51 / 61
腐女子とバノフィーパイ⑧
しおりを挟む
博貴さんは驚愕な発言をしておきながらも、涼しい顔をして枳殻さんにバノフィーパイとコーヒーを頼んだあと、さっきまで周防さんと枳殻さんが座っていたソファへ優雅に腰を下ろす。
「文が言ってたけど、隣の彼は涼ちゃんの恋人なんだろう? 僕にも紹介してほしいなぁ」
「嫌です。お断りします。断固拒否します。……というか、文と一緒に海外出張に行ってたんじゃ? どうしてこんな場所でコスプレなんてしているんです。もう三十路なんですから、若い格好なんて流行りませんよ」
「ひとこと言えば十倍にして返すね、涼ちゃんは。出張は先月の話。今日のこの格好は、君が予約をしてるって知ったから、嫌がらせ……だよ」
「本当、たち悪いですよね。K出版の社長がこんな所でコスプレなんてしているんですから」
部屋の隅でカタカタ震えてる周防さんと枳殻さん。うん、ふたりの心境が俺にも理解できる。なんなんだ、このふたり。冷風というかツンドラ気候が部屋の中渦巻いて寒い!
……って、今、なんと?
「りょ、涼さん?」
「どうかしましたか? 健一さん」
「い、いま、博貴さんが、K出版の社長って……」
「ええ、言いましたよ? この愚義兄が、K出版のトップとか、世も末ですよね。ですが、健一さんを見つけて本を出してくれたことに関しては、爪の先位には感謝しています」
「う? え? は?」
「ふふ。ちょっとおまぬけな健一さんも可愛いですね。食べるものも食べたことですし、邪魔も入って不快なだけなので、そろそろ帰りましょうか」
「い、っや! ちょっと、待てっ!」
腰を浮かせた涼さんにしがみつき、必死の形相で見上げる。絶対に聞き捨てならないこと言った! 誰がどこの社長さんだって!?
「涼さん、説明ぷりーず!」
「えー。そこの胡散臭い人間の話よりも、オレの話をしたほうが健一さんにとっても、有益じゃありません?」
確かに! 涼さんの言ってることは一理あるけども! それよりも、博貴さんが俺の本出してくれた会社の社長とか!
これで、今途中の話がポシャったら、泣くに泣けないんだけども!
「涼さん」
「はい?」
「俺の書く話、好きだよね?」
「もちろん。健一さんという人物全てを含めて大好きですよ」
「……なんか微妙に問題をずらそうとする意図を感じるけど、ありがとう」
褒められて悪い気はしないので、素直に礼を言っておく。
「んじゃ、俺が今新しい話を考えてるのは、涼さんも担当さんとの打ち合わせに同行してたから、俺が頑張ってるのも近くで見てるから知ってるはず」
「そうですね。だから、大量にBL買ったんですもんね。しかも元同僚さんセレクトの」
「やめて……それ、今関係ない」
「なんかコントが始まったぞ、そこのふたり」
「「いやぁ、楽しんでるの貴方だけですから……」」
外野からの声に、俺は涼さんにしがみついたまま、キッと三人を睨む。
「おお……、いっちょまえに威嚇してる仔猫みたいだねぇ」
と、肩をすくめて笑う博貴さん。この人、見た目若いから侮られるタイプだけに、きっとやり方はえげつない気がする。だって、涼さんの親戚だっていうし。
「えっと、白井戸社長……とお呼びすれば?」
そろりと涼さんから抵抗が抜けたので、俺は佇まいを直して博貴さんと向かい合う。ふわふわした態度で対峙したら、俺が確実に負けると元営業の勘がいっているのだ。
博貴さんは優雅に足を組み、ゆったりと両手を腹の前で組み合わせると「お好きに」と言って微笑む。涼さんは否定するかもしれないけど、こういう居丈高な微笑がすごく似てる気がする。
「では、白井戸社長。涼さんとは従兄弟で、文さんの旦那さんというのは、本当なんですか?」
「うん。涼ちゃんと文の父親と僕の母が兄妹でね。昔から幼馴染としての付き合いがあったんだよね。まあ、多少血は近いけど、文とは初恋からの恋愛結婚で、今は僕の秘書を務めながら主婦もしてくれてる」
「さようでございますか。それで、本題になるのですが、白井戸社長は本当にK出版の……」
「そうだね。ちゃんと分かる物があったほうがいいかもしれないね……周防」
「はい」
部屋の隅に控えていた周防さんが、白い制服の内ポケットから名刺入れを取り出し、恭しく俺に両手で差し出してくる。
そこには『K出版 代表取締役社長 白井戸博貴』と上質な活版印字が目にも眩しいグムンドコットン紙の上に並ぶ。指なじみの良い肌触りは、偽装で作るにはあまりにも金が掛かっている。
「あ、ちなみに。周防と枳殻は、秘書補佐をしてくれてるんだ」
「周防和希と申します」
「枳殻翔と申します」
ふたりは丁寧な挨拶と共に、これまた上質紙の名刺を渡してくれた。活版印字は出版会社故のこだわりなのだろうか。
「そういえば、文さんはご一緒じゃないんですね」
「そうなんだよ。文は今日病院に行っててね」
「え!?」
「文、病気なんですか?」
驚く俺の横で、涼さんが胡乱げな目で博貴さんを見ている。
俺も文さんとは奇妙な縁で知り合い、何度か顔も合わせているんだけど、彼女の文字に病気というのが似合わない。というか、病気自体が逃げ出しそうに活発な印象しかない。
博貴さんは、奥さんが病院に言ってるという割には、あんまり悲愴な感じがない。どちらかといえば、ちょっと嬉しそう?
