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魔王退治ととある商人の暗躍
魔法暗記と毒物調査
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魔王と第一王子の話が終わり、解散かと思われたとき、
『どの辺りから木々が枯れてきましたか?もしくは、魔物はどの辺りまで住んでいましたか?』
薫はザガンガ王国の地図を広げ、魔王にこう尋ねた。
『私も聞いた話ですが、ザガンガ王国の最北端、ガーネルザロドロイスの森の北側に、5年前、ある日突然毒々しい気配を感じたとロドリギャースたちは言っていました。それから、その辺りを中心に、木々が朽ち始め、それが広がり、魔物が南下せざるを得なくなりました』
『ガーネルザロドロイスの森の北側に毒物らしきものがあるのね。分ったわ。どうもありがとう』
そして、魔王と人間の会話が終わり、解散となった。
キャンピングカーで王都に戻る最中、薫は、
「二郎、私、準備ができたら一度ガーネルザロドロイスの森を見に行こうと思うの。どうせ会談が近づくまでキャンピングカーは使わないでしょ?」
「それはいいが、毒物もだが、周りに気をつけなよ」
「分ってるって。それじゃぁ、そういうことでこっちは準備にかかるわ。あ、そうだ。二郎に買って来てほしいものがあるんだけど」
そう言われて、二郎は日本に転送されて、防水の袋を32個と、縛るためのゴム紐32個、双眼鏡2つ、望遠鏡を2つ買って、またザガンガ王国に戻されるのであった。
パーサー王子を王城へと返して、研究部会の一室、汚染調査班が使っている部屋に薫は居た。そこに、
『薫様、軍行用の携帯食料が16名、10日分で、480個、こちらは準備できております。あと、背負子も16名分、確保しました。がたつきなども一応チェックしましたが、問題ありません。それから、言われていた食料16名、4食分ですが、そちらも用意できております。あと、馬車の連結ですが、お車への接続完了しました。速度が出るということで、頑強に固定しておきました。しかし、お車に馬車、その後ろに幌馬車を連結して輸送量を上げるとは、薫様のお考えは大胆ですね』
『準備ありがとう。これでこちらの行動を起こせそうよ。もうちょっと待ってね。背負子と携帯食料を受け取りにいくから』
報告を受けた後、買い物を済ませた二郎を、薫はこちらに転送させた。薫は荷物を受け取り、
『汚染調査班の皆さん、これから袋とひもをお渡しします。それが済んだら携帯食料を受け取りにいきます。渡した袋に携帯食料を詰め、水と一緒に背負子に縛り付けて明日からの調査の準備とします。準備ができた背負子は指定した馬車に積み込みます。順番に行いますので私の指示に従って下さい』
そうして薫は、研究部会、汚染調査班をゾロゾロと引き連れて、調査の準備を進めるのであった。出発は明日。果たして原因に少しでも近づけるのであろうか?それは行ってみないと分らないのであった。
二郎は、買った物を薫に渡した後、研究部会の魔法陣研究班が集まる部屋で、
何々、『万物を知り尽くす英知の神よ、我に大いなる力を分け与えたまえ、コミュニケーション』と唱えれば、魔物との会話はできるのか。しかし、範囲は狭くて多くて4人まで。大人数で会話するときは魔法陣の方が有効、っと。
二郎が魔法関連の文献を読んでいる傍らで、他の魔法陣研究班のメンバーは、せっせと布に、魔法陣を描いている。
『今回行われる会議では、各地方、小規模に行われる小会議、皆で集まって行われる大会議を想定して、大小様々な魔法陣が必要となると思われます。それも多くの数が。ですので、期限いっぱい、できるだけたくさんの魔法陣を用意したいと思って行動しております』
そう、リーダーのアマズスは説明する。魔法の呪文は覚えた。二郎自体が会議に参加するわけではないから会議内容については準備する必要はない。そこで、
