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第百八十一話 冷たい光を許せない
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「レクスは祝福されし者の力の練習をしてきたでしょ、あの力を使ってアムを助けてあげて」
「……そんなことが俺にできるのか」
「分かんないよ、でもブレットの砦にそのまま行くより勝算がある」
「分かった、それなら試してみることにしよう」
俺は近くの森へと仲間と共に向かった、森が一番に草食系ヴァンパイアの力を発揮しやすいところだ。俺は仲間に見守られながら、森の中でも一番大きな樹の下で横になった。そして祝福されし者の力を引き出そうとする、世界とは大きな森だ。森の中なら俺は誰にも負けはしない、そう考えながら大きな世界という森の中へと入っていく、暗くて恐ろしいことが起こりそうだ。だが違う、それは俺が恐れているからそんな気がするだけだ、森はいつだって俺に優しかった。だから、怖いことは何も起こらない。
俺は世界という大きな森の中で光を探した、フェリシアを探す時とは違う。今の俺が探しているのは小さな光だ、アムという生きようと必死にあがいていた小さな女の子だった。俺は集中して森の中を探していった、大きな光や小さな光、様々なものがあってどれも光り輝いていた。その中で俺が探しているのは、ああ、金色のとても小さな光だった。まだ大丈夫だ、この光は汚されていない。その光を見つけると同時に、光に纏わりつく冷たくて大きな幾つかの光の包囲網に気がついた。このまま光を消してしまっていいものか、そう迷った途端に光は変化した。いや俺の視線が変わったのだ、人間と高位ヴァンパイアそれに建物、それぞれが透き通っているように見えた。
アムとそれを見つめている高位ヴァンパイアが一人、でもこいつだけの単独行動じゃない、大きめの光は繋がっていたのだ。だからその場にいなくても、ちょっと離れたところで全然別のことをしている高位ヴァンパイアが数名が見えた。包囲網の中には人間の光もあった、これが操られている人間たちだろう、高位ヴァンパイアだけで総勢で20名ほどか、ウィルという奴や、キリルはいなかった。あいつらはこの高位ヴァンパイアの包囲網に関わっていないようだ、フェリシアの近くにある冷たい光が二つ見えた。
とりあえずはアムたち人間と高位ヴァンパイアを結んでいる光を切り離した、そうするとアムはかくんと気絶してしまい、高位ヴァンパイアの方はまた光を繋ぎなおそうと、おそらくは精神魔法を使おうとした。これ以上、精神をいじくられたらアムがどうなるのか分からない。そう思った瞬間、俺の今までの怒りが爆発した。
『人間を簡単に傷つけて弄ぶ、お前たちにはもううんざりだ!!』
俺の怒りは冷たい光たち、繋がっている高位ヴァンパイアたちに伝わっていった。アムと一緒にいた高位ヴァンパイアの光がまず消えてそいつは倒れた、それから俺とその者に近い順に高位ヴァンパイアが倒れていきその光が消えていった。20名ほどいた高位ヴァンパイアのほどんどが死んだ、冷たく光っていた彼らは輝くのを止めて消えてしまった。
金色の小さな光であるアムは問題ない、ただ気絶しているだけのようだった。そのことに安心した時とても大きな光が俺に近寄ってきた、いや俺が大きな光に引き寄せられていったのだ。この光は知っている、俺の大切な光だ。いつも優しくて暖かい光、俺は大きな光に手を差し伸べてそのまま掴もうとした。
『久しぶりだね、レクス。別の女を探しているなんて、妬いてしまうよ』
『フェリシア、会いたかった』
『少しまた私に近くなったね、レクスのこと、いつまでも待っているから』
『ああ、必ずお前に会いに行くよ』
フェリシアに接触した瞬間、また分かった。俺の力ではこれが限界だ、今はまだ無理だ、この力は大きすぎる。そう思った途端に落下していくような感じがした、俺自身の体に引き戻されるのが分かった。だからその流れに逆らわずに戻ることにした、俺は自然の流れに逆らわず自分の体に戻ることができた。
「…………ディーレ、すまんが治療を頼む。うっ、けほっ!?」
「レクスさん!?このくらいなら、これで大丈夫です。『大治癒!!』」
「上手くいった、レクス?」
