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二章
セシリアの決意
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その翌日。
私はある決意をしていた。
(私は……殿下のためになることをしたい……)
二度目の生を受けてから、私はいつだって彼に助けられてきた。
国王陛下から守ってくれたり、勇気付けてくれたり。
それに対して、私は殿下に何かをしたことがあっただろうか。
彼のために少しでも何か出来ただろうか。
答えは否だ。
(私はいつだって助けてもらってばかりで……自分で動こうともしていなかった……)
今回の件だって全て殿下任せだった。
そのことについて彼は特に気にしている様子は無かったけれど、それじゃダメだ。
(自分の力で何かを成し遂げないと……)
もう、殿下に頼りっきりでいるわけにはいかない。
そう思った私は、まずは殿下の母君である王妃陛下との距離を縮めようと考えた。
彼の言う通り、王妃陛下を味方に付けることが出来れば心強いだろうし何より……
(王妃陛下の本心を知りたいわ……)
殿下のことをどう思っているのか。
どうしてそれほど厳しく接するのか。
どれも親しくならなければ聞けないようなことだ。
正直私は、エリザベス王妃陛下があまり得意ではない。
それだけは変わりようのない事実だ。
(それでも、殿下の母親だから……)
真に愛する人のためなら人は何だって出来ると言うが、その通りだなと今になって気が付いた。
殿下と王妃陛下の仲を私が取り持てればどれほど良いだろうか。
彼の笑顔が見たかった。
(……決めたわ。私は、殿下のために自分が出来ることを精一杯するわ!)
***
それから数日後。
(うーん……)
王妃陛下に歩み寄ることを心に決めた私は、あれから毎日のように策を考えてはいるもののこれといって良い案は思い浮かばなかった。
(大体王妃陛下が何を好んで何を嫌うのかも全く分からないわけだし……)
殿下に加え、私は周囲にいる人のことを何も知らないんだなと改めて感じた。
それを抜きにしても王妃陛下はそれほど自分のことを話す人では無かったから。
時間だけがただ過ぎて行く。
そんな日々の繰り返しだった。
王妃陛下に会いに行ったあの日から殿下は色々と立て込んでいるようで、一度も会えずじまいだった。
それでも手紙のやり取りはしていたから寂しくは無かったが。
(でもやっぱり直接会いたいなぁ……)
話したいこともたくさんあるし、彼の顔も見たかったし。
好きな人と数日会えないというだけでもこんなに虚無感を感じるのか。
前世では会えないのが当然だったからよく分からなかったのだ。
(そういえば、次に王宮へ登城するのはいつになるんだろう?)
私は今週のスケジュールを確認した。
定期的に開かれている殿下とのお茶会はまだまだ先だった。
(それまで殿下と会えないだなんて……耐えられないわ)
殿下は危ないからと来るときには必ず知らせるように私に言っていた。
しかし、来てはいけないとは一度も言っていなかった。
(……やっぱり一度殿下に会いに行こう)
私は近いうちに彼に会いに行くことを決めた。
私はある決意をしていた。
(私は……殿下のためになることをしたい……)
二度目の生を受けてから、私はいつだって彼に助けられてきた。
国王陛下から守ってくれたり、勇気付けてくれたり。
それに対して、私は殿下に何かをしたことがあっただろうか。
彼のために少しでも何か出来ただろうか。
答えは否だ。
(私はいつだって助けてもらってばかりで……自分で動こうともしていなかった……)
今回の件だって全て殿下任せだった。
そのことについて彼は特に気にしている様子は無かったけれど、それじゃダメだ。
(自分の力で何かを成し遂げないと……)
もう、殿下に頼りっきりでいるわけにはいかない。
そう思った私は、まずは殿下の母君である王妃陛下との距離を縮めようと考えた。
彼の言う通り、王妃陛下を味方に付けることが出来れば心強いだろうし何より……
(王妃陛下の本心を知りたいわ……)
殿下のことをどう思っているのか。
どうしてそれほど厳しく接するのか。
どれも親しくならなければ聞けないようなことだ。
正直私は、エリザベス王妃陛下があまり得意ではない。
それだけは変わりようのない事実だ。
(それでも、殿下の母親だから……)
真に愛する人のためなら人は何だって出来ると言うが、その通りだなと今になって気が付いた。
殿下と王妃陛下の仲を私が取り持てればどれほど良いだろうか。
彼の笑顔が見たかった。
(……決めたわ。私は、殿下のために自分が出来ることを精一杯するわ!)
***
それから数日後。
(うーん……)
王妃陛下に歩み寄ることを心に決めた私は、あれから毎日のように策を考えてはいるもののこれといって良い案は思い浮かばなかった。
(大体王妃陛下が何を好んで何を嫌うのかも全く分からないわけだし……)
殿下に加え、私は周囲にいる人のことを何も知らないんだなと改めて感じた。
それを抜きにしても王妃陛下はそれほど自分のことを話す人では無かったから。
時間だけがただ過ぎて行く。
そんな日々の繰り返しだった。
王妃陛下に会いに行ったあの日から殿下は色々と立て込んでいるようで、一度も会えずじまいだった。
それでも手紙のやり取りはしていたから寂しくは無かったが。
(でもやっぱり直接会いたいなぁ……)
話したいこともたくさんあるし、彼の顔も見たかったし。
好きな人と数日会えないというだけでもこんなに虚無感を感じるのか。
前世では会えないのが当然だったからよく分からなかったのだ。
(そういえば、次に王宮へ登城するのはいつになるんだろう?)
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(それまで殿下と会えないだなんて……耐えられないわ)
殿下は危ないからと来るときには必ず知らせるように私に言っていた。
しかし、来てはいけないとは一度も言っていなかった。
(……やっぱり一度殿下に会いに行こう)
私は近いうちに彼に会いに行くことを決めた。
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