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4-15見捨てられた女の子がいる
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「アングルス家には秘密の土地がある、そういう噂が絶えない家だった」
「秘密の土地、エテルノのダンジョンのような、どこかに転移できる入り口があるのかもしれない」
「いや、アングルス家はダンジョンは持っていなかった。だが実はどこかに隠していたとしたら……、ゼーエン家とアングルス家は隣の領地だった、今はもうそこは王家の領地だからそこじゃない」
「ダンジョン以外に何か思い当たるものはありませんか、つまり転移できる場所か道具が多分どこかにある」
「俺と結婚する予定だった娘がいなくなった時、異常に慌てていて捜索隊を何度も出していたな。最後には別の女との姉妹を婚約者にとすすめてきた、その代わりに資金援助を頼まれて断った」
「それじゃその婚約者さんが転移できる道具か何かを、逃げ出す時に一緒にアングルス家から持ち出したのかもしれません」
ジーニャスはまた考え込んだ、どうにか婚約者のことを思い出そうとした。だがジーニャスには思い出すことができなかった、ただし婚約者として姿絵を贈られていたことを彼は思い出した。ジーニャスは執事を呼んで、その婚約者の姿絵がどこにいったか訊ねた。執事は管理記録をさかのぼって探して、奥にある倉庫の中にしまってあると答えた。
僕とジーニャスはその倉庫に案内してもらった、いろんな大切そうな品が山ほど積んである倉庫だった。ジーニャスはため息をついたが、まずは婚約者の姿絵を探さないといけなかった。高い物も置いてあるので僕とソアン、それにジーニャスと執事さんが一緒になって探した。ジェンドとエリーさんは護衛もかねてシャールたちの傍にいてもらった、ジェンドはいつもどおりシャールと遊んでいた。
「少しくらい顔を覚えていないんですか?」
「そうですよ、仮にも婚約者でしょ」
「俺もその時は幼かった、それに婚約者に興味がなかった」
「けほっ、こっちにも絵がありますよ」
「わぁ、綺麗な女の人。黒髪に黒い目で日本人みたい」
「それは俺たちの母親だ、ニホンジンとはなんだ?」
「それはソアンが時々言うことですが、特に深い意味はないので気にしないで下さい」
「そ、そうです。ちょっと懐かしいだけで、深い意味はないんです」
「そうか、……あった!! 確かこれだ!!」
僕とソアンはそのジーニャスの婚約者の姿絵を見た、埃をかぶってはいたが銀髪に赤茶色の瞳をした女の子、その子が絵の中でドレスを来て座り笑っていた。僕たちはその姿絵を見て多分だが同じことを思った、どこか銀の冒険者であるマーニャに似ているのだ。特にジーニャスはそのことにとても驚いていた、彼はひょっとしたらマーニャの婚約者かもしれなかった。
「だが髪の色が違う、あの女は白髪だ」
「ジーニャス、何かとても辛いことがあると髪色が変わることがある、そう読んだことがあります」
「瞳の色も少し違いますけど、こっちは画家が変えたのかも」
「あいつが本当に俺の婚約者だった? だからしつこく俺にいつも絡んできたのか?」
「マーニャさんを探しましょう、アングルス家の隠された秘密を彼女は多分よく知っています」
「貴族が嫌いなわけがわかりました、マーニャさん自身が昔は貴族だったからなんですね」
マーニャの正体が滅んでしまったアングルス家の人間だと分かった、ジーニャスはすぐに警備隊に彼女を調べるように命令を出した。でもマーニャもアングルス家の名前を出せば、すぐに自分に辿り着くと分かっていたようで、彼女は忽然と姿を消してしまっていた。いつもの酒場に行ってもおらず、借りていた家ももぬけの殻だった。
ジーニャスは顔も思い出せなかった婚約者、彼女のそれ以外の記録も調べてみた。父である領主に婚約をした詳しい経緯を聞いたり、今は王家の土地になっている元アングルス家の土地、その管理者に連絡をとったのだ。そうして分かったことは断片的なことだったが、繋ぎあわせて一つの話にするとなるとこういうことだった。
アングルス家の長女だったマーニャは最初は大事に育てられた、母親も生きていて幸せだったその頃にジーニャスと婚約をした。ジーニャスは覚えていなかったが、実はマーニャと会ったことがあると分かった。だがその後のマーニャは悲惨だった、母親を失い新しくきた継母から嫌われた。そうして追い出されるように彼女は家から逃げ出した、その時に家の大切な物を持ち出した。だから、捜索隊が何度も出されたのだった。
