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結婚式

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「お母様。本当にこれで大丈夫かしら?」


「何を言っているのエレン!もっと自信を持ちなさい!今日のあなたはとっても素敵よ!」


私は真っ白なウエディングドレスに身を包んでいた。


今日はクリスとの結婚式の日だ。


「さぁエレン、お父様に晴れ姿を見せましょう!」


お母様は部屋の外に出てお父様を呼びに行った。


・・・綺麗。


鏡を見てついそう思った。


私は今日、クリスと結婚する。


ちなみにクリスは次男で私は一人娘のため、クリスがローラン公爵家に婿入りする形となる。


愛する人と、ようやく一緒になれるんだ。


その後部屋に入ってきたお父様が涙目になっていた。


もう、大げさなんだから。


私はベールをかけてもらい、バージンロードを歩く準備をした。


そして、扉の前に立つ。


クリスはもう入場して待っている頃だろう。


・・・ドキドキするわ。


そうしているうちに扉が開かれた。


招待客が一斉に私に注目する。


奥には・・・・



クリス・・・!


軍服に身を包んだ彼がいた。


いつもは髪の毛のセットなんてしないのに・・・ふふ・・・。


彼は私を見ると口を開けたまま固まった。


そんなクリスに思わず苦笑する。




私はゆっくりとバージンロードを歩いた。


私とクリスが結婚式を挙げるのは大聖堂だ。


窓から光が降り注いでいて私たちを照らしていた。


まるで天が私たちを祝福してくれているみたいだ。


彼は頬を染めながらじっと私を見つめている。




招待客の声が聞こえてくる。


「エレン様、なんて綺麗なの・・・!」


「軍服を着ているクリストファー様も素敵だけれど、エレン様の美しさも負けていないわね。」


「エレン嬢はあそこまで美しかったか?」




私はバージンロードを歩き終え、クリスの目の前まで来た。


顔を上げて彼を見ると、優しく微笑んでくれる。


「・・・エレン。」


そして私たちは神父に身体を向けた。





「新婦・エレン。貴方は病める時も健やかなる時も、常にこの者を愛し、守り、慈しみ、支え合うことを誓いますか。」


神父が私に問いかけた。


「はい、誓います。」


私は一呼吸置いてから答えた。


私が答えると、神父は今度はクリスの方を向いた。


「新郎・クリストファー。貴方は病める時も健やかなる時も、常にこの者を愛し、守り、慈しみ、支え合うことを誓いますか。」


神父がクリスに問いかけた。


「誓います。」


彼はそれにすぐ答えた。


「それでは、誓いのキスを―。」


その言葉で私とクリスは向き合った。


人前でキスだなんて、何だか照れる。


クリスも頬がかなり赤くなっている。


彼が私の肩に手を置いた。


そして、私たちは見つめ合う―


私はゆっくりと目を閉じた。


その後すぐに唇が重なった。


唇が離れ、目を開けると彼は今まで私が見てきた中で一番幸せそうな顔をしていた。


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