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RENYA Side

そのまま俺のマンションへと連れ帰ろう。

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 一回、たっぷりと真唯の中に精を注いでから、流れた汗を長そうとぬるめのお風呂へ入ってる間に、ホテルの従業員に頼んでベッドメイキングをしてもらったものの、真唯が可愛すぎて発情再燃。湯上りから二回程中に出したあたりで真唯は意識を飛ばしてしまったが、真唯の中がドロドロで気持ち良くって、そこから多分五回──くらい? 出したような気がしないでもない。
 最後あたりなんて、射精した端から中のが溢れて、シーツにボタボタ落ちちゃってたもんなぁ。入れてるのか、掻き出してるのか分からない状況だったし。
 おかげで、あれだけパンパンだった精巣は空っぽ。溜めすぎは体に良くないって実感できたけど、人間ってあんなにも射精できた事に驚いた。
 三十過ぎたあたりから、回数も勢いも減少したきたと思ってたのに、壊れた蛇口のようにビュービュー出ちゃうんだもん。
 やっと真唯と交われる事で脳と下半身が壊れたかと思った程だ。

 教訓。今後は毎日真唯を抱こう。精神と肉体の為に、溜めすぎ、ダメ、絶対。

 折角綺麗になったシーツも、汗と蜜と精液でベタベタのグッチョグチョ。
 とはいえ、真唯は意識なくなってるし、って事で、追加でもらったタオルを敷いて真唯を後ろから抱いたまま就寝したんだけど、素肌をくっつけたまま寝るのって心地良いね。普段、熟睡できないタイプだったけど、電話で起こされるまで爆睡したの初めてだった。

「……う、ん」

 ふに、と柔らかい感触を片腕に、もう一方と鳴り止まない音源へと手探りでウロウロさせていると、硬い何かが指先に触れ、けたたましい音が静寂に変わる。

「だれ」
『おはようございます、千賀様。フロントですが、お話してもよろしいでしょうか?』

 ぼんやりした頭を巡らせ、ここが悪友の経営するラブホテルである事と、昨夜真唯と雨宿りと称し入った事、それから三年越しの想いが実り、真唯と通じ合えた事、そして、入室の際フロントの従業員に『お願いした』のを思い出し、俺はのろのろ起き上がった。

「ちょっと待って」

 流石にすうすう眠っているとはいえ、真唯の耳に入れたくない内容だ。
 後ろ髪引かれる想いでベッドから出ると、近くのソファへと腰を下ろす。

「すまない。待たせてしまったね」
『いえ。それでお約束した件についてですが、先程隣室の女性のお客様から申し出がありまして、あと一時間したら退室されるとの事です』
「そうか。わざわざ報せてくれてありがとう。業務外の事なのに悪かったね」
『本当です。オーナーの知己の方でなければ、追い出していたかもしれません』
「ふふ、感謝してるよ。あ、あと俺たちも同じ位に退室するので、よろしく。料金は自動精算機で大丈夫だったかな」

 確か、入口近くに無骨な機械が設置してあった。多分あれが精算機だと思うが。

『はい、お帰りの際にはそちらの精算機で会計をお願いします』

 淡々と話す声音は、自分がラブホテルではなくシティホテルに居ると錯覚すら憶える。こういったカジュアルな場所では、少し硬いタイプじゃないかな。

 数言会話をして通話を終えると、今度は自分のスマホを手に取り、悪友経由で隣の女性に出る直前に連絡を悪友にしてくれるようお願いしておく。
 今回、顔を合わせる可能性も無きにしも非ずだったから、件の女優とは面談すらしていない。
 俺が提示したのは、ターゲットの男に接触し、今日このホテルに誘導する事。その際入った部屋と退出時間を悪友とフロントに知らせる事。ホテルを出たら、ターゲットをどうするかは自由にしてもいい事。この三つをクリアしたら、通常のギャラの二倍を支払う約束をした。
 彼女は職務を全うするタイプらしく、こちらの指示通りに動いてくれた。
 まあ、相性が良かったら、付き合い続けるかもしれないが、あの仕事好きな女優には、クズは物足りないのではないだろうか。
 その点に関しては、俺には関係ない事だ。

 俺は起こすのは偲びなかったが、真唯を揺り起こして、シャワーでもと誘導する。
 自分の散々たる状況を知った真唯は、顔を真っ赤にして慌てて浴室に向かったのを見ていたら、思わず笑みが零れてしまった。
 頭は乱れてあちこち毛先が撥ね、泣きすぎて瞼が赤く腫れて、吸いすぎて唇がぽってりしてる姿が、ほんっとう可愛い。
 本人は絶対嫌がると思うけど、今日は夜まで一緒にいて、そのまま俺のマンションへと連れ帰ろう。うん。

 さて、あまり時間もない事だし、真唯が身嗜みしてる間にこっちもすぐに動けるよう準備をしなくては。

 ライトノベル作家をしてる悪友が教えてくれた『悪役ヒーローの断罪イベント、ざまぁwww』というのが待ち受けてるのだから。

「真唯。外、雨止んだそうだよ」
「ありがとうございます、千賀専務」

 その前に、真唯の呼び方指南のが先──かな?
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