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勉強とこの世界の把握
これから始まる2人のザガントリア王国での暮らし
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「陛下には内緒にしておきますから」
結婚式の後、王家住居区画の従者のトップである侍従頭、ヘイドリック・オスターからそう言われ、エミールとヘクディーは、一緒にお風呂に入り、エミールの部屋で過ごした後、エミールのベッドで一緒に眠ったのであった。
眠ってから2時間くらい経ったであろうか。エミールとヘクディーは、空の上を浮かんでいた。
「へ?ここどこかしら。あ。エミール様」
「何度かここに来たことがあるんだけど、僕たちの体は僕の部屋のベッドの上のまま。2人の精神だけが、ここに来ているんだ。そして、ここに現われるのは…」
エミールがヘクディーに状況説明しているところに、
「エミール、今晩は。ヘクディー嬢、初めまして。我はスキカ、神の一柱である」
「今晩は」
「初めまして。ヘクディー・ザガントリアです。よろしくお願いします」
「結婚式や結婚披露宴は見ておった。綺麗であったぞ」
「お褒めいただきありがとうございます!」
自己紹介も済んだところで、
「エミールは、我がここに呼んで、指示を出すことで、地上では『御使い様』と呼ばれているそうだが、ヘクディー嬢よ、お主も『御使い様』を名乗ることを許そう」
「ありがとうございます。エミール様と一緒♪」
「一緒ついでに、エミールに授けたものを、お主にも授けるので、受け取って欲しい」
「まぁ、ありがとうございます」
「それではこちらに来なさい」
「はい」
ヘクディーは、スキカの側まで行き、スキカはヘクディーの頭に手をやる。すると、スキカの手が何度か光り、
「あぁぁぁーー、あ、頭の中に、何かが入ってきますぅーーっ」
と、ヘクディーが言い出した。
しばらくして、光も収まって、
「ヘクディー嬢には、我と念話できるようにしておいた。それと、神代魔法の初級編の知識も授けた。エミールよ。中級編を修めたお主なら、経験で得た知識の共有も可能であろう?早うヘクディー嬢をお主と同じレベルに引き上げてやれ」
「はい」
「それから」
ヘクディーの体全体が光り出した。15分ほど光って、やがて光が消えた。
「今度はお主だ」
今度はエミールの体が光り出した。15分ほど光って、やがて光が消えた。
「2人の成長曲線をいじった。3ヶ月で2人は成人の体になり、とりあえず百年、その状態をキープするようにした。後からいじらなければ、その後、段々と体は老化していくのだが、老化開始のタイミングはお主ら2人の働き次第でまたいじることになろう」
エミールとヘグティーは戸惑って、
「ありがとうございます」
「ありがとうございます?」
エミールは最後、疑問形になった。
「脳の成長曲線は別にいじって調整したので、学習には悪影響は出ぬであろう」
「「ありがとうございます」」
「エミールに授けた本は、ヘクディー嬢の学習の進捗具合を見計らって、また授けよう」
「「はい」」
「エミールや、お主は聞いておろう。お主が今居るこの大陸の北東と南西にそれぞれ陸地があると。次はそこを探索すればどうじゃ?」
「はい。そうします」
「それでは要件は以上だ。本のこともあるし、また近々呼び出すであろう。またな」
そして、またスーッと2人の意識は深い眠りにつくのであった。
「く、苦しい」
朝、エミールは自分のベッドで目が覚めた。しかし、体が何かで縛られたような圧迫感。そして、耳から首までが、何かべっとりとしていた。
「くんくん。ぺろぺろ。エミール様、美味しいですわ♡最高の美味ですわ♡」
理由が分かった。隣で寝ているヘクディーがエミールの臭いを嗅ぎながら舐めているのだ。
「エミール様♡私の頭の中はエミール様でいっぱいですわ♡でも足りませんわ。もっとエミール様をぎゅうぎゅうに詰め込んで下さいませ♡」
そして、全身を使って、ヘクディーはエミールにしがみついていた。力強く。それはもう万力の様に。
「&$¥@¥@」
エミールは神代魔法を唱えた。
望み通りヘクディーの頭の中を自分でいっぱいにしてやろうと。
エミールの一生分の生きた蓄積をヘクディーの頭の中に送り込んだ。
そして、本人の了承を得て、勉強分野についての情報をヘクディーからもらう。
「えへへへへへぇー。あれもエミール様。これもエミール様。エミール様と一心同体。エミール様でいっぱいですぅーー♡」
ヘクディーの力が緩んだ。離れた。顔がだらしない。
濡れた体をタオルで拭き、
そして10分後、
「あ。エミール様、お早うございます」
ヘクディーが起き出した。そして、
「…ちゃんと起きているときに言って下されば、私の全てを貴方様に差し上げましたのに」
と、頬を赤らめて、そう言うのであった。
「それではどのくらいできるのか、テストをさせていただきます」
勉強の時間。ヘクディーは少し離れたところで別の家庭教師と勉強している。
家庭教師の先生の名前はマヤ・アマイン。年配のキャリアのあるベテラン家庭教師らしい。
そして、テストも一通り終わり、
「ふむ。外国の、言葉も違う国から来たということで、不安でいっぱいでしたが、エミール様の年齢を考えますと、この国の上位貴族としては、よくできている方と言えるでしょう。これなら問題ありません。お教えしますので、これからどんどん勉強していきましょう」
そして、2人の勉強時間も終わり、
「はぁ、勉強時間も終わりましたわ。これから2人の時間ね」
と、ヘクディーから熱い視線を向けられてしまった。
「部屋に戻ってからね」
それから2人はエミールの部屋に行き、2人の時間を楽しむのであった。
「家庭教師の2人から話は聞いた」
夕食後、話があるとその場に残された2人。オーマーダム国王は、
「2人には揃ってザガントリア王立学院を受けてもらう」
2人の進路の方針が決まるのであった。
結婚式の後、王家住居区画の従者のトップである侍従頭、ヘイドリック・オスターからそう言われ、エミールとヘクディーは、一緒にお風呂に入り、エミールの部屋で過ごした後、エミールのベッドで一緒に眠ったのであった。
眠ってから2時間くらい経ったであろうか。エミールとヘクディーは、空の上を浮かんでいた。
「へ?ここどこかしら。あ。エミール様」
「何度かここに来たことがあるんだけど、僕たちの体は僕の部屋のベッドの上のまま。2人の精神だけが、ここに来ているんだ。そして、ここに現われるのは…」
エミールがヘクディーに状況説明しているところに、
「エミール、今晩は。ヘクディー嬢、初めまして。我はスキカ、神の一柱である」
「今晩は」
「初めまして。ヘクディー・ザガントリアです。よろしくお願いします」
「結婚式や結婚披露宴は見ておった。綺麗であったぞ」
「お褒めいただきありがとうございます!」
自己紹介も済んだところで、
「エミールは、我がここに呼んで、指示を出すことで、地上では『御使い様』と呼ばれているそうだが、ヘクディー嬢よ、お主も『御使い様』を名乗ることを許そう」
「ありがとうございます。エミール様と一緒♪」
「一緒ついでに、エミールに授けたものを、お主にも授けるので、受け取って欲しい」
「まぁ、ありがとうございます」
「それではこちらに来なさい」
「はい」
ヘクディーは、スキカの側まで行き、スキカはヘクディーの頭に手をやる。すると、スキカの手が何度か光り、
「あぁぁぁーー、あ、頭の中に、何かが入ってきますぅーーっ」
と、ヘクディーが言い出した。
しばらくして、光も収まって、
「ヘクディー嬢には、我と念話できるようにしておいた。それと、神代魔法の初級編の知識も授けた。エミールよ。中級編を修めたお主なら、経験で得た知識の共有も可能であろう?早うヘクディー嬢をお主と同じレベルに引き上げてやれ」
「はい」
「それから」
ヘクディーの体全体が光り出した。15分ほど光って、やがて光が消えた。
「今度はお主だ」
今度はエミールの体が光り出した。15分ほど光って、やがて光が消えた。
「2人の成長曲線をいじった。3ヶ月で2人は成人の体になり、とりあえず百年、その状態をキープするようにした。後からいじらなければ、その後、段々と体は老化していくのだが、老化開始のタイミングはお主ら2人の働き次第でまたいじることになろう」
エミールとヘグティーは戸惑って、
「ありがとうございます」
「ありがとうございます?」
エミールは最後、疑問形になった。
「脳の成長曲線は別にいじって調整したので、学習には悪影響は出ぬであろう」
「「ありがとうございます」」
「エミールに授けた本は、ヘクディー嬢の学習の進捗具合を見計らって、また授けよう」
「「はい」」
「エミールや、お主は聞いておろう。お主が今居るこの大陸の北東と南西にそれぞれ陸地があると。次はそこを探索すればどうじゃ?」
「はい。そうします」
「それでは要件は以上だ。本のこともあるし、また近々呼び出すであろう。またな」
そして、またスーッと2人の意識は深い眠りにつくのであった。
「く、苦しい」
朝、エミールは自分のベッドで目が覚めた。しかし、体が何かで縛られたような圧迫感。そして、耳から首までが、何かべっとりとしていた。
「くんくん。ぺろぺろ。エミール様、美味しいですわ♡最高の美味ですわ♡」
理由が分かった。隣で寝ているヘクディーがエミールの臭いを嗅ぎながら舐めているのだ。
「エミール様♡私の頭の中はエミール様でいっぱいですわ♡でも足りませんわ。もっとエミール様をぎゅうぎゅうに詰め込んで下さいませ♡」
そして、全身を使って、ヘクディーはエミールにしがみついていた。力強く。それはもう万力の様に。
「&$¥@¥@」
エミールは神代魔法を唱えた。
望み通りヘクディーの頭の中を自分でいっぱいにしてやろうと。
エミールの一生分の生きた蓄積をヘクディーの頭の中に送り込んだ。
そして、本人の了承を得て、勉強分野についての情報をヘクディーからもらう。
「えへへへへへぇー。あれもエミール様。これもエミール様。エミール様と一心同体。エミール様でいっぱいですぅーー♡」
ヘクディーの力が緩んだ。離れた。顔がだらしない。
濡れた体をタオルで拭き、
そして10分後、
「あ。エミール様、お早うございます」
ヘクディーが起き出した。そして、
「…ちゃんと起きているときに言って下されば、私の全てを貴方様に差し上げましたのに」
と、頬を赤らめて、そう言うのであった。
「それではどのくらいできるのか、テストをさせていただきます」
勉強の時間。ヘクディーは少し離れたところで別の家庭教師と勉強している。
家庭教師の先生の名前はマヤ・アマイン。年配のキャリアのあるベテラン家庭教師らしい。
そして、テストも一通り終わり、
「ふむ。外国の、言葉も違う国から来たということで、不安でいっぱいでしたが、エミール様の年齢を考えますと、この国の上位貴族としては、よくできている方と言えるでしょう。これなら問題ありません。お教えしますので、これからどんどん勉強していきましょう」
そして、2人の勉強時間も終わり、
「はぁ、勉強時間も終わりましたわ。これから2人の時間ね」
と、ヘクディーから熱い視線を向けられてしまった。
「部屋に戻ってからね」
それから2人はエミールの部屋に行き、2人の時間を楽しむのであった。
「家庭教師の2人から話は聞いた」
夕食後、話があるとその場に残された2人。オーマーダム国王は、
「2人には揃ってザガントリア王立学院を受けてもらう」
2人の進路の方針が決まるのであった。
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