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03確認はしっかりする
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「次の悪が見つかった、それを退治しに行こう!!」
「………………またか」
「やったぁ、俺様が磨いておいた紋章が役に立つぞ!!」
「わぁ、面白そう。あたしも頑張るね!!」
こうして俺たちはこのフライハイト国の属国の一つである、メディオ国に行くことになった。それから夜まではそれぞれ休憩をとって、目立たないように夜にリオンの魔法『飛翔』でメディオ国まで飛んでいった。そうして目的地である街の隅っこに俺たちは降り立った、ひとまず宿をとって魔法を使って疲れているリオンを休ませた。それから翌日は偵察や聞きこみである、俺とリオンがここの領主の館を実際に見に行って、双子は街のあちこちで聞き込みをしにいくことにした。
「僕とクロはデートしながら偵察してくるけど、二人とも危ない場所に行っちゃだめだよ。聞きこみもいつもどおり不自然にならないようにね」
「デートじゃない!! 偵察だ!!」
「おう、俺様分かったー!!」
「はーい、あたしも分かったー!!」
リオンは孤児院仲間のアクアとマリンを大事にしている、だから偵察や聞きこみで何かトラブルがあったら、当然ながら正義の味方ごっこは中止するのだ。最初の頃は聞きこみが自然にできずに何度かそういうことがあった、『貧民街』にアクアとマリンが連れていかれて大きな虎に変身し大騒ぎになったこともあった。だからリオンはアクアとマリンにくれぐれも気をつけるように言っていた、そうして俺たちは別れて行動することになった。
「それじゃ、クロは僕とデートだね」
「偵察だろう、偵察」
「うん、偵察しながらデートもしよう!!」
「どっちが目的なんだか」
そうして俺とリオンは偵察に行った、リオンの目立つ長い銀髪はフード付きの上等なローブを着て隠して、俺は質の良い服を着て貴族たちの住む区画に忍び込んだ。そして目的の領主の館の周囲をよく観察した、特にどうということもない豪華だが普通の貴族の屋敷だった。だから偵察をすませると今度は貴族が通いそうな店などを見に行った。
「本当に人間の貴族はキラキラした宝石なんかが好きだな」
「クロも宝石、欲しかったら買ってあげるよ」
「いらん。体の動きの邪魔になるし、失くしたりしたら勿体ない」
「むー、クロを宝石に飾り立てるのも楽しそうなのに」
「しかし、この宝石。普通より高いな」
「うん、そうだね。やっぱり今回は当たりかな」
書類上で不自然な金の流れを見つけてもそれが悪とは限らない、災害や凶作などが起きて金を多く使わざるを得ないこともあるからだ。だから俺たちはこうして聞きこみもするようにしている、現地で実際の様子を見てから本当にここの領主が悪党なのか判断するのだ。それから俺たちは夜になると宿屋へと戻った、アクアとマリンも無事に帰ってきていてそれぞれ報告をしてくれた。
「最近、税金が急に上がって生活が苦しいんだってさ!!」
「あたしも聞いたけど、災害も凶作も起こってないみたい」
「ここだけの話だけどって、俺様に話してくれる奴がいっぱいいたぜ!!」
「あたしの方もそう、ここの領主ってすっごく嫌われてるよ!!」
「実際に売っている食い物も高かった!!」
「フライハイト国の五倍くらい、そんな値段になってたよ!!」
リオンは二人の話に頷いて、それから一通の手紙を書いて特別料金ですぐに届くように出しておいた。メディオ国宛てのフライハイト国からの手紙だ、内容は明日の夜にここの領主を横領の罪で捕縛するように命じていた。そうして正義の味方ごっこは明日の夕方することになった、俺とリオンは宿屋の部屋で寝ることにした。双子も宿屋の別室でゆっくりと休んでいるはずだ。
