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2-11聖女なんかになりたくない
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「聖女さまが見つかったぞ!!」
そう言う言葉と共に豪華な馬車が大通りをゆっくりと進んでいった、俺たちにはよく見えなかったが小さな女の子が乗っているようではあった、沢山の護衛も傍についていて王族の馬車のようだった。聖女が見つかったのならアクアが聖女だと間違られることはない、だから俺は安心してもう少しこの街に居ることにした。
「聖女さまが奇跡を起こしたらしいよ」
「まだ十歳なんだそうだ」
「重病人を治した、本物の聖女だ」
「神殿に行けば、聖女様が作ったお守りを売ってるって」
「聖女さまがご神託をされたそうだ」
その街に居ると聖女さまの奇跡、そういう言葉がやたらと耳に入ってきた。俺は多分だが回復の上級魔法が使える人間なんだろう、そう思っていたがどうやらそれで間違いはなさそうだった。神殿には体のどこかが悪い人間たちが長い列を作っていた、だが回復の上級魔法なんて一日に何度も使えるものじゃない、普通の上級魔法の使い手なら一日に二、三回で多いくらいだった。
だから普通の平民は神殿から追い返されていた、貴族などの権力を持つ人間だけが神殿に招かれた。そうして毎日のように神殿で病人が回復した、傷ついていた怪我人が回復したとこれこそが奇跡だと言われていた。そうして聖女は神殿で大事にされているようだった、もちろん俺たちのような平民は顔を見ることもできなかった。そして俺が思っていたとおり、聖女の奇跡は一日に二、三回しか起きなかった。
「アクアは回復の上級魔法、何回くらい使えそうだ?」
「うーんとね、十回くらい?」
「それは凄いな、アクアの魔力は生まれつき多いんだな」
「だからねシエルが怪我をしたら、アクアが治すの」
「おう、頼りにしているぞ。でも上級魔法は俺がいいと言った時、または俺と一緒に戦う時、それに死ぬと思った時しか使うなよ」
「シエルとアクアは約束したもん、上級魔法が使えるって他の皆には内緒」
俺はアクアの魔力を調べた時を思い出した、確かにアクアの魔力は相当に強いように感じた。この街の神殿にいるという聖女よりもよっぽど、アクアの方が聖女という名前にふさわしい女の子だった。だがそんなことを知っているのは俺だけでいい、そうしないと神殿という強い権力にアクアをとられてしまうからだ。人間は王や貴族それに神殿など権力に弱かった、その力の前では平民は何もすることができなかった。
やがて近隣の街にもここに聖女がいるという噂が届いた、その証拠に病を患ったか大きな傷を負った人間たちが、この街の神殿にわざわざ来るようになった。神殿は聖女の奇跡を要求する者に沢山の対価を求めた、まぁ要するに病気や怪我を治してやるから金をよこせという話だった。街の者たちは聖女さまがいると言って自慢したが、街人で聖女の奇跡を見た事がある者はいなかった。
「聖女さまは本当にいるのだろうか」
「平民は助けてもらえないのか」
「うちの娘の病を治してもらいたい」
「俺は失った腕を取り戻したい」
「そうだ、聖女さまを一目だけでも見たい」
だんだんと街の平民からそんな声が上がるようになった、そうなると神殿は一人当たり銀貨一枚で、聖女の奇跡を見ることを許すと言いだした。それでも平民がドッと神殿に最初は押し掛けた、聖女というものを皆が実際に見てみたかったのだ。俺も聖女とやらを見てみたかったが、しばらくは街人たちが大勢で神殿に押し掛け続けていた。
「よっし、アクア。剣の鍛練をするぞ」
「うん、たあぁ!!」
「いいぞ、しっかりと剣を持ってもう一度だ」
「えいぃ!!」
