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1-08この別れは避けられない
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「われに挑みこの地を治めるドラゴンになるか、それか新しい住処を求めて旅立ちなさい」
「俺はここを旅立ちます、母上」
「………………アルカンシエル、貴方に大いなる力の加護があらんことを」
「はい、この地を治める母上にも今後も大いなる力の加護があらんことを」
これで俺と母との親子関係は終わりだった、俺は一人前のドラゴンとみなされ、もう幼い息子のようには接してもらえないのだ。俺は真っ先にもう一人挨拶をしなきゃいけない相手、あかり姉さんの住んでいる小屋に行った。旅支度をすっかりしている俺を見て、あかり姉さんは寂しそうに少し笑った。そうして最後に魔の森を抜けたところにある、とても綺麗な花々が咲く場所でちょっとしたお茶会を開いてくれた。この景色が好きなのだと言って、あかり姉さんは笑っていた。
「あかり姉さん、ここはとっても綺麗な場所だね」
「ええ、私はここの景色が大好きなのよ」
「俺はあかり姉さんの作る料理が大好きだよ」
「ふふっ、またシエルくんが帰ってきた時は、何か美味しいものを作るわ」」
「うん、また必ず帰ってくるよ。母さんは強いけど、あかり姉さんも森への侵入者に気をつけてね」
「ええ、魔の森の危ないところには近づかない。知らない人間は家に入れない、街に行く時も気をつけるわ」
「それじゃ、姉さん。またね」
「シエルくん、またね。また絶対に会いましょうね!!」
あかり姉さんは俺のことを抱きしめて泣き出してしまった、俺はそんな姉さんを優しく抱きしめて思った。俺にはとても大事な二人の家族がいたんだと、一人目はとても厳しく強い母さんで、二人目はこんなに優しく俺の為に泣いてくれる姉さんだ。俺たちは姉弟は離れがたかったが、最後には二人で泣き笑いしてお別れした。
「さてと、できるだけこの近くに魔の森がないかな~」
俺はあまり遠くに行く気は全くなかった、いつでも里帰りできるくらいの距離にいるつもりだった。こう言うとドラゴン族としては目標が低い、ドラゴンは遠くまで旅をして好きな場所で眠り、好きなことをして生きていく種族だからだ。でも俺の好きなことは厳しい母さんと、優しい姉さんに認められることだった。だから、俺は遠くへ旅をせず近くの街へと向かった。
さすがに魔の森から一番近いラントの街は避けた、でも三番目くらい近いフィーレという街に住むことにした。仕事はあかり姉さんからもらった身分書の商人だ、商人と言っても森に行って薬草を集めたり肉になる動物を狩るという、いわゆる狩人に近い生活をはじめた。毎日のように森に出かけて行って薬草や肉になりそうな獲物を探す、そうして俺の人間生活は始まった。
「あかり姉さんが言っていた縛りプレイ、これ一体どこまで強くなるんだろう」
もう俺はデビルベアに怯えていた情けないドラゴンじゃなかった、あのデビルベアさえも機会があれば罠にかけるなりなんなりして狩ることができた。時間が経てば経つほど俺の力は強くなった、走る速度は馬よりも速かった、今は翼がないから飛べないが飛べれば誰よりも速く飛べる気がした。とはいえ普通の人間は空を飛ぶことがない、それができるのは上級魔法の使い手だけだ。
「やっぱりもう一度、魔法を勉強しなおさないとな」
俺はそうしてもう一度空を飛ぶ為に街の図書館に通った、街の図書館には鎖付きで持ち逃げできないようになっている、『中級魔法書』と『上級魔法書』が置いてあったからだ。『中級魔法書』の方は時々読んでいる人がいたが、『上級魔法書』は読む人がほとんどいなかった。だから俺は時間が許す限りはその『上級魔法書』の『飛翔』の項目を読んでいた、俺だってあの母さんの子なのだから上級魔法が使える可能性があるのだ。
「『飛翔』」
そして何度も俺は借りた宿屋の一人部屋で『飛翔』の練習をした、まず体が浮かぶように魔力制御できなければこの魔法は使えないのだ。ベッドに座って足を組み、何度も何度も練習を繰り返した。最初のうちは何も起きなかった、だからその度に『上級魔法書』を読みにいき、そして間違っているところはないか確認した。
ついでに他の上級魔法も一応は覚えた、でもそれはただ『魔法の言葉』として覚えただけだった、実際には使えるわけじゃない言葉として覚えただけだった。今はとにかく『飛翔』を覚えたかったから、それに集中して練習をひたすら繰り返した。何度も途中で俺には無理だとも思った、でも実家の魔の森を出てから数か月後のことだった。
「あれっ、できた?」
