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柚希が可愛くて、我慢できなく、なっちゃったんだよね

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「……ん?」

 水の中を揺蕩うような感覚と、腰のあたりが溶けるような感覚に、柚希は目を閉じたまま意識が浮上する。目蓋の裏では光が幾つも点滅していて、まるでプラネタリウムのようだ。
 胸も濡れている気がするのは、まだ浴室にいるからだろうか。

 気持ちいいばかりが柚希の脳内を埋めている。

(そういえば、オレどうしたんだっけ)

 じぐじぐと腰が砕けるような痺れを時折感じつつも、柚希は先程までの出来事を邂逅した。

 お風呂に入っていたら突然嵯峨がやってきて、柚希に自分は恋愛対象なのかと尋ねてきた。長いあいだ自分の心を抑えて恋人がいるからと諦めていた柚希の箍が、恋人と別れたのを切欠に弾け、自分も嵯峨が恋愛対象だと告げたのだった。
 それで、嵯峨が準備の為と柚希の未通だった蕾や蜜道を解してくれて、その間も沢山のキスをされて中イキしたのを、ぼんやりと思い出した。

 柚希の放出した白濁が、タイル壁にドロリと撒き散らかされたまでは憶えていたが。

(すごく温かいし、ゆらゆらしているから、専務がお風呂に入れてくれてるのかな)

 だが、それにしては揺れてる感が違うような気がして、柚希は閉じていた目をゆっくり開くも、眼前の状況に溢れそうな程見開いてしまった。

「せ、せ、せ、せんむぅっ!?」
「あ、起きちゃった」

 上から覗き込んでくる嵯峨は、額から流れた汗が顎を伝い、かなり扇情的である。
 一瞬、男らしい色気に見蕩れてしまった柚希だったが、現状我が身に起こってる出来事を考えたら、そんな場合ではないと気づく。

 柚希はお風呂ではなくベッドに仰臥していた。しかも全裸で。
 まだそれだけならお風呂場から嵯峨が連れてきてくれたのだと納得できるものの、白く筋肉の纏った両足は嵯峨を挟むように広げられ、先程丁寧に解された蕾には、嵯峨の赤黒く血管が這う長大な逸物が、嵯峨が腰を揺らめかせる度にぬちゅぬちゅとイヤラシイ音色をたてて出し入れされるのが見える。
 しかも、そこまで彼の楔の表現ができるという事は、嵯峨は避妊具を着けずに柚希の中を侵略している事になる。

「浴室で、柚希がイっちゃった後、気絶したから、ベッドこっちに連れてきたんだけど、柚希が可愛くて、我慢できなく、なっちゃったんだよね」

 言葉を区切りながらも、柚希の媚肉を押し広げる動作を止めない嵯峨に、柚希は混乱したまま、嵯峨に身を任せてしまっている。
 脳内も色々な事が重なり過ぎて機能停止してしまった。

「柚希、寝てても、えっちな声出すからさぁ、もう既に、三回位中に、出してるんだよ、ねっ」
「ひ、あぁっ」

 言葉尻に合わせて、嵯峨の剛直が深々と柚希の奥へと突き刺さる。ゴリッ、と官能に直結する部分を嵯峨のカリ部分が掠めた途端、柚希の喉からは甘い悲鳴が迸った。

「前立腺もそれなりに感じてたけど、柚希は奥の方が感じるタイプなんだね」
「あっ、あ、あぁ……んっ、や、あんっ、そこ、らめぇっ」

 ガツガツと腰を動かし、柚希の感じる場所ばかりを執拗に擦る嵯峨は、蕩けそうな笑みを浮かべながら、それでも柚希を虐め抜く。
 大量の嵯峨の精が泡立ち、柚希のまろい臀部に伝う様は扇情的で、陰嚢から管を通って間欠泉のように勢いよく吹き上げながら、柚希の柔らかな肉洞の奥へと叩きつけた。

 淡白だと自覚していた嵯峨は、こう何度も吐精できる自分の体を不思議に思っていた。
 相手がずっと抱きたいと切望していた柚希が相手だからだろうか。
 今日はタマの中が空になるまで、こうして柚希を抱き、願う事なら種付けまでできればいいな、と唇の片側を歪ませ、激しく腰を振り続けた。

 一方、柚希は寝てる間にも中に出され、そしてまた今も大量の白濁が注がれるのを感じ、自身の小振りなモノの先端からもコプリと薄白い精が溢れる。
 多分、薄くなっているのは、寝ている間にも何度か精を吐いたに違いない。

 まさか寝ている間に襲われるとは思ってなかった。下手をしたら、嵯峨は強姦魔になってしまう。
 しかし、柚希はこんな自分を待ちきれないと言って、抱いてくれた嵯峨を訴える気は毛頭なかった。

(お腹の中に零一さんのがいっぱい……)

 揺さぶられる度に、薄い腹に入っている嵯峨の剛直と彼の白濁が攪拌される音が微かに聞こえる。とはいえ、このままナカに入れておく訳にもいかないから、後から消沈しながらでも掻き出さないといけない。それは物悲しいささえ憶える。

 こんな時、自分が女性じゃないを悔いるとは、生まれてこのかた初めての感情だった。
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