「明日は悪党を滅ぼすとして、今夜はクロとセックスしたい」
「………………前後関係が全く繋がらないぞ」
「いろいろと煩い王城と違う環境なら、クロも僕に手を出してくれるかと思って」
「明日にそなえて俺はもう寝る」
「あ~ん、クロ。ちょっとだけ、ちょっとだけ、キスしてフェラしてクロのものを僕に入れていい?」
「それもうセックスじゃねぇか!? 邪な考えは捨てて寝ろ!!」
俺は軽くリオンの頭を殴るとその体を抱えて眠ることにした、リオンはむくれていたが俺から離れたりはしなかった。そうしていつものように俺たちは仲良く寝た、確かにリオンは綺麗だが俺と同じくらい身長があるからな、抱けなくはないだろうが抱く気にはならなかった。
「おやすみ、リオン。お前ならもっと良い伴侶がいつかみつかるさ」
そうして一夜が明けた朝食をそれぞれ食べて、夕方に問題の領主の館に向かうことにした。そして、もちろん正面から俺たちは乗り込んでいった。貴族の館の正面の扉が大きな虎に変化した双子たちによって破られた。
「なっ、なにごとだ!?」
「貴様がここの領主ゴーシュ男爵か?」
「私がゴーシュ男爵だ、貴様らは何者だ」
「それでは貴様の罪を教えてやろう、税金を横領しての贅沢三昧が貴様の起こした罪である、証拠も揃っておりメディオ国の法で貴様は裁かれることになる」
そして、自分が起こした悪行を聞かされた貴族は当然ながら、俺たちを消すべく館にいた部下に命令した。
「こいつらを殺せぇ!!」
「いつもこうなるんだよなぁ、偶には大人しく捕まってくれないか」
「クロ、それじゃ僕の楽しみが減るだろう」
俺と双子たちはゴーシュとかいう男爵の手下と戦ってあらかた倒してしまった、するとアクアの出番であるのでリオンは目を輝かせていた。
「静まれ、静まれ、このフライハイト王家の証である紋章が目に入らぬか!!」
当然ながらまだ戦おうとしていた連中もこの紋章を見て動きを止めた、次はマリンの出番でリオンは誇らしげにマリンのことを見ていた。
「ここにおわすお方をどなたと心得る。 恐れ多くも今のフライハイトの次期国王リオン・フライハイト様にあらせられるぞ!!」
「なっ、なんだって――!? ひいいぃぃぃ!?」
ゴーシュとかいう男爵は悲鳴をあげた、そして腰をぬかして立てなくなってしまった。屋敷の外にはメディオ国の正規軍が集まっていた、こうして悪は滅び去ることになった。リオンも満足気に頷いて、そしていつものように俺たちは窓から外に逃げ出すことになった。リオンが一番に外に出た、その時だった。
「リオン!!」
リオンに向かってメディオ国の正規軍から矢が飛んで来た、俺はそれを斬り払ってりオンを屋敷の中に連れ戻した。このままだと俺たちは外に出られないので、なだれ込んできたメディオ国の正規軍と対面することになった、最初はゴーシュとかいう男爵の仲間かと思われて攻撃を受けたが、俺やアクアとマリンが全て防いでリオンには近づけさせなかった。そして身元を聞かれたので、またアクアが前に立って話し出した。
「貴様たちは何者だ!?」
「静まれ、静まれ、このフライハイト王家の証である紋章が目に入らぬか!!」
そうしてフライハイト国の王家の紋章を、メディオ国の正規軍に見せるとそろって動きを止めた、そこへ今度はマリンが声をかけた。
「ここにおわすお方をどなたと心得る。 恐れ多くも今のフライハイトの次期国王リオン・フライハイト様にあらせられるぞ!!」
「えええええ!? ごっ、ご無礼を致しました――!!」
俺は面倒なことになりそうだなぁと思いながら、ガタガタ震えているメディオ国の正規軍を見た。なんといってもメディオ国はフライハイト国の属国であるから、そのフライハイト国の次期国王に矢を射るなんて、物凄い反逆行為としてとられても仕方がないのだ。