俺とアクアはいつもどおりに剣の鍛練をしたり、体力を増やすために一緒に走ったりしていた。時には冒険者ギルドに依頼を出して、俺よりも強い人間に剣を教えて貰った。俺は人間でいるという縛りプレイで記憶力がよくなっていた、だから一度戦った相手の剣筋は二度と忘れないようになった。やっぱり俺より強い人間は滅多にいなかったが、稀に苦戦を強いられることもあった。
「シエル、頑張ってー!!」
「おお、任せろ」
「シエル、勝ってー!!」
「ああ、分かってる」
俺はアクアの可愛い応援を受けながら、多少緊張して俺より強い人間と戦った。最初は巧みな剣筋についていけなかったが、二、三回戦っていくと相手の剣筋がよめるようになった。だからますます俺は強くなっていった、そもそも純粋な力が強くなり続けていたから、俺の剣の一撃は重くそれを受け止められる人間は少なかった。
「なぁ、アクア。噂の聖女さま、そいつを見てみるか?」
「見る!! 聖女さまって魔法少女?」
「まほうしょうじょ? いやアクアと同じ人間だと思うぞ」
「そうなの、うーん。でも、見てみたいかも」
そうしているうちに聖女さまの周囲も落ち着いてきた、沢山の平民がもう聖女の奇跡を見ることができたからだった。だから俺はアクアと一緒に聖女の奇跡を見に行くことにした、まだ沢山の平民が列をなしていたが最初の頃ほどではなかった。一刻ほどお喋りをしながら待っていたら、俺たちの順番が待っていた。貴族の子どもらしい少年が祭壇の上にいて、アクアと同じくらい小さな金色の髪と蒼い瞳の少女がその傍にいた。
「…………『完全なる癒しの光』」
やがて神殿内で貴族の少年に聖女の奇跡が与えられた、俺が思っていたとおりそれは回復の上級魔法だった。アクアもその聖女の奇跡を見ていたが、アクア自身もできることだったので首を傾げていた。俺たちは見るものは一応は見れたとその場を後にしようとした、すると聖女と呼ばれている少女がこうわめきだした。
「もう嫌!! あたしをお家に帰して!! 魔法を使うのももう嫌!! 胸がずっと苦しいの!!」
金色の髪と蒼い瞳を持った少女は泣きながらそう訴えた、それを聞いた平民たちには動揺が広がった。それをなんとかおさえようと俺たちの傍にいた何人もの神官たちは、口々に平民たちに向かってとにかく静かにするようにと言いだした。その間も聖女だという少女は泣き喚いていた、そして弱々しい力で神官たちに反抗しようとした。
「聖女さま、どうか落ち着いてください」
「これを心が落ち着く薬でございます」
「さぁ、聖女さま。少しだけお休みしましょう」
「ゆっくりとお休みください」
「聖女さまのおつとめでございます」
俺はそんな聖女の様子を見て背筋がゾッとしていた、以前に俺は回復の上級魔法が使えるようになった、そんなアクアを軽い気持ちから神殿に渡そうとしていた。でも聖女とはこんなに大事にされていないのか、こんなに消耗品のように扱われるのかと思って思わず体が震えた。俺は大切なアクアの手をぎゅっとしっかりと握り締めて、追い出される平民たちと一緒に神殿を出ていった。
「あの女の子、可哀そう」
「ああ、そうだな」
「聖女さまって、一体何なの?」
「あれは神殿に捕まった、可哀そうな人間だ」
「シエル、前にアクアに聖女になれって言った」
「…………ごめん、ごめんな。アクア、俺は何も知らなかった」
俺はそしてかがんでアクアの温かい小さな体をぎゅっと抱きしめた、ああこんなに大切なアクアを聖女になんてしなくて良かった。そう本当に後悔してアクアのことを優しく抱きしめた、アクアも俺のことを抱きしめ返してくれた。そんな優しいアクアこそ聖女のようだった、とっても優しくて温かい俺だけの聖女だった。
俺はそのままアクアを抱き上げてその街を出ていった、この街は聖女という可哀そうな見世物がいる、とても悲しくて恐ろしいところだった。人間の欲というものは恐ろしいものだった、神という名前をいいように使って小さな女の子を苦しめていた。あの女の子は長くは生きられないだろう、胸が苦しいと言っていたから、きっと毎日小さな体の限界まで魔法を使わされているのだ。少しだけ涙がにじんだ俺の目を見て、アクアが優しい声で俺に言った。
