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花菜香・風雅の留学と大戦
飛び級
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アハントルト王立魔法学校の夏休みはあっという間に過ぎ去っていった。
ここはサガンガ王国王都の麻宗邸、
花菜香と風雅は、風雅の部屋で休憩していた。
「大体やることが多すぎるんだよ。今後の授業の予習は分かるとして、西方諸国連合軍の書類だとか、アハントルト王国宮廷魔道士団の書類って何だよ!」
「結局、サガンガ王国に帰っても、今後の授業の予習ばかりでしたものね」
そうなのである。サガンガ王国に帰っても、2人は今後の授業の予習ばかりしていて部屋に閉じこもって、何のために帰ったのか分からない状態だったのである。
2人で休憩していると、部屋をノックする音が聞こえる。
「はい。開いてますよ」
すると、二郎が入ってきた。
「勉強中だったかな?」
「いえ、大丈夫です。休憩中です」
「なら、今は大丈夫だな」
二郎は風雅の勉強机の椅子を180度ひっ来る返して座り、
「お前たちが予習に手こずるって、そんなに学校の勉強は大変なのか?」
「それほど大変というわけではないのですが、範囲が広すぎるのです」
「ちなみに、どれくらいの範囲まで進んでいるんだい?」
「もうすぐやっと3年の後期の分が終わります」
二郎は目を見開いた。
「3年の後期って、何でそんなところまでしてるんだ?」
「学校の先生の勧めがありまして」
二郎は困ったような顔をして、
「お前たちは本来なら1年前期の単位を取れていればよく、1年後期の予習をしていれば良かったはずだ」
「そうですわね」
「それが何で3年の後期まで終わらせようとするんだい?」
花菜香と風雅も、返答に困ってしまう。
「2年前期まで単位が取れているというのであれば、やるのは2年後期の分までだ。3年の分は今は必要ない」
「…そうですわね」
「そうだね」
「まぁ、もうすぐ終わるなら止めはしないが、ほどほどにな」
「分かりましたわ」
「はい」
リビングに下りてきた二郎は、
「あいつら、3年後期の分まで予習してた」
「何故そんな先まで?」
「先生に勧められたらしい」
ミランダは、
「いくら先生に勧められてとはいえ、くつろぐ時間もなしにそんな先まで予習して、気の毒ですわね」
「その先生も、あの2人をどうしたくてそんな先まで予習させるのやら」
そんなことをさせるその先生の意図が分からなくて困惑する麻宗家一家であった。
結局花菜香と風雅は最後まで予習をして、休み最後の数日間を休みに充ててから、新学期、学校に出るのであった。
ホームルーム前の早くに教室に着いた花菜香と風雅であったが、教室に事務員の人が訪ねてきて、
「ハナカさん、フウガさんは、これを身につけて下さい」
渡されたのは、青のスカーフと2年生用のバッチであった。
スカーフは赤、青、緑とあり、今期は1年生が緑、2年生が青、3年生が赤というように学年ごとに色が違う。2人は緑のスカーフを取り、青のスカーフを巻いた。バッチも取り替えた。
「ハナカさん、フウガさんは、今日から2年の教室に行ってもらいます。ついて来て下さい」
2人は事務員さんの後ろについて行き、2年の教室に入るのであった。
2年生の教室に1年生が入ってきたので生徒がざわつき始めた。
入れ違いで教師が入ってきた。彼は、花菜香と風雅を見つけ、
「君たちがハナカさんとフウガさんかな?」
「はい。そうです」
「進級おめでとう。私は総合魔法学Ⅰ類の2年生の担任、トムソン・ジェイスだ。君らの担任になる。よろしく」
「進級?私たち2年生になったんですか?」
「え?聞いてない?君らは1年の修了要件を満たして2年の前期の授業も履修済みだ。なので先生たちの会議で君たちを2年生に進級させることに決まったのだが、そうか。連絡行ってなかったか」
聞いていた他の2年生は騒ぎ始めた。
「とりあえず、今日から俺が君らの担任な。よろしく」
「「はい」」
それからホームルームが始まった。途中、花菜香と風雅が前へ呼ばれ、
「聞いていたものも居るだろうが、今学期から1年から2年に飛び級したハナカ・アソウさんとフウガ・アソウさんだ。今日から君らと同級生なので、よろしくな」
ホームルームも終わり、授業になった。やはり最初は試験らしい。受けた。合格した。授業免除で単位をもらった。
その後の授業でも一発合格を連発した。合格したのはいいが、何だか段々と肩身が狭くなってきているのは気のせいだろうか?