体が『浮遊』を使う時のように浮かぶようになったのだ、そうなって俺は涙が出そうなくらいに嬉しかった。あかり姉さんが言っていた縛りプレイとやらは無駄じゃなかった、きっとただのドラゴンのままだったなら俺は上級魔法が使えなかった。そこからは練習をまた繰り返した、浮いている時間をだんだんと伸ばして、そのまま体の向きを変えたりして魔力制御をより精密に覚えていった。
「よっし、今日はここでやってみよう!!」
半日ほど宿屋の部屋で浮いていられる時間が伸びると、俺は『飛翔』の練習場所を街道から離れた森の奥の湖に移した。あかり姉さんが言っていた上級魔法の使い手は国に狙われる、だから上級魔法が使えるようになったら隠しなさい、そう賢いあかり姉さんは言っていた。俺だって国に目をつけられて追われる身になるのは嫌だ、故郷の森に近いこの街にいたい。
「『飛翔』!!」
俺は『飛翔』の魔法でぐんぐんと空を上昇していった、それから急降下してみたりまたは急に停止してみたりしてみた。ドラゴンの翼と同じように空を自由に飛んでみたかったのだ、何度か重力が急にかかり気を失って湖に落ちたりした。湖の水は俺が落ちた衝撃を受け止めてくれる、そんなことを繰り返しながら、俺はようやく自由に空を飛べるようになった。
「………………あかり姉さんに報告したいな」
俺はふと強くそう思ったし、母さんにも俺は上級魔法が使えるようになった、そう言ってみたくなった。でも今の俺は精々上級魔法が一つ使えるようになっただけだった、これではとても強いドラゴンだとは言えなかった。普通のドラゴンならば中には生まれつき上級魔法が使える個体もいる、俺はまだ普通のドラゴンとしての始まりの場所に立っただけだった。
「よし、もっと使える魔法を増やそう!!」
そう思って俺はまた図書館通いを続けた、暫くそんな日々が続いたある日のことだった。俺は朝から借りている部屋のドアを乱暴に叩かれて起こされることになった、そうして俺の部屋に入ってきたのはこの国の役人たちだった。俺はこっそりと少し首を傾げた、役人に目をつけられるようなことを、俺はした覚えが無かったからだ。
頭の中では疑問を抱えたまま、俺はこの国の役人に連れていかれることになった。ついた先はこのフィーレの街の領主の館だった、中年の顔の整った男性の人間がそこで待っていた、おそらくはこいつが領主なのだろうと俺は思った。集められたのは俺だけじゃなかった、数人の人間たちが一緒に部屋に放りこまれた。そして、領主らしき茶色い髪と瞳をした男にこう言われた。
「私はトレス・セハルドーテという、この街の領主だ。さて、上級魔法の使い手と会えるとはとても光栄だ」
「俺はここを旅立ちます、母上」
「………………アルカンシエル、貴方に大いなる力の加護があらんことを」
「はい、この地を治める母上にも今後も大いなる力の加護があらんことを」
これで俺と母との親子関係は終わりだった、俺は一人前のドラゴンとみなされ、もう幼い息子のようには接してもらえないのだ。俺は真っ先にもう一人挨拶をしなきゃいけない相手、あかり姉さんの住んでいる小屋に行った。旅支度をすっかりしている俺を見て、あかり姉さんは寂しそうに少し笑った。そうして最後に魔の森を抜けたところにある、とても綺麗な花々が咲く場所でちょっとしたお茶会を開いてくれた。この景色が好きなのだと言って、あかり姉さんは笑っていた。
「あかり姉さん、ここはとっても綺麗な場所だね」
「ええ、私はここの景色が大好きなのよ」
「俺はあかり姉さんの作る料理が大好きだよ」
「ふふっ、またシエルくんが帰ってきた時は、何か美味しいものを作るわ」」
「うん、また必ず帰ってくるよ。母さんは強いけど、あかり姉さんも森への侵入者に気をつけてね」
「ええ、魔の森の危ないところには近づかない。知らない人間は家に入れない、街に行く時も気をつけるわ」
「それじゃ、姉さん。またね」
「シエルくん、またね。また絶対に会いましょうね!!」
あかり姉さんは俺のことを抱きしめて泣き出してしまった、俺はそんな姉さんを優しく抱きしめて思った。俺にはとても大事な二人の家族がいたんだと、一人目はとても厳しく強い母さんで、二人目はこんなに優しく俺の為に泣いてくれる姉さんだ。俺たちは姉弟は離れがたかったが、最後には二人で泣き笑いしてお別れした。
「さてと、できるだけこの近くに魔の森がないかな~」
俺はあまり遠くに行く気は全くなかった、いつでも里帰りできるくらいの距離にいるつもりだった。こう言うとドラゴン族としては目標が低い、ドラゴンは遠くまで旅をして好きな場所で眠り、好きなことをして生きていく種族だからだ。でも俺の好きなことは厳しい母さんと、優しい姉さんに認められることだった。だから、俺は遠くへ旅をせず近くの街へと向かった。