「シエル、大丈夫。アクアはシエルとずうっと一緒」
そう言う言葉と共に豪華な馬車が大通りをゆっくりと進んでいった、俺たちにはよく見えなかったが小さな女の子が乗っているようではあった、沢山の護衛も傍についていて王族の馬車のようだった。聖女が見つかったのならアクアが聖女だと間違られることはない、だから俺は安心してもう少しこの街に居ることにした。
「聖女さまが奇跡を起こしたらしいよ」
「まだ十歳なんだそうだ」
「重病人を治した、本物の聖女だ」
「神殿に行けば、聖女様が作ったお守りを売ってるって」
「聖女さまがご神託をされたそうだ」
その街に居ると聖女さまの奇跡、そういう言葉がやたらと耳に入ってきた。俺は多分だが回復の上級魔法が使える人間なんだろう、そう思っていたがどうやらそれで間違いはなさそうだった。神殿には体のどこかが悪い人間たちが長い列を作っていた、だが回復の上級魔法なんて一日に何度も使えるものじゃない、普通の上級魔法の使い手なら一日に二、三回で多いくらいだった。
だから普通の平民は神殿から追い返されていた、貴族などの権力を持つ人間だけが神殿に招かれた。そうして毎日のように神殿で病人が回復した、傷ついていた怪我人が回復したとこれこそが奇跡だと言われていた。そうして聖女は神殿で大事にされているようだった、もちろん俺たちのような平民は顔を見ることもできなかった。そして俺が思っていたとおり、聖女の奇跡は一日に二、三回しか起きなかった。
「アクアは回復の上級魔法、何回くらい使えそうだ?」
「うーんとね、十回くらい?」
「それは凄いな、アクアの魔力は生まれつき多いんだな」
「だからねシエルが怪我をしたら、アクアが治すの」
「おう、頼りにしているぞ。でも上級魔法は俺がいいと言った時、または俺と一緒に戦う時、それに死ぬと思った時しか使うなよ」
「シエルとアクアは約束したもん、上級魔法が使えるって他の皆には内緒」
俺はアクアの魔力を調べた時を思い出した、確かにアクアの魔力は相当に強いように感じた。この街の神殿にいるという聖女よりもよっぽど、アクアの方が聖女という名前にふさわしい女の子だった。だがそんなことを知っているのは俺だけでいい、そうしないと神殿という強い権力にアクアをとられてしまうからだ。人間は王や貴族それに神殿など権力に弱かった、その力の前では平民は何もすることができなかった。
やがて近隣の街にもここに聖女がいるという噂が届いた、その証拠に病を患ったか大きな傷を負った人間たちが、この街の神殿にわざわざ来るようになった。神殿は聖女の奇跡を要求する者に沢山の対価を求めた、まぁ要するに病気や怪我を治してやるから金をよこせという話だった。街の者たちは聖女さまがいると言って自慢したが、街人で聖女の奇跡を見た事がある者はいなかった。
「聖女さまは本当にいるのだろうか」
「平民は助けてもらえないのか」
「うちの娘の病を治してもらいたい」
「俺は失った腕を取り戻したい」
「そうだ、聖女さまを一目だけでも見たい」
だんだんと街の平民からそんな声が上がるようになった、そうなると神殿は一人当たり銀貨一枚で、聖女の奇跡を見ることを許すと言いだした。それでも平民がドッと神殿に最初は押し掛けた、聖女というものを皆が実際に見てみたかったのだ。俺も聖女とやらを見てみたかったが、しばらくは街人たちが大勢で神殿に押し掛け続けていた。
「よっし、アクア。剣の鍛練をするぞ」
「うん、たあぁ!!」
「いいぞ、しっかりと剣を持ってもう一度だ」
「えいぃ!!」
俺とアクアはいつもどおりに剣の鍛練をしたり、体力を増やすために一緒に走ったりしていた。時には冒険者ギルドに依頼を出して、俺よりも強い人間に剣を教えて貰った。俺は人間でいるという縛りプレイで記憶力がよくなっていた、だから一度戦った相手の剣筋は二度と忘れないようになった。やっぱり俺より強い人間は滅多にいなかったが、稀に苦戦を強いられることもあった。
