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中東系エルフ魔術師編
83※
しおりを挟む「あッ、ね、魔法陣、は…ッ、あんッ」
「完成、している。問題ない」
「あッ、あッ、よかった…」
イスがグッと体を近づけて来て、キスをする。舌を絡めながらも、小刻みに腰を動かして、私に快楽を送り込んで来る。
「話す余裕が、あるな?さあ、魔力を交わそう」
「ん、んッ、無理ぃ…ッ!イス、止まって…!」
「無理じゃない、できる」
「バカぁ!」
何その根拠のない自信?!
でも容赦してくれそうもないので、涙目になりながら思い出す。魔力の操作は、イメージが大事だ。エルフみたいに自然に魔力を操れるわけじゃないから、具体的なイメージを思い描くことでそれを可能にしていく。
魔力の糸をたくさん出して。ふたりの魔力を重ね合わせて。1枚の布を織り上げて、ふたりの体を包むようにイメージする。
「はぁ、シャハラ、…上手だ」
「んッ、うん、嬉し…ッ、あんッ」
イスが何度もキスをくれる。魔力を交わすのに必死で、されるがままに応える。
ふたりの魔力が、優しく体を包み込む。快楽だけじゃなくて、安心できるような温かさに、幸せを感じる。そっか。イスが魔力を交わすのに拘るのがわかる。エルフの愛の行為ってのは、こういうことなんだ…。
「んッ?!」
ジュプン!と急にイスが強く突き込んで来る。強い刺激に魔力が乱れて、ハラハラと布が解けていく。
「あッ、あッ、イス…?!」
「すまない、もう、耐えられない…!」
ジュプジュプジュプジュプッ!
「あッ、ふッ、ああッ、やぁッ!」
イスの魔力が強くなる。私の魔力が飲み込まれて、イスの魔力と絡み合いながら体の中に押し戻される。快感が、バチバチと弾ける。
「やだ、やだッ、イくッ、イッちゃう…!」
魔力で与えられる快感は、乱暴だ。前触れもなく強い刺激が私を翻弄して、高みに押し上げられる。
「イくッ!やぁッ、ああッ、いやあぁッ!」
ビクビクと体を痙攣させながら、絶頂する。思わずお腹の中にいるイスをギュウゥっと締め付けてしまって。
「く、は…ッ、あぁ…ッ」
グリグリと腰を押し付けながら、イスが艶めかしい声で喘いで。グッと背中を反らせて宙を仰ぎながら、私の中に精を放ったのがわかった。お腹の魔法陣が反応して、すごく熱くなったから。
イスが荒い呼吸をしながら、無言でぎゅっと抱きしめてくる。汗でしっとりした肌に頬をくっつけながら、私も背中に手を回してぎゅっと抱きしめた。
その後は、もう、よく覚えてない。アレで終わったのかな?と思っていたけど、イスはまた求めてきて、2回?か3回?くらい体位を変えてセックスして、イスが中に出したような気がする。イスも絶倫属性だったなんて…もう、無理ゲーだと思います。その間に私は何回もイかされて、もうヘトヘトで、魔力を交わすことなんてできなくて。ただただ、快楽に翻弄されて、そのうち意識を失った。
次に目覚めた時は、朝だった。日が昇り始めたくらいなので、お風呂に行くには丁度いい時間だ。ベッドの隣には、イスが裸のままでまだ眠っている。ここ最近ずっと忙しかったもんね、疲れてるよね。起こさないようにそっとベッドから抜け出して、落ちていた下着とクローゼットから出したワンピースを身につけて、寝室を出る。
お風呂に行きたいけど、1人で行ったらビョルンに怒られるかな。独身の時は1人で普通に行っていたのに、婚約して一緒に住み始めたらビョルンがホントに過保護になっちゃって、ほとんどひとり歩きしなくなってしまった。ビョルン、まだ帰って来てないよね?ビョルンの部屋をノックしても反応はないし、リビングの窓から庭を覗いても訓練している姿はない。
とりあえずお茶を飲むためにお湯を沸かしながら、考える。でもどうしても、お風呂行きたいな。こうなったら1人で行くか…!
そう決意した瞬間、玄関の鍵がカチャリと鳴って、誰かが入って来た音が聞こえた。あッ、ビョルンが帰って来たかな?
そちらに目を向けると、リビングに入って来たのは。
「ロルフ…!おかえり!」
「おー、ただいま」
任務を無事に終えて帰って来たらしい、旅装のままのロルフだった。
ドサリと荷物と装備を床に放り出して、ロルフが私を捕まえてキスをする。カブカブと噛み付くようなキスをして、私を抱き寄せて髪の匂いをクンクン嗅ぐ。
「えっ、なに?」
「クソエルフの匂いがするな。散々やりやがったんだろ、このビッチが」
「誰がビッチか…!いや、まぁ、うーん、ビッチかもしれない」
夫が3人になっちゃうんだもん…もうビッチと言われても仕方がないのよ…。
そう嘆いていると、ロルフが「ヘッ」と笑ってワンピースを捲り上げて来た。
「ちょっと、何してんの?!」
「あ?嫁の股が緩んでねぇか確認すんだよ」
そう言って下着を引きずり下ろそうとするので、必死にそれを押さえる。
「バッカじゃないの?イスとシたんだから緩みましたよーだ!ホラこれで満足?!もう確認いらないでしょ?!」
「ふざけんな、イスハークの方がデケェってか?テメェの穴で確かめてみろよ、今ここでぶち込んでやるからよ」
「もうサイテー!!」
罵るものの軽々担ぎ上げられて、ソファの上に放り投げられて、ロルフがのしかかってくる。
ギャー!こいつ本気だ!!
易々と下着を取り払われ、ロルフがズボンの装備を緩める。ベルトがいっぱいあるから少し猶予があるけど、それも時間の問題…!
「やだやだ、ソファでなんてヤダ!」
「じゃあ何処ですんだよ。ベッドにゃイスハークがいるんだろ。立ってするか?」
「難易度高すぎるわ!ヤらない選択肢を寄越せ!」
「ねぇよ、このビッチが」
「何をこの駄犬が!もうヤダ!誰かー!助けてくださーい!」
「何だよ、今日はそういう気分か?しゃーねぇ、マンネリ防止に付き合うか」
「プレイじゃねーし!」
ギャーギャー騒ぎながらヤるヤらないの攻防をしていると、カチャリと玄関の鍵が開き、ビョルンが帰って来た。
神よ!!
「おっと…ロルフ、荷物をちゃんと片付け…って、何やってるんだ、お前たちは」
ソファで揉み合っていた私たちを見つけて、ビョルンが呆れた声を上げた。
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