表向きだけはいつも通り (前・中・後編)

アキナヌカ

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表向きだけはいつも通り(後編)

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 僕は小さい頃から今までの忍のことを思い出していった、歩けるようになった頃から忍は僕によく懐いてくれた。母さんよりも僕に懐くものだから、母さんは時々すねていた。それは幼稚園に行っても変わらなくて、忍は僕と結婚すると言っていた。それはできないんだよと僕が言うと、悔しくて大泣きしてしまっていた。小学生の時も忍は僕に懐いていた、中学生になっても変わらず、でも高校生になって忍は変わってしまった。そう、僕をレイプするような酷いことを沢山した。 

「……圭介? 圭介!? 痛っ!?」
「ああ、忍。さっきまで出血多量で意識がなかったんだよ、無理をしないで寝ていて」

「本当に圭介だ、ごめん。ごめんな、俺が凄く酷いことをしてごめん」
「さすがに簡単には許せないけど、忍もう去勢なんて馬鹿な真似は止めて」

「ああっ、自分で切り落とすのは止める。お金を貯めてどこかの病院で手術してもらう」
「そんな、どうしてそこまでして去勢したいの?」

「だって俺そのままでいたら、どうしても圭介を襲っちまう。自分でも止められねぇ、でも圭介と会えないのは嫌だ」
「そうか、それじゃ。忍、一緒に考えよう。忍が去勢なんかしないで、僕と一緒にいても僕を傷つけない方法」

 忍は僕が言ったことを聞いて、僕の手を必死で握って泣き始めた。ごめん、ごめんと何度も忍は言いながら泣いた。そして、僕のことが好き、愛してるとも言った。僕は可愛い弟である忍に傷ついて欲しくなかった、だから忍のこれからについて考えることにした。忍は僕の手をずっと握っていて僕を見つめていた、もし忍が出血多量で死んでいだらと思うと僕は背筋がゾッとした、だから忍の手を握ってよく考えてみた。

「忍はどうしたいの? 僕とどんな関係ならいいの」
「俺はやっぱり手術して圭介を襲えなくした方が良い、そうすれば圭介が結婚したって何もできない、それで毎日圭介に会えるような関係がいい」

「忍、去勢したからって、性欲はなくならないと思うよ」
「え!? マジで!? うぅ、そうなのか!?」

「例えば僕が結婚したとする、去勢している忍はどうする?」
「圭介に毎日会いたい、話をしてできれば触れたい」

 忍は本当に僕の傍にずっといたいようだった、これでは去勢したとしても僕は結婚できそうになかった。忍は去勢しても性欲はなくならないと聞いて、それなら意味がねぇと頭を抱えていた。僕には忍と一緒にいられる方法は無いように思えた、一緒にいれば絶対に忍は僕に触れたがるだろうし、そんな忍を受け入れてくれるお嫁さんがいるわけがなかった。だから、僕たちはやっぱり別れて暮らすのが一番良いはずだった。

「忍、僕と別れて暮らすことはできないの?」
「それは嫌だ、奴隷でも何でもいいから圭介の傍にいたい」

「弟っていう奴隷付きの僕を、受け入れてくれるお嫁さんがいるかな?」
「圭介、そんなに結婚したいのか? そんなに女じゃないと駄目?」

「いや、そんなに結婚したいわけじゃないけど、いずれすることになると思うよ」
「それじゃ、何でもするから俺と結婚してくれ」

 忍が幼稚園生が言うようなことを言ってきた、弟と結婚する兄は普通はいないはずだ、しかも血が繋がった実の弟だ。それに忍と結婚したらセックスはできても、子どもができるはずがなかった。それでも忍は真剣だった、本当にそうしたいと考えていて、僕の手をぎゅっと握り締めていた。僕は悪戯心がわいた、忍には散々振り回されたのだから、ちょっとくらいその仕返しをしてやりたかった。だから忍にいろいろと聞いてみた、特に忍が嫌がるようなことを聞いてみた。

