29 / 37
一章
警鐘
しおりを挟む
かろうじてファストス公爵の者達には見つからず、フレデリクは裏門から人ごみに紛れて離れる事ができた。
「さて、最初にどれに手をつけるべきか」
『常世』または『人狼』の分析もファストス公爵の邸の調査も、ブラン率いる影が動いている。下手に自分が手を出すのは邪魔になる。かといって、単独でスーヴェリア侯爵のタウンハウスに向かうのも無謀すぎた。
だがエミリオが姿を隠してから時間が経っている。もし馬車で連れ去られたのなら、あとどれほどの時間もないだろう。
ファストス公爵邸は王族に近い高位貴族であるため、王城へは徒歩で向かう事も可能だ。
既に兄王太子にはブランからスーヴェリア侯爵と息子ルドルフの捕縛嘆願が届いているだろう。
ノアルとブランにはエミリオの兄がエミリオの行方に関係してると断言したものの、もしかしたら他に関わった可能性だってある。
だがフレデリクの脳にずっと警鐘が鳴り続いているのだ。この件にはルドルフが関係しているはずだと。
こうなったら確証はないがスーヴェリアのタウンハウスに向かうべきか、と焦燥感に焦れながら馬を取りに行くため王城へと足を踏み出すと。
「あら、本当に殿下が出てきちゃったわ」
まるでフレデリクが出てくるのが分かってたかのような驚いた声が横から聞こえてきた。フレデリクはちらりと視線を移す。
エミリオと同じ茶色の髪。
エミリオと同じ緑の瞳。
エミリオと同じ華奢な体。
違うのは、エミリオは男で優しい心根を持っているが、フレデリクを見てニタリと笑う女は狡猾を固めたような存在だった。
「君は……レッセン元伯爵子息夫人……だね」
警戒も顕に尋ねれば、女は「そうよ」と微笑んだ。
こいつがエミリオを悲しみに落とした女。
フレデリクは自分の事を棚に上げてギリと歯噛みする。
エミリオとクライドの婚約と結婚は、フレデリクからクライドへ、クライドからレッセン伯爵へ、レッセン伯爵からスーヴェリア侯爵へと伝えられた。
その過程において、エミリオとクライドの婚約と結婚は白い結婚であり、フレデリクが迎えに行くまでは手を出さないよう誓約を交わした事については、レッセン伯爵もスーヴェリア侯爵も知らない事実だ。
当時は地盤が磐石じゃなかったとはいえ、クライドには申し訳ない事をしたと後悔していた。クライドがエミリオを心底愛していたと気づくのに、自分はあまりにも自分勝手だった。
「ところで、君はどこの男爵令嬢なのかな」
冷ややかに問いかければ、女の……周囲の人間が『エミリア』と呼ぶ人物は、笑みを深くした。
エミリオはこの『エミリア』という女が、学園で寄り添ってくれたと話してくれた事がある。だが、学園の名簿には『エミリア』という男爵令嬢はどの学年にも存在せず、ブランによって身元を調べると彼女は貴族ではなく平民だと判明したのだ。
確かに学園には優秀であれば平民にも門戸を開いていた。『エミリア』もそうであれば、心優しいエミリオの事だ。地位など関係なく交流したに違いない。
それなのに身分詐称したのには、何か裏があるからだ。
更に平民の生徒まで調査範囲を広げてもらった。やはりというか、そちらにも『エミリア』という生徒は存在しなかった。
だけど、エミリオがクライドから離縁を言い渡され、約半年程ではあったものの、戸籍にはクライドの後添えに『エミリア』の名はあった。エミリオの離縁の原因となった子供は『死産』と記載されていた。
つまりは、目の前の女が戸籍上は『エミリア』で、短期間ではあったもののレッセン伯爵令息の妻だった。
「男爵令嬢ね。それは私の敬愛する方がエミリオの為に用意した役柄かな」
「役柄?」
笑みを崩さない不気味さに、フレデリクは薄気味悪さを感じながらも、目の前の女と対峙する。
きっと、彼女の言う『敬愛する方』というのは、憶測であるがルドルフの事なのだろう。エミリオに似た髪色と瞳を持つ人間を傍に置くなど、なんとも趣味が悪い。どう見てもエミリオとは全く違う。