「レクス様、大丈夫ですか!?――ってこの匂いは、リア充はこれだからっ!!」
「アムはきっと無事だ、それに高位ヴァンパイアの奴らの包囲網を破壊してやった」
「そうですか、アムさんが無事で良かったです。どうか、彼女のこれからに光の導きがありますように」
「レクス、やったんだ。うわぁ、僕も見たかったぁ!!」
「それだけじゃありませんよ、きっとこの匂いからしてきっとリア充展開をしてきたんですよ。全くもうっ!!」
俺は自分の体に戻ってきた、だが戻るまでに高位ヴァンパイアの包囲網を滅茶苦茶にしてやった。ほとんどはそれで息絶えたはずだ、アムという少女も無事だった。まだアムが人間だったから良かった、いくら祝福されし者の力でも人間以外になってしまったら人間に戻せない。しかし、全ては世界の力という大きな森で起こったことだったから、その結果が分かるまでに時間がかかった。やがて噂話がまた街を賑わせていた、俺たちはカルボーヌの街でそれを静かに聞いていた。
「ミリアム伯爵令嬢が見つかったんだって」
「なんでもヴァンパイアの仕業だったらしいよ」
「ヴァンパイアがその場にいたんだって」
「助けにいった冒険者にそいつは退治されたんだ」
「それじゃ、白金の冒険者レクスは?」
「何も関係が無かったらしい」
「噂話って当てにならないものね」
噂になっているカルボーヌ伯爵家にまた夜に忍びこんだりもした、アムじゃなくミリアムは静かに自室で眠っていた。俺たちといた時よりも顔色が良くなっていた、昼間にこっそりと特別区を見た時には幸せそうに家族に囲まれて笑っていた。記憶は失われたままかもしれないが、彼女はきっと幸せを取り戻せるだろう。俺たちは当てのない旅に戻ろうとした、だが今までと変わったことがあった。高位ヴァンパイアの人間を使った包囲網を感じなくなったのだ、またしばらく経って祝福されし者の力を使って、世界という大きな森に潜ってみて分かったことだった。
そうしてみるとフェリシアという大きな暖かい光の傍に、大きめの冷たい光たちがあるのは変わらない。だが俺たちの周りで大きめの光の包囲網を感じなくなった、あの時にかなり破壊してしまったからそれが影響しているのかもしれない。俺たちは少しだけ自由を取り戻したようだ、隠れて暮らしているのは変わらないが少し息をするのが楽になった気がする。俺の祝福されし者の力を必要以上に向こうが警戒しているのかもな、何が起こったのか聞いてみたいが、高位ヴァンパイアにはオッド以外に友達がいないから仕方がない。
「高位ヴァンパイアたちが群れなくなった、どうしてか俺たちを襲うのを止めたようだ」
「それは良かったです、神よ。貴方の聖なる光の輝きで、僕たちのこれからの道を照らしてください」
「うん、レクス強くなったね。まだまだ強くならなくっちゃ、僕も強くなろうっと」
「全くもうリア充なのにやってることは少年漫画ですか、ファンさんもレクス様の悪影響を受けないで、ずっと可愛いままでいてください」
「ミゼはいつも分からないことを言う、そして何故か俺のブーツを引っ搔くのを止めろ」
「はぁ、ミゼさんの言うことは難し過ぎて分からないことが多いです」
「そうだよね、いっつも女の子のことか、変なことを言ってるんだもん」
「うわぁ、ファンさん。その顔が可愛いです。そのスクショを撮らせて、はい、『思念転写』」
「うわああ!?ミゼ、お前は宿屋の床に何をするんだ!!」
「あっ、これファンさんです、凄く綺麗に写ってますね」
「えっ!?僕ってこんな顔してるの?ってこれ、消えないよ~!!」
「なんということでしょう、私が推しの顔を宿屋の床に写してしまいました。てへぺろ」
ミゼが訳の分からないことを言うのはいつものことだが、宿屋の床に絵を転写するなんてことをしたのは初めてだ。初めてで最後であって欲しい、こすっても落ちないからどうするのか悩んだ。だが、同じ宿屋の普通の床をもう一度、魔法で転写させて事なきを得た。ファンが一番焦っていた、それはそうだろうな。自分の顔が宿屋の床に写っているなんて気まずくて仕方ないだろう、ミゼは一通り怒られた後に白紙の束を買って貰っていた、そうしないと今後も宿屋の床が犠牲になるという半分は脅しだった。
さて高位ヴァンパイアから狙われる危険が減った、少なくとも一度は人間と高位ヴァンパイアの繋がりを断った。次はどこに行ってみようか、どこに行けば俺は強くなれるだろうか。仲間たちと一緒にまた行く当てはないが、何が起こるか分からない楽しい旅へと戻った。
