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新しい生活
ジンジョルノ王からの褒美
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とりあえず、いろいろあったが、二郎は、城下町を歩いて回ることにした。
パディザスさん、目立つんだよなぁ。でも、パディザスさんを連れて行かなければ町中を歩けないし。とりあえず、薫に念話入れておくか。二郎は薫に、
(薫、今大丈夫か?)
(なあに?)
(ちょっと帰れなくなった。理由は後で説明する)
(ちょっと、どうなってるのよ。分ったわ。ちゃんと理由、説明してね)
(分った)
とりあえず、パディザスを連れて、街まで降りてみることにした。
着いたところは大通り。左右にはこの国で1番の大店が軒を連ねていた。
服屋に武器屋、防具屋、道具屋に宿屋。あれ?八百屋や魚屋などの食料品屋が無いぞ?
「食料品を売っている店が無いが、どうして?」
パディザスさんに聞いてみた。
「食料品を扱っている店なら一本奥の筋に入ったところにあります」
なるほど。二郎は一本奥の筋に入ってみる。
八百屋に魚屋に乾物屋に穀物屋。確かにあった。でも何故?
「大通りは何故食料品を扱っている店が無いんだ?」
「この都市には多くの旅人がやって来ます。その人たちを目当ての店が大通りにできました。それで、街を知っている人が使う店は、大通りから奥の筋に引っ越して行き、今のような形に落ち着きました」
なるほど。よそ者があまり街を知らなくても、大通りを歩いていれば用を足せるようにして、この街を知っている地元民は奥の筋の店を使うということか。
「ダラというのが通貨か?」
「そうです」
値段を見て、数字的にはザガンガ王国の王都とそれほど変わりは無い。しかし、通貨のレートが将来どのようになるか…
「街の人口はどれくらい?」
「およそ10万人くらいでしょうか」
人口もザガンガ王国の王都とそれほど変わらない訳ね。
うん。何を調べたらいいか分らない。王城まで戻ろう。
「十分見て回れました。戻りましょう」
「分りました。こちらです」
こうして王城へ戻る二郎なのであった。
王城へと戻り、二郎は二郎に割り当てられた客間に入り、
「お食事まで1時間と少しございます。それまでこちらでおくつろぎ下さい」
1時間あるか。薫に少しでも説明しておくか。二郎はザガンガ王国王城の宮廷魔道士の部屋にゲートで帰った。
「あ、二郎来た。ちょっとこっちへ来なさい!」
二郎は引っ張られて応接室へ。そこにはアバン王とリチャードお義父様がいた。
二郎はタンザナティア王国の王都、ビライガに向かっている途中、馬車が襲われており、馬車を守るべく助太刀してついでに姫に治癒の魔法を使ったこと、王城へ泊まっていくように言われたことをかいつまんで説明した。
「何よそのラノベみたいな展開!褒美って何をもらうのよ!」
「まだ決まっていないって言ってたからまだ知らない」
「ふむ。あちらからも使者を出すか。こちらも人数を揃えて使者を出すことにするか。二郎君はもうあちらに戻りなさい。こちらもこちらで話し合っておく」
「分りました。あちらに戻ります。何か分りましたらまた」
そうして二郎はまた、タンザナティア王国王城へ行くのであった。
王城へ行って程なくして夕食に呼ばれた。席は何故か助けたお姫様、名を、エテラーシア・ザビエルというのだそうなのだが、そのお姫様の隣の席に座らされた。他の王族は何やら小声で話してるな。何だろう?
料理はちょっと豪勢であった。味も良く、美味しく食べられた。
翌日、謁見の間にて。
「褒美はいろいろと考えたのだが、うちの娘、エテラーシア・ザビエルをそちの嫁に出そう」
「私は既婚者ですがいいのですか?」
「そちの国では嫁は1人なのか?」
「いえ。今現在、私にも3人妻がいまして…」
「それなら大丈夫じゃないか」
こうして、二郎はエテラーシア・ザビエルさんと婚約し、城下町に屋敷と、名誉伯爵の爵位をもらった。
「エテラーシアは花嫁修業にそちに預ける。国元に戻るときには連れて行ってやってくれ」
「ジンジョルノ王はそのうち私のお義父様になるのですね。分りました。今日戻る用意をしますので、このままエテラーシア様をお預かりします」
「込み入った話か?それなら部屋を移そう」
ジンジョルノ王、エテラーシア姫、二郎と別室に移り、
「移動魔法がありまして、すぐに国元に戻れるのです」
そう、ジンジョルノ王に話した。
「一瞬でか!?それなら使者も出しやすいが… この魔法はワシの配下の者にはしばらく伏せておく。二郎君もそのつもりでな」
「分りました」
「それと、2週間後にまた来てくれ。こちらからも使者を出すことになりそうだ」
「分りました」
こうして二郎はエテラーシア姫を連れて城下町を出て、人気のいない場所でゲートでザガンガ王国の私邸に戻るのであった。
パディザスさん、目立つんだよなぁ。でも、パディザスさんを連れて行かなければ町中を歩けないし。とりあえず、薫に念話入れておくか。二郎は薫に、
(薫、今大丈夫か?)
