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ザッパムーン・ンバディス星間戦争

ガロル・ギガンディスの私怨

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「エンリコ!ロバート!ジョーーン!」


 ンバディス星第8艦隊将軍、ガロル・ギガンディスは、われを忘れて叫んでいた。


「だから言ったんです!いくら危険が少ないからといって、子供たち全員を戦場に連れて来ない方がいいって」


 どうやらガルロ将軍は、危険がほとんど無いと思われていたこの戦場に、自分の子供たちを連れてきて、箔付け、実践の体験をさせようとしていたらしい。


 ちなみに、まだエミールとの回線はつながったままであり、ガルロ将軍の醜態しゅうたいは、エミールに筒抜けであった。


「今すぐ調査隊を出せ!生き残りがるかも知れん!」

「生き残っていても生身でこの宇宙にさらされていれば…」

「いいから出せ!命令だ!」


 残った第1、第2、第9、第10艦隊の隊員は、いきなりの行動変更に蜂の巣をつついたようにあわただしく走り回っていた。


(こっちは無視かよ。まぁいい。戦争中によそ見しているとどうなるか…)


『ドゴーン』


「将軍!第10艦隊、敵の主砲にやられ被弾!30%の損害を受けた模様です!」


『ドガーン』


「将軍!今度は第2艦隊、またもや敵の主砲にやられ被弾!40%の損害を受けた模様です!今、何とかしなければ敵のいいまとです」

まない、エンリコ、ロバート、ジョン。我は復讐ふくしゅうする!残りの艦隊に伝えろ!主砲及び各種砲弾最大出力!対象はザッパムーン星!消滅させてかまわん!」


 またもやいきなりの行動変更に、残りの艦の船員は、蜂の巣をつついたようにあわただしく走り回り、


(まずいな。こちらも防御しないと)


 エミールはイヤホンをしてガロル・ギガンディス将軍のいる第1艦隊の艦橋の声を聞きながら、エミール側からの音声は消音した。

 そして、ザッパムーン星の戦闘員に指示を出し、敵の第8艦隊側に、物理、魔法、両方の魔法障壁を最大でかけるように指示を出した。


「各艦、主砲のエネルギー装填率そうてんりつ80%!」

「まだかまだか」

「まだです。落ち着いて下さい」


 ガロル将軍は怒りで顔が鬼のような形相で、顔色は血がき出そうなくらい真っ赤であった。


「エネルギー装填率そうてんりつ100%!いつでも打てます!」

「全艦につなげ。合図は私がする!」

「各艦と繋がりました」

「カウントダウンをする。5、4、3、2、1、0全砲門発射!」
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