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本編
11 幼馴染
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王太子殿下は医務室の扉にもたれてこちらをじっと見ていた。その顔はどこか不機嫌そうだった。
「で、殿下・・・」
「な、何で王太子殿下が・・・」
ダグラス公子は王太子殿下を見て狼狽えていた。そんな反応をするのは当然だろう。この国で国王と王妃の次に地位の高い王太子殿下が私を庇ったのだから。
驚いたのはダグラス公子だけではなく私も同じだった。
(一体いつからそこにいたの・・・?)
公子と言い争いをしていたせいか、全く気が付かなかった。
王太子殿下はそのまま部屋の中に入ると私の傍まで歩いてきた。
そして、私をダグラス公子から守るようにして前に出た。
「ッ・・・!」
ダグラス公子は思わぬ人物の登場にかなり動揺しているようで、冷や汗をかいていた。
「―アルベール・ダグラス」
前を向いているため、王太子殿下の表情は見えなかったがその声は異様に冷たかった。彼は私の前ではずっと優しい人だったため、その変わり様に少し驚いた。こんなにも冷たい声を出すことも出来たのか。
「はい・・・王太子殿下・・・」
ダグラス公子はいつもと雰囲気の違う王太子殿下にビクリと肩を震わせるも、返事をした。王太子殿下の後ろからチラリと彼を見たが、先ほどよりも随分と顔色が悪くなっていた。
(物凄く体調が悪そう・・・大丈夫かな・・・)
ダグラス公子を心配する私をよそに、殿下はそのまま言葉を続けた。
「ソフィア嬢は国王陛下から直々に聖女だと認定された人物だ。公爵家の令息であるお前がそれを知らないはずがないだろう?」
「はい・・・無論、存じております・・・」
ダグラス公子は冷気を放っている王太子殿下から怯えたように視線を逸らしながらも言葉を返した。
それに対して王太子殿下が返したのは冷笑だった。
「ほう・・・そのわりには、先ほど聖女を侮辱する言葉が聞こえたが?」
「・・・」
その言葉にダグラス公子は完全に黙り込んでしまった。
どうやら彼は王太子殿下に何も言い返せなくなっているようだ。
(さっきはあんなに私に対して強気だったのに・・・)
私は彼の変わりっぷりに内心驚いた。王太子殿下相手だとここまで弱気になる人だったのか。
「ソフィア嬢が聖女であるということに文句があるのなら、直接陛下に言いに行ったらどうだ?」
「そ、それは・・・」
王太子殿下のその言葉に「勘弁してください」とでも言うかのようにダグラス公子はガックリと項垂れた。いくら名門公爵家の令息であり、王女殿下の知り合いとはいえ王太子殿下の前では強く出られないのだろう。
「お前が王宮にいるということは、アンジェリカに会いに来たのだろう。今頃応接間で待っているはずだ。早く行ってこい」
「はい・・・失礼します・・・」
ダグラス公子は王太子殿下のその言葉に安堵したかのように顔を上げた。しかしすぐに悔しそうな顔で王太子殿下の後ろにいた私を見つめた。
「・・・」
そして彼はそのまま医務室から立ち去って行った。私が最後に見たダグラス公子はグッと何かを堪えているようだった。
ダグラス公子が完全に見えなくなってから、王太子殿下はふぅと息を吐いた。
「―ソフィア嬢、大丈夫か?災難だったな」
「私は大丈夫です。助けてくださってありがとうございます、王太子殿下」
心配そうに私を見ていた王太子殿下を安心させるように私はそう言った。第一に私の心配をしてくれるだなんて彼は本当に優しい人だ。分かっていたことだが、今回改めてそう思った。
(王族って特に傲慢な人が多いイメージだったけど・・・)
例えばアンジェリカ王女殿下のような性格に難がある人ばかりだと思っていたが王太子殿下と関わるようになってから私のその考えは完全に変わった。