そんなこんなで1日の授業が終わった。
授業が終われば図書室に行った。明日の予習である。図書室には先輩の残したノートがある。それを使って勉強すれば、高得点を狙える。2人は高得点目指して時間いっぱいまで勉強するのであった。
そして1週間後、夏休みを犠牲にしたお陰あってか無事、2年後期の授業に全て合格する花菜香と風雅。
学校側も慣れたもので、来週は3年前期の試験が予約されている。
花菜香と風雅も慣れたもので、時間が重複して取れなかった選択科目を取っていくのであった。
そしてそれから1週間後、3年前期のの授業に全て合格する。次は3年後期だ。
3年の授業につい最近まで1年だった者が混じる。試験を受ける。合格する。
夏休みに少しばかり遊んでしまったので2週間かかったが、3年間で履修するはずだった授業を1年足らずで履修し終えた花菜香と風雅。
履修し終えてから、担任のトムソンから話があった。残りの2年と少し、学術院に入ってみないかと。
ここはサガンガ王国王都の麻宗邸、
花菜香と風雅は、風雅の部屋で休憩していた。
「大体やることが多すぎるんだよ。今後の授業の予習は分かるとして、西方諸国連合軍の書類だとか、アハントルト王国宮廷魔道士団の書類って何だよ!」
「結局、サガンガ王国に帰っても、今後の授業の予習ばかりでしたものね」
そうなのである。サガンガ王国に帰っても、2人は今後の授業の予習ばかりしていて部屋に閉じこもって、何のために帰ったのか分からない状態だったのである。
2人で休憩していると、部屋をノックする音が聞こえる。
「はい。開いてますよ」
すると、二郎が入ってきた。
「勉強中だったかな?」
「いえ、大丈夫です。休憩中です」
「なら、今は大丈夫だな」
二郎は風雅の勉強机の椅子を180度ひっ来る返して座り、
「お前たちが予習に手こずるって、そんなに学校の勉強は大変なのか?」
「それほど大変というわけではないのですが、範囲が広すぎるのです」
「ちなみに、どれくらいの範囲まで進んでいるんだい?」
「もうすぐやっと3年の後期の分が終わります」
二郎は目を見開いた。
「3年の後期って、何でそんなところまでしてるんだ?」
「学校の先生の勧めがありまして」
二郎は困ったような顔をして、
「お前たちは本来なら1年前期の単位を取れていればよく、1年後期の予習をしていれば良かったはずだ」
「そうですわね」
「それが何で3年の後期まで終わらせようとするんだい?」
花菜香と風雅も、返答に困ってしまう。
「2年前期まで単位が取れているというのであれば、やるのは2年後期の分までだ。3年の分は今は必要ない」
「…そうですわね」
「そうだね」
「まぁ、もうすぐ終わるなら止めはしないが、ほどほどにな」
「分かりましたわ」
「はい」
リビングに下りてきた二郎は、
「あいつら、3年後期の分まで予習してた」
「何故そんな先まで?」
「先生に勧められたらしい」
ミランダは、
「いくら先生に勧められてとはいえ、くつろぐ時間もなしにそんな先まで予習して、気の毒ですわね」
「その先生も、あの2人をどうしたくてそんな先まで予習させるのやら」
そんなことをさせるその先生の意図が分からなくて困惑する麻宗家一家であった。
結局花菜香と風雅は最後まで予習をして、休み最後の数日間を休みに充ててから、新学期、学校に出るのであった。
ホームルーム前の早くに教室に着いた花菜香と風雅であったが、教室に事務員の人が訪ねてきて、
「ハナカさん、フウガさんは、これを身につけて下さい」
渡されたのは、青のスカーフと2年生用のバッチであった。
スカーフは赤、青、緑とあり、今期は1年生が緑、2年生が青、3年生が赤というように学年ごとに色が違う。2人は緑のスカーフを取り、青のスカーフを巻いた。バッチも取り替えた。
「ハナカさん、フウガさんは、今日から2年の教室に行ってもらいます。ついて来て下さい」
2人は事務員さんの後ろについて行き、2年の教室に入るのであった。
2年生の教室に1年生が入ってきたので生徒がざわつき始めた。
入れ違いで教師が入ってきた。彼は、花菜香と風雅を見つけ、
「君たちがハナカさんとフウガさんかな?」
「はい。そうです」
「進級おめでとう。私は総合魔法学Ⅰ類の2年生の担任、トムソン・ジェイスだ。君らの担任になる。よろしく」
「進級?私たち2年生になったんですか?」
「え?聞いてない?君らは1年の修了要件を満たして2年の前期の授業も履修済みだ。なので先生たちの会議で君たちを2年生に進級させることに決まったのだが、そうか。連絡行ってなかったか」
聞いていた他の2年生は騒ぎ始めた。
「とりあえず、今日から俺が君らの担任な。よろしく」
「「はい」」
それからホームルームが始まった。途中、花菜香と風雅が前へ呼ばれ、
「聞いていたものも居るだろうが、今学期から1年から2年に飛び級したハナカ・アソウさんとフウガ・アソウさんだ。今日から君らと同級生なので、よろしくな」
ホームルームも終わり、授業になった。やはり最初は試験らしい。受けた。合格した。授業免除で単位をもらった。
その後の授業でも一発合格を連発した。合格したのはいいが、何だか段々と肩身が狭くなってきているのは気のせいだろうか?
そんなこんなで1日の授業が終わった。
授業が終われば図書室に行った。明日の予習である。図書室には先輩の残したノートがある。それを使って勉強すれば、高得点を狙える。2人は高得点目指して時間いっぱいまで勉強するのであった。
そして1週間後、夏休みを犠牲にしたお陰あってか無事、2年後期の授業に全て合格する花菜香と風雅。
学校側も慣れたもので、来週は3年前期の試験が予約されている。
花菜香と風雅も慣れたもので、時間が重複して取れなかった選択科目を取っていくのであった。
そしてそれから1週間後、3年前期のの授業に全て合格する。次は3年後期だ。
3年の授業につい最近まで1年だった者が混じる。試験を受ける。合格する。
夏休みに少しばかり遊んでしまったので2週間かかったが、3年間で履修するはずだった授業を1年足らずで履修し終えた花菜香と風雅。
履修し終えてから、担任のトムソンから話があった。残りの2年と少し、学術院に入ってみないかと。
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