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混血系大公編:第一部
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目覚めた時、まだ辺りは暗かった。でもグッスリ眠った感覚はあったから、夜明け前くらいなんだと思う。
喉も乾いたし一度起きようとしたけれど、後ろから抱きこまれていて動けない。お腹に回った手を剥がそうとすると逆に力が入って、ギュッと引き寄せられた。んもう。目の前にはまつ毛バッサバサのイスの顔があるから、後ろにいるのはロルフだな。
なんとか引き剥がそうと、もがくうちに起きちゃったみたいで、ギュッと抱き寄せられる。固く勃ち上がったモノを秘部に押し付けられて、クチュクチュと水音を立てて擦られる。あ、やだ、入ってきちゃう。
朝からもう!と心の中では思うけど、口からついて出るのは喘ぎ声。後ろからくぐもった笑い声が聞こえて、顔が羞恥で熱くなる。
ゆるやかに突かれて、ふわふわ気持ちよくて。ふと気が付くと、イスの琥珀色の瞳がパッチリ開いて、私の姿を捉えていて。手が伸びて、乳首を虐められて、キスされて、陰核を捏ねられて…。
朝からまた1回ずつ、それぞれと楽しんでしまった。
…爛れてるわー…。
それから息を整えて、外を見やると日はもう昇っている時間だった。
お湯を使ってさっぱりしようと、簡単に服を着て3人一緒に部屋を出る。ちょうど私が先頭で戸を開けたところで、隣の部屋から人が出てきた。何気なくそちらを見て、視線を上げて、相手と目が合ってしまう。
うわ、めっちゃ渋イケメン。40代半ばくらいかな?無造作に下ろした長髪と鋭い目つき、無精ひげも似合っててワイルド系イケメンって感じ。相手もまた私を上から下までジロジロ無遠慮に見ると、ニヤっと歯を似せて笑った。
「へぇ。どんなエロい女かと思えば、意外だな」
一瞬フリーズしたあと、顔に血が昇って熱くなる。
アレよね、やっぱ声が聞こえちゃいましたかね?!
「お、お騒がせいたしまして…」
「なんだオッサン」
謝ろうとするとロルフがグイっと間に割って入り、イスが背後から私の肩を掴んで引き寄せられる。だけど相手も醸し出す雰囲気が歴戦の戦士って感じで、二人相手に怯んだ様子もない。
「ワオ。ふたり相手にしてんのか?やるな、おチビちゃん」
「何が言いてぇ」
ガルガル威嚇するロルフを刺激しないようにか、彼は距離を取って両手を上げる。
「おっと。ムキになるなよ、小僧。ちょっとからかっただけだろ?」
「うるせぇ。テメェがからかっていいような安い女じゃねぇんだよ」
「わはは、そりゃ失礼した」
相手がいちおう謝ってくれたおかげか、ロルフも舌打ちしつつ引く。
「ま、礼を言っとくぜ。お陰でウチも、久しぶりにパートナーと盛り上がった」
顎で室内を示しながら、パチンとウィンクしてみせる。あ、自分のことで精一杯で気づかなかったけど、お隣さんも盛り上がっていたのね…。それじゃあ、謝らなくてもいいかな。
「じゃあお互いさまって事で!行くよロルフ、イス」
イスの手を取り、ロルフの腕をポンポンと叩く。
「わかった」
「チッ、もう話しかけんなよオッサン」
捨て台詞を吐くロルフの腕を引っ張ってその場を離れようとするも。
「なるほど、狂狼がよく躾けられているな」
「あぁ?」
「はいはい煽らないでくださーい」
明らかに面白がってちょっかい出して来るイケオジに悩まされながらも、何とか宥めて私たちはお湯場に向かった。
それからサッパリして部屋に戻り、身支度を整えて酒場で朝食を取る。大鍋にスープがタップリ準備されていて、その隣に器とパンが山積みにされている。自分で取ってけ!な豪快スタイルだ。あんまりたくさん取っていくと、奥で仕込みをしている強面親父さんにおこられそうだけどね。
スープは多め、パンは1個だけ取ってテーブルにつく。常連らしき人は、親父さんに追加でお金を支払ってチーズとか別のおかずを分けてもらっている。なるほど、そういうのもありか。朝食を食べながらそんな風景を眺めていると、ちょうど親父さんから何かを受け取っていた隣室のイケオジとパチリと目が合った。うげ、もう会いたくなかったんだけどな。彼はニッと笑うと、こちらに向けて何かを投げて寄越した。ロルフが素早くナイフを取り出し、それを突き刺す。
「おっ、やるなぁ」
「リンゴ?」
ロルフのナイフに刺さっているのは、瑞々しいリンゴだった。
「今朝の詫びだ」
「いらねー」
「お前にやったんじゃねぇよ。じゃあな、おチビちゃん」
パチン、とまたウィンクをして、彼は去っていった。…イケオジめ、不覚にもときめいちゃったじゃないか。まぁイスさんの方から不穏な空気を察したので、慌てて目を逸らしましたが…。
「ロルフ、剥いてよ。ありがたくいただこ」
「ちんこ?」
「りんご!」
アホなこと言いながら私の内股に手をグッと押しつけて来たので、太ももでギュッと押さえて阻止する。まったく、なんで『剥く』って言ったらそっちに繋がるのよ!突っ込むとロルフはクツクツと笑いながら、ナイフから引っこ抜いて上手にリンゴを剥いてくれた。私に下ネタかましたら、何故か機嫌が治ったロルフさん。綺麗に切り分けてくれて、リンゴを美味しくいただきましたとさ。