王太子殿下があの場で私を庇ってくれなかったら私は今頃どうなっていたか分からない。相手は王家の次に権力を持つ公爵家の令息だ。私が立ち向かえる相手ではない。
(いけないいけない・・・反論するなら相手の身分を確認してからにしないとね・・・)
私はこのとき、ダグラス公子に対しての発言を酷く後悔した。あのときは怒りで我を忘れてついあんなことを言ってしまったのだ。相手が公爵家の令息だと知らずに言ってしまった。
(・・・まぁ、私が聖女という立場である限り殺されることはないんだろうけど)
逆に言えば、私が聖女でなければ大変なことになっていたはずだ。ダグラス公子はあんな性格をしているし、少なくとも話の通じる相手ではなさそうである。いや、それ以上に今は―
(ハァ・・・また身分の高い人に嫌われちゃったな・・・)
何故私はこうも王侯貴族に嫌われるのだろうか。そのことに酷く落ち込んだ。
私は念のため王太子殿下に彼のことを尋ねた。
「あの、王太子殿下・・・さっきの方ってダグラス公爵家の方ですよね?」
「ん?あぁ、そうだな」
「ですよねー・・・・」
分かりきってはいたが、そうハッキリと言われると普通に落ち込んだ。アンジェリカ王女殿下に続き、私はまた身分の高い人間を敵に回してしまったらしい。
顔色の悪くなった私を不思議そうな顔で見ながらも、王太子殿下は何かを思い出したかのように言葉を続けた。
「そういえばダグラス公子はアンジェリカの幼馴染だったな」
「えっ・・・王女殿下と幼馴染だったんですか」
そんなのは初めて知った。まさか王女殿下の取り巻きのリーダー格が彼女の幼馴染だったなんて。
「ああ、思えばあの二人は昔から仲が良かったな。お互いにとって一番の友人だったんじゃないか」
「友人・・・」
王太子殿下はそう言ったが、王女殿下はともかくダグラス公子は彼女のことを友人だとは思っていなさそうだ。舞踏会でダグラス公子が王女殿下を見つめる瞳には熱がこもっていたから。彼が彼女に恋情を抱いていることは一目瞭然だった。
それと同時に、二人が幼馴染だったということにどこか納得している自分がいた。
(あのとき王女殿下を呼び捨てにしてたのは幼馴染だったからなんだ・・・)
”幼馴染”
その言葉に心臓がドクリとした。
幼馴染と聞いて私が思い出すのはアレックスのことだったから。
(あいつのこと考えるのやめよ・・・)
私はアレックスのことを脳内から消すかのように頭をブンブンと振った。
(とにかく・・・ダグラス公子とはあまり関わらない方が良さそう・・・)
王女殿下とダグラス公子に繋がりがあると分かった今、彼とは関わらない方が良いだろう。王女殿下は私を目の敵にしているから、彼もまたそんな彼女に便乗して何かしてくる恐れがある。
(アルベール・ダグラス・・・噂では何度か聞いたことがある)
冷静になって考えてみると、私は社交界で彼の噂を何度か耳にしたことがあった。
名門ダグラス公爵家の一人息子であり、唯一の後継者でもあるがそれ故に父公爵や母である公爵夫人から甘やかされて育ったため非常に傲慢な性格になってしまったのだと。
(事実だったんだ・・・)
正直、性格の悪さに関しては私の予想を遥かに超えるものだったが。
私が落ち込んでいるのに気付いたのか、王太子殿下が声をかけた。
「ソフィア嬢、あまり気に病むな。君の言ったことは正しいよ。今回ばかりはダグラス公子が間違っている」
「!殿下・・・ありがとうございます・・・」
そう言った彼の声は酷く優しくて、何だかとても安心した。
それと同時に、この王宮に王太子殿下がいてくれて本当に良かったと心の底から思った。殿下がいれば誰が敵に回ろうと怖くない、不思議とそう思えた。
「それに、あのダグラス公子相手にあそこまで言える人間もなかなかいないぞ」
「うっ・・・!」
王太子殿下は面白いものを見せてもらったとでも言うかのように私を見て笑った。
(まさかそこから見られてただなんて・・・恥ずかしい・・・!)
