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その頃学園では
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「やったぞ!ようやくあの悪女を断罪することが出来た!」
そう嬉しそうに声を上げたのは王太子殿下であるフレッドだ。
「フレッド様とぉってもかっこよかったですぅ~!ララ惚れ直しちゃいましたぁ。」
フレッドの腕にしがみついて甘ったるい声を出しているのは男爵令嬢ララだ。
そんなララをフレッドは愛しそうに見つめる。
「私たちのララに手を出すなんて万死に値する。」
「そうだ、あの女はララが殿下の寵愛を得ているからって・・・醜いにもほどがある。」
口々に言うのは宰相子息のオーガスト・コール侯爵令息と騎士団長子息のアレクサンドル・フレイル伯爵令息だ。
「あんなのが一時でも妹だったと思うと虫唾が走る。父上に勘当するように頼んでみるよ。」
オブライト公爵令息ルパートがそう言った。ルパートはリリーシャの実兄である。
「さすがルパート。実の妹でも容赦ないな。」
フレッドは笑いながら言った。
「あれはもう妹ではありません。嫉妬に駆られた醜い魔女です。」
「ハハッ。その通りだな。」
オーガストとアレクサンドルもそれに同調した。
「え~!ルパート様私のためにそこまでしてくれるんですかぁ~!」
ララが大げさに驚いてみせた。
「当然だろう。愛しいララのためなら何だってするよ。私はオブライト公爵家の嫡男だぞ。父上が当主である今は難しいかもしれないが・・・私が爵位を継承したら確実にリリーシャを追い出そう。そうすればララも安心だろう。」
「ルパート様、ララ嬉しい~!」
ララがルパートにギュッと抱き着いた。
そんなララをルパートは愛おしい、という目で見つめる。
それを他の三人はムッとして見ていた。
「・・・ルパート、いい加減ララから離れろ。」
怒りを滲ませた声でそう言ったのはフレッドだった。
「あぁ、すみません。ララが可愛すぎるのでつい。」
ララがそっとルパートから離れる。
「あ、そういえばフレッド様・・・。ララ欲しいものがあるの。」
「何だ?なんでも言ってみろ。」
「来週、王宮で舞踏会が開かれるでしょう?その時のドレスなんだけど・・・。」
なんだそんなことかとフレッドはフッと微笑む。
「ララが欲しい物なら何だって買ってあげよう。」
他の3人もフレッドに同調する。
「本当ですか!?ありがとうございますっ!」
ララはそう言って4人にとびっきりの笑顔を見せた。
その笑顔に4人は頬を赤く染め、微笑んだ。
そう嬉しそうに声を上げたのは王太子殿下であるフレッドだ。
「フレッド様とぉってもかっこよかったですぅ~!ララ惚れ直しちゃいましたぁ。」
フレッドの腕にしがみついて甘ったるい声を出しているのは男爵令嬢ララだ。
そんなララをフレッドは愛しそうに見つめる。
「私たちのララに手を出すなんて万死に値する。」
「そうだ、あの女はララが殿下の寵愛を得ているからって・・・醜いにもほどがある。」
口々に言うのは宰相子息のオーガスト・コール侯爵令息と騎士団長子息のアレクサンドル・フレイル伯爵令息だ。
「あんなのが一時でも妹だったと思うと虫唾が走る。父上に勘当するように頼んでみるよ。」
オブライト公爵令息ルパートがそう言った。ルパートはリリーシャの実兄である。
「さすがルパート。実の妹でも容赦ないな。」
フレッドは笑いながら言った。
「あれはもう妹ではありません。嫉妬に駆られた醜い魔女です。」
「ハハッ。その通りだな。」
オーガストとアレクサンドルもそれに同調した。
「え~!ルパート様私のためにそこまでしてくれるんですかぁ~!」
ララが大げさに驚いてみせた。
「当然だろう。愛しいララのためなら何だってするよ。私はオブライト公爵家の嫡男だぞ。父上が当主である今は難しいかもしれないが・・・私が爵位を継承したら確実にリリーシャを追い出そう。そうすればララも安心だろう。」
「ルパート様、ララ嬉しい~!」
ララがルパートにギュッと抱き着いた。
そんなララをルパートは愛おしい、という目で見つめる。
それを他の三人はムッとして見ていた。
「・・・ルパート、いい加減ララから離れろ。」
怒りを滲ませた声でそう言ったのはフレッドだった。
「あぁ、すみません。ララが可愛すぎるのでつい。」
ララがそっとルパートから離れる。
「あ、そういえばフレッド様・・・。ララ欲しいものがあるの。」
「何だ?なんでも言ってみろ。」
「来週、王宮で舞踏会が開かれるでしょう?その時のドレスなんだけど・・・。」
なんだそんなことかとフレッドはフッと微笑む。
「ララが欲しい物なら何だって買ってあげよう。」
他の3人もフレッドに同調する。
「本当ですか!?ありがとうございますっ!」
ララはそう言って4人にとびっきりの笑顔を見せた。
その笑顔に4人は頬を赤く染め、微笑んだ。
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