「私はエミリオの身代わり。でも、まあ、もうそれも本物が手に入ったから、お役御免になったけどね」
「まさか……」
どこか悲しげに緑の瞳を揺らした女が吐き捨てる。
「クライドも自分の子だと勘違いしてたけど、あの時エミリオの原因になった子供は、クライドの子供じゃないの。あの方の……ルドルフ様のお子よ。あの方はエミリオに似てるからって私を長らく傍に置いて、気が向いた時に抱いてくれた。でも、本物には適わなかった。だからルドルフ様は私の子供を殺して、あなたに取られる前にエミリオと本懐を遂げようとしているの」
「それが『常世』と『人狼』、どう関わりがある」
「多分、この国の人間を消して、まっさらにした上でエミリオとの婚姻をするつもりなんでしょうね」
よく分からないけど、と肩を竦める『エミリア』に、フレデリクは眉をひそめる。
「どういう意味だ」
「『常世』、『人狼』と呼ばれるアレは、スーヴェリアでは外科的処置で患者が暴れないように使用する、感覚を麻痺させ酩酊させる事によって大人しくさせる薬が元だったの。そこにルドルフ様が目をつけて、改良をした物が今世の中を賑わせている『常世』と『人狼』。ちょうど目障りだった自分の親とあなたの目をそちらに向ける事によって、エミリオを傍に置くつもりだったんでしょうね」
スーヴェリア親子の関与だと思っていたフレデリクは、まさかルドルフ単独の犯行だった事に驚きが隠せない。
「ふふっ、ルドルフ様って狂ってるわよね。いくらエミリオが男でも子宮を持ってるからって、強姦したり親を排除したりなんて考えないもの、普通は。でも、あそこまでぶっ壊れたルドルフ様が好きだったわ」
「君の話は分かった。それでエミリオはどこに」
「あら。まだまだ恨みつらみを話したかったけど。まあ、いいわ。エミリオはルドルフ様が連れて行ったわ。私はエミリオを公爵邸から誘い出すのと、ここであなたを足止めする役割を与えられたから」
「エミリオとルドルフはどこだ」
「……全く、レディに対するマナーがなってないわ、王子殿下。ルドルフ様は今頃レッセン元伯爵邸にいると思うわ。あの邸は今、ルドルフ様の物になってるから」
フレデリクは王城に向けてた半身を勢いよく後へと煽ぐ。公爵邸と侯爵邸の中心。王城とは真逆の位置にあるレッセン元伯爵邸にエミリオが。
「早くしないとエミリオがルドルフ様の毒牙にかかっちゃうかもね」
くすくす笑う女をひと睨みしたフレデリクは、女の腕を掴み、影を呼び寄せた。
「さて、最初にどれに手をつけるべきか」
『常世』または『人狼』の分析もファストス公爵の邸の調査も、ブラン率いる影が動いている。下手に自分が手を出すのは邪魔になる。かといって、単独でスーヴェリア侯爵のタウンハウスに向かうのも無謀すぎた。
だがエミリオが姿を隠してから時間が経っている。もし馬車で連れ去られたのなら、あとどれほどの時間もないだろう。
ファストス公爵邸は王族に近い高位貴族であるため、王城へは徒歩で向かう事も可能だ。
既に兄王太子にはブランからスーヴェリア侯爵と息子ルドルフの捕縛嘆願が届いているだろう。
ノアルとブランにはエミリオの兄がエミリオの行方に関係してると断言したものの、もしかしたら他に関わった可能性だってある。
だがフレデリクの脳にずっと警鐘が鳴り続いているのだ。この件にはルドルフが関係しているはずだと。
こうなったら確証はないがスーヴェリアのタウンハウスに向かうべきか、と焦燥感に焦れながら馬を取りに行くため王城へと足を踏み出すと。
「あら、本当に殿下が出てきちゃったわ」
まるでフレデリクが出てくるのが分かってたかのような驚いた声が横から聞こえてきた。フレデリクはちらりと視線を移す。
エミリオと同じ茶色の髪。
エミリオと同じ緑の瞳。
エミリオと同じ華奢な体。
違うのは、エミリオは男で優しい心根を持っているが、フレデリクを見てニタリと笑う女は狡猾を固めたような存在だった。
「君は……レッセン元伯爵子息夫人……だね」
警戒も顕に尋ねれば、女は「そうよ」と微笑んだ。
