100 / 105
番外32.王子様と眠り姫とネズミの国(モブ 琴音視点)
しおりを挟む
某月某日 天気は晴れ。
平井琴音(28)は今日も、千葉にあるネズミの国に来ていた。
琴音自身は特に、このネズミを模したキャラクターが好きなわけではない。
それなのに頻繁にここを訪れているのには理由がある。
長い付き合いの、琴音の恋人である谷本智也が、異常なまでのネズミの国マニアなのだ。
そのため、かなりの頻度でデートコースにここが選ばれてしまう。
もういい加減どの乗り物も乗り飽きたし、ネズミッキーだのネズミニーだの、ドーナルノダックだのの顔も見飽きてきた。
しかし今日は、マニアな恋人が「どーしても、ハロウィン衣装を着た限定発売のぬいぐるみをゲットしたい!」と言うので、仕方なく、次のデートは絶対に違う場所にすると約束させてやってきたのだ。
人様の趣味をとやかく言うつもりもないが、三十路が見えてきた男がネズミニーのぬいぐるみを両脇に抱えながらうきうき歩いている姿は、ちょっとキモイ。
同じものを抱えているのは、普段愛でる用と永久保存版用に2つ購入するからだ。
決して、ひとつを琴音にプレゼントするためではない。
「あとさ、ハロウィン限定のスィーツも食べようぜ!ああ、皿持って帰りてぇ~!!!」
愛でる用ネズミニーにほおずりをしながら(おいおい、まだレジ通してないだろ!と思う)、新しいスィーツを頭に思い浮かべてヘロヘロする男の姿は、恋人であっても大変気持ち悪い。
別れを考えたことも何度もあるが、智也とは高校時代からの付き合いだ。
お互いのことを知り尽くし過ぎているためか、今更別れる勇気がわいてこない。
きっと、このままこいつと結婚するんだろうな。
それで、結婚式は絶対ネズミーランドホテルでやる!とか言い出すんだろうな。
ああ、リアルにその様子が思い浮かぶ……。
「あ、藤堂!これ見て!ハロウィンの限定衣装なんだって!」
琴音が非常にむなしい妄想に浸りながら智也とレジに並んでいると、どこかで聞いたことのある名前を呼ぶ声が耳に入った。
『藤堂』という名前の人物を一人、知っている。
高校時代、女子たちからの絶大な人気を誇っていた王子様みたいな男子がいて、彼の名前が藤堂だったと記憶している。
当時から、今目の前でうきうき会計を待っている智也と付き合っていた琴音にはほとんど関わりのない人物だったが、それでも彼が、その辺の俳優が裸足で逃げ出すほどイケメンだった事はよく覚えている。
でもそんな。まさかね。
こんなところに、来てるはずないよね。
と、物は試しに声のした方に顔を向けてみると、こちらに背を向けてぬいぐるみの陳列棚を見ている長身の男性と、彼に寄り添うように立っている小柄な男性が目に入った。
「冬夜さん、これ欲しいの?」
「ぬいぐるみは、さすがにいらないかな。でも、限定品って言われるとなぜか無性に欲しくなるんだよね」
「考え方がすっかり主婦だね」
「いや、主婦関係ないでしょ」
顔を見合わせて笑い合う二人は、男性同士だけどどうみても恋人という雰囲気を醸し出している。
そして……まさか、そんな。でも、あの声、あの顔は、やっぱり……
「なあ、あれって藤堂じゃね?」
琴音の視線の先を追った智也が大きく声を上げると、それに気づいた藤堂がくるりと後ろを振り返った。
つられて隣の男性もこちらを振り向き……
っていうか、なにあの超絶美人!男?!男ですよね?!
「えっと……谷本?だよな?」
「おー!やっぱり藤堂かー!おまえかわんねーな!!!」
「……お前は、ちょっと変わったな」
藤堂がすぐにわからなかったのも無理はない。
智也は、高校時代から計算すると20キロ近く太ってしまっている。
年々丸くなっていって、そのうち歩くより転がった方が早くない?と言われてしまいそうな勢いで体重を増やし続ける琴音の恋人を、一発で谷本智也であると見抜いた藤堂はすごいと思う。
「平井さんは変わってないのに……お前、ちょっと油断しすぎ」
藤堂がふざけてたるんだ腹の肉をつまむと、「ぎゃはは、やめろって!」と智也が大笑いする。
そういえば、智也は藤堂と同じクラスだったことがある。
この様子を見る限り、二人は高校時代それなりに仲が良かったのかもしれない。
智也のついでだろうが、琴音の名前も憶えていてくれたのが、なんだか妙に嬉しい。
「で、藤堂、こちらの美人さんは?」
直球で質問するデリカシーのない智也の肉の多い脇腹に、琴音は黙って肘をドスッと突き込む。
察しろ。どうみても恋人同士の空気感漂ってるだろうが!
芸能人で言うなら、これはいわばお忍びデートってやつだよ、お忍びデート!!!
と、ゴ〇ゴ13並みの目力で智也を睨みつけたが、肉もつらの皮も厚い男は「痛ぇなぁ。なにすんだよ」と言うだけで、琴音の意図にはさっぱり気付いてくれなかった。
「瀬川と言います。藤堂とは同じ会社で……」
「俺の恋人だよ。かわいいだろ?」
瀬川と名乗った超絶美人の肩を抱きながら、藤堂が自慢げにそう答える。
直後、藤堂と智也のやりとりをこっそり盗み聞きしていたらしい周りの女性客たちが、一斉に「え?!」とこちらを向いた。
「と、藤堂っ!」
「別に隠す事じゃないでしょ?」
俺は冬夜さんを自慢したいの!と、今にもキスせんばかりに顔を寄せる藤堂に、瀬川の顔が真っ赤に染まっていく。
ああ、なんかもう、見てるだけで幸せになれる。
ネズミの国に来てよかったと、もしかしなくても今年初めて思ったかもしれない。
「それはそれは、ごちそうさまです。お幸せにな!」
智也は大して驚いた様子もなく二人に祝福の言葉を述べると、「あ、そうだ!」と何かをひらめいたらしく、会計前のネズミニー×2を琴音におしつけて、ごそごそと鞄をあさり始めた。
「これ、やる。さっき買ったんだけどさ」
智也が取り出したのは、ネズミッキーとネズミニーがセットになっているキーホルダーだ。
単品で持つと横を向いたネズミニーとネズミッキーなのだが、二つ合わせると、ハートの枠の中で二人がキスをする形になる。
これを持っているカップルは末永く幸せになれるというジンクスがあって、ネズミの国の人気商品のひとつなのだが、扱っているショップが少なすぎて、一度や二度来ただけではなかなか見つけられないことでも有名だ。
ネズミの国マニアな智也だからこそ、ゲットできたのだろう。
「いいのか?」
「うん。今日偶然出会えた記念に」
智也が瀬川の手の上に「はい」とキーホルダーを乗せると、彼は嬉しそうに頬をそめて「ありがとう」とほほ笑んだ。
その姿を見た藤堂の頬も、やさしく緩んでいる。
こんな藤堂は見たことがない。イケメンでとても人気があったけど、そういえば彼の笑顔を見ることはあまりなかった気がする。
珍しい藤堂の笑顔に、思わずつられて笑顔になる。
それからすぐに智也のレジの順番が回ってきたので、藤堂たちとは「じゃあ」と、特に連絡先も交換せずに別れた。
交換する必要はないと思ったし、もし連絡を取りたくなれば、高校時代の友達のつてを頼ればいい。
必要があれば後からなんとでもなるだろう。
会計を終えた智也が、商品タグにシールを張ってもらったネズミニー×2を抱えながら、うきうきと戻ってくる。
その顔が本当に幸せそうで、それが先ほどの瀬川の笑顔に繋がり、ああそうか、と琴音は思う。
智也がいつもこうやって幸せそうに笑っているから、自分はそばにいようと思うのだ。
「なあ、琴音と俺で持ってようと思って買ってたやつ、あげちゃったけどよかったよな?」
どうやら先ほどのキーホルダーは、自分たち用に買っていたものらしい。
マニアな智也の事だから、どうせ永久保存するために購入したのだろうと思っていたのだが、まさかひとつは琴音用だったとは。
けれど、そうやって自分たち用にと買ったものを、惜しげもなく「どうぞ」と友達にプレゼントしてしまえる智也のことが、琴音は本当に大好きだ。
「キーホルダーなくても、智也と私はずっと幸せでしょ?」
「それもそうだな!」
にかっと笑った智也が、ネズミニーのぬいぐるみを二つとも鞄につっこんで、ハイ、と琴音にぽっちゃりした手を差し出す。
その手をぎゅっと握って歩き出すと、なんともいえない幸福感に包まれた。
「智也、大好きだよ!」
「俺も!琴音大好きだよ!」
きっと今頃藤堂たちも、琴音たちと同じように手を繋いで、ネズミの国を歩いているはず。
平井琴音(28)は今日も、千葉にあるネズミの国に来ていた。
琴音自身は特に、このネズミを模したキャラクターが好きなわけではない。
それなのに頻繁にここを訪れているのには理由がある。
長い付き合いの、琴音の恋人である谷本智也が、異常なまでのネズミの国マニアなのだ。