元気な文さんが病院。でも夫の博貴さんはそんなに心配そうに見えない。……ということは。
「もしかして……おめでた、ですか?」
「ご明瞭。文から君が優秀な営業マンだと聞いてたけど、彼女の欲目じゃないのは理解できたよ」
「……褒め言葉として受け取っておきます」
「謙遜しないところもいいね。君の会社の上層部は実に節穴だと分かるよ。副業が禁止なのは同じ経営者として理解できるものの、十言わなくても察することのできる機転の効く有能な営業のクビを切ったんだからね」
褒められてるのか。貶されているのか。愛社精神ではないけど、今の自分を作ってくれた元会社を悪しざまに言われて、あまり良い気分ではない。
「お言葉ですが。規則を破っていたのは自分です。上司は何度か引き止めてくれましたが、俺が自ら身を引いたんです。あまりにもお言葉が過ぎませんか?」
「……」
「あ……失礼しました」
ヤバイ。冷静にと思っていたけど、無自覚に頭に血が昇っていたようだ。
もし、これでプロットまで作った企画がなくなったら……うぅ、胃が痛い。
博貴さんだけでなく、涼さんも、周防さんも枳殻さんもキョトンと俺を見ている。
だが、弾けるような博貴さんの笑い声が止まっていた時を動かしたのだ。
「あははっ! 本当に、君の元会社は惜しい人物を手放してしまったみたいだ! 僕なら、君のように忖度のできる人間というのは、貴重な財産で離したくないというのに。本当に勿体無い!」
「はい?」
大爆笑されながら賞賛されてる俺は、ポカンと口を開いたまま博貴さんを見ていたのだけど、次に彼の口から放たれた言葉に顎が抜けそうに驚いてしまった。
「ねえ、君。僕の秘書にならない?」
「文が言ってたけど、隣の彼は涼ちゃんの恋人なんだろう? 僕にも紹介してほしいなぁ」
「嫌です。お断りします。断固拒否します。……というか、文と一緒に海外出張に行ってたんじゃ? どうしてこんな場所でコスプレなんてしているんです。もう三十路なんですから、若い格好なんて流行りませんよ」
「ひとこと言えば十倍にして返すね、涼ちゃんは。出張は先月の話。今日のこの格好は、君が予約をしてるって知ったから、嫌がらせ……だよ」
「本当、たち悪いですよね。K出版の社長がこんな所でコスプレなんてしているんですから」
部屋の隅でカタカタ震えてる周防さんと枳殻さん。うん、ふたりの心境が俺にも理解できる。なんなんだ、このふたり。冷風というかツンドラ気候が部屋の中渦巻いて寒い!
……って、今、なんと?
「りょ、涼さん?」
「どうかしましたか? 健一さん」
「い、いま、博貴さんが、K出版の社長って……」
「ええ、言いましたよ? この愚義兄が、K出版のトップとか、世も末ですよね。ですが、健一さんを見つけて本を出してくれたことに関しては、爪の先位には感謝しています」
「う? え? は?」
「ふふ。ちょっとおまぬけな健一さんも可愛いですね。食べるものも食べたことですし、邪魔も入って不快なだけなので、そろそろ帰りましょうか」
「い、っや! ちょっと、待てっ!」
腰を浮かせた涼さんにしがみつき、必死の形相で見上げる。絶対に聞き捨てならないこと言った! 誰がどこの社長さんだって!?