『僕にも魔法陣の描き方を教えてくれないか』
そう、アマズスに頼み、二郎は魔法陣を描き始めるのであった。
『どの辺りから木々が枯れてきましたか?もしくは、魔物はどの辺りまで住んでいましたか?』
薫はザガンガ王国の地図を広げ、魔王にこう尋ねた。
『私も聞いた話ですが、ザガンガ王国の最北端、ガーネルザロドロイスの森の北側に、5年前、ある日突然毒々しい気配を感じたとロドリギャースたちは言っていました。それから、その辺りを中心に、木々が朽ち始め、それが広がり、魔物が南下せざるを得なくなりました』
『ガーネルザロドロイスの森の北側に毒物らしきものがあるのね。分ったわ。どうもありがとう』
そして、魔王と人間の会話が終わり、解散となった。
キャンピングカーで王都に戻る最中、薫は、
「二郎、私、準備ができたら一度ガーネルザロドロイスの森を見に行こうと思うの。どうせ会談が近づくまでキャンピングカーは使わないでしょ?」
「それはいいが、毒物もだが、周りに気をつけなよ」
「分ってるって。それじゃぁ、そういうことでこっちは準備にかかるわ。あ、そうだ。二郎に買って来てほしいものがあるんだけど」
そう言われて、二郎は日本に転送されて、防水の袋を32個と、縛るためのゴム紐32個、双眼鏡2つ、望遠鏡を2つ買って、またザガンガ王国に戻されるのであった。
パーサー王子を王城へと返して、研究部会の一室、汚染調査班が使っている部屋に薫は居た。そこに、
『薫様、軍行用の携帯食料が16名、10日分で、480個、こちらは準備できております。あと、背負子も16名分、確保しました。がたつきなども一応チェックしましたが、問題ありません。それから、言われていた食料16名、4食分ですが、そちらも用意できております。あと、馬車の連結ですが、お車への接続完了しました。速度が出るということで、頑強に固定しておきました。しかし、お車に馬車、その後ろに幌馬車を連結して輸送量を上げるとは、薫様のお考えは大胆ですね』
『準備ありがとう。これでこちらの行動を起こせそうよ。もうちょっと待ってね。背負子と携帯食料を受け取りにいくから』
報告を受けた後、買い物を済ませた二郎を、薫はこちらに転送させた。薫は荷物を受け取り、
『汚染調査班の皆さん、これから袋とひもをお渡しします。それが済んだら携帯食料を受け取りにいきます。渡した袋に携帯食料を詰め、水と一緒に背負子に縛り付けて明日からの調査の準備とします。準備ができた背負子は指定した馬車に積み込みます。順番に行いますので私の指示に従って下さい』
そうして薫は、研究部会、汚染調査班をゾロゾロと引き連れて、調査の準備を進めるのであった。出発は明日。果たして原因に少しでも近づけるのであろうか?それは行ってみないと分らないのであった。
二郎は、買った物を薫に渡した後、研究部会の魔法陣研究班が集まる部屋で、
何々、『万物を知り尽くす英知の神よ、我に大いなる力を分け与えたまえ、コミュニケーション』と唱えれば、魔物との会話はできるのか。しかし、範囲は狭くて多くて4人まで。大人数で会話するときは魔法陣の方が有効、っと。
二郎が魔法関連の文献を読んでいる傍らで、他の魔法陣研究班のメンバーは、せっせと布に、魔法陣を描いている。
『今回行われる会議では、各地方、小規模に行われる小会議、皆で集まって行われる大会議を想定して、大小様々な魔法陣が必要となると思われます。それも多くの数が。ですので、期限いっぱい、できるだけたくさんの魔法陣を用意したいと思って行動しております』
そう、リーダーのアマズスは説明する。魔法の呪文は覚えた。二郎自体が会議に参加するわけではないから会議内容については準備する必要はない。そこで、
『僕にも魔法陣の描き方を教えてくれないか』
そう、アマズスに頼み、二郎は魔法陣を描き始めるのであった。
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