こいつがエミリオを悲しみに落とした女。
フレデリクは自分の事を棚に上げてギリと歯噛みする。
エミリオとクライドの婚約と結婚は、フレデリクからクライドへ、クライドからレッセン伯爵へ、レッセン伯爵からスーヴェリア侯爵へと伝えられた。
その過程において、エミリオとクライドの婚約と結婚は白い結婚であり、フレデリクが迎えに行くまでは手を出さないよう誓約を交わした事については、レッセン伯爵もスーヴェリア侯爵も知らない事実だ。
当時は地盤が磐石じゃなかったとはいえ、クライドには申し訳ない事をしたと後悔していた。クライドがエミリオを心底愛していたと気づくのに、自分はあまりにも自分勝手だった。
「ところで、君はどこの男爵令嬢なのかな」
冷ややかに問いかければ、女の……周囲の人間が『エミリア』と呼ぶ人物は、笑みを深くした。
エミリオはこの『エミリア』という女が、学園で寄り添ってくれたと話してくれた事がある。だが、学園の名簿には『エミリア』という男爵令嬢はどの学年にも存在せず、ブランによって身元を調べると彼女は貴族ではなく平民だと判明したのだ。
確かに学園には優秀であれば平民にも門戸を開いていた。『エミリア』もそうであれば、心優しいエミリオの事だ。地位など関係なく交流したに違いない。
それなのに身分詐称したのには、何か裏があるからだ。
更に平民の生徒まで調査範囲を広げてもらった。やはりというか、そちらにも『エミリア』という生徒は存在しなかった。
だけど、エミリオがクライドから離縁を言い渡され、約半年程ではあったものの、戸籍にはクライドの後添えに『エミリア』の名はあった。エミリオの離縁の原因となった子供は『死産』と記載されていた。
つまりは、目の前の女が戸籍上は『エミリア』で、短期間ではあったもののレッセン伯爵令息の妻だった。
「男爵令嬢ね。それは私の敬愛する方がエミリオの為に用意した役柄かな」
「役柄?」
笑みを崩さない不気味さに、フレデリクは薄気味悪さを感じながらも、目の前の女と対峙する。
きっと、彼女の言う『敬愛する方』というのは、憶測であるがルドルフの事なのだろう。エミリオに似た髪色と瞳を持つ人間を傍に置くなど、なんとも趣味が悪い。どう見てもエミリオとは全く違う。
「私はエミリオの身代わり。でも、まあ、もうそれも本物が手に入ったから、お役御免になったけどね」
「まさか……」
どこか悲しげに緑の瞳を揺らした女が吐き捨てる。
「クライドも自分の子だと勘違いしてたけど、あの時エミリオの原因になった子供は、クライドの子供じゃないの。あの方の……ルドルフ様のお子よ。あの方はエミリオに似てるからって私を長らく傍に置いて、気が向いた時に抱いてくれた。でも、本物には適わなかった。だからルドルフ様は私の子供を殺して、あなたに取られる前にエミリオと本懐を遂げようとしているの」
「それが『常世』と『人狼』、どう関わりがある」
「多分、この国の人間を消して、まっさらにした上でエミリオとの婚姻をするつもりなんでしょうね」
よく分からないけど、と肩を竦める『エミリア』に、フレデリクは眉をひそめる。
「どういう意味だ」
「『常世』、『人狼』と呼ばれるアレは、スーヴェリアでは外科的処置で患者が暴れないように使用する、感覚を麻痺させ酩酊させる事によって大人しくさせる薬が元だったの。そこにルドルフ様が目をつけて、改良をした物が今世の中を賑わせている『常世』と『人狼』。ちょうど目障りだった自分の親とあなたの目をそちらに向ける事によって、エミリオを傍に置くつもりだったんでしょうね」
スーヴェリア親子の関与だと思っていたフレデリクは、まさかルドルフ単独の犯行だった事に驚きが隠せない。
「ふふっ、ルドルフ様って狂ってるわよね。いくらエミリオが男でも子宮を持ってるからって、強姦したり親を排除したりなんて考えないもの、普通は。でも、あそこまでぶっ壊れたルドルフ様が好きだったわ」
「君の話は分かった。それでエミリオはどこに」