「探せばどこにでもあるような話だが、俺があのマーニャと会ったことがあるとは知らなかった」
「……マーニャさん、きっとジーニャスさんに覚えていて欲しかったんですよ」
「でもソアン、やっていることが酷過ぎる。フェイクドラゴンが出る原因、それは多分だが彼女だ」
「俺に復讐したかったんだろうが、恨む相手を間違えていないか?」
「記録を見てください、マーニャさんのご家族はもう全員死亡されています」
「ジーニャス、貴方を恨む前にもっと憎い相手は全て消してしまったんですよ」
「獣に食い荒らされて死亡、父親と母親それに姉妹もか!?」
「おそらくはフェイクドラゴン、マーニャさんは彼らを使いこなせるのかも」
「一体どれくらいのフェイクドラゴンがいるんだ、そして彼女は何匹を使役できるんだろうか」
銀の冒険者である陽気な女性マーニャは作り物だった、本当の彼女は幸せを奪われた復讐鬼だった。子どもであることを奪われ、家と家族を奪われ、婚約者にも見放されて彼女は鬼になった。そうして今ゼーエンの街に、いや婚約者であるジーニャスに復讐しているのだ。それに巻き込まれた人間が気の毒だった、本来ならば彼らは死ぬ必要はなかったのだ。
「くっそっ、どうしても思い出せん」
ジーニャスはマーニャという婚約者を思い出せなかった、幼い頃から魔法に夢中でそれ以外のことは無関心だったからだ。だから今は大魔法使いというほどの魔法使いになった、でもそれ以外に彼にはするべきことがあったのだ。領主である父親もジーニャスに謝っていた、あの頃に息子の婚約者としてマーニャを引き取るべきだったと後悔していた。
「ジーニャス、あの時に彼女を私はゼーエン家に引き取るべきだった」
「今更言っても何にもなりません、父上」
「それでも謝っておきたい、他家に深く介入するのを恐れて私は間違ってしまった」
「婚約者だからと言って娘を引き取る、確かにできなくはなかったでしょうが難しい」
「本当にあの小さなマーニャが、復讐するべきなのは私なのだ」
「父上?」
ジーニャスの父親は領主だった、だからアングルス家にそれなりの代価を払えば、ジーニャスの婚約者であるマーニャを引き取れた。でもジーニャスの父親は婚約者であるとはいえ他家に、別にそこまで深く介入する必要を感じなかった。マーニャが会う度に荒んだ雰囲気になっていても、母親が変わったからよくあることだと気に留めなかったのだ。
「継母からあの娘は虐待されていた、しつけの範囲を超えていると気づくべきだった」
「秘密の土地、エテルノのダンジョンのような、どこかに転移できる入り口があるのかもしれない」
「いや、アングルス家はダンジョンは持っていなかった。だが実はどこかに隠していたとしたら……、ゼーエン家とアングルス家は隣の領地だった、今はもうそこは王家の領地だからそこじゃない」
「ダンジョン以外に何か思い当たるものはありませんか、つまり転移できる場所か道具が多分どこかにある」
「俺と結婚する予定だった娘がいなくなった時、異常に慌てていて捜索隊を何度も出していたな。最後には別の女との姉妹を婚約者にとすすめてきた、その代わりに資金援助を頼まれて断った」
「それじゃその婚約者さんが転移できる道具か何かを、逃げ出す時に一緒にアングルス家から持ち出したのかもしれません」
ジーニャスはまた考え込んだ、どうにか婚約者のことを思い出そうとした。だがジーニャスには思い出すことができなかった、ただし婚約者として姿絵を贈られていたことを彼は思い出した。ジーニャスは執事を呼んで、その婚約者の姿絵がどこにいったか訊ねた。執事は管理記録をさかのぼって探して、奥にある倉庫の中にしまってあると答えた。
僕とジーニャスはその倉庫に案内してもらった、いろんな大切そうな品が山ほど積んである倉庫だった。ジーニャスはため息をついたが、まずは婚約者の姿絵を探さないといけなかった。高い物も置いてあるので僕とソアン、それにジーニャスと執事さんが一緒になって探した。ジェンドとエリーさんは護衛もかねてシャールたちの傍にいてもらった、ジェンドはいつもどおりシャールと遊んでいた。
「少しくらい顔を覚えていないんですか?」
「そうですよ、仮にも婚約者でしょ」
「俺もその時は幼かった、それに婚約者に興味がなかった」
「けほっ、こっちにも絵がありますよ」
「わぁ、綺麗な女の人。黒髪に黒い目で日本人みたい」
「それは俺たちの母親だ、ニホンジンとはなんだ?」
「それはソアンが時々言うことですが、特に深い意味はないので気にしないで下さい」
「そ、そうです。ちょっと懐かしいだけで、深い意味はないんです」
「そうか、……あった!! 確かこれだ!!」