「セックスレスの夫婦もいるよ、それでもいいの」
「圭介と結婚できるなら、それでもいい!!」

「僕が旦那さんになったら、忍のことを抱くよ。それでもいいの、忍は平気なの?」
「圭介とセックスできるなら、どっちでも俺は別に良い!!」

「僕が浮気したらどうするの?」
「うっ!? 浮気しても俺ともセックスしてくれるなら良い!!」

 忍はどうしても何があっても僕と結婚したいみたいだった、僕は忍がどうしてそこまで僕のことが好きなのか分からなかった、僕はごく普通の兄だったはずだ。忍のことを悪いことしたら怒ったし、良いことをすれば褒めた。どこにでもいる普通の兄弟だったと僕は思う、そこで僕はおばあちゃんが言っていたことを思い出した。『…………恋焦がれるような好きじゃったね』そうおばあちゃんは言っていた、本当にそうなんだろうか、僕は忍に聞いてみた。

「忍はいつから僕がそんなに好きなの?」
「いつからかは覚えてねぇ、幼稚園の頃にはもう好きだった。兄弟としてじゃなくて、性欲を含んだ好きだった」

「いや、さすがに幼稚園児に性欲はないでしょ」
「でも俺はその頃から俺は圭介を裸にして、体中にキスしたいって思ってたぜ」

「あのぽよぽよのほっぺたで!! そんなことを考えてたの!?」
「うん、あと圭介に触りたくてキスしたくて堪らなかった。他の子どもに圭介が挨拶してると嫉妬した、圭介の唇にもキスしたかった」

 これは忍は確かに僕を好きだったらしい、それも幼稚園児の頃から好きだったみたいだ。うーんと僕は考えて、そういえば僕の先生からうつ状態の時には、重要な決断はしてはいけませんと言われていた。そのことを考えてしばらく忍と距離を置くことにした、僕のことが大好きな忍はそれが一番のお仕置きにもなるはずだ。だから、仕事を終えた母さんが帰ってきたら、忍の病室から出ておばあちゃんの家に戻ることにした。

「圭介、俺のこと捨てるのか?」
「捨てないよ、弟だもの」

「それじゃ、次はいつ会える?」
「僕の病気が治ったら、忍に会いにいくよ」

「何カ月くらいかかるんだ?」
「さぁ、分からない」

 そう言って僕は忍と別れた、忍はとても不安そうにしていた。僕は携帯のメールだけは許してあげるけど、一日に一通で二十文字以内ねと忍には言っておいた。忍は頷いて僕のことを泣きそうな顔で見送っていた、そうして僕はまたおばあちゃんの家に戻った。とにかく今は病気を治すことが一番大事だった、そうしないと僕は何も始めることができなかった。そして、僕の携帯には忍から一日に一通だけ二十文字以内のメールが入るようになった。

『今日、退院できた。圭介、好きだ、愛してる』

『母さんから凄く怒られた、圭介に今会いたい』

『学校に復帰した、圭介が大好きだ、愛してる』

『真面目に学校行ってる、圭介のことが好きだ』

『圭介のことを思い出してる、圭介、愛してる』

『テスト勉強してる、圭介に触れたい大好きだ』

『成績が良くなった、圭介に会いたい、大好き』

『もうすぐ一カ月だ、圭介元気か? 会いたい』

『あんな酷いことしてごめん、でも圭介が好き』

『俺EDになったみたい、でもその方がいいな』

『圭介がいないと性欲もない、でも愛してるよ』

『凄く圭介に会いたい、でも我慢する愛してる』

『圭介がいなくて気が狂いそう、愛してる好き』

『圭介の返事だけ待ってる、お願いは駄目だな』

『圭介が好きだ、大好きだ、また抱きしめたい』

『圭介、待ってる。好きだずっと待ってるから』

『圭介が抱きたい、俺ってまだ最低の屑みたい』

『好き、大好き、圭介に会いたい、会いたいよ』

 忍から離れて三カ月経って、ようやく俺には寛解という診断がなされた。その間に忍はずっと二十文字のメールを毎日一通送ってきた、俺はそれに返事することもあればしないこともあった、ようやく僕は頭がすっきりした気がした。あの日、忍が大量出血で死ぬかと思ったら背筋がゾっとした。忍がいなくなることに比べれば男同士で好きだとか、兄弟でも好きだとか、そんなことは小さなことに今の僕には思えた。僕は忍のことが好きだ、弟としてそしてそれ以上に大好きなんだ。