「………………俺たちは帰りたいだけなんだけどな」
「………………またか」
「やったぁ、俺様が磨いておいた紋章が役に立つぞ!!」
「わぁ、面白そう。あたしも頑張るね!!」
こうして俺たちはこのフライハイト国の属国の一つである、メディオ国に行くことになった。それから夜まではそれぞれ休憩をとって、目立たないように夜にリオンの魔法『飛翔』でメディオ国まで飛んでいった。そうして目的地である街の隅っこに俺たちは降り立った、ひとまず宿をとって魔法を使って疲れているリオンを休ませた。それから翌日は偵察や聞きこみである、俺とリオンがここの領主の館を実際に見に行って、双子は街のあちこちで聞き込みをしにいくことにした。
「僕とクロはデートしながら偵察してくるけど、二人とも危ない場所に行っちゃだめだよ。聞きこみもいつもどおり不自然にならないようにね」
「デートじゃない!! 偵察だ!!」
「おう、俺様分かったー!!」
「はーい、あたしも分かったー!!」
リオンは孤児院仲間のアクアとマリンを大事にしている、だから偵察や聞きこみで何かトラブルがあったら、当然ながら正義の味方ごっこは中止するのだ。最初の頃は聞きこみが自然にできずに何度かそういうことがあった、『貧民街』にアクアとマリンが連れていかれて大きな虎に変身し大騒ぎになったこともあった。だからリオンはアクアとマリンにくれぐれも気をつけるように言っていた、そうして俺たちは別れて行動することになった。
「それじゃ、クロは僕とデートだね」
「偵察だろう、偵察」
「うん、偵察しながらデートもしよう!!」
「どっちが目的なんだか」
そうして俺とリオンは偵察に行った、リオンの目立つ長い銀髪はフード付きの上等なローブを着て隠して、俺は質の良い服を着て貴族たちの住む区画に忍び込んだ。そして目的の領主の館の周囲をよく観察した、特にどうということもない豪華だが普通の貴族の屋敷だった。だから偵察をすませると今度は貴族が通いそうな店などを見に行った。
「本当に人間の貴族はキラキラした宝石なんかが好きだな」
「クロも宝石、欲しかったら買ってあげるよ」
「いらん。体の動きの邪魔になるし、失くしたりしたら勿体ない」
「むー、クロを宝石に飾り立てるのも楽しそうなのに」
「しかし、この宝石。普通より高いな」
「うん、そうだね。やっぱり今回は当たりかな」
書類上で不自然な金の流れを見つけてもそれが悪とは限らない、災害や凶作などが起きて金を多く使わざるを得ないこともあるからだ。だから俺たちはこうして聞きこみもするようにしている、現地で実際の様子を見てから本当にここの領主が悪党なのか判断するのだ。それから俺たちは夜になると宿屋へと戻った、アクアとマリンも無事に帰ってきていてそれぞれ報告をしてくれた。
「最近、税金が急に上がって生活が苦しいんだってさ!!」
「あたしも聞いたけど、災害も凶作も起こってないみたい」
「ここだけの話だけどって、俺様に話してくれる奴がいっぱいいたぜ!!」
「あたしの方もそう、ここの領主ってすっごく嫌われてるよ!!」
「実際に売っている食い物も高かった!!」
「フライハイト国の五倍くらい、そんな値段になってたよ!!」
リオンは二人の話に頷いて、それから一通の手紙を書いて特別料金ですぐに届くように出しておいた。メディオ国宛てのフライハイト国からの手紙だ、内容は明日の夜にここの領主を横領の罪で捕縛するように命じていた。そうして正義の味方ごっこは明日の夕方することになった、俺とリオンは宿屋の部屋で寝ることにした。双子も宿屋の別室でゆっくりと休んでいるはずだ。
「明日は悪党を滅ぼすとして、今夜はクロとセックスしたい」
「………………前後関係が全く繋がらないぞ」