そのため、かなりの頻度でデートコースにここが選ばれてしまう。
もういい加減どの乗り物も乗り飽きたし、ネズミッキーだのネズミニーだの、ドーナルノダックだのの顔も見飽きてきた。
しかし今日は、マニアな恋人が「どーしても、ハロウィン衣装を着た限定発売のぬいぐるみをゲットしたい!」と言うので、仕方なく、次のデートは絶対に違う場所にすると約束させてやってきたのだ。
人様の趣味をとやかく言うつもりもないが、三十路が見えてきた男がネズミニーのぬいぐるみを両脇に抱えながらうきうき歩いている姿は、ちょっとキモイ。
同じものを抱えているのは、普段愛でる用と永久保存版用に2つ購入するからだ。
決して、ひとつを琴音にプレゼントするためではない。
「あとさ、ハロウィン限定のスィーツも食べようぜ!ああ、皿持って帰りてぇ~!!!」
愛でる用ネズミニーにほおずりをしながら(おいおい、まだレジ通してないだろ!と思う)、新しいスィーツを頭に思い浮かべてヘロヘロする男の姿は、恋人であっても大変気持ち悪い。
別れを考えたことも何度もあるが、智也とは高校時代からの付き合いだ。
お互いのことを知り尽くし過ぎているためか、今更別れる勇気がわいてこない。
きっと、このままこいつと結婚するんだろうな。
それで、結婚式は絶対ネズミーランドホテルでやる!とか言い出すんだろうな。
ああ、リアルにその様子が思い浮かぶ……。
「あ、藤堂!これ見て!ハロウィンの限定衣装なんだって!」
琴音が非常にむなしい妄想に浸りながら智也とレジに並んでいると、どこかで聞いたことのある名前を呼ぶ声が耳に入った。
『藤堂』という名前の人物を一人、知っている。
高校時代、女子たちからの絶大な人気を誇っていた王子様みたいな男子がいて、彼の名前が藤堂だったと記憶している。
当時から、今目の前でうきうき会計を待っている智也と付き合っていた琴音にはほとんど関わりのない人物だったが、それでも彼が、その辺の俳優が裸足で逃げ出すほどイケメンだった事はよく覚えている。
でもそんな。まさかね。
こんなところに、来てるはずないよね。
と、物は試しに声のした方に顔を向けてみると、こちらに背を向けてぬいぐるみの陳列棚を見ている長身の男性と、彼に寄り添うように立っている小柄な男性が目に入った。
「冬夜さん、これ欲しいの?」
「ぬいぐるみは、さすがにいらないかな。でも、限定品って言われるとなぜか無性に欲しくなるんだよね」
「考え方がすっかり主婦だね」
「いや、主婦関係ないでしょ」
顔を見合わせて笑い合う二人は、男性同士だけどどうみても恋人という雰囲気を醸し出している。
そして……まさか、そんな。でも、あの声、あの顔は、やっぱり……
「なあ、あれって藤堂じゃね?」
琴音の視線の先を追った智也が大きく声を上げると、それに気づいた藤堂がくるりと後ろを振り返った。
つられて隣の男性もこちらを振り向き……
っていうか、なにあの超絶美人!男?!男ですよね?!
「えっと……谷本?だよな?」
「おー!やっぱり藤堂かー!おまえかわんねーな!!!」
「……お前は、ちょっと変わったな」
藤堂がすぐにわからなかったのも無理はない。
智也は、高校時代から計算すると20キロ近く太ってしまっている。
年々丸くなっていって、そのうち歩くより転がった方が早くない?と言われてしまいそうな勢いで体重を増やし続ける琴音の恋人を、一発で谷本智也であると見抜いた藤堂はすごいと思う。
「平井さんは変わってないのに……お前、ちょっと油断しすぎ」
藤堂がふざけてたるんだ腹の肉をつまむと、「ぎゃはは、やめろって!」と智也が大笑いする。
そういえば、智也は藤堂と同じクラスだったことがある。
この様子を見る限り、二人は高校時代それなりに仲が良かったのかもしれない。
智也のついでだろうが、琴音の名前も憶えていてくれたのが、なんだか妙に嬉しい。
「で、藤堂、こちらの美人さんは?」
直球で質問するデリカシーのない智也の肉の多い脇腹に、琴音は黙って肘をドスッと突き込む。
察しろ。どうみても恋人同士の空気感漂ってるだろうが!
芸能人で言うなら、これはいわばお忍びデートってやつだよ、お忍びデート!!!