「ただいま、忍」
「おっ、おかえり。圭介」

「母さんはまた仕事?」
「うん、また三日戻らないって」

「三カ月留守にしたから、僕の部屋を掃除しなくちゃ」
「俺が掃除していたから、圭介の部屋はそのままだよ」

 三カ月ぶりに家に帰ってみると忍がぎこちなく笑って出迎えてくれた、僕は自分の部屋に荷物をおろしたが本当に忍が掃除をしていたらしく綺麗だった。忍はソワソワしながら僕の部屋についてきた、僕はベッドに座って忍においでと言った。そうしたら忍は恐る恐る僕の隣に座った、まるで死刑宣告をされる囚人のように、ガタガタと忍は震えていた。今にも忍は泣きそうだった、もう涙が目の端に丸くなって浮き出ていた。

「忍と一緒にいられる方法、よく考えてみたんだけどね」
「なっ、無いんだろう!? そんな方法。俺、圭介に捨てられるんだろ」

「忍、泣かないで。忍のこと捨てたりしないよ」
「うぅっ、嘘だ。ひっく、うぅ、ひっく。だって俺、圭介が好きなの止められない、圭介を愛してるんだ」

「本当に僕のこと忍は愛してる?」
「愛してるよ、本当に愛してるよ。俺は馬鹿だから方法を間違ったけど、圭介を俺は本気で愛してるんだ!!」

 僕は泣いている忍をよしよしと抱きしめた、忍はしばらくそのまま泣き続けたから、僕は何も言わずにそのまま忍を抱きしめていた。そうして忍が泣き止んだら僕は忍に覚悟してと言った、忍はぎゅっと目をつぶって体をこわばらせた。僕は思いっきり忍の左頬を殴った、目を開けた忍は殴られた頬を抑えて震えて怯えていた。僕は忍を殴ってスッキリした、これで忍がした酷いことを忘れられるような気がした。そして、忍とまたベッドに一緒に座って言った。

「忍、これであんな酷いことをしたことは許してあげる」
「ほっ、本当!? でっ、でも圭介はやっぱり俺のこと捨てるんだろ」

「捨てたりしないって、何度言えば分かるのかな」
「ごっ、ごめんなさい」

「忍、今度はやり方を間違えないで。さぁ、忍はどうしたいの?」
「――――!?」

 僕がそう言うと忍は物凄く驚いた顔をした、そしてまた泣きながらベッドを下りて、僕の前に跪いて真剣に泣きながらこう言った。

「圭介を愛してる、だから俺と付き合って」

 僕は忍にそう言われて今までのことを考えた、可愛かった忍という弟の幼い頃を思い出していた。無邪気に僕と結婚すると言っていた忍や、それができないと知って大泣きしたことを思い出していた。小学生までは忍は僕のベッドにいつももぐりこんできた、そうして圭介大好きと言って忍と一緒に眠ることがよくあった。さすがに中学生になるとそんなことはしなくなった、でも家にいると僕の後を追いまわしているのは変わらなかった。でも高校生になってそして僕は忍に酷いことをされた、しかしそれは忍を今殴ったことで忘れてあげることにした。

