耐えられそうになかった。
暗闇の中で呆然としている私に、一切の容赦なく心無い言葉が浴びせられる。
『陛下が殺したんですよ』
『最低』
『人殺し』
『王としても無能だし、もういっそ』
『『『『死ねばいいのに』』』』
「……………………ッ!!!!」
私はそこで目覚めた。
夢から覚めるのはいつも彼女がいなくなった後だった。
「ハァ……ハァ……」
胸が苦しい。
息が上手に出来ない。
やらなければならないことがたくさんあるというのに、私の頭の中の大半を占めるのはいつだってフランチェスカだった。
(フランチェスカ……)
――君のいない世界は、私にとって残酷だ。
(…………今は何時だ?)
私はベッドの横に置いてあった時計に目をやった。
時計の針は深夜の三時を指していた。
まだ起きるには早い時間だ。
この時間だと、侍女や侍従たちも寝ている頃だろう。
しかし、あんな夢を見てしまった私はもう眠れそうになかった。
(……起きよう)
そう思い、私はベッドからゆっくりと起き上がった。
身体が重い。
今日も朝から執務があるからそれまでにこの不調をどうにかしなければならない。
私は国王だ。
ただでさえ執務が溜まっているのに休むことなど許されない。
(……大丈夫だ、動ける)
私は自分にそう言い聞かせながら着替えを始めた。
本当は全然大丈夫じゃない。
いつもより疲れが溜まっているようで目の下にはクマが出来ている。
鏡の中で見た自分は酷い顔をしていた。
私は着替えながら先ほどの夢の内容を思い出していた。
(……死ねばいいのに、か)
酷い暴言を吐かれたというのに、そこまで傷付いていないことに驚いた。
どうやら私は自分の死に対して何とも思っていないらしい。
フランチェスカが亡くなってから時々思うことがある。
自分は何のために生きているのか。
執務をして、食事を摂って、また執務をして。
彼女がいなくなってからはそんな代り映えのしない日々を過ごしていた。
毎日毎日同じことの繰り返しだ。
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