「シエル、頑張ってー!!」
「おお、任せろ」
「シエル、勝ってー!!」
「ああ、分かってる」
俺はアクアの可愛い応援を受けながら、多少緊張して俺より強い人間と戦った。最初は巧みな剣筋についていけなかったが、二、三回戦っていくと相手の剣筋がよめるようになった。だからますます俺は強くなっていった、そもそも純粋な力が強くなり続けていたから、俺の剣の一撃は重くそれを受け止められる人間は少なかった。
「なぁ、アクア。噂の聖女さま、そいつを見てみるか?」
「見る!! 聖女さまって魔法少女?」
「まほうしょうじょ? いやアクアと同じ人間だと思うぞ」
「そうなの、うーん。でも、見てみたいかも」
そうしているうちに聖女さまの周囲も落ち着いてきた、沢山の平民がもう聖女の奇跡を見ることができたからだった。だから俺はアクアと一緒に聖女の奇跡を見に行くことにした、まだ沢山の平民が列をなしていたが最初の頃ほどではなかった。一刻ほどお喋りをしながら待っていたら、俺たちの順番が待っていた。貴族の子どもらしい少年が祭壇の上にいて、アクアと同じくらい小さな金色の髪と蒼い瞳の少女がその傍にいた。
「…………『完全なる癒しの光』」
やがて神殿内で貴族の少年に聖女の奇跡が与えられた、俺が思っていたとおりそれは回復の上級魔法だった。アクアもその聖女の奇跡を見ていたが、アクア自身もできることだったので首を傾げていた。俺たちは見るものは一応は見れたとその場を後にしようとした、すると聖女と呼ばれている少女がこうわめきだした。
「もう嫌!! あたしをお家に帰して!! 魔法を使うのももう嫌!! 胸がずっと苦しいの!!」
金色の髪と蒼い瞳を持った少女は泣きながらそう訴えた、それを聞いた平民たちには動揺が広がった。それをなんとかおさえようと俺たちの傍にいた何人もの神官たちは、口々に平民たちに向かってとにかく静かにするようにと言いだした。その間も聖女だという少女は泣き喚いていた、そして弱々しい力で神官たちに反抗しようとした。
「聖女さま、どうか落ち着いてください」
「これを心が落ち着く薬でございます」
「さぁ、聖女さま。少しだけお休みしましょう」
「ゆっくりとお休みください」
「聖女さまのおつとめでございます」
俺はそんな聖女の様子を見て背筋がゾッとしていた、以前に俺は回復の上級魔法が使えるようになった、そんなアクアを軽い気持ちから神殿に渡そうとしていた。でも聖女とはこんなに大事にされていないのか、こんなに消耗品のように扱われるのかと思って思わず体が震えた。俺は大切なアクアの手をぎゅっとしっかりと握り締めて、追い出される平民たちと一緒に神殿を出ていった。
「あの女の子、可哀そう」
「ああ、そうだな」
「聖女さまって、一体何なの?」
「あれは神殿に捕まった、可哀そうな人間だ」
「シエル、前にアクアに聖女になれって言った」
「…………ごめん、ごめんな。アクア、俺は何も知らなかった」
俺はそしてかがんでアクアの温かい小さな体をぎゅっと抱きしめた、ああこんなに大切なアクアを聖女になんてしなくて良かった。そう本当に後悔してアクアのことを優しく抱きしめた、アクアも俺のことを抱きしめ返してくれた。そんな優しいアクアこそ聖女のようだった、とっても優しくて温かい俺だけの聖女だった。
俺はそのままアクアを抱き上げてその街を出ていった、この街は聖女という可哀そうな見世物がいる、とても悲しくて恐ろしいところだった。人間の欲というものは恐ろしいものだった、神という名前をいいように使って小さな女の子を苦しめていた。あの女の子は長くは生きられないだろう、胸が苦しいと言っていたから、きっと毎日小さな体の限界まで魔法を使わされているのだ。少しだけ涙がにじんだ俺の目を見て、アクアが優しい声で俺に言った。
「シエル、大丈夫。アクアはシエルとずうっと一緒」
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