「……そんなことが俺にできるのか」
「分かんないよ、でもブレットの砦にそのまま行くより勝算がある」
「分かった、それなら試してみることにしよう」
俺は近くの森へと仲間と共に向かった、森が一番に草食系ヴァンパイアの力を発揮しやすいところだ。俺は仲間に見守られながら、森の中でも一番大きな樹の下で横になった。そして祝福されし者の力を引き出そうとする、世界とは大きな森だ。森の中なら俺は誰にも負けはしない、そう考えながら大きな世界という森の中へと入っていく、暗くて恐ろしいことが起こりそうだ。だが違う、それは俺が恐れているからそんな気がするだけだ、森はいつだって俺に優しかった。だから、怖いことは何も起こらない。
俺は世界という大きな森の中で光を探した、フェリシアを探す時とは違う。今の俺が探しているのは小さな光だ、アムという生きようと必死にあがいていた小さな女の子だった。俺は集中して森の中を探していった、大きな光や小さな光、様々なものがあってどれも光り輝いていた。その中で俺が探しているのは、ああ、金色のとても小さな光だった。まだ大丈夫だ、この光は汚されていない。その光を見つけると同時に、光に纏わりつく冷たくて大きな幾つかの光の包囲網に気がついた。このまま光を消してしまっていいものか、そう迷った途端に光は変化した。いや俺の視線が変わったのだ、人間と高位ヴァンパイアそれに建物、それぞれが透き通っているように見えた。
アムとそれを見つめている高位ヴァンパイアが一人、でもこいつだけの単独行動じゃない、大きめの光は繋がっていたのだ。だからその場にいなくても、ちょっと離れたところで全然別のことをしている高位ヴァンパイアが数名が見えた。包囲網の中には人間の光もあった、これが操られている人間たちだろう、高位ヴァンパイアだけで総勢で20名ほどか、ウィルという奴や、キリルはいなかった。あいつらはこの高位ヴァンパイアの包囲網に関わっていないようだ、フェリシアの近くにある冷たい光が二つ見えた。
とりあえずはアムたち人間と高位ヴァンパイアを結んでいる光を切り離した、そうするとアムはかくんと気絶してしまい、高位ヴァンパイアの方はまた光を繋ぎなおそうと、おそらくは精神魔法を使おうとした。これ以上、精神をいじくられたらアムがどうなるのか分からない。そう思った瞬間、俺の今までの怒りが爆発した。
『人間を簡単に傷つけて弄ぶ、お前たちにはもううんざりだ!!』
俺の怒りは冷たい光たち、繋がっている高位ヴァンパイアたちに伝わっていった。アムと一緒にいた高位ヴァンパイアの光がまず消えてそいつは倒れた、それから俺とその者に近い順に高位ヴァンパイアが倒れていきその光が消えていった。20名ほどいた高位ヴァンパイアのほどんどが死んだ、冷たく光っていた彼らは輝くのを止めて消えてしまった。
金色の小さな光であるアムは問題ない、ただ気絶しているだけのようだった。そのことに安心した時とても大きな光が俺に近寄ってきた、いや俺が大きな光に引き寄せられていったのだ。この光は知っている、俺の大切な光だ。いつも優しくて暖かい光、俺は大きな光に手を差し伸べてそのまま掴もうとした。
『久しぶりだね、レクス。別の女を探しているなんて、妬いてしまうよ』
『フェリシア、会いたかった』
『少しまた私に近くなったね、レクスのこと、いつまでも待っているから』
『ああ、必ずお前に会いに行くよ』
フェリシアに接触した瞬間、また分かった。俺の力ではこれが限界だ、今はまだ無理だ、この力は大きすぎる。そう思った途端に落下していくような感じがした、俺自身の体に引き戻されるのが分かった。だからその流れに逆らわずに戻ることにした、俺は自然の流れに逆らわず自分の体に戻ることができた。
「…………ディーレ、すまんが治療を頼む。うっ、けほっ!?」
「レクスさん!?このくらいなら、これで大丈夫です。『大治癒!!』」
「上手くいった、レクス?」
「レクス様、大丈夫ですか!?――ってこの匂いは、リア充はこれだからっ!!」
「アムはきっと無事だ、それに高位ヴァンパイアの奴らの包囲網を破壊してやった」
「そうですか、アムさんが無事で良かったです。どうか、彼女のこれからに光の導きがありますように」
