アビス ~底なしの闇~

アキナヌカ

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28ハンター新聞の一面

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「ハンターギルドの会長って、何の話だろうな」
「僕たちなんかしたっけ?」

「いや『五芒星』を倒した時も、周囲に被害は出してない」
「僕は心当たりが全くないや、ロンは?」

「俺だってハンターギルドの会長なんて見たこともない」
「本当に何だろうね?」

 そうして呼び出されたハンターギルドの会長の部屋に、俺たちはノックをして返事をすると入った。そうしたら立派な机や椅子が奥にあって、その手前にお客さんが来た時用らしい、これまた高級そうなテーブルや椅子が置かれていた。ハンターギルドの会長は奥の立派な椅子に座っていたが、俺たちを見ると立ち上がってスタスタとやってきた、そして俺はいきなりそのハンターギルドの会長にハグされた。

「私はハンターギルドの会長コラントという、『五芒星』の討伐よくやってくれた!! これでハンターギルドの面目も保てるというものだ!!」
「あっ、ども。ちょっとマジで苦しいんだけど!?」
「うわぁ、ロン。苦しそう」

「うむ、すまん。私としたことが少し興奮したようだ。そちらのオウガハンターもありがとう、君たちのおかげでハンターギルド全体が救われた!!」
「オウガ、アーツを使え!!」
「そっ、それは良かったですけど、ちょっと苦しっ!?」

「うむ、また興奮してしまった。まぁ、そこの椅子に座りたまえ。大事な話がある」
「たたものじゃないな、このおっさん」
「アーツで守ったのに、ハグされて苦しかったよ」

 そうしてハンターギルドの会長、短い黒髪に黒い瞳の髭がある男性が話してくれたことによるとこうだった。今回の『五芒星』はそのまま進ませれば王宮に行って被害が出るところだった、だが俺たちが『五芒星』を倒したおかげでその被害は未然に防がれた、そのことを王室が重く見て蓮華章という勲章を俺たち二人にくれるということだった。俺とオウガはその蓮華章という勲章の価値が分からなくて、二人ともへぇそうですかというような態度をとってしまった。

「蓮華章といえば国の危機を救った英雄や、外交で優れたことをした官僚、または国の為に非常に有益なことをした者に贈られる勲章だ!! 今回も国王陛下から叙勲にされるということだから、二週間後までには国王陛下に恥ずかしくないよう準備しておきたまえ」
「国王陛下から!?」
「二週間で!?」

「うむ、何か他に質問はあるか?」
「国王陛下に会うってってことは、正式なマナーとかいるよな」
「それにそれなりの礼服が必要ですよね」

「うむ、そのとおりだ。ハンターギルドが恥ずかしくないようにそこのところは頼む、それとハンター新聞から取材を申し込まれているそっちのことも頼んだ」
「うわぁ」
「大変だ」

 そうして俺たちはハンターギルドの会長室を出た、これはレンフィアさんから正式なマナーを学ぶ必要があった。俺もオウガもマナーなんて習ったことがないから、全くそっちの方は自信が無かった。とりあえずは俺たちはハンターギルドの入り口にいる記者たちに、ハンター新聞からしか取材を受けるつもりは無いから、後でハンター新聞に行くと言って、記者たちをかきわけてハンターギルドを出て行った。そうしてまずはレンフィアさんの事務所に俺たちは向かった。

「こんにちは、すみません。レンフィアさんいますか?」
「こんにちは、実はそこそこ急用なんです」
「あらっまぁ、ごきげんよう。ロンさんにオウガさん、またお会いできて嬉しいわ」

「ああ、レンフィアさん。俺たち蓮華章を貰うことになって」
「正式なマナーとかを教えて貰いたいんです、それに礼服もいるんです」
「まぁ、ご活躍は耳にしておりました。よろしいですよ、特急レッスンで二人で金貨二十枚です」

「あと俺たちハンター新聞の取材も受けなきゃいけなくて」
「その後からでも間に合いますか? 二週間後なんです」
「大丈夫、間に合いますよ。明日からレッスンを始めましょう、取材の方を今日片付けてこられるといいです」