さすがに魔の森から一番近いラントの街は避けた、でも三番目くらい近いフィーレという街に住むことにした。仕事はあかり姉さんからもらった身分書の商人だ、商人と言っても森に行って薬草を集めたり肉になる動物を狩るという、いわゆる狩人に近い生活をはじめた。毎日のように森に出かけて行って薬草や肉になりそうな獲物を探す、そうして俺の人間生活は始まった。
「あかり姉さんが言っていた縛りプレイ、これ一体どこまで強くなるんだろう」
もう俺はデビルベアに怯えていた情けないドラゴンじゃなかった、あのデビルベアさえも機会があれば罠にかけるなりなんなりして狩ることができた。時間が経てば経つほど俺の力は強くなった、走る速度は馬よりも速かった、今は翼がないから飛べないが飛べれば誰よりも速く飛べる気がした。とはいえ普通の人間は空を飛ぶことがない、それができるのは上級魔法の使い手だけだ。
「やっぱりもう一度、魔法を勉強しなおさないとな」
俺はそうしてもう一度空を飛ぶ為に街の図書館に通った、街の図書館には鎖付きで持ち逃げできないようになっている、『中級魔法書』と『上級魔法書』が置いてあったからだ。『中級魔法書』の方は時々読んでいる人がいたが、『上級魔法書』は読む人がほとんどいなかった。だから俺は時間が許す限りはその『上級魔法書』の『飛翔』の項目を読んでいた、俺だってあの母さんの子なのだから上級魔法が使える可能性があるのだ。
「『飛翔』」
そして何度も俺は借りた宿屋の一人部屋で『飛翔』の練習をした、まず体が浮かぶように魔力制御できなければこの魔法は使えないのだ。ベッドに座って足を組み、何度も何度も練習を繰り返した。最初のうちは何も起きなかった、だからその度に『上級魔法書』を読みにいき、そして間違っているところはないか確認した。
ついでに他の上級魔法も一応は覚えた、でもそれはただ『魔法の言葉』として覚えただけだった、実際には使えるわけじゃない言葉として覚えただけだった。今はとにかく『飛翔』を覚えたかったから、それに集中して練習をひたすら繰り返した。何度も途中で俺には無理だとも思った、でも実家の魔の森を出てから数か月後のことだった。
「あれっ、できた?」
体が『浮遊』を使う時のように浮かぶようになったのだ、そうなって俺は涙が出そうなくらいに嬉しかった。あかり姉さんが言っていた縛りプレイとやらは無駄じゃなかった、きっとただのドラゴンのままだったなら俺は上級魔法が使えなかった。そこからは練習をまた繰り返した、浮いている時間をだんだんと伸ばして、そのまま体の向きを変えたりして魔力制御をより精密に覚えていった。
「よっし、今日はここでやってみよう!!」
半日ほど宿屋の部屋で浮いていられる時間が伸びると、俺は『飛翔』の練習場所を街道から離れた森の奥の湖に移した。あかり姉さんが言っていた上級魔法の使い手は国に狙われる、だから上級魔法が使えるようになったら隠しなさい、そう賢いあかり姉さんは言っていた。俺だって国に目をつけられて追われる身になるのは嫌だ、故郷の森に近いこの街にいたい。
「『飛翔』!!」
俺は『飛翔』の魔法でぐんぐんと空を上昇していった、それから急降下してみたりまたは急に停止してみたりしてみた。ドラゴンの翼と同じように空を自由に飛んでみたかったのだ、何度か重力が急にかかり気を失って湖に落ちたりした。湖の水は俺が落ちた衝撃を受け止めてくれる、そんなことを繰り返しながら、俺はようやく自由に空を飛べるようになった。
「………………あかり姉さんに報告したいな」
俺はふと強くそう思ったし、母さんにも俺は上級魔法が使えるようになった、そう言ってみたくなった。でも今の俺は精々上級魔法が一つ使えるようになっただけだった、これではとても強いドラゴンだとは言えなかった。普通のドラゴンならば中には生まれつき上級魔法が使える個体もいる、俺はまだ普通のドラゴンとしての始まりの場所に立っただけだった。
「よし、もっと使える魔法を増やそう!!」
そう思って俺はまた図書館通いを続けた、暫くそんな日々が続いたある日のことだった。俺は朝から借りている部屋のドアを乱暴に叩かれて起こされることになった、そうして俺の部屋に入ってきたのはこの国の役人たちだった。俺はこっそりと少し首を傾げた、役人に目をつけられるようなことを、俺はした覚えが無かったからだ。
頭の中では疑問を抱えたまま、俺はこの国の役人に連れていかれることになった。ついた先はこのフィーレの街の領主の館だった、中年の顔の整った男性の人間がそこで待っていた、おそらくはこいつが領主なのだろうと俺は思った。集められたのは俺だけじゃなかった、数人の人間たちが一緒に部屋に放りこまれた。そして、領主らしき茶色い髪と瞳をした男にこう言われた。
「私はトレス・セハルドーテという、この街の領主だ。さて、上級魔法の使い手と会えるとはとても光栄だ」
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