…朝からドッと疲れたわ。
喉も乾いたし一度起きようとしたけれど、後ろから抱きこまれていて動けない。お腹に回った手を剥がそうとすると逆に力が入って、ギュッと引き寄せられた。んもう。目の前にはまつ毛バッサバサのイスの顔があるから、後ろにいるのはロルフだな。
なんとか引き剥がそうと、もがくうちに起きちゃったみたいで、ギュッと抱き寄せられる。固く勃ち上がったモノを秘部に押し付けられて、クチュクチュと水音を立てて擦られる。あ、やだ、入ってきちゃう。
朝からもう!と心の中では思うけど、口からついて出るのは喘ぎ声。後ろからくぐもった笑い声が聞こえて、顔が羞恥で熱くなる。
ゆるやかに突かれて、ふわふわ気持ちよくて。ふと気が付くと、イスの琥珀色の瞳がパッチリ開いて、私の姿を捉えていて。手が伸びて、乳首を虐められて、キスされて、陰核を捏ねられて…。
朝からまた1回ずつ、それぞれと楽しんでしまった。
…爛れてるわー…。
それから息を整えて、外を見やると日はもう昇っている時間だった。
お湯を使ってさっぱりしようと、簡単に服を着て3人一緒に部屋を出る。ちょうど私が先頭で戸を開けたところで、隣の部屋から人が出てきた。何気なくそちらを見て、視線を上げて、相手と目が合ってしまう。
うわ、めっちゃ渋イケメン。40代半ばくらいかな?無造作に下ろした長髪と鋭い目つき、無精ひげも似合っててワイルド系イケメンって感じ。相手もまた私を上から下までジロジロ無遠慮に見ると、ニヤっと歯を似せて笑った。
「へぇ。どんなエロい女かと思えば、意外だな」
一瞬フリーズしたあと、顔に血が昇って熱くなる。
アレよね、やっぱ声が聞こえちゃいましたかね?!
「お、お騒がせいたしまして…」
「なんだオッサン」
謝ろうとするとロルフがグイっと間に割って入り、イスが背後から私の肩を掴んで引き寄せられる。だけど相手も醸し出す雰囲気が歴戦の戦士って感じで、二人相手に怯んだ様子もない。
「ワオ。ふたり相手にしてんのか?やるな、おチビちゃん」
「何が言いてぇ」
ガルガル威嚇するロルフを刺激しないようにか、彼は距離を取って両手を上げる。
「おっと。ムキになるなよ、小僧。ちょっとからかっただけだろ?」
「うるせぇ。テメェがからかっていいような安い女じゃねぇんだよ」
「わはは、そりゃ失礼した」
相手がいちおう謝ってくれたおかげか、ロルフも舌打ちしつつ引く。
「ま、礼を言っとくぜ。お陰でウチも、久しぶりにパートナーと盛り上がった」
顎で室内を示しながら、パチンとウィンクしてみせる。あ、自分のことで精一杯で気づかなかったけど、お隣さんも盛り上がっていたのね…。それじゃあ、謝らなくてもいいかな。
「じゃあお互いさまって事で!行くよロルフ、イス」
イスの手を取り、ロルフの腕をポンポンと叩く。
「わかった」
「チッ、もう話しかけんなよオッサン」
捨て台詞を吐くロルフの腕を引っ張ってその場を離れようとするも。
「なるほど、狂狼がよく躾けられているな」
「あぁ?」
「はいはい煽らないでくださーい」
明らかに面白がってちょっかい出して来るイケオジに悩まされながらも、何とか宥めて私たちはお湯場に向かった。
それからサッパリして部屋に戻り、身支度を整えて酒場で朝食を取る。大鍋にスープがタップリ準備されていて、その隣に器とパンが山積みにされている。自分で取ってけ!な豪快スタイルだ。あんまりたくさん取っていくと、奥で仕込みをしている強面親父さんにおこられそうだけどね。
スープは多め、パンは1個だけ取ってテーブルにつく。常連らしき人は、親父さんに追加でお金を支払ってチーズとか別のおかずを分けてもらっている。なるほど、そういうのもありか。朝食を食べながらそんな風景を眺めていると、ちょうど親父さんから何かを受け取っていた隣室のイケオジとパチリと目が合った。うげ、もう会いたくなかったんだけどな。彼はニッと笑うと、こちらに向けて何かを投げて寄越した。ロルフが素早くナイフを取り出し、それを突き刺す。
「おっ、やるなぁ」
「リンゴ?」
ロルフのナイフに刺さっているのは、瑞々しいリンゴだった。
「今朝の詫びだ」
「いらねー」
「お前にやったんじゃねぇよ。じゃあな、おチビちゃん」
パチン、とまたウィンクをして、彼は去っていった。…イケオジめ、不覚にもときめいちゃったじゃないか。まぁイスさんの方から不穏な空気を察したので、慌てて目を逸らしましたが…。
「ロルフ、剥いてよ。ありがたくいただこ」
「ちんこ?」
「りんご!」
アホなこと言いながら私の内股に手をグッと押しつけて来たので、太ももでギュッと押さえて阻止する。まったく、なんで『剥く』って言ったらそっちに繋がるのよ!突っ込むとロルフはクツクツと笑いながら、ナイフから引っこ抜いて上手にリンゴを剥いてくれた。私に下ネタかましたら、何故か機嫌が治ったロルフさん。綺麗に切り分けてくれて、リンゴを美味しくいただきましたとさ。
…朝からドッと疲れたわ。
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