「あら。まだまだ恨みつらみを話したかったけど。まあ、いいわ。エミリオはルドルフ様が連れて行ったわ。私はエミリオを公爵邸から誘い出すのと、ここであなたを足止めする役割を与えられたから」
「エミリオとルドルフはどこだ」
「……全く、レディに対するマナーがなってないわ、王子殿下。ルドルフ様は今頃レッセン元伯爵邸にいると思うわ。あの邸は今、ルドルフ様の物になってるから」
フレデリクは王城に向けてた半身を勢いよく後へと煽ぐ。公爵邸と侯爵邸の中心。王城とは真逆の位置にあるレッセン元伯爵邸にエミリオが。
「早くしないとエミリオがルドルフ様の毒牙にかかっちゃうかもね」
くすくす笑う女をひと睨みしたフレデリクは、女の腕を掴み、影を呼び寄せた。
31
お気に入りに追加
2,434
あなたにおすすめの小説
既成事実さえあれば大丈夫
ふじの
BL
名家出身のオメガであるサミュエルは、第三王子に婚約を一方的に破棄された。名家とはいえ貧乏な家のためにも新しく誰かと番う必要がある。だがサミュエルは行き遅れなので、もはや選んでいる立場ではない。そうだ、既成事実さえあればどこかに嫁げるだろう。そう考えたサミュエルは、ヒート誘発薬を持って夜会に乗り込んだ。そこで出会った美丈夫のアルファ、ハリムと意気投合したが───。
シャルルは死んだ
ふじの
BL
地方都市で理髪店を営むジルには、秘密がある。実はかつてはシャルルという名前で、傲慢な貴族だったのだ。しかし婚約者であった第二王子のファビアン殿下に嫌われていると知り、身を引いて王都を四年前に去っていた。そんなある日、店の買い出しで出かけた先でファビアン殿下と再会し──。
出世したいので愛は要りません
ふじの
BL
オメガのガブリエルはオメガらしい人生を歩む事が不満だった。出世を目論みオメガ初の官僚としてバリバリと働いていたは良いものの、些細な事で体調を崩す様になってしまう。それがきっかけで五年程前に利害の一致から愛の無い結婚をしたアルファである夫、フェリックスとの関係性が徐々に変わっていくのだった。
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。

侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
貴族軍人と聖夜の再会~ただ君の幸せだけを~
倉くらの
BL
「こんな姿であの人に会えるわけがない…」
大陸を2つに分けた戦争は終結した。
終戦間際に重症を負った軍人のルーカスは心から慕う上官のスノービル少佐と離れ離れになり、帝都の片隅で路上生活を送ることになる。
一方、少佐は屋敷の者の策略によってルーカスが死んだと知らされて…。
互いを思う2人が戦勝パレードが開催された聖夜祭の日に再会を果たす。
純愛のお話です。
主人公は顔の右半分に火傷を負っていて、右手が無いという状態です。
全3話完結。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
【完結】伯爵家当主になりますので、お飾りの婚約者の僕は早く捨てて下さいね?
MEIKO
BL
【完結】そのうち番外編更新予定。伯爵家次男のマリンは、公爵家嫡男のミシェルの婚約者として一緒に過ごしているが実際はお飾りの存在だ。そんなマリンは池に落ちたショックで前世は日本人の男子で今この世界が小説の中なんだと気付いた。マズい!このままだとミシェルから婚約破棄されて路頭に迷うだけだ┉。僕はそこから前世の特技を活かしてお金を貯め、ミシェルに愛する人が現れるその日に備えだす。2年後、万全の備えと新たな朗報を得た僕は、もう婚約破棄してもらっていいんですけど?ってミシェルに告げた。なのに対象外のはずの僕に未練たらたらなの何で!?
※R対象話には『*』マーク付けますが、後半付近まで出て来ない予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる