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花菜香・風雅の留学と大戦
花菜香と風雅と古代施設 1
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「固定電話の敷設線はやっぱり光ケーブルがいいよね」
「固定電話の交換機にはやはりコンピュータを作って、それに任せるべきかしら」
頭で考えていることが口に漏れている花菜香と風雅。
ここはアハントルト王立魔法学校の図書館へ行き、固定電話および固定電話網開発に必要な資料がないか、本を探しに来たのである。この大陸では産業革命前に情報革命が来そうである。
そんな彼らをたまたま資料を探しに来ていて見つけた魔道具学の教授は、彼らに声をかけた。
「念波ラジオ、すごい勢いで広がったね。ちょっと話したいことがあるから移動しないか?」
3人は教授室に移動した。
お茶を出された。どうも、ゆっくりと話を聞かれるらしい。
「念派ラジオを生み出し、流行らせた君らはまた何か作ろうとしている。何をしようとしているのかな?」
教授は若干怒り気味である。この2人は放っておいて何かをさせると世間様に多大な影響が出るというのが教授の認識であり、実際、この2人がやろうとしていることが成功すると、世間様に多大な影響が出るので、その認識は合っていたのであった。
教授は2人に話を聞いた。
2人は、固定電話を作ろうとしていることを話し、それができればネット、それができればテレビを作りたいと話す。
「夢のような話しだね。離れた場所に声を伝えるだとか、それに絵を付けるだとか、一瞬で文を送るだとか。それが発明されれば影響は、念派ラジオの比じゃないな」
教授は考え込んでしまった。
「いや」
教授はハッと顔を上げ、
「ネットワーク網ならもうあるぞ。皆使い方を忘れてしまって放置してしまってるがな。そうかそうかあれはそういうことをするための施設だったか」
うんうんと1人納得の教授。
どんな施設か見たい風雅は、
「ネットワーク網なら交換機があると思うんですけど、そこって見に行けますか?」
「申請を出しておけば見に行けるはずだが、じゃぁ申請しておくか。申請は私がするから明日の朝にまたここに来てくれ」
「「はい」」
翌日。
花菜香と風雅は言われたとおり、魔道具学の教授室へやって来た。
「やあ、やって来たね。施設の使用許可はちゃんと下りたよ。今日は見て回る施設も多いし、早速見に行こうか」
3人は出発した。
入り口は好都合なことに校内にあった。教授が鍵を開けると、中は全く掃除をされていないようでほこりだらけであった。
動くと多少ほこりが舞うが、構わず前に進む。
中は明かりがなくてくらい。ライトの魔法を使って明かりをとりながら進んだ。
途中エレベーターらしきものを見つけた花菜香は、
「これで行けないんですか?」
「あぁ。この施設は長らく魔力供給されていないから設備が動かないんだ。階段から行くよ」
階段を下りていく3人。しばらく下りていくと出入り口の扉が見えた。階段はまだ下に続いている。そのまま3人は下へ進む。
数フロア分下に下りて、もう下へ下りる階段がなくなったフロアで、
「このフロアに施設を動かすための魔晶石があるはずだ。それに魔力を補充して施設が動くか確かめようと思う」
フロアのドアを開けると、そこはローテーブルにソファーが何組か。休憩室のような部屋であった。奥のドアへ進む。
今度は巨大モニターに、机には多くのスイッチに椅子。反対側には書類がびっしりと詰まった本棚があった。その部屋も通過し、鍵を開け、奥へと進む。
そこには巨大な魔晶石があった。
「これがこの施設の魔力供給源になっている魔晶石だ。魔力を供給するぞ。まずは俺から」
元々人が魔力を供給することを前提とした作りなのだろう。供給する場所が作られていた。教授は魔力を供給し、
「次、ハナカ君。無理するんじゃないぞ」
「はい」
花菜香が魔力供給する。ものすごい魔力量だ。
「おい。この魔力量は何だ?無理するなと言ったろう!」
「これでもこの後の行動に支障のない程度の供給ですわ」
「後で倒れるなよ。次、フウガ君」
「はい」
風雅が魔力供給をする。花菜香と同じくすごい魔力量であった。魔力タンクは空になり、体の魔力は半分になった。
「揃いも揃ってお前らは!まあいい。次に行こうか」
魔晶石の部屋を出てふと思う。この部屋は魔力供給の制御室なのではないかと。
「先生」
「何だい?フウガ君」
「この部屋はどこに魔力を送るかの制御室だと思うのですが、まずはここから調べませんか?」
「ふむ。君らがそれでいいなら構わんが、ハナカ君はそれでいいか?」
「はい。魔力が通っていないと動くにも不便ですし」
「分かった。この部屋から調べよう」
まずはほこりを追い出そうと、花菜香と風雅は階段の部屋まで扉を開け広げ、風魔法をうまく使ってほこりを階段の部屋へ追い出した。
「お前ら、器用なことをするな」
扉を閉め、本棚を見る。うん、制御室のマニュアルがあった。それも、上、中、下。ちょうど3冊。
「先生、制御室のマニュアルが見つかりました。まずはこれから読みたいと思います」
「分かった。3冊か。手分けして読もう」
そうして3人は、休憩室へ移り、マニュアルを読み始めるのであった。
「固定電話の交換機にはやはりコンピュータを作って、それに任せるべきかしら」
頭で考えていることが口に漏れている花菜香と風雅。
ここはアハントルト王立魔法学校の図書館へ行き、固定電話および固定電話網開発に必要な資料がないか、本を探しに来たのである。この大陸では産業革命前に情報革命が来そうである。
そんな彼らをたまたま資料を探しに来ていて見つけた魔道具学の教授は、彼らに声をかけた。
「念波ラジオ、すごい勢いで広がったね。ちょっと話したいことがあるから移動しないか?」
3人は教授室に移動した。
お茶を出された。どうも、ゆっくりと話を聞かれるらしい。
「念派ラジオを生み出し、流行らせた君らはまた何か作ろうとしている。何をしようとしているのかな?」
教授は若干怒り気味である。この2人は放っておいて何かをさせると世間様に多大な影響が出るというのが教授の認識であり、実際、この2人がやろうとしていることが成功すると、世間様に多大な影響が出るので、その認識は合っていたのであった。
教授は2人に話を聞いた。
2人は、固定電話を作ろうとしていることを話し、それができればネット、それができればテレビを作りたいと話す。
「夢のような話しだね。離れた場所に声を伝えるだとか、それに絵を付けるだとか、一瞬で文を送るだとか。それが発明されれば影響は、念派ラジオの比じゃないな」
教授は考え込んでしまった。
「いや」
教授はハッと顔を上げ、
「ネットワーク網ならもうあるぞ。皆使い方を忘れてしまって放置してしまってるがな。そうかそうかあれはそういうことをするための施設だったか」
うんうんと1人納得の教授。
どんな施設か見たい風雅は、
「ネットワーク網なら交換機があると思うんですけど、そこって見に行けますか?」
「申請を出しておけば見に行けるはずだが、じゃぁ申請しておくか。申請は私がするから明日の朝にまたここに来てくれ」
「「はい」」
翌日。
花菜香と風雅は言われたとおり、魔道具学の教授室へやって来た。
「やあ、やって来たね。施設の使用許可はちゃんと下りたよ。今日は見て回る施設も多いし、早速見に行こうか」
3人は出発した。
入り口は好都合なことに校内にあった。教授が鍵を開けると、中は全く掃除をされていないようでほこりだらけであった。
動くと多少ほこりが舞うが、構わず前に進む。
中は明かりがなくてくらい。ライトの魔法を使って明かりをとりながら進んだ。
途中エレベーターらしきものを見つけた花菜香は、
「これで行けないんですか?」
「あぁ。この施設は長らく魔力供給されていないから設備が動かないんだ。階段から行くよ」
階段を下りていく3人。しばらく下りていくと出入り口の扉が見えた。階段はまだ下に続いている。そのまま3人は下へ進む。
数フロア分下に下りて、もう下へ下りる階段がなくなったフロアで、
「このフロアに施設を動かすための魔晶石があるはずだ。それに魔力を補充して施設が動くか確かめようと思う」
フロアのドアを開けると、そこはローテーブルにソファーが何組か。休憩室のような部屋であった。奥のドアへ進む。
今度は巨大モニターに、机には多くのスイッチに椅子。反対側には書類がびっしりと詰まった本棚があった。その部屋も通過し、鍵を開け、奥へと進む。
そこには巨大な魔晶石があった。
「これがこの施設の魔力供給源になっている魔晶石だ。魔力を供給するぞ。まずは俺から」
元々人が魔力を供給することを前提とした作りなのだろう。供給する場所が作られていた。教授は魔力を供給し、
「次、ハナカ君。無理するんじゃないぞ」
「はい」
花菜香が魔力供給する。ものすごい魔力量だ。
「おい。この魔力量は何だ?無理するなと言ったろう!」
「これでもこの後の行動に支障のない程度の供給ですわ」
「後で倒れるなよ。次、フウガ君」
「はい」
風雅が魔力供給をする。花菜香と同じくすごい魔力量であった。魔力タンクは空になり、体の魔力は半分になった。
「揃いも揃ってお前らは!まあいい。次に行こうか」
魔晶石の部屋を出てふと思う。この部屋は魔力供給の制御室なのではないかと。
「先生」
「何だい?フウガ君」
「この部屋はどこに魔力を送るかの制御室だと思うのですが、まずはここから調べませんか?」
「ふむ。君らがそれでいいなら構わんが、ハナカ君はそれでいいか?」
「はい。魔力が通っていないと動くにも不便ですし」
「分かった。この部屋から調べよう」
まずはほこりを追い出そうと、花菜香と風雅は階段の部屋まで扉を開け広げ、風魔法をうまく使ってほこりを階段の部屋へ追い出した。
「お前ら、器用なことをするな」
扉を閉め、本棚を見る。うん、制御室のマニュアルがあった。それも、上、中、下。ちょうど3冊。
「先生、制御室のマニュアルが見つかりました。まずはこれから読みたいと思います」
「分かった。3冊か。手分けして読もう」
そうして3人は、休憩室へ移り、マニュアルを読み始めるのであった。
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