「いろいろと煩い王城と違う環境なら、クロも僕に手を出してくれるかと思って」
「明日にそなえて俺はもう寝る」
「あ~ん、クロ。ちょっとだけ、ちょっとだけ、キスしてフェラしてクロのものを僕に入れていい?」
「それもうセックスじゃねぇか!? 邪な考えは捨てて寝ろ!!」
俺は軽くリオンの頭を殴るとその体を抱えて眠ることにした、リオンはむくれていたが俺から離れたりはしなかった。そうしていつものように俺たちは仲良く寝た、確かにリオンは綺麗だが俺と同じくらい身長があるからな、抱けなくはないだろうが抱く気にはならなかった。
「おやすみ、リオン。お前ならもっと良い伴侶がいつかみつかるさ」
そうして一夜が明けた朝食をそれぞれ食べて、夕方に問題の領主の館に向かうことにした。そして、もちろん正面から俺たちは乗り込んでいった。貴族の館の正面の扉が大きな虎に変化した双子たちによって破られた。
「なっ、なにごとだ!?」
「貴様がここの領主ゴーシュ男爵か?」
「私がゴーシュ男爵だ、貴様らは何者だ」
「それでは貴様の罪を教えてやろう、税金を横領しての贅沢三昧が貴様の起こした罪である、証拠も揃っておりメディオ国の法で貴様は裁かれることになる」
そして、自分が起こした悪行を聞かされた貴族は当然ながら、俺たちを消すべく館にいた部下に命令した。
「こいつらを殺せぇ!!」
「いつもこうなるんだよなぁ、偶には大人しく捕まってくれないか」
「クロ、それじゃ僕の楽しみが減るだろう」
俺と双子たちはゴーシュとかいう男爵の手下と戦ってあらかた倒してしまった、するとアクアの出番であるのでリオンは目を輝かせていた。
「静まれ、静まれ、このフライハイト王家の証である紋章が目に入らぬか!!」
当然ながらまだ戦おうとしていた連中もこの紋章を見て動きを止めた、次はマリンの出番でリオンは誇らしげにマリンのことを見ていた。
「ここにおわすお方をどなたと心得る。 恐れ多くも今のフライハイトの次期国王リオン・フライハイト様にあらせられるぞ!!」
「なっ、なんだって――!? ひいいぃぃぃ!?」
ゴーシュとかいう男爵は悲鳴をあげた、そして腰をぬかして立てなくなってしまった。屋敷の外にはメディオ国の正規軍が集まっていた、こうして悪は滅び去ることになった。リオンも満足気に頷いて、そしていつものように俺たちは窓から外に逃げ出すことになった。リオンが一番に外に出た、その時だった。
「リオン!!」
リオンに向かってメディオ国の正規軍から矢が飛んで来た、俺はそれを斬り払ってりオンを屋敷の中に連れ戻した。このままだと俺たちは外に出られないので、なだれ込んできたメディオ国の正規軍と対面することになった、最初はゴーシュとかいう男爵の仲間かと思われて攻撃を受けたが、俺やアクアとマリンが全て防いでリオンには近づけさせなかった。そして身元を聞かれたので、またアクアが前に立って話し出した。
「貴様たちは何者だ!?」
「静まれ、静まれ、このフライハイト王家の証である紋章が目に入らぬか!!」
そうしてフライハイト国の王家の紋章を、メディオ国の正規軍に見せるとそろって動きを止めた、そこへ今度はマリンが声をかけた。
「ここにおわすお方をどなたと心得る。 恐れ多くも今のフライハイトの次期国王リオン・フライハイト様にあらせられるぞ!!」
「えええええ!? ごっ、ご無礼を致しました――!!」
俺は面倒なことになりそうだなぁと思いながら、ガタガタ震えているメディオ国の正規軍を見た。なんといってもメディオ国はフライハイト国の属国であるから、そのフライハイト国の次期国王に矢を射るなんて、物凄い反逆行為としてとられても仕方がないのだ。
「………………俺たちは帰りたいだけなんだけどな」
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