 俺たちはレンフィアさんにもう金貨二十枚支払ってマナーの練習の予約を入れた、そうしてひとまず今日はハンター新聞の取材を受けることにした。ハンター新聞もそう遠いところじゃなくて、歩いていける距離だったので俺たちはそこに歩いていった。そうしたら到着した途端に人が殺到して、俺たちはそれぞれスタイリストさんが付き、選ばれた服に着替えさせられることになった。指輪とアーツ以外は全部、ハンター新聞のスタイリストさんが用意した服を着た。

「『五芒星』を倒せたのはどうしてですか?」
「相手をよく観察したからだな、アレシアやシケットの戦闘が役に立ったぜ」
「つまり先輩たちが『五芒星』と戦ってくれたおかげで、僕たちも勝てたんです」

「勝った時のご気分はどうですか?」
「あー、大仕事したなって感じだな」
「とても嬉しくてたまりませんでした」

「お二人は恋人は募集されてますか?」
「いや、オウガが俺の奥さんなので」
「はい、僕とロンは結婚しているんです」

 他にもハンター新聞ではいろいろと聞かれて、それから写真もいっぱい撮られた。いろいろと姿勢とかも注意されて、俺もオウガも終わる頃にはへとへとだった。ちなみに撮影で使ったスタイリストさんの選んだ服は、俺たちにくれるということなのでそのまま家に帰った。でも家に帰ったらオウガがキスしながら早く脱いでと言って、その服たちはそのまま古着屋行きになった、オウガは自分の服も脱いで同じ袋に入れていた。

「ねぇ、ロン。今日、僕を抱いてくれる?」
「ああ、いいぜ」

「やった、それじゃ夕食をさっさと作って食べよう!!」
「そういえば昼飯を食い損ねたな」

「すぐ夕食ができるから、お風呂洗っていれてといてくれる?」
「おう、分かった」

 そうして俺たちはオウガの美味しい夕飯を食べて寝室に行った、それからオウガは抱かれる準備をしてくると言って風呂の方に行った。俺は昨日散々オウガを抱いたばかりだったが、体調は良くて大丈夫そうだった。しばらくするとオウガが戻ってきて深いキスをしてくれた、俺もそのキスにこたえて何度かキスをし合った、そうしてお互いに愛し合ってそれが終わったら風呂に入って眠った。

「おはよう、ロン。大好き!!」
「ああ、俺も大好きだよ。オウガ」

「ふふっ、ロンそんな首筋にまでキスしないで」
「本当は嬉しいくせに」

「バレたか、うん。本当はとっても嬉しい!!」
「キスマークつけてやるぜ」

 そうして俺たちは朝からお互いにキスをしてじゃれあった、オウガにキスマークもつけて満足したら朝食を一緒に食べた。そうしてからハンター新聞を見るとそのほとんどが、俺たちの写真で埋まっていたのでびっくりした、オウガも驚いていた一面に俺たちの写真が載っていた。こうして写真でみるとオウガはカッコいいが可愛く見えた、俺はオウガにこれとっといてと頼んだ、オウガもロンがカッコいいからとっておくと言ってくれた。

「おはよう、レンフィアさん」
「おはようございます、レンフィアさん」
「ごきげんよう。ロンさん、オウガさん」

「それじゃ、マナーの練習ってやつお願いします」
「僕たちは今までこんなことは習ってないので、よろしくお願いします」
「ええ、その前に採寸ね。正式な礼服を作らないといけません、ちゃんとテーラーを呼んでおきましたよ」

「正式な礼服か、初めて着るな」
「窮屈そうな気がします」
「礼服を作ってくれるのはプロです、体に合わせて作るから窮屈でもないですよ。ああ、これはもう頂いた料金の中に入っているので、どうかお気になさらないでください」

 そうして俺たちはプロのテーラーという、スーツを作る人に細かく採寸してもらった、それが終わったらレンフィアさんのマナー講座だった。姿勢の悪さを直されたり、言葉遣いを注意されたりした。レンフィアさんは昼食も出してくれたが、それもマナーを守って食べるように注意を何度もされた。

「それではまた明日、今日はお疲れ様です。ロンさん、オウガさん」
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