「レクス、やったんだ。うわぁ、僕も見たかったぁ!!」
「それだけじゃありませんよ、きっとこの匂いからしてきっとリア充展開をしてきたんですよ。全くもうっ!!」
俺は自分の体に戻ってきた、だが戻るまでに高位ヴァンパイアの包囲網を滅茶苦茶にしてやった。ほとんどはそれで息絶えたはずだ、アムという少女も無事だった。まだアムが人間だったから良かった、いくら祝福されし者の力でも人間以外になってしまったら人間に戻せない。しかし、全ては世界の力という大きな森で起こったことだったから、その結果が分かるまでに時間がかかった。やがて噂話がまた街を賑わせていた、俺たちはカルボーヌの街でそれを静かに聞いていた。
「ミリアム伯爵令嬢が見つかったんだって」
「なんでもヴァンパイアの仕業だったらしいよ」
「ヴァンパイアがその場にいたんだって」
「助けにいった冒険者にそいつは退治されたんだ」
「それじゃ、白金の冒険者レクスは?」
「何も関係が無かったらしい」
「噂話って当てにならないものね」
噂になっているカルボーヌ伯爵家にまた夜に忍びこんだりもした、アムじゃなくミリアムは静かに自室で眠っていた。俺たちといた時よりも顔色が良くなっていた、昼間にこっそりと特別区を見た時には幸せそうに家族に囲まれて笑っていた。記憶は失われたままかもしれないが、彼女はきっと幸せを取り戻せるだろう。俺たちは当てのない旅に戻ろうとした、だが今までと変わったことがあった。高位ヴァンパイアの人間を使った包囲網を感じなくなったのだ、またしばらく経って祝福されし者の力を使って、世界という大きな森に潜ってみて分かったことだった。
そうしてみるとフェリシアという大きな暖かい光の傍に、大きめの冷たい光たちがあるのは変わらない。だが俺たちの周りで大きめの光の包囲網を感じなくなった、あの時にかなり破壊してしまったからそれが影響しているのかもしれない。俺たちは少しだけ自由を取り戻したようだ、隠れて暮らしているのは変わらないが少し息をするのが楽になった気がする。俺の祝福されし者の力を必要以上に向こうが警戒しているのかもな、何が起こったのか聞いてみたいが、高位ヴァンパイアにはオッド以外に友達がいないから仕方がない。
「高位ヴァンパイアたちが群れなくなった、どうしてか俺たちを襲うのを止めたようだ」
「それは良かったです、神よ。貴方の聖なる光の輝きで、僕たちのこれからの道を照らしてください」
「うん、レクス強くなったね。まだまだ強くならなくっちゃ、僕も強くなろうっと」
「全くもうリア充なのにやってることは少年漫画ですか、ファンさんもレクス様の悪影響を受けないで、ずっと可愛いままでいてください」
「ミゼはいつも分からないことを言う、そして何故か俺のブーツを引っ搔くのを止めろ」
「はぁ、ミゼさんの言うことは難し過ぎて分からないことが多いです」
「そうだよね、いっつも女の子のことか、変なことを言ってるんだもん」
「うわぁ、ファンさん。その顔が可愛いです。そのスクショを撮らせて、はい、『思念転写』」
「うわああ!?ミゼ、お前は宿屋の床に何をするんだ!!」
「あっ、これファンさんです、凄く綺麗に写ってますね」
「えっ!?僕ってこんな顔してるの?ってこれ、消えないよ~!!」
「なんということでしょう、私が推しの顔を宿屋の床に写してしまいました。てへぺろ」
ミゼが訳の分からないことを言うのはいつものことだが、宿屋の床に絵を転写するなんてことをしたのは初めてだ。初めてで最後であって欲しい、こすっても落ちないからどうするのか悩んだ。だが、同じ宿屋の普通の床をもう一度、魔法で転写させて事なきを得た。ファンが一番焦っていた、それはそうだろうな。自分の顔が宿屋の床に写っているなんて気まずくて仕方ないだろう、ミゼは一通り怒られた後に白紙の束を買って貰っていた、そうしないと今後も宿屋の床が犠牲になるという半分は脅しだった。
さて高位ヴァンパイアから狙われる危険が減った、少なくとも一度は人間と高位ヴァンパイアの繋がりを断った。次はどこに行ってみようか、どこに行けば俺は強くなれるだろうか。仲間たちと一緒にまた行く当てはないが、何が起こるか分からない楽しい旅へと戻った。
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