僕とソアンはそのジーニャスの婚約者の姿絵を見た、埃をかぶってはいたが銀髪に赤茶色の瞳をした女の子、その子が絵の中でドレスを来て座り笑っていた。僕たちはその姿絵を見て多分だが同じことを思った、どこか銀の冒険者であるマーニャに似ているのだ。特にジーニャスはそのことにとても驚いていた、彼はひょっとしたらマーニャの婚約者かもしれなかった。
「だが髪の色が違う、あの女は白髪だ」
「ジーニャス、何かとても辛いことがあると髪色が変わることがある、そう読んだことがあります」
「瞳の色も少し違いますけど、こっちは画家が変えたのかも」
「あいつが本当に俺の婚約者だった? だからしつこく俺にいつも絡んできたのか?」
「マーニャさんを探しましょう、アングルス家の隠された秘密を彼女は多分よく知っています」
「貴族が嫌いなわけがわかりました、マーニャさん自身が昔は貴族だったからなんですね」
マーニャの正体が滅んでしまったアングルス家の人間だと分かった、ジーニャスはすぐに警備隊に彼女を調べるように命令を出した。でもマーニャもアングルス家の名前を出せば、すぐに自分に辿り着くと分かっていたようで、彼女は忽然と姿を消してしまっていた。いつもの酒場に行ってもおらず、借りていた家ももぬけの殻だった。
ジーニャスは顔も思い出せなかった婚約者、彼女のそれ以外の記録も調べてみた。父である領主に婚約をした詳しい経緯を聞いたり、今は王家の土地になっている元アングルス家の土地、その管理者に連絡をとったのだ。そうして分かったことは断片的なことだったが、繋ぎあわせて一つの話にするとなるとこういうことだった。
アングルス家の長女だったマーニャは最初は大事に育てられた、母親も生きていて幸せだったその頃にジーニャスと婚約をした。ジーニャスは覚えていなかったが、実はマーニャと会ったことがあると分かった。だがその後のマーニャは悲惨だった、母親を失い新しくきた継母から嫌われた。そうして追い出されるように彼女は家から逃げ出した、その時に家の大切な物を持ち出した。だから、捜索隊が何度も出されたのだった。
「探せばどこにでもあるような話だが、俺があのマーニャと会ったことがあるとは知らなかった」
「……マーニャさん、きっとジーニャスさんに覚えていて欲しかったんですよ」
「でもソアン、やっていることが酷過ぎる。フェイクドラゴンが出る原因、それは多分だが彼女だ」
「俺に復讐したかったんだろうが、恨む相手を間違えていないか?」
「記録を見てください、マーニャさんのご家族はもう全員死亡されています」
「ジーニャス、貴方を恨む前にもっと憎い相手は全て消してしまったんですよ」
「獣に食い荒らされて死亡、父親と母親それに姉妹もか!?」
「おそらくはフェイクドラゴン、マーニャさんは彼らを使いこなせるのかも」
「一体どれくらいのフェイクドラゴンがいるんだ、そして彼女は何匹を使役できるんだろうか」
銀の冒険者である陽気な女性マーニャは作り物だった、本当の彼女は幸せを奪われた復讐鬼だった。子どもであることを奪われ、家と家族を奪われ、婚約者にも見放されて彼女は鬼になった。そうして今ゼーエンの街に、いや婚約者であるジーニャスに復讐しているのだ。それに巻き込まれた人間が気の毒だった、本来ならば彼らは死ぬ必要はなかったのだ。
「くっそっ、どうしても思い出せん」
ジーニャスはマーニャという婚約者を思い出せなかった、幼い頃から魔法に夢中でそれ以外のことは無関心だったからだ。だから今は大魔法使いというほどの魔法使いになった、でもそれ以外に彼にはするべきことがあったのだ。領主である父親もジーニャスに謝っていた、あの頃に息子の婚約者としてマーニャを引き取るべきだったと後悔していた。
「ジーニャス、あの時に彼女を私はゼーエン家に引き取るべきだった」
「今更言っても何にもなりません、父上」
「それでも謝っておきたい、他家に深く介入するのを恐れて私は間違ってしまった」
「婚約者だからと言って娘を引き取る、確かにできなくはなかったでしょうが難しい」
「本当にあの小さなマーニャが、復讐するべきなのは私なのだ」
「父上?」
ジーニャスの父親は領主だった、だからアングルス家にそれなりの代価を払えば、ジーニャスの婚約者であるマーニャを引き取れた。でもジーニャスの父親は婚約者であるとはいえ他家に、別にそこまで深く介入する必要を感じなかった。マーニャが会う度に荒んだ雰囲気になっていても、母親が変わったからよくあることだと気に留めなかったのだ。
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