まさか公爵令息に暴言を吐いたところから見られていたとは思わず、私は彼の前で顔を赤くした。
「で、殿下・・・」
「な、何で王太子殿下が・・・」
ダグラス公子は王太子殿下を見て狼狽えていた。そんな反応をするのは当然だろう。この国で国王と王妃の次に地位の高い王太子殿下が私を庇ったのだから。
驚いたのはダグラス公子だけではなく私も同じだった。
(一体いつからそこにいたの・・・?)
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王太子殿下はそのまま部屋の中に入ると私の傍まで歩いてきた。
そして、私をダグラス公子から守るようにして前に出た。
「ッ・・・!」
ダグラス公子は思わぬ人物の登場にかなり動揺しているようで、冷や汗をかいていた。
「―アルベール・ダグラス」
前を向いているため、王太子殿下の表情は見えなかったがその声は異様に冷たかった。彼は私の前ではずっと優しい人だったため、その変わり様に少し驚いた。こんなにも冷たい声を出すことも出来たのか。
「はい・・・王太子殿下・・・」
ダグラス公子はいつもと雰囲気の違う王太子殿下にビクリと肩を震わせるも、返事をした。王太子殿下の後ろからチラリと彼を見たが、先ほどよりも随分と顔色が悪くなっていた。
(物凄く体調が悪そう・・・大丈夫かな・・・)
ダグラス公子を心配する私をよそに、殿下はそのまま言葉を続けた。
「ソフィア嬢は国王陛下から直々に聖女だと認定された人物だ。公爵家の令息であるお前がそれを知らないはずがないだろう?」
「はい・・・無論、存じております・・・」
ダグラス公子は冷気を放っている王太子殿下から怯えたように視線を逸らしながらも言葉を返した。
それに対して王太子殿下が返したのは冷笑だった。
「ほう・・・そのわりには、先ほど聖女を侮辱する言葉が聞こえたが?」
「・・・」
その言葉にダグラス公子は完全に黙り込んでしまった。
どうやら彼は王太子殿下に何も言い返せなくなっているようだ。
(さっきはあんなに私に対して強気だったのに・・・)
私は彼の変わりっぷりに内心驚いた。王太子殿下相手だとここまで弱気になる人だったのか。
「ソフィア嬢が聖女であるということに文句があるのなら、直接陛下に言いに行ったらどうだ?」
「そ、それは・・・」
王太子殿下のその言葉に「勘弁してください」とでも言うかのようにダグラス公子はガックリと項垂れた。いくら名門公爵家の令息であり、王女殿下の知り合いとはいえ王太子殿下の前では強く出られないのだろう。
「お前が王宮にいるということは、アンジェリカに会いに来たのだろう。今頃応接間で待っているはずだ。早く行ってこい」
「はい・・・失礼します・・・」
ダグラス公子は王太子殿下のその言葉に安堵したかのように顔を上げた。しかしすぐに悔しそうな顔で王太子殿下の後ろにいた私を見つめた。
「・・・」
そして彼はそのまま医務室から立ち去って行った。私が最後に見たダグラス公子はグッと何かを堪えているようだった。
ダグラス公子が完全に見えなくなってから、王太子殿下はふぅと息を吐いた。
「―ソフィア嬢、大丈夫か?災難だったな」
「私は大丈夫です。助けてくださってありがとうございます、王太子殿下」
心配そうに私を見ていた王太子殿下を安心させるように私はそう言った。第一に私の心配をしてくれるだなんて彼は本当に優しい人だ。分かっていたことだが、今回改めてそう思った。
(王族って特に傲慢な人が多いイメージだったけど・・・)
例えばアンジェリカ王女殿下のような性格に難がある人ばかりだと思っていたが王太子殿下と関わるようになってから私のその考えは完全に変わった。
王太子殿下があの場で私を庇ってくれなかったら私は今頃どうなっていたか分からない。相手は王家の次に権力を持つ公爵家の令息だ。私が立ち向かえる相手ではない。
(いけないいけない・・・反論するなら相手の身分を確認してからにしないとね・・・)
