婚約破棄された公爵令嬢ですが、どうやら周りの人たちは私の味方のようです。

ましゅぺちーの

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嘲笑 アレクサンドルside

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俺はアレクサンドル・フレイル。


騎士団長の息子で伯爵令息だ。


騎士団長の長男だからもうほとんど次期騎士団長のようなものだ。


実際父上が団長を務める騎士団ではもう既に団長のように振舞っている。


そんな俺には想い人がいる。


それがララ・グレッグ男爵令嬢だ。


彼女はグレッグ男爵家の令嬢で、爵位は少し劣るが非常に愛らしい顔をしている。


俺は彼女が大好きだ。


俺は彼女を正式に妻にしたいと考えている。


王太子殿下やオブライト公爵家のルパート、コール侯爵家のオーガストも彼女に惚れているが、正直男爵家の令嬢がそんな名家に嫁ぐなど不可能だ。


あいつらはそんなことも分かっていないらしい。


男爵家の令嬢が嫁ぐとなると大体は同格の男爵家か、爵位が一つ上の子爵家などで、稀に伯爵家に嫁ぐ者がいるという感じだ。


格下の平民に嫁ぐ令嬢もいる。


だからララが王太子殿下たちに嫁ぐのは不可能だ。


あの厳格な国王陛下がそれを認めるとは思えない。


それに王太子殿下の母である王妃陛下はリリーシャ嬢を気に入っていたと聞く。


そのリリーシャ嬢を裏切るような行為を二人が許すはずがない。


これで王太子の脱落は確定したようなものだ。


後はルパートとオーガストが問題だったが、それも片付いた。


ルパートは廃嫡になった。


そしてオーガストはララへの嫌がらせが発覚して平民になったらしい。


というかララに対する嫌がらせの犯人あいつだったのかよ。


どうやらオーガストは俺たちがララに贈り物をしているのが気に入らなかったらしい。


それで王太子や俺から贈られたものをことごとく汚し、代わりに自分が買ったものをプレゼントしたらしい。


それをリリーシャ嬢になすりつけたのだという。


馬鹿だな、あいつ。


何で格上の公爵家の令嬢に擦り付ける?


どうせなら抗議出来ない下位貴族に擦り付ければいいのに。


ハッキリ言ってオーガストはかなりアホだ。


あいつは頭の良い宰相閣下の血を引いているにも関わらず勉強の出来はイマイチだった。


自分では頭が良いと思い込んでいるらしいが。


笑ってしまいそうだ。


どこからそんな自信が来るんだよ。


アホのくせに。


ハッキリ言って俺はあいつが嫌いだった。


俺より爵位が高いからって見下してきたんだ。


あんなやつに見下されるだなんて耐えられなかった。


平民になっていい気味だ。


まあ、コール侯爵家には幸い優秀な弟がいるし?


あいつが廃嫡されたところで問題はないだろう。


悪いな、オーガスト。


ララを手に入れるのは俺なんだ―。
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