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変化 ルパートside

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俺はルパート・オブライト。


オブライト公爵家の嫡男で時期公爵だ。


そんな俺には妹がいる。


それがリリーシャだ。


昔は可愛かったが、ハッキリ言って今はララを苛める醜い女だ。


あんなのは妹でもなんでもない。


ララというのは、俺が心から愛している女だ。


グレッグ男爵家の一人娘だ。


公爵位を継いだらララと結婚したいが俺には生憎婚約者がいる。


侯爵家の令嬢のルイーゼだ。


あの女さえいなければ俺は今頃ララと・・・。


そう思うと自然と憎しみはルイーゼへと向かっていった。


ララと結ばれることができないのはお前のせいだと。


だが俺はそれでララを諦めるような男じゃない。


俺は完璧な計画を立てている。


俺が公爵位を継いだらまず先にリリーシャを追い出す。


父上はリリーシャに甘いからきっと勘当まではいかないだろう。


そうしたらひとまずルイーゼと結婚する。


その後にララを愛人として本邸に迎え入れ、ルイーゼを別邸に追いやる。


ララとの子供を正式な跡取りとして育てる。


完璧な計画だ。


やはり俺は天才だ。


殿下なんかにララを渡してたまるか!


ララは俺だけのものだ!


そう思い俺は学園の廊下を歩いていた。


ん?何だか視線が痛いような・・・?


俺はいつもと違う感じがした。


すれ違いざまに向けられる視線が妙に厳しいのだ。


何だ・・・?


するとどこからかヒソヒソと陰口も聞こえてくる。


「うわっ・・・あれ見ろよあれ。」


「うわぁ・・・よく学園に来れるよな・・・。」


失礼なやつらだな!


あとで殿下に言いつけて貴族社会から追い出してやる!


陰口が止むことはなかった。


「見て、汚物が歩いてるわ。」


「あらほんと。汚いわ。」


な、なんだと―!?


後に分かったことだが、学園内で俺に付けられたあだ名は「汚物」らしい。


クソッ!一体なんでこうなってやがる!?


俺は公爵家の嫡男だぞっ!こんなのは不敬だ!


「あの汚物、廃嫡になるらしいぞ。」


「それはめでたいな!」


!?


「廃嫡だと!?!?」


俺は思わずその生徒につかみかかっていた。


「うわっ・・・なんだよっ!」


「おい、お前その話はどこで聞いたんだ!!!」


俺は顔を真っ赤にしてその生徒に詰め寄った。


「どこで聞いたとかそんなのねえよ!学園中で噂になってんだよっ!」


そんなはずはない。


俺はオブライト公爵家の嫡男なんだ。


廃嫡になんてなるはずが・・・。


「お坊ちゃま。」


後ろから声をかけてきたのは屋敷の執事だ。


「お前・・・なんでここに・・・?」


「旦那様からの命令です。今すぐ屋敷に来いと。」


!?


嘘・・・だよな・・・?


まさか・・・本当に廃嫡にするだなんて言わないよな・・・?


俺は目の前が真っ暗な状態で屋敷へと向かったのだった。

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