私はこのとき、ダグラス公子に対しての発言を酷く後悔した。あのときは怒りで我を忘れてついあんなことを言ってしまったのだ。相手が公爵家の令息だと知らずに言ってしまった。
(・・・まぁ、私が聖女という立場である限り殺されることはないんだろうけど)
逆に言えば、私が聖女でなければ大変なことになっていたはずだ。ダグラス公子はあんな性格をしているし、少なくとも話の通じる相手ではなさそうである。いや、それ以上に今は―
(ハァ・・・また身分の高い人に嫌われちゃったな・・・)
何故私はこうも王侯貴族に嫌われるのだろうか。そのことに酷く落ち込んだ。
私は念のため王太子殿下に彼のことを尋ねた。
「あの、王太子殿下・・・さっきの方ってダグラス公爵家の方ですよね?」
「ん?あぁ、そうだな」
「ですよねー・・・・」
分かりきってはいたが、そうハッキリと言われると普通に落ち込んだ。アンジェリカ王女殿下に続き、私はまた身分の高い人間を敵に回してしまったらしい。
顔色の悪くなった私を不思議そうな顔で見ながらも、王太子殿下は何かを思い出したかのように言葉を続けた。
「そういえばダグラス公子はアンジェリカの幼馴染だったな」
「えっ・・・王女殿下と幼馴染だったんですか」
そんなのは初めて知った。まさか王女殿下の取り巻きのリーダー格が彼女の幼馴染だったなんて。
「ああ、思えばあの二人は昔から仲が良かったな。お互いにとって一番の友人だったんじゃないか」
「友人・・・」
王太子殿下はそう言ったが、王女殿下はともかくダグラス公子は彼女のことを友人だとは思っていなさそうだ。舞踏会でダグラス公子が王女殿下を見つめる瞳には熱がこもっていたから。彼が彼女に恋情を抱いていることは一目瞭然だった。
それと同時に、二人が幼馴染だったということにどこか納得している自分がいた。
(あのとき王女殿下を呼び捨てにしてたのは幼馴染だったからなんだ・・・)
”幼馴染”
その言葉に心臓がドクリとした。
幼馴染と聞いて私が思い出すのはアレックスのことだったから。
(あいつのこと考えるのやめよ・・・)
私はアレックスのことを脳内から消すかのように頭をブンブンと振った。
(とにかく・・・ダグラス公子とはあまり関わらない方が良さそう・・・)
王女殿下とダグラス公子に繋がりがあると分かった今、彼とは関わらない方が良いだろう。王女殿下は私を目の敵にしているから、彼もまたそんな彼女に便乗して何かしてくる恐れがある。
(アルベール・ダグラス・・・噂では何度か聞いたことがある)
冷静になって考えてみると、私は社交界で彼の噂を何度か耳にしたことがあった。
名門ダグラス公爵家の一人息子であり、唯一の後継者でもあるがそれ故に父公爵や母である公爵夫人から甘やかされて育ったため非常に傲慢な性格になってしまったのだと。
(事実だったんだ・・・)
正直、性格の悪さに関しては私の予想を遥かに超えるものだったが。
私が落ち込んでいるのに気付いたのか、王太子殿下が声をかけた。
「ソフィア嬢、あまり気に病むな。君の言ったことは正しいよ。今回ばかりはダグラス公子が間違っている」
「!殿下・・・ありがとうございます・・・」
そう言った彼の声は酷く優しくて、何だかとても安心した。
それと同時に、この王宮に王太子殿下がいてくれて本当に良かったと心の底から思った。殿下がいれば誰が敵に回ろうと怖くない、不思議とそう思えた。
「それに、あのダグラス公子相手にあそこまで言える人間もなかなかいないぞ」
「うっ・・・!」
王太子殿下は面白いものを見せてもらったとでも言うかのように私を見て笑った。
(まさかそこから見られてただなんて・・・恥ずかしい・・・!)
まさか公爵令息に暴言を吐いたところから見られていたとは思わず、私は彼の前で顔を赤くした。
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