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混血系大公編:第一部

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「腕…?」
 重い体を起こして、自分の右腕を軽く上げる。
「逆だ、左だよ。俺の手を握ってくれよ」
「?」
 不思議に思いつつも言う通りにすると、ビョルンが「あ」と声を上げる。
 ん、なに?
 首を傾げているうちにロルフはガッシリと私の腕を握り、縛られているのに器用に手を動かして、私の左手首につけているブレスレットに触れた。
「あッ」
 という間に、ロルフの腕のロープが引きちぎられる。しまった、私のブレスレットにもナイフを仕込んであるんだった!いちおうパッと見わからないようになってるんだけど、これプレゼントしてくれたのロルフだったわ…。そりゃ知ってるわ。
 逃げなきゃ!と思ったけれど、ぐるんと視界が回る。気が付けばベッドに倒されていて、歯をむき出しにして笑うロルフの顔を仰ぎ見る。
 あ、やば。
 そう思ったけれど、慣れた手つきで膝を割られ、抜けかかっていたロルフの陽根がグッと突きこまれて。
「ああッ」
 たまらず嬌声を上げると、ロルフが楽し気に笑声を放った。 
「ハハッ!あー、やっぱコレだよなァ」
 ご機嫌で私にキスを落として、自分勝手に腰を振る。今まで抑えられていた分か、激しく体ごと揺さぶられる。
 うぅ、酔っちゃいそう。
 でもため息をついたイスが乳首に触れ、同じくため息をついたビョルンが陰核に触れる。気持ち悪い?気持ちいい?色んな感覚がない交ぜになって、わけがわからないまま高みに昇る。
「あッ、あッ、あッ!」
「あぁ、クソ、持たねぇ。出すぞ、シャーラ、しっかり、奥で喰らえよ…!」
 他の男の手を振り払って、体を倒して、噛みつくようなキスをして。それに応えて、広い背中にしがみついて。湿って熱い体が私を押し潰して、少し苦しいけどすごく気持ちいい。快感が他の全ての感覚を塗り潰していく。
「んッ、ふ、んん…ッ!」
「ぐ、うぅ…ッ!」
 唇に熱い息を吐きながら、ロルフが低く呻いて。お腹の奥が熱くなるのを感じながら、深い絶頂を味わった。



 それからキスを交わして、余韻を味わっていたけれど。ロルフがまた腰を振り始めてしまって、ビョルンがゴチンと拳骨を落とした。
「いってぇな、何だよ?!」
「何だよじゃない、続けてするのはルール違反だぞ」
 いつの間にそんなルールが?
「いいじゃねぇかよ、ちょっとぐれぇ…」
「ちょっとで終わるとは思えない。ホラ、傷を見せてみろ」
「痛くねぇよ」
「興奮して痛覚を忘れているだけだ」
「チッ、めんどくせぇ…」
 そう文句を言いつつ、諦めたようで体を起こし、私のナカからズルリと自分のモノを抜き出す。
「ン…ッ」
「よしよし、また後でな」
 私の内腿にチュっとキスをし、ロルフが離れた。
 ふぅ。
 深く息を吐いていると、次に上半身裸になったビョルンが、ベッドに上がって来た。
「ン…ビョルンの番?」
「イスハークは傷を診ているからな」
 そう言って、ロルフとイスがいる方向を顎で示す。ベッドサイドに腰掛けたロルフの腕の包帯を解きながら、イスが何やら文句を言っている。
「ふふ。魔術医じゃないなんて言って、しっかりお医者さんしてるんだから」
 私の上に覆い被さったビョルンの、口づけを受けながら笑う。
「責任感が強いんだよな。イスハークは、魔術医の資格はあるのか?」
「試験には受かってて、免許は持ってるんだって。ただ臨床の経験はほぼゼロって言ってた」
「ああ、魔力の関係でか」
「ん、そう」
 イスが魔術医になる道は、それこそ父親のように魔術をほとんど使わない医療を行うことだったんだろうけど。本人は医療の道にそこまでの執着はなくて、今まで学んだことをあっさりと捨てて魔道具の道に鞍替えしたんだそうだ。
「それで魔道具の道でも大成してるんだから、すごいよねぇ」
「イスハークの大成には、我が傭兵団が誇る附術師殿の貢献も大きいと思うが?」
 鼻にチュっとキスを落とし、おどけたように言うビョルンにクスクスと笑う。
「あら、ありがと。でもそんなに持ち上げるのって、何かご褒美が欲しいから?」
「しまった、バレたか」
「ふふ。何が欲しい?」
 首に腕を回して、自分からキスをして。おでこをくっつけて、深い青色を見つめる。
「ああ、シャーラ…。さっきロルフにしたみたいに、上に乗ってくれないか」
 興奮したように熱い息を吐きながら、ビョルンが言う。あら、羨ましくなっちゃったのかな。ビョルンのビッグビョルンさん相手じゃ、色んな体位をするのも難しいものね。
「いいけど…自分じゃ入れるの無理かも」
「充分に解すよ。それにどうしても無理なら言ってくれれば、諦める」
「ん…じゃあ、いいよ。…あッ」
 許可するなりビョルンが嬉しそうにキスをして、私の体に手を延ばす。唇にキスをして胸を揉み、胸にキスをして陰核を押し潰す。キスがドンドン降りていって、ビョルンの指がツルリと陰唇を撫で、ナカに侵入する。お臍の下あたりについばむ様にキスをして、優しくナカを広げられる。
「んッ、んッ、気持ちいい…」
「そうか。一度イッとくか?」
「やだ。もういっぱいイッたもん…」
「ハハ、そうだな。まだたくさんイかなきゃいけないしな」
「もう…」
 ビョルンは笑いながら、ゆっくり指を増やしていく。絶頂を迎えるほどじゃないけれど、快感が高まって息が上がる。何度もイくのも辛いけど、これはこれでもどかしくて辛いかもしれない。
「ビョルン、ね、もういいよ…?」
「いや、待て、もう少し…」
「やだ。我慢できない」
 ビョルンの髪を軽く引っ張って、顔を上げさせる。困ったように眉尻を下げて、でもちょっと嬉しそうに笑って。
「仕方ないな」
 そう言ったビョルンはゆっくり指を抜いて、ズボンと下着を脱いで、ベッドの上で仰向けになった。
「んふ…」
 できるだけエッチな仕草を意識しながら、ビョルンの上に乗る。大きく反り返った陽根に、自分の濡れた陰部をピッタリと押し付ける。
「ああ…シャーラ」
 興奮して息が上がるビョルンを見下ろしながら、ゆっくりと腰を振る。ビョルンが腰に手を添えて、それを促す。太くて固くて熱いモノに、自分の秘部を擦りつける。自分でするからイイ所にたくさん当たって、気持ちがいい。
「ん、んッ、あ…ッ」
「シャーラ…はぁ、なんてエロいんだ…」
「ふふ…そうしたのは、誰?」
 体を倒して、ビョルンの唇にキスをする。舌をからめて、お互いの唇をついばむ。
「ん…俺か?」
「わかってるでしょ?」
 チュっと音を立てて口づけて、体を起こす。腰を上げて、ビョルンの陽根を手で支えて、その切っ先を自分の向ける。ゆっくり腰を動かしながら、先っぽを飲み込む。
 ああ、すごい圧迫感。
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