万聖節悲哀話【完結】

 ハロウィンの日、学生時代から嫌いだった厭な男、ビルから『失恋した』という電話がかかって来た。
 彼は酒を煽り、時には涙を零しながら、その失恋話を延々と続ける。カボチャや魔女が犇めき合い、お菓子が山と積まれる部屋で。
 ハロウィンの今日、ビルはその子と逢う約束をしていたのだ。それなのに、その子は来なかった。
 だけどぼくは、ビルの失恋話を笑う気には、なれなかった。
 なぜなら……。
 ※以前、他サイトで掲載していた作品です。
 ※表紙はフリー画像を加工したものです。
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