と、ゴ〇ゴ13並みの目力で智也を睨みつけたが、肉もつらの皮も厚い男は「痛ぇなぁ。なにすんだよ」と言うだけで、琴音の意図にはさっぱり気付いてくれなかった。
「瀬川と言います。藤堂とは同じ会社で……」
「俺の恋人だよ。かわいいだろ?」
瀬川と名乗った超絶美人の肩を抱きながら、藤堂が自慢げにそう答える。
直後、藤堂と智也のやりとりをこっそり盗み聞きしていたらしい周りの女性客たちが、一斉に「え?!」とこちらを向いた。
「と、藤堂っ!」
「別に隠す事じゃないでしょ?」
俺は冬夜さんを自慢したいの!と、今にもキスせんばかりに顔を寄せる藤堂に、瀬川の顔が真っ赤に染まっていく。
ああ、なんかもう、見てるだけで幸せになれる。
ネズミの国に来てよかったと、もしかしなくても今年初めて思ったかもしれない。
「それはそれは、ごちそうさまです。お幸せにな!」
智也は大して驚いた様子もなく二人に祝福の言葉を述べると、「あ、そうだ!」と何かをひらめいたらしく、会計前のネズミニー×2を琴音におしつけて、ごそごそと鞄をあさり始めた。
「これ、やる。さっき買ったんだけどさ」
智也が取り出したのは、ネズミッキーとネズミニーがセットになっているキーホルダーだ。
単品で持つと横を向いたネズミニーとネズミッキーなのだが、二つ合わせると、ハートの枠の中で二人がキスをする形になる。
これを持っているカップルは末永く幸せになれるというジンクスがあって、ネズミの国の人気商品のひとつなのだが、扱っているショップが少なすぎて、一度や二度来ただけではなかなか見つけられないことでも有名だ。
ネズミの国マニアな智也だからこそ、ゲットできたのだろう。
「いいのか?」
「うん。今日偶然出会えた記念に」
智也が瀬川の手の上に「はい」とキーホルダーを乗せると、彼は嬉しそうに頬をそめて「ありがとう」とほほ笑んだ。
その姿を見た藤堂の頬も、やさしく緩んでいる。
こんな藤堂は見たことがない。イケメンでとても人気があったけど、そういえば彼の笑顔を見ることはあまりなかった気がする。
珍しい藤堂の笑顔に、思わずつられて笑顔になる。
それからすぐに智也のレジの順番が回ってきたので、藤堂たちとは「じゃあ」と、特に連絡先も交換せずに別れた。
交換する必要はないと思ったし、もし連絡を取りたくなれば、高校時代の友達のつてを頼ればいい。
必要があれば後からなんとでもなるだろう。
会計を終えた智也が、商品タグにシールを張ってもらったネズミニー×2を抱えながら、うきうきと戻ってくる。
その顔が本当に幸せそうで、それが先ほどの瀬川の笑顔に繋がり、ああそうか、と琴音は思う。
智也がいつもこうやって幸せそうに笑っているから、自分はそばにいようと思うのだ。
「なあ、琴音と俺で持ってようと思って買ってたやつ、あげちゃったけどよかったよな?」
どうやら先ほどのキーホルダーは、自分たち用に買っていたものらしい。
マニアな智也の事だから、どうせ永久保存するために購入したのだろうと思っていたのだが、まさかひとつは琴音用だったとは。
けれど、そうやって自分たち用にと買ったものを、惜しげもなく「どうぞ」と友達にプレゼントしてしまえる智也のことが、琴音は本当に大好きだ。
「キーホルダーなくても、智也と私はずっと幸せでしょ?」
「それもそうだな!」
にかっと笑った智也が、ネズミニーのぬいぐるみを二つとも鞄につっこんで、ハイ、と琴音にぽっちゃりした手を差し出す。
その手をぎゅっと握って歩き出すと、なんともいえない幸福感に包まれた。
「智也、大好きだよ!」
「俺も!琴音大好きだよ!」
きっと今頃藤堂たちも、琴音たちと同じように手を繋いで、ネズミの国を歩いているはず。
2
お気に入りに追加
3,176
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
【R18】鬼上司は今日も私に甘くない
白波瀬 綾音
恋愛
見た目も中身も怖くて、仕事にストイックなハイスペ上司、高濱暁人(35)の右腕として働く私、鈴木梨沙(28)。接待で終電を逃した日から秘密の関係が始まる───。
逆ハーレムのチームで刺激的な日々を過ごすオフィスラブストーリー
法人営業部メンバー
鈴木梨沙:28歳
高濱暁人:35歳、法人営業部部長
相良くん:25歳、唯一の年下くん
久野さん:29歳、一個上の優しい先輩
藍沢さん:31歳、チーフ
武田さん:36歳、課長
加藤さん:30歳、法人営業部事務
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる