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混血系大公編:第一部
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しおりを挟むそんなこんなでだいたい話がまとまり、3人でご飯を綺麗に平らげた。スープはお鍋にまだ残っているけど、これはまた明日の朝食に温め直して食べる予定。後片付けはビョルンが請け負ってくれたので、その間にお湯を沸かして体を拭いて、寝る前の支度をする。
ウチはキッチンの隣に洗い場があって、沸かしたお湯をそこへ持って行って体を洗ったり掛け湯をしたりできるようになっている。すのこが下に敷いてあって、流したお湯はそのまま外に流れるようになっている。外に出るようにしてあるってことはお湯が流れる隙間があるってことだから、冬は寒いんだよね。いちおう簡易的な暖房器具はあるけど、真冬はとてもじゃないけど使えない。こういうのも、前世のテクノロジーが恋しくなるのよね。
しっかり体を洗うのは朝にお風呂屋さんに行ってするので、夜はこうして体を拭いたり掛け湯をするくらいで済ませる。さらしで体を拭いて、身に着けるのは下着とワンピースだけだ。どうせ…ね。眠る時には全部脱がされるので。あとは洗面所で歯も磨いて、後は寝るだけってところまで準備を整えてっと。
「先に行ってるね」
「ああ、わかった」
洗い物をしているビョルンとキスをして、寝室に向かう。
イスは私の後に洗い場で体を拭いていたので、声だけ掛けて行こうとして…思い直して、チラっと覗く。こちらに背中を向けて、体を拭いているイスの体をじーっと見つめる。うわぁ、いいお尻…。小さくてきゅっと引き締まっている。ビョルンとロルフは厚みのある体をしてるから、お尻も肉厚で大きいのよね。太もももふくらはぎも太いし。ふたりの大きくてごつい体も大好きなんだけど、イスの細身(とは言え、筋肉もちゃんとあるよ!)な体もこれはこれで素晴らしい…褐色肌ってなんか艶めかしいよね!じゅるり。
そんな疚しい視線に気づいたのか、イスが振り向いて私の姿を捉えると。…ものすごーく白けた目を向けてきた。
「…何をしている」
「え、いい体だなーと鑑賞を…」
「…それをするということは、私にも見せてくれるんだろうな?」
「あ、先に行ってまーす!」
「おい」
イスの非難するような声をスルリとかわして、急いで寝室に向かう。ビョルンの笑う声も背中で受けて、私は寝室に入った。
寝室のベッドで、ベッドボードに背中を預けて本を読んでいると、シンプルでゆったりしたシャツとズボンを身に着けたイスがやってきた。水差しとコップを持ってきていて、サイドテーブルに置いてくれる。
「飲むか?」
「うん」
イスはコップに水を注いでくれて、私の持っていた本を取り上げてベッドボードの上に置くと。私の目をじっと見ながら、コップの水を自分の口に含む。
……ふふ。
コップをサイドテーブルに置いて、イスは私の上にのしかかってきて。唇を寄せてきたので、素直にそれを受ける。ぬるくなった水を、口移しで飲ませてもらう。正直、冷たい方が美味しいって思うけど、何回もされてたら慣れてしまった。最近じゃこういうのも、…嫌いじゃない。
そのまま舌が入ってきて、自分のも絡めて、イスと何度もキスをする。
うっとりしてキスに夢中になっていると、服の上から胸を揉まれる。親指がすぐに乳首を探し当て、服越しにグリグリと刺激される。
「ん、…っふ…」
キスの合間に声が出て、イスの琥珀の瞳にトロリと欲が融け込む。その欲に煽られて、お腹の奥がじわりと熱を持つ。
キスをしながら押し倒されて、ウエストラインを手のひらがするりと撫でおろして、また胸に戻ってくる。気持ちいい。だけど強い刺激がなくて、もどかしくもある。
早く、早く、直接触って。
キスの合間にイスの目をじっと見つめて願うけれど、想いは届かずにまた服越しに乳首を刺激される。イスの魔力も入り込んでくるけど、少しだけ。刺激が足りない。
「ね、イス、そろそろ直接…んむッ」
触って、と言おうとしたらキスで口を塞がれた。チュ、チュ、と噛みつくようにキスをされて、私のオネダリは飲み込まれてしまう。
やだ、どうして?いつもは性急なくらいに進めてくれるのに、今日はひどく焦ったい。
イスの胸に置いていた手で押して、なんとか口を離そうとするけれど、逆にグッと押しつけられて抵抗できない。その隙にスルッと手がスカートの中に潜り込んで、内腿をなぞられて、股間にぐっと押し付けられて。刺激にビクリと体が震えるけど、すぐに手は離れて行ってしまう。
……んもう!
「ん…ッ!イス、もう焦らさないで…!」
なんとか口を離して、イスに抗議する。でも後頭部を押さえられてちょっと強引に口づけられて、文句を塞がれてしまう。
なんなの、もう!
気持ちいいけどあまりに焦ったくて苛立ち始めたころ、イスがようやく唇を離してぽつんと呟いた。
「お前だって…焦らしたじゃないか」
「へ?!」
そんなことしましたっけ?!
心当たりを探るけれど、左耳にキスされて思考が散ってしまう。
「んッ、ん…」
「私は、2カ月ぶりにお前を堪能したかった。なのに一度で気絶し、昼過ぎには拒否された」
「た、堪能って…」
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