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混血系大公編:第一部

06※

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 それからかなり長い時間、耐えたと思う。何度かイッて、身体中熱くて、涙がポロポロ溢れて。イスの指がお腹をなぞるたび、快感が広がってたまらなくなる。もうそろそろ、限界かも。イスの目も潤んで、息が荒くなって、魔術を紡ぐ声が少し震えていて。すごく興奮しているのがわかって、思わず唾を飲み込む。
「イス、もう、もう無理ぃ…」
 イスが情欲に濡れた瞳で私を見つめて、頷いた。コクリと喉仏が動いて、少し早口で魔術を紡いでいく。スルスル、スルスル、お腹の上で指を素早く動かして。手の平を当てて、仕上げに魔力を送り込む。イスの瞳が、金色に輝いて。
「んんぅ、ふ、あぁぁ…ッ!」
 今までより大きな魔力が、お腹の中に入り込んでくる。グチャグチャにお腹をかき回して、快感を引きずり出して行く。
「イスッ!やぁ…ッ、あ、ああぁぁ!」
 もう限界だった。あっという間に絶頂させられて、体をのけ反らせてフルフル震えてしまう。
「ん、ふぅ、は…」
 強い、深い絶頂からやっと抜け出て、体から力が抜けて背中がベッドにつく。ハァハァと息を荒らげながら、涙で滲んだ視界の向こうにいるイスを見上げる。
 イスの表情は変わらない。でも潤んだ眼差しと赤くなった目元と、荒い息から興奮しているのがすごくわかる。
「イス、早く…」
「ああ…」
 余裕のない声で頷いて、イスの手がスルリと服の中に入り込んで、胸に触れる。優しく乳首を摘まれて、私は首を横に振る。
 違う。欲しいのはそんな小さな刺激じゃない。
 私の反応を見て、イスの手が下腹部を滑り降り、下着の中に潜り込む。ベットリと濡れたショーツを引き剥がして、ヌルリと愛液を拭いとる。陰核に触られて、体は喜んでビクリと反応するけれど、首を振る。
「イス、こっち…」
 イスの固くなっているところに手を触れて、スルリと撫で上げる。イスの体が、ピクリと反応する。くっきり浮き出た喉仏が、コクリと上下する。
「…解さなくて、大丈夫か?」
「いいよ、もう、耐えられないから…」
 イスの魔力で何度も何度もイったけど、満たされない。私のナカを埋めてくれなきゃ、満足できないの。
「ん…ッ」
 もう挿れて欲しいって言ったつもりだったんだけど、イスはそれでも指を挿れてきた。指を増やして、私のナカが蕩けているのを確かめて。
「大丈夫そうだな。…挿れていいか?」
「もう、だから早くって、言ってるでしょ?…お願い、して?」
 そうオネダリすると、イスがふっと目を細めて。ズボンの前を寛げるなり、私のナカに一気に陽根を突き入れてきた。
「あッ、あぁ、あああッ!」
 待ち望んだ刺激に、体が勝手にイってしまう。ナカにいるイスをキュウキュウ締め付けながら、強い快感を堪能する。ああ、これ。これが欲しかったの。
 深い絶頂から抜け出て、やっと意識が戻ってきたところでイスが口づけてくる。深く口づけて、イスの舌がヌルリと入り込んできて、私もそれに答えて。くちゅくちゅと音を立てながら、お互いの舌を絡め合わせる。そう、これ。これも欲しかった。
 それからイスの魔力が私の中にじわじわ入り込んできた。魔力でも交わろうと、求めてくる。ぼんやりする頭を何とか働かせて、私も魔力を伸ばす。慣れてくれば自然と魔力を操れるようになるそうだけど、私にはまだ難しい。意識して魔力を練って、イスのものと絡み合わせる。布を織るように交差させて、私たちの体を包み込むように。そうイメージしていると、イスが唇を離して、至近距離で囁く。
「もう少し…段階を進めよう」
 ……どうゆうこと?
 魔力を交わすって、布みたいに織りあげたお互いの魔力で、包み込むのが完成形だと思ってたんだけど、違うんですかい?
 でも疑問を口にする前に、イスが再び口づけてくる。小刻みにナカのモノを動かして、私の奥を虐めながら、魔力の布が肌をスルリとなぞっていく。
「んっ、なに、んむッ、やだ…ッ」
 キスの合間を縫って、抗議の声を上げる。
 なにこれ、なにこれ?!織りあげた魔力がスルスルと肌を滑って、首筋や脇など敏感なところを刺激していく。時おり乳首とかわき腹とか背筋とか、より敏感な所を刺激されて思わず声が上がる。一つ一つは強い刺激じゃないのに、同時に色んな所を責められるから寄り集まって快感が高められる。その上イスの陽根が奥をグチュグチュと突いてくるから、どうしたって快楽から逃げることができなくて。
「イヤっ、ああッ、やああぁ!!」
 逃れる術もなく、あっという間にまた絶頂を迎えてしまった。
 ハァハァと息を付きながら、涙目でイスを見上げる。目尻に口づけられて、チュウっと涙を吸われて。少し視界が戻ってきて、イスの顔をじっとりと睨む。
「…なんだ?」
「なに?今の」
「なに、とは?魔力を交わしたことか?」
「それだけど。前は、魔力を織って包み込んで終わりだったでしょ?それだけで充分心地よかったんだけど、今日のはなに?前のと違うじゃない」
 イスは少し首をかしげると、ズルリと陽根を引き抜いた。
「ン…ッ」
 思わず声が出る。そうする間に私の左足を跨いで右足を肩に担ぎ、再びズプズプと挿入してきた。
「あ、あぁ…ッ」
「肉体の交わりだって、いくつも種類が、あるだろう。魔力の交わりも、一緒だ。やり方は、色々ある」
「あッ、あんッ、やぁ…ッ」
 言いながらズンズンと突きこまれて、喘ぎ声が止められない。この体勢は、ダメだ。イスのが奥までしっかり届いて、気持ち良すぎる。
「この体勢、やだぁ…ッ、あッ、あッ!」
「そうなのか?勧められたんだが」
「だ、誰に…?!」
「ロルフだ」
「ロルフーーーー!!」
 アイツ、余計なこと教えやがってぇぇ!
 ロルフの名前を叫ぶと、イスがグプッと音を立てながら突き込んで来た。
「あはぁ…ッ」
「今の相手は、私だ。婚約者とは言え、他の男を呼ぶのは、感心しない」
「そういうんじゃ、なッ、あッ、やぁッ」
 イスの動きがだんだん早くなる。魔力を交わすなんてしていられなくて、ただただ与えられるものを受け入れる。魔力も、キスも、熱も。イスがくれるものが全て、快感になって押し寄せてくる。
「イス、イスッ!もう、イく…ッ!」
「ああ、私も、出そうだ…」
 イスが自分の快感を追いはじめる。余裕がなくなると、優秀な魔術師である彼でもコントロールが難しいみたいで、容赦なく魔力が入り込んでくる。一気に快感を引き上げられて、高みに押し上げられて。
「いやぁぁッ!あッ!あぁぁぁッ!」
「は、あ…ッ」
 私がイくのと同時に、イスがグッと腰を押し付けて来て、艶めかしい声を上げる。それと同時に、一気に魔力が押し寄せて来て。
「やぁーーッ!」
 更なる絶頂を迎えて、私は意識を手放した。
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