「いいよ、忍。でも母さんにはしばらくは内緒だよ」
「え?」

「それとも母さんに言いたい? うーん、しばらくは止めたほうがいいと思う」
「うっ、うん。圭介、本当に俺と付き合ってくれるの? 本当に?」

「ふふっ、忍みたいな弟は僕がいないと、何もできないみたいだから」
「うん、圭介!? 俺、圭介がいないと何もできない!! 好きだ、大好きだ、愛してる!!」

 忍は立ち上がって僕を思いっきり抱きしめてベッドに押し倒した、僕も忍のことを愛していたからぎゅっと強く抱きしめてあげた。でももう二度とあんな酷いことはしないでと忍に言った、忍はまた泣きながら頷いてもう絶対にしないと僕に謝った。それからしばらくは抱き合ったままで、お互いに会えなかった時のことを話した、その間の時間を埋めるように二人で話し合った。そうしてしばらく抱き合っていたら、僕は忍のものが固くなっているのに気がついた。

「忍、EDになったってメールしてきたよね。あれは嘘?」
「ほっ、本当にこの二カ月くらい俺はEDだった。自慰だってしてない!!」

「そっか、それじゃ確かめてみよう」
「圭介、俺に触らないで!! 圭介に触られたら!! ああっ!!? すぐいっちゃう!?」

「精液がどろどろだ、しばらく自慰をしなかったのは本当みたいだね」
「圭介、早く俺から離れて、また俺が圭介のこと襲っちまうから」

「忍は僕と付き合っているんだよ、もう僕のことを抱いてもいいんだよ」
「いいのか!? ほっ、本当にいいのか!? 圭介、キスしてもいい!?」

 僕が良いよと答えたら僕は忍に抱きしめられて、忍は僕にエッチなディープキスをしてきた。舌と舌とをからめてしばらく僕たちはキスを繰り返した、そして忍が消えそうな声でコンドームをとってきていいと僕に聞いたから、僕は優しく微笑んで良いよと忍に対して答えた。忍は僕の部屋を飛び出していって、コンドームの箱とローションを取ってきた。そして僕たちはキスをしながらお互いに服を脱がせて裸になった、忍と付き合うと僕は決めていたから、もう僕の腸内の洗浄も済ませておいた。

「圭介、圭介、夢みたい。本当に俺と付き合ってくれるの? 俺、圭介を抱いていいのか?」
「ふふっ、忍はもう僕のお尻に指を入れたいみたいだけど」

「入れていい? 圭介」
「どうぞ、忍。今度は優しくほぐしてね」

「ああ、今度は凄く優しくする。圭介が気持ちよくなれるように優しくする」
「ん、忍の指が入ってきた。ふふっ、変な感じ」

 僕は最初のうちは余裕をもって忍に接していたけれど、忍の指が僕の中の気持ち良いところに当たるようになったら自然と喘ぎ声をあげた。忍はそれで僕の気持ちいいところに気づいて、そこを中心に僕の中をほぐしていった。あんまり一生懸命に忍が僕の中をほぐそうとしているから、そんな忍が可愛くて僕はちゅっ、ちゅっと忍の頬や額それに唇に軽くキスをした、そうしたら忍は顔を真っ赤にして一生懸命に僕の中をほぐしながら、同じような可愛いキスを返してくれた。

「可愛いね、忍。好き、本当に好きだ」
「俺も圭介が好き、大好きだ!! 圭介、気持ち良い?」

「うん、そろそろ忍のものを入れてもいいよ」
「それじゃ、入れるよ。圭介、痛かったり辛かったりしたら言って」

「ああっ、入ってくる。ふふっ、本当に変な感じ。忍とこんな関係になるとは思わなかった」
「圭介、痛くない? 辛くない?」

「大丈夫だよ、忍は本当に可愛い弟だ」
「弟でもいいや、圭介。大好き、愛してる」

 そう言って忍は僕にエッチなディープキスをしたり、僕の乳首を舐めてり軽く噛んだりした。忍は何度も何度も僕に好き、大好き、愛してると繰り返し言った。そうして、僕が痛くないか、辛くないかと聞いてきた。僕は何だか体がふわふわとして気持ちが良くて、忍に気持ち良いよと答えた。そうしたら今度は忍が僕にキスをしながら腰を動かし始めた、僕のお尻の穴に忍のものを出し入れされる度に、僕は気持ちが良くて喘ぎ声が出てしまうようになった。

「あっ!! ああっ!! 忍、気持ち良いよ!! 前と全然違う、ふわふわして気持ちが良い」
「俺も、俺も気持ちが良い!! 圭介の中が気持ち良くて、腰が止まらない!!」

「いいよ、忍。そのまま動き続けて、今すっごく気持ちい良いんだ」
「俺も前と違って!! うぅ!? 気持ちが良い、好き、大好き。圭介!!」

「あっ、なんかいきそう、でもなんだか体がふわふわして、ああっ!!」
「圭介、俺もいっちゃいそう!! 圭介の中が気持ち良くて、あっ、ああ!!」

 僕と忍はほぼ同時にいってしまった、忍も気持ち良さそうでとろんとした目をしていた。僕も体中がふわふわと気持ち良くて、以前忍としたセックスとは全く違っていて驚いた。忍はもう一回してもいいと僕に聞いてきたから、好きなだけしてもいいよと僕は笑って答えた。そうしたら忍はコンドームを取り換えて、また僕の中に入ってきた。そして今度は少し激しく動いはじめた。僕はまだふわふわとした気持ち良い感じがして、ちょっと激しく動き出した忍のものをぎゅっと締め付けてしまった。そうしたら、忍も喘ぎ声を上げた。

「やぁ!! 何!? 圭介の中が締め付けてきて、ヤバイ。何これ凄く気持ちが良い!!」
「うん、僕も気持ちが良い。体の中がふわふわするんだ、それに一生懸命に腰を振る忍が可愛い」

「ふぁ!! 圭介の優しいキスが気持ち良い!! うわぁ、これ凄く興奮する!?」
「忍、僕を抱きしめて。なんだか体中がふわふわして、これっ凄く気持ち良くて堪らないんだ」

「ああっ!! 圭介、好き。本当に、大好き!! このまま圭介をずっと抱いていたい!!」
「ああ、忍に抱きしめられるの好き!! 本当に凄く気持ちが良い!! 愛してるよ、忍!!」

 僕と忍はまたほぼ同時にいってしまった、そうして僕たちは何度も抱き合って、凄く気持ちの良いセックスを繰り返した。お互いに気持ちが通じ合っていると、こんなにもセックスが気持ち良いのかと僕は驚いた。忍もそれは同じだったようで、前よりずっと気持ちが良いといって、なんと八回も僕たちはセックスをした。さすがに最後のセックスをした後は、僕は立ち上がることもできなかった、そんな僕を心配してやりすぎた!! ごめんなさい!! と忍が僕に謝った。

「忍、しばらくは表向きだけはいつも通りにしよう」
「母さんに内緒ってこと?」

「そうだよ、今の母さんに本当にこと言ったら、忍が半殺しにされないか心配だからね」
「たっ、たしかにあの母さんならやる。分かった、しばらくは内緒な、内緒」

「母さんがいなくて、僕が就活で忙しくない日はセックスしようね」
「うん、圭介。ありがとう、圭介。俺やっぱり圭介が好き、大好き、本当に愛してる」

 僕たちはしばらくの間は僕たちの関係は、誰にも言わずに秘密にすることにした。特に母さんは忍に対して怒っていたから、真実を知ったら母さんは忍のことを半殺しにしかねなかった。女一人で二人の男の子を育て上げたのが母さんだ、その母さんが忍が僕をレイプしていた何て知ったら、本当に忍は半殺しにされるのが目に見えていた。だから僕たちはしばらくは内緒と、二人で秘密を作った。僕と忍は本当に恋人同士になって、同時にそれをしばらくは隠すことになった。

「いいかい、忍。表向きだけは……」
「いつも通りだな!!」
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