「涼さん、説明ぷりーず!」
「えー。そこの胡散臭い人間の話よりも、オレの話をしたほうが健一さんにとっても、有益じゃありません?」
確かに! 涼さんの言ってることは一理あるけども! それよりも、博貴さんが俺の本出してくれた会社の社長とか!
これで、今途中の話がポシャったら、泣くに泣けないんだけども!
「涼さん」
「はい?」
「俺の書く話、好きだよね?」
「もちろん。健一さんという人物全てを含めて大好きですよ」
「……なんか微妙に問題をずらそうとする意図を感じるけど、ありがとう」
褒められて悪い気はしないので、素直に礼を言っておく。
「んじゃ、俺が今新しい話を考えてるのは、涼さんも担当さんとの打ち合わせに同行してたから、俺が頑張ってるのも近くで見てるから知ってるはず」
「そうですね。だから、大量にBL買ったんですもんね。しかも元同僚さんセレクトの」
「やめて……それ、今関係ない」
「なんかコントが始まったぞ、そこのふたり」
「「いやぁ、楽しんでるの貴方だけですから……」」
外野からの声に、俺は涼さんにしがみついたまま、キッと三人を睨む。
「おお……、いっちょまえに威嚇してる仔猫みたいだねぇ」
と、肩をすくめて笑う博貴さん。この人、見た目若いから侮られるタイプだけに、きっとやり方はえげつない気がする。だって、涼さんの親戚だっていうし。
「えっと、白井戸社長……とお呼びすれば?」
そろりと涼さんから抵抗が抜けたので、俺は佇まいを直して博貴さんと向かい合う。ふわふわした態度で対峙したら、俺が確実に負けると元営業の勘がいっているのだ。
博貴さんは優雅に足を組み、ゆったりと両手を腹の前で組み合わせると「お好きに」と言って微笑む。涼さんは否定するかもしれないけど、こういう居丈高な微笑がすごく似てる気がする。
「では、白井戸社長。涼さんとは従兄弟で、文さんの旦那さんというのは、本当なんですか?」
「うん。涼ちゃんと文の父親と僕の母が兄妹でね。昔から幼馴染としての付き合いがあったんだよね。まあ、多少血は近いけど、文とは初恋からの恋愛結婚で、今は僕の秘書を務めながら主婦もしてくれてる」
「さようでございますか。それで、本題になるのですが、白井戸社長は本当にK出版の……」
「そうだね。ちゃんと分かる物があったほうがいいかもしれないね……周防」
「はい」
部屋の隅に控えていた周防さんが、白い制服の内ポケットから名刺入れを取り出し、恭しく俺に両手で差し出してくる。
そこには『K出版 代表取締役社長 白井戸博貴』と上質な活版印字が目にも眩しいグムンドコットン紙の上に並ぶ。指なじみの良い肌触りは、偽装で作るにはあまりにも金が掛かっている。
「あ、ちなみに。周防と枳殻は、秘書補佐をしてくれてるんだ」
「周防和希と申します」
「枳殻翔と申します」
ふたりは丁寧な挨拶と共に、これまた上質紙の名刺を渡してくれた。活版印字は出版会社故のこだわりなのだろうか。
「そういえば、文さんはご一緒じゃないんですね」
「そうなんだよ。文は今日病院に行っててね」
「え!?」
「文、病気なんですか?」
驚く俺の横で、涼さんが胡乱げな目で博貴さんを見ている。
俺も文さんとは奇妙な縁で知り合い、何度か顔も合わせているんだけど、彼女の文字に病気というのが似合わない。というか、病気自体が逃げ出しそうに活発な印象しかない。
博貴さんは、奥さんが病院に言ってるという割には、あんまり悲愴な感じがない。どちらかといえば、ちょっと嬉しそう?
