婚約破棄された公爵令嬢ですが、どうやら周りの人たちは私の味方のようです。

ましゅぺちーの

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転落 オーガストside

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私は必死で生き残る方法を考えた。


どうにかしてこの場を切り抜けなければ。


そうしなければ私の命が危うい。


どうすれば・・・どうすればいい・・・?


そ、そうだ!


こうすれば生き残れる!


私はその場で閣下に対して土下座した。


「公爵閣下、リリーシャ嬢の件に関しては大変申し訳ありませんでした!」


「・・・」


公爵閣下は何も言わない。


「たしかに私はララに嫌がらせをし、それをリリーシャ嬢になすりつけました。しかし主犯は私ではありません。フレッド殿下です!フレッド殿下がリリーシャ嬢と婚約破棄をしたいがために私にララへの嫌がらせとリリーシャ嬢を犯人に仕立て上げることを命じたのです!」


私は声を張り上げて言った。


これはもちろん嘘だ。


フレッド殿下は私に命令するどころかリリーシャ嬢が冤罪だということすら知らない。


だけど私が生き残る方法はこれしかなかった。


いくら名門オブライト公爵家とはいえ王家に抗議なんて出来ないだろう。


そう思って私はフレッド殿下に全ての罪をなすりつけることにした。


かつてリリーシャ嬢にしたように。


しかし閣下はどこまでも冷たかった。


「・・・私がそんなことを信じるとでも思っているのか?」


ぐっ!


やはり公爵閣下ともなればそう簡単には騙されないのか!?


だが私にはこうすることでしか生き残れない。


「閣下、信じてください!これは全て本当のことなのです!フレッド殿下は権力を振りかざして私をこき使っていたのです!王族の命令を断ることなど一貴族の私には出来ませんでした・・・。」


我ながら名演技だと思う。


実際にフレッド殿下は権力を使ってララを独り占めしたりしていたから嘘は言っていない。


「・・・学園の生徒のほとんどがグレッグ男爵令嬢への嫌がらせの主犯は君だと証言したんだが。」


「なっ・・・!?」


な、何故だ!?


完璧な計画だったはずだ!


それなのに何故バレている!?


衝撃を受けて動けなくなる私にオブライト公爵閣下が椅子から立ち上がり、ゆっくりと近づいてくる。


私の前で立ち止まると、氷のように冷たい瞳で私を見下ろした。


そして口を開いた。


「・・・君は、オブライト公爵家を舐めすぎだ。」


その声は異様に冷たくて、私は顔が真っ青になった。


「か、閣下!オーガストは廃嫡にします!で、ですからどうか怒りをお沈めください・・・!」


閣下を見て慌てた父上が必死で懇願した。


「私の娘を陥れたのに廃嫡だけで済ませるつもりか?」


「うっ・・・で、では廃嫡後勘当して平民にします・・・。」


う、嘘だろう!?


廃嫡は覚悟していた。


しかし平民になるまでは考えていなかった。


私の人生、これからどうなるんだ―!?

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