(なあに?)
(ちょっと帰れなくなった。理由は後で説明する)
(ちょっと、どうなってるのよ。分ったわ。ちゃんと理由、説明してね)
(分った)
とりあえず、パディザスを連れて、街まで降りてみることにした。
着いたところは大通り。左右にはこの国で1番の大店が軒を連ねていた。
服屋に武器屋、防具屋、道具屋に宿屋。あれ?八百屋や魚屋などの食料品屋が無いぞ?
「食料品を売っている店が無いが、どうして?」
パディザスさんに聞いてみた。
「食料品を扱っている店なら一本奥の筋に入ったところにあります」
なるほど。二郎は一本奥の筋に入ってみる。
八百屋に魚屋に乾物屋に穀物屋。確かにあった。でも何故?
「大通りは何故食料品を扱っている店が無いんだ?」
「この都市には多くの旅人がやって来ます。その人たちを目当ての店が大通りにできました。それで、街を知っている人が使う店は、大通りから奥の筋に引っ越して行き、今のような形に落ち着きました」
なるほど。よそ者があまり街を知らなくても、大通りを歩いていれば用を足せるようにして、この街を知っている地元民は奥の筋の店を使うということか。
「ダラというのが通貨か?」
「そうです」
値段を見て、数字的にはザガンガ王国の王都とそれほど変わりは無い。しかし、通貨のレートが将来どのようになるか…
「街の人口はどれくらい?」
「およそ10万人くらいでしょうか」
人口もザガンガ王国の王都とそれほど変わらない訳ね。
うん。何を調べたらいいか分らない。王城まで戻ろう。
「十分見て回れました。戻りましょう」
「分りました。こちらです」
こうして王城へ戻る二郎なのであった。
王城へと戻り、二郎は二郎に割り当てられた客間に入り、
「お食事まで1時間と少しございます。それまでこちらでおくつろぎ下さい」
1時間あるか。薫に少しでも説明しておくか。二郎はザガンガ王国王城の宮廷魔道士の部屋にゲートで帰った。
「あ、二郎来た。ちょっとこっちへ来なさい!」
二郎は引っ張られて応接室へ。そこにはアバン王とリチャードお義父様がいた。
二郎はタンザナティア王国の王都、ビライガに向かっている途中、馬車が襲われており、馬車を守るべく助太刀してついでに姫に治癒の魔法を使ったこと、王城へ泊まっていくように言われたことをかいつまんで説明した。
「何よそのラノベみたいな展開!褒美って何をもらうのよ!」
「まだ決まっていないって言ってたからまだ知らない」
「ふむ。あちらからも使者を出すか。こちらも人数を揃えて使者を出すことにするか。二郎君はもうあちらに戻りなさい。こちらもこちらで話し合っておく」
「分りました。あちらに戻ります。何か分りましたらまた」
そうして二郎はまた、タンザナティア王国王城へ行くのであった。
王城へ行って程なくして夕食に呼ばれた。席は何故か助けたお姫様、名を、エテラーシア・ザビエルというのだそうなのだが、そのお姫様の隣の席に座らされた。他の王族は何やら小声で話してるな。何だろう?
料理はちょっと豪勢であった。味も良く、美味しく食べられた。
翌日、謁見の間にて。
「褒美はいろいろと考えたのだが、うちの娘、エテラーシア・ザビエルをそちの嫁に出そう」
「私は既婚者ですがいいのですか?」
「そちの国では嫁は1人なのか?」
「いえ。今現在、私にも3人妻がいまして…」
「それなら大丈夫じゃないか」
こうして、二郎はエテラーシア・ザビエルさんと婚約し、城下町に屋敷と、名誉伯爵の爵位をもらった。
「エテラーシアは花嫁修業にそちに預ける。国元に戻るときには連れて行ってやってくれ」
「ジンジョルノ王はそのうち私のお義父様になるのですね。分りました。今日戻る用意をしますので、このままエテラーシア様をお預かりします」
「込み入った話か?それなら部屋を移そう」
ジンジョルノ王、エテラーシア姫、二郎と別室に移り、
「移動魔法がありまして、すぐに国元に戻れるのです」
そう、ジンジョルノ王に話した。
「一瞬でか!?それなら使者も出しやすいが… この魔法はワシの配下の者にはしばらく伏せておく。二郎君もそのつもりでな」
「分りました」
「それと、2週間後にまた来てくれ。こちらからも使者を出すことになりそうだ」
「分りました」
こうして二郎はエテラーシア姫を連れて城下町を出て、人気のいない場所でゲートでザガンガ王国の私邸に戻るのであった。
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