元気な文さんが病院。でも夫の博貴さんはそんなに心配そうに見えない。……ということは。
「もしかして……おめでた、ですか?」
「ご明瞭。文から君が優秀な営業マンだと聞いてたけど、彼女の欲目じゃないのは理解できたよ」
「……褒め言葉として受け取っておきます」
「謙遜しないところもいいね。君の会社の上層部は実に節穴だと分かるよ。副業が禁止なのは同じ経営者として理解できるものの、十言わなくても察することのできる機転の効く有能な営業のクビを切ったんだからね」
褒められてるのか。貶されているのか。愛社精神ではないけど、今の自分を作ってくれた元会社を悪しざまに言われて、あまり良い気分ではない。
「お言葉ですが。規則を破っていたのは自分です。上司は何度か引き止めてくれましたが、俺が自ら身を引いたんです。あまりにもお言葉が過ぎませんか?」
「……」
「あ……失礼しました」
ヤバイ。冷静にと思っていたけど、無自覚に頭に血が昇っていたようだ。
もし、これでプロットまで作った企画がなくなったら……うぅ、胃が痛い。
博貴さんだけでなく、涼さんも、周防さんも枳殻さんもキョトンと俺を見ている。
だが、弾けるような博貴さんの笑い声が止まっていた時を動かしたのだ。
「あははっ! 本当に、君の元会社は惜しい人物を手放してしまったみたいだ! 僕なら、君のように忖度のできる人間というのは、貴重な財産で離したくないというのに。本当に勿体無い!」
「はい?」
大爆笑されながら賞賛されてる俺は、ポカンと口を開いたまま博貴さんを見ていたのだけど、次に彼の口から放たれた言葉に顎が抜けそうに驚いてしまった。
「ねえ、君。僕の秘書にならない?」
12
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
勇者召喚に巻き込まれたおっさんはウォッシュの魔法(必須:ウィッシュのポーズ)しか使えません。~大川大地と女子高校生と行く気ままな放浪生活~
北きつね
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれた”おっさん”は、すぐにステータスを偽装した。
ろくでもない目的で、勇者召喚をしたのだと考えたからだ。
一緒に召喚された、女子高校生と城を抜け出して、王都を脱出する方法を考える。
ダメだ大人と、理不尽ないじめを受けていた女子高校生は、巻き込まれた勇者召喚で知り合った。二人と名字と名前を持つ猫(聖獣)とのスローライフは、いろいろな人を巻き込んでにぎやかになっていく。
おっさんは、日本に居た時と同じ仕事を行い始める。
女子高校生は、隠したスキルを使って、おっさんの仕事を手伝う(手伝っているつもり)。
注)作者が楽しむ為に書いています。
誤字脱字が多いです。誤字脱字は、見つけ次第直していきますが、更新はまとめて行います。
信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています
【完結】嘘はBLの始まり
紫紺
BL
現在売り出し中の若手俳優、三條伊織。
突然のオファーは、話題のBL小説『最初で最後のボーイズラブ』の主演!しかもW主演の相手役は彼がずっと憧れていたイケメン俳優の越前享祐だった!
衝撃のBLドラマと現実が同時進行!
俳優同士、秘密のBLストーリーが始まった♡
※番外編を追加しました!(1/3)
4話追加しますのでよろしくお願いします。
君の恋人
risashy
BL
朝賀千尋(あさか ちひろ)は一番の親友である茅野怜(かやの れい)に片思いをしていた。
伝えるつもりもなかった気持ちを思い余って告げてしまった朝賀。
もう終わりだ、友達でさえいられない、と思っていたのに、茅野は「付き合おう」と答えてくれて——。
不器用な二人がすれ違いながら心を通わせていくお話。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
逃げる銀狐に追う白竜~いいなずけ竜のアレがあんなに大きいなんて聞いてません!~
結城星乃
BL
【執着年下攻め🐲×逃げる年上受け🦊】
愚者の森に住む銀狐の一族には、ある掟がある。
──群れの長となる者は必ず真竜を娶って子を成し、真竜の加護を得ること──
長となる証である紋様を持って生まれてきた皓(こう)は、成竜となった番(つがい)の真竜と、婚儀の相談の為に顔合わせをすることになった。
番の真竜とは、幼竜の時に幾度か会っている。丸い目が綺羅綺羅していて、とても愛らしい白竜だった。この子が将来自分のお嫁さんになるんだと、胸が高鳴ったことを思い出す。
どんな美人になっているんだろう。
だが相談の場に現れたのは、冷たい灰銀の目した、自分よりも体格の良い雄竜で……。
──あ、これ、俺が……抱かれる方だ。
──あんな体格いいやつのあれ、挿入したら絶対壊れる!
──ごめんみんな、俺逃げる!
逃げる銀狐の行く末は……。
そして逃げる銀狐に竜は……。
